比べ合い

hage

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比べ合い。
cocksize compare。
国籍が違っても、雄の象徴であるペニスの大きさは、男の格の違いを表す共通のものだ。
SNSが発達した今日日、ネット上で気安く画像交換による比べ合いもできるし、もっと踏み込んでリアルでお互いのモノを突き付け合うことも簡単にできるようになった。
アレックスはその生まれ持った肉体美と巨根を、辛うじて顔だけ隠してSNSにアップしまくっていた。
すると世界中からマゾの男達や、逆にそんな調子に乗っているアレックスを屈服させたい男達が山ほど勝負をしかけてきた。
そんな勝負の中でアレックスはやがて、自分が支配者として君臨すべき男だと自覚するようになった。
ネットで挑んでくるどんな相手よりも筋肉量があり、どんな男よりも太く長いペニスを持っているごとがわかってきた。
いい気分だった。
やがてジムやサウナでも体に自信のありそうな男達の前で、これ見よがしにその筋肉とズバ抜けた大きさの性器を見せつけ、自信喪失させるようになった。
相手がゲイだったら、その粗末なモノと自分の極太のペニスを付き合わせて、みっちり雄としての格の違いを見せつけてから犯し尽くした。
35歳。学生時代にレスリングで鍛えた体力はキープし続け、誰にも負ける気がしなかった。
そんな時期、突然日本転勤が命ぜられた。
驚いたが、すぐに承諾した。
アジア人は、小さい。
マゾが多いのか、アレックスの通常時の半分にも満たないようなサイズで勝負を挑んでくる。
最近フィットネスブームらしいが、いくらアジア人が鍛えようと、欧米人の分厚さにはかなわない。
遺伝子レベルで違うのだ。
一度イタリア在住の日本人とリアルでしたことがある。
色白で滑らかな肌。
細い肉体。
小さいペニス。
甚振り尽くし、ついでに己の分厚い筋肉で締め上げながらがっつり締まった尻を掘り込むのは快感だった。
日本に行けば喰いたい放題だ。


果たしてアレックスの期待は裏切られなかった。
東京の一等地にコンドミニウムタイプのマンションを借り、ネットやジムで見つけた男達に格の違いを見せつけ、喰い荒らす。
リアルは防音が完璧な自室に招待すれば良かった。
東京の夜景を映す全面窓に押し付け、立ったまま犯す。
どいつもこいつもアレックスと勝負にすらならない。
最初は良かったが、やがて飽きてきた。

「少しはまともな男はいないのか?筋肉、cock、俺がパーフェクトアルファだ」
「日本人は華奢すぎて思い切りぶち込む事も暴れることもままならない。対戦相手求む」

語学は得意でタグ付けして呟きに呟いた。
結果、変わり映えしない対戦者と賛美者が集まるだけ。
ため息をつく日々の中、突然初期設定の卵アイコンからDMがあった。

「アレックスさんはじめまして!アレックスさんと同じ悩みを持っていて想わずDMしました!比べ合いでも取っ組み合いでもなんでもしたいです!」

プロフィール写真もない勢いだけのDMに眉をひそめる。
同じ悩み、というところも信じがたい。
プロフィールページに飛ぶとなんと18歳とだけ書いていた。
まだハイティーンだ。
男として成熟してもいない。
無視しようと思うと、あ、写真忘れてました、と続けてDMがあった。
おっ、と思わず背中を浮かす。
普通、こういう時はブツや体の写真を送るものだが、慣れていないのか相手は(プロフィールには琢磨とあった)顔写真を送ってきた。
日本人らしい整った薄顔。爽やかな短髪。
少し恥ずかしそうに笑う顔がキュートだった。
部屋で取ったのだろうか。
画面の端にベンチ台が映っており、ある程度は鍛えているのだろうなと思った。
……まあ可愛い男を僕のでたっぷり可愛がって教えてあげるのもいいかもな。
今まで相手の誰よりも若く、かわいい。
きっと尻もキツいだろう。
ムクムクとアレックスの股間が膨らみ始める。

「琢磨はじめまして。とてもキュートだね。東京に住んでいるなら僕の部屋に来ないか?」
「えっ、いいんですか!?」
「もちろん。キングサイズのベッドルームで君を待っているよ。比べ合いをして……勝った方がなんでもしていいってことでいいかな?」

なんでも、という言葉を書きながら思わず口元が緩む。
泣いてもぶち込んでやる。

「大丈夫です!ほんとにセレブなんですねアレックスさん…」

確かに相応の稼ぎはあるがセレブという単語に苦笑する。
しかし、なんでも、の意味がわかってるのか?
まあそれは力尽くでわからせればいいか。
住所を送る。

「次の土曜の午後1時でいいか?ついたら1階のコンシェルジュに言ってくれ」
「コンシェルジュ……わかりました。」
「それと…日曜も空いてるかな?僕のセックスは1日じゃ終わらないんだ」
打ちながら思わず鼻の穴が膨らむ。
「笑。りょーかいしました」

くだけたやり取りに満足し立ち上がる。
ムラムラしていた。
週末まで3日。
溜め込んでたっぷり種を注いでやろう。
あの可愛い顔が快楽で狂うまでに。
アレックスは着替えをとってジムに向かった。

週末の朝はゆっくり起き、たっぷりと湯を張った浴槽に浸かった。
念入りに性器を洗う。
アレックスは当然だがタチしかしないので尻は清潔にするに留める。
あと1時間程で琢磨が来る。
ムクッ!とペニスが膨らみ、大きな亀頭がズルリと皮をめくれ上がらせた。
ふふ、と笑う。
あの可愛い顔が自分のペニスに驚くのを想像するのは楽しかった。
軽く髪を乾かし、初対面なので一応襟付きのシャツとデニムを着てグラスを用意する。
コンシェルジュから琢磨を案内した旨、連絡があった。
いよいよだ。
インターホンが鳴る。
玄関まで向かい、開いてるよ、と声をかける。
あ、お邪魔しまーす…、と若干緊張したような声と共に写真通りの顔をした琢磨が入ってきた。

アレックスは思わず言葉を失った。

急に自分の玄関が異様に狭く感じた。
琢磨は上質な黒いTシャツとデニムを身に付けていた。

「や、やぁ。僕がアレックスだ」

身についた社交術で頭より先に手が出る。
すっぽりと自分の手が琢磨のグローブのような手に包まれた。
ギュッ!と痛くはないが有無を言わさぬ握力で握手された。

「アレックスさん!ほんとにイケメンですね!」

琢磨がはにかんだ笑みで言う。
はは……と気のない笑みを返してしまう。
自分よりはっきりと上背の男と対面するのは、記憶にないほど久しぶりだった。
アレックスは身長183cm。体重は仕上げた状態で85kg程度の大男だ。
だが琢磨は明らかに頭1つ大きい。
肩幅も二回り以上大きく、バツンバツンにTシャツを張る胸板は比べ物にならないほど厚かった。
その樽のような大胸筋が、アレックスの顎の高さにあった。
顔よりデカい肉の房がTシャツを窮屈そうに揺らしながらボウンッとダイナミックに揺れる。
正面から向かい合うと潰されるような筋肉量と密度。
飲み込まれそうになる錯覚に思わず頭を振り、

「上がってくれ。スリッパは好きに使ってくれていい」

そう言って部屋へ先導する。
心臓が嫌に激しく鼓動を打つ。
なんだあの体。
アメコミのキャラクター真っ青のバルクマッチョボディーだ。
袖から除く上腕はダランと伸ばした状態でも岩のような上腕二頭筋が隆起し、その径は鍛え上げたアレックスの腿程もありそうだった。
自分より明らかに筋肉のある男と対面した事などない。
完全に想定外だった。

「ここにかけてくれ」

平静を装い、ソファーに案内する。
背を向けてこっそり深呼吸をする。
筋肉はまあ後天的に努力すればどうにかなる。
とは言っても琢磨ほどのバルクを誇る男など欧米でも見たことがないが…。
だが男性器はどうにもならない。
手術もあるらしいが遺伝子には勝てない。
ありがとうございます、と琢磨が浅くソファーに腰掛ける。
ズシリ、とその重量に嫌な軋みが聞こえた。
座るとアメフト選手が震え上がるような巨大な腿が目立つ。

「琢磨はハーフ?すごい体だね」

ポンッ!とシャンパンをあけながらあくまで落ち着いて聴く。

「いえ、純日本人です。あの俺未成年……」

外人の血が流れていないことへの驚きを飲み込む。

「あ、ごめん。飲めなかったかい?」
「飲めるんですが、飲むと俺ちょっと…」

琢磨がそう言ってもぞもぞと下半身を動かす。
アレックスはピンときた。
飲むと起たなくなるタイプか。
ちょうどいい。

「まあ少しくらいいいだらう?」

有無を言わさず大きめのグラスに並々とシャンパンを注ぐ。
はあ…と琢磨が受け取る。
アレックスはどかっと斜め前に座った。

「ではこの出会いに、乾杯」

キン、とグラスを鳴らし、ぐっ!と一息に煽る。
うん、うまい。
うはーっ、と飲んだ琢磨が声を出す。

「どうした?」
「うまいですね!うまいけどけっこうキツい……」

苦笑する琢磨ににっこりとアレックスは笑った。
そのまま酔い潰れれば良い。

「琢磨はどうやってその体作ったの?」

おかわりを注いでやりながら聴く。

「あー俺、今年東京に出てくるまではド田舎に…山の中に住んでいて」

ふむふむ、と肯きながらグラスを渡し飲むように促す。

「山とか畑で働いてたり…後は村に伝統の相撲?みたいなんがあるんですけど、体動かすの好きなんで真面目にやってたらこんなんなりました」

苦笑し、ぐっ!と2杯目を呷る。
それだけでそんな筋肉つくわけないだろ!!と頭の中で叫ぶがおくびも出さず、

「なんで東京に?」

と続けながら更に注ぐ。

「自衛隊に入ろうと思ったんですよね」
「思った?」
「入隊試験でちょっと…」

琢磨が言葉を濁して流すように3杯目を一息で飲んだ。
初めの躊躇はどこへやら、安酒のようにぱかぱかと飲む。

「ふーん。いやでも本当に凄いね。僕よりベンチ上げそうな男と出会ったのははじめてだ」

アレックスはそう言うと琢磨はニコッと笑って力瘤を作って見せた。
ゴギュウッッッ!とボーリング玉のような筋肉が膨れ上がり、ビシッ!!ミヂッ!!とシャツが悲鳴を上げる。
上腕、胸、肩の筋肉がシャツをぶち破らんばかりにぎゅうぎゅうと分厚く膨れ上がり、その迫力に言葉を失う。

「まあパワーで負けたことはないっすね」

琢磨が鼻の穴を膨らまして自慢気に言う。
咄嗟に言葉が返せない。
猛々しく筋肉を盛り上がらせる琢磨の体が巨大化したように感じた。
膝に肘を置き、前屈みになる姿勢が変に戦闘的に見える。
人懐っこそうな整った童顔とのギャップが恐ろしい。
10代の肉体とは思えない。

「ってかそろそろやりませんか」

酒が入ったせいかくだけてきた琢磨が言いながら立ち上がる。
みっしりと筋肉の詰まった巨体が立ちあがる迫力に思わずのけ反る。
トレーニングで鍛え上げた肉体は、よほど頭を使って全身をバランス良く鍛えなければアンバランスな肉体になるが、琢磨は本当に労働と格闘術でその溢れんばかりの筋肉を身に付けたのか、完璧なボディーバランスだった。
強いて言うならドッシリと地に根を張るような下半身の重量感が凄まじい。
梃子でも動かなさそうだった。
琢磨がボリューム溢れるデニムの股間を擦って見せた。
一瞬アレックスはその膨らみの容積に度肝を抜かれ言葉が出なかった。
タマもあるとはいえズッシリと盛り上がっている。
腿を押し上げ腰へと至る太い膨らみは、座っている事による皺だと思い込みたかった。

「あ、あぁ……」

言われるがままアレックスも立ち上がる。
ガチャガチャとベルトを外す琢磨につられてベルトを抜く。
普段は確実に主導権を握り、先に相手に脱がせてから悠々と、見せつけるようにパンツを下ろすのが好きだ。
だが…だがこいつは……。
琢磨がフックを外しデニムの前を開く。
むあっ、と熱気が溢れたように感じた。
露わになった深緑色のボクサーパンツ。
下着越しでもその性器の巨大さがはっきりとわかり恐怖を感じた。
股間から腰上に向かってずっしりとした膨らみがボクサーをギチギチと引き伸ばしていた。
李のようなサイズの亀頭がボコリとシルエットを浮かび上がらせている。

「は、はは、もう起たせているのか?」

焦り隠しで軽口を叩く。
琢磨は一瞬きょとんとし、はは!と笑った。

「残念ながら、全然起ってないっす」

そう言って既にアレックスの勃起時ほどもあるように見えるモノをギュムッ!と掴んで見せた。

「まあ俺のチンコ、ぎちぎちに肉詰まってるんで起ってなくても尻入れられるんですけどね」

そう言ってその巨根を擦ると、ズシッ!と一瞬でその長さと太さが増し、ギチッビチッ!!と布地が悲鳴を上げた。
先端は腰から飛び出している。

「今日のためにちょっとオナ禁したんで、たっぷり濃いのアレックスさんに注ぎ込んであげますよ」

琢磨の当然のようにアレックスを抱く発言に、アレックスは震え上がった。
反則だ、と回らない頭で思った。
日本人で、欧米人と比べ物にならないような分厚く巨大な筋肉を搭載した、モンスターコックの持ち主。
しかもそれが10代なんて……あるわけがない。

「……アレックスさん?」

琢磨がずいっと近づいてきた。
分厚い筋肉の壁に肉迫され思わずたたらを踏み、ソファーに倒れる。
袖をぶち破りそうな極太の腕に手首を掴まれ、80kgオーバーのアレックスを有無を言わさず引き摺り上げた。

「ほら見せてくださいよ」

そう言って勝手にズルリと下着もろともデニムを剥がれる。
ぶるんっ、と世間一般には巨根と言われるアレックスのものが飛び出る。
目の前の圧倒的な雄に怯えるように皮を被って縮んでいた。
琢磨が鼻を鳴らす。

「なんだ、外人でもこんなもんか」

馬鹿にしたようにそう言うと己のパンツを見せつけるようにゆっくりと下ろした。
黒々とした陰毛に覆われたペニスの根元の太さに震撼する。
萎えているのにペットボトルのような太さだ。
太い血管を浮き上がらせたグロテスクな性器。
巨大な男根に突っかかるパンツをゆっくりずりさげる。
どこまでも伸びる極太の竿。
肉が詰まった筋肉のようなペニス。
アレックスは目が離せなかった。
ブルンッ!!!
解放された琢磨のデカマラが飛び出した。
そのメガマラでアレックスのペニスがドシッ!!と嬲られる。
倍ほどもあるもので嬲られ、痛みを感じるほどだった。

「じゃーん。俺の勝ちですね」

琢磨がニヤニヤと言う。
勝ちも何も。勝負にすらなかった。
琢磨が腰を突き付ける。
ムギュッ!とアレックスのペニスが、太さは倍、容積は4倍程もありそうな琢磨の巨大な肉砲に潰される。
ずろん、とズル剥けの亀頭を重しに伸びる極太の逸物は長さも圧勝していた。

「ちっさ。俺の半分もないっすよ。よくこんなんで勝負挑んできましたね」

ほら、と琢磨が生き物のようにそのデカマラをブンッ!ブンッ!と上下に動かす。
アレックスのモノは琢磨の巨大な男根に完全に乗せられ持ち上げられていた。
紫がかった大きな亀頭だけでアレックスのモノの半分をくっていた。
未知の感触にぶるっと体が震える。

「勝った方は何してもいいんすよね?」

琢磨がそのなめし革のような感触の厚い手をするっとアレックスの尻に回した。

「お、おいちょっと待て…あっ…」

アレックスは琢磨の体を押して抵抗しようとしたが、触ったこともないような極厚ギチギチの筋肉の感触に慄く。

「あれ?もしかしてケツ使ったことないですか?」

琢磨の太い指が尻の穴を突く。

「あ、あぁ、だから尻はむり…」
「は?」

琢磨が笑顔で首を傾げた。
目が笑っていなかった。
上腕二頭筋と三頭筋が岩のように盛り上がる豪腕が背中に回され、ぐいっ!と引き寄せられる。

「ぶふっ!?」

顔面が琢磨の樽のような大胸筋の深い谷間に押し付けられる。

「勝ったらなんでもしていいつったの誰でしたっけ?」

メギッ…グゥッ……と琢磨の筋肉が膨れ上がり、ギシッ!ビキッ!!とアレックスの体が軋む。
特に顔面は、既にパンパンの大胸筋が恐ろしい程隆起し、プレス機のような強靱な締め付けで潰しにかかってきていた。
声が出せず必死にタップして解放してもらう。
ぱっ、と琢磨があっさり縛めを解く。

「よし、じゃあ一緒に風呂行きましょっか!」

己の筋肉とパワーで脅迫した直後とは思えない上機嫌な様子でぐわっ!と腕をクロスし、隆々とした筋肉に苦労しながらシャツを脱ぎ捨てる。
上裸になって琢磨の体は膨れ上がったように見えた。
若い、艶々の肌をぶち破らんばかりにバツンバツンに盛り上がる大胸筋、山脈のような僧帽筋、ぼっこりと装甲のような肩の筋肉から伸びる豪腕。
以外と豊かな腋毛越しに甲羅のような凶悪なせり出しの広背筋が除いていた。
厚い胸が影を落とす腹筋は恐ろしい程ゴリゴリと隆起しており、一つ一つがレンガのように割れていた。
筋肉モンスター。
何かの間違いと思いたかった。
なぜ人間離れした筋肉男が突然現れるのだ。
それも10代の日本人の皮を被って!!
厚い筋肉の装甲をまとった一件爽やかな青年が、今度はデニムを脱ぎ出す。
アレックスの胴よりも太いという、ギチギチに大腿四頭筋が膨れ上がった恐ろしい太腿が現れ、たまらずアレックスは逃げ出した。
あんな下半身でぶち込まれた体が破壊される!
恥も外聞もない。
身の危険だ。コンシェルジュを呼ぼ…

ガシッ!!!

鋼鉄の荒縄のような腕が、腰に回された。

「約束破んのは、どうなんすかねー?」

一瞬でアレックスを捕まえた琢磨が背後から裸締めをかける。

「うっ…ぐふッ…!?」

幾重にも筋肉の盛り上がる極太の腕が、胴と首に回されギッチギチに固定される。
アレックスの全身が、琢磨の上半身に磔にされたように宙に吊される。
あまりの大胸筋のボリュームに、アレックスの体が逆方向に反らされ、ギシギシと体が軋んだ。
ちょうど真正面に全身鏡があった。
下着1枚の琢磨が、そのアレックスより二回り以上大きな筋肉完熟体で、乱れた服のアレックスを背後から蝕むように締め上げている。
回されている腕も脚も、比較にならないほど太い。
顔よりデカい上腕に締め上げられたアレックスの顔面は、圧力をかけられたスイカのように変形し、今にも破裂しそうに見えた。
首筋が引き伸ばされ痛々しく赤くなっている。

「アレックスさんってレスラーだったんですよね?」

琢磨が万力のようなパワーでアレックスの全身を引き千切らんばかりに締め上げながら、息一つ乱さず言う。
これでもフルパワーではないのだ。

「このまま俺とルール無用のレスリングするか、それとも俺のデカいので肚ぶち抜かれるか、どっちがいいですか?」

そう言って琢磨が腰を動かし、熱した鉄の棒のような肉柱を、ゴリ…ゴリ…とアレックスの背中に押し付けた。
琢磨の腿と尻の筋肉がゴギュッ…グギュッ…と艶めかしく太くうねる。
衣服越しにも、琢磨の勃起したペニスが化物サイズとガチガチの硬度を兼ね揃えている事がわかった。
どちらにしろ、アレックスは半殺しになる。
琢磨の重量は確実に120kgを超えている。
それも全て労働と戦闘で培った粘りのある重い筋肉でだ。
そのバルクマッチョボディーは殺人マシーンと変わらない。

「うぶ、うぅ……」

極太の腕に顔を潰され、口がバツンバツンの大胸筋に押し当てられている状態では声も出せない。
呻くアレックスに気づき、ぱっ、と琢磨がその極厚の筋肉の檻からアレックスを解放した。
どしゃっ、と崩れ落ち、ゲホゲホッ!!!と咳き込む。
極限まで締め上げられた気道はなかなかダメージから戻らず、広がってくれない。
琢磨が傍らにしゃがみ、その背中に重い手を当てた。
しゃがんだ事で凶悪な大腿四頭筋が更に膨れ上がり、ギチッ!!!ギチッ!!!とボクサーが悲鳴を上げる。
熊のような体格はしゃがんでもその圧は変わらない、どれだけ押しても倒れないだろう安定感があった。

「で?どうしますか?」

頤に手を差し入れられ無理矢理目線を合わせさせられる。

「俺としては、本気でやったらアレックスさん秒で殺しちゃいそうなので、出来ればズコバコさせて欲しいんですが」

ニコッと爽やかな笑顔で凶悪な内容を言い放つ琢磨に震え上がる。
ズコバコ、のところで琢磨の亀頭がブワッと膨れあがるのがパンツ越しにわかった。
ぐぅっ、と喉を鳴らし、震え声でアレックスは答えた。

「し、尻を洗ってくる…」
「良かった。手伝いましょうか?」 
「い、いや良い…」

よたよたと浴室に逃げるように入る。
バタン、とドアを閉めると、物理的に琢磨と遮断されたことでプレッシャーから解放されたように感じた。
へなへなと崩れ落ちる。
自分の状況に理解が追いつかない。
何より琢磨の存在が咀嚼しきれない。
童顔の下のあの規格外の肉体。
その分厚い筋肉で締め上げられたことを思い出すときゅっと肝が縮んだ。
あの体で、これから犯される……琢磨のモノは、見たこともないほど巨大だった。
萎えていても太い血管がうねるように張り巡らせ、膨らみきった亀頭でズルリと皮が剥けていた。
あんなモノが体に入るわけがない。
どうする…どうする…!!!
無意味に辺りを見回していると、どうして忘れていたのか、浴室に緊急用の備え付け電話があることを思い出した。
跳ねるように跳び上がり、浴室の壁に埋め込まれた電話を取り出す。
何番だ。何番を……。

瞬間、うなじの毛が逆立った。
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