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1章
Nihilistic
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To.吉野希くん
私も君を置いていってちょっと罪悪感あるよ。
でも、仕方ないといえば仕方ない。
私が私である証明。
悪魔の証明みたいだね。
いいよ。
私達だけが知ってることを、あげていけばいいんだね。
私達が付き合った日、あんな日は他になかったよね。
夜桜が、キレイに舞ってた。
今年も君と見たよ。
いつか、そっちの君とも見られるのかな。
From.瑠一瑠花
朝、そんな手紙を確認して、学校に向かう。
学校なんかより瑠一のところに行きたかった。
くだらない話をして、笑い合って、ただ、瑠一の横にいたかった。
「なんだか、思い詰めてる?」
ハッとした。
白井が覗き込むように、僕の顔を見ていた。
心配するような、そんな顔で。
「別に、なにもないけど」
「嘘」
「嘘じゃない、寧ろ嬉しいことがあったぐらい」
「そんな顔してないけど?」
「なら、僕は、今どんな顔してる?」
等身大に、自分でも気持ち悪いぐらいの笑顔を見せてみた。
「ちょっとキモい笑い方」
クスリとも笑わずに言われてちょっと傷ついた。
「今日さ、放課後、暇?」
白井が突然聞いてきた。
「暇じゃないけど暇だね」
「なら、ちょっと私とデートしない?」
「いいけど」
断る理由もないし、誘いに乗ることにした。
視線を感じて周囲を見ると、教室のいたる所から僕に視線を集めながら、ヒソヒソと話をしている。
ウザいんだよ、お前ら。
「どこ行く?」
誘ってきたくせに呑気に聞いてきた。
何がしたいんだよ。
「どこでもいいよ」
「なら、スタバでも行こっか」
二人で季節限定を選ぶ。
季節限定は企業が売れる自信がないから~とか聞いたことあるけど、そんな風説に惑わされたくなかった。
ふと横を見ると、白井がトッピングまで頼んでいた。
「太るぞ」
と言うと、頭を軽く小突かれた。
「最近、なんかあった?」
「別に何も?」
「嘘、あったでしょ」
白井は妙に勘が良い。
信頼してもいいと思う。
関係ないけど、めっちゃ可愛いし。
スタイルもよくて、人気。
社交性も完璧。
話さないでくれと言ったら絶対話さないだろう。
でも、話す気にはなれなかった。
「ないよ」
ふぅ~ん。白井が呟いてる。
「何でもいいけど。心配なんだよ?」
と言う割には、幸せそうな顔してストローを咥えてる。
「昨日は突然休むし」
白井に心配される必要なくない?と思うけど、それを言ったら流石にノンデリな気がする。
言いたいのを頑張して、舌先を歯の裏にすりつける。
「何かあったとしても、言う気にはなれないな」
「なんか、生きてる意味でも探してる?」
ギクッとする。
「あたり?」
「違うけど」
「朝、なんで生きてんだろ。とか言ってたからわかるよ」
「え?僕、声に出ててた?」
「嘘だけど」
嵌められた。
すると、白井が立ち上がって背伸びをし、シャツがめくれ上がってちょっとお腹が見えた。
なんだかこっちが恥ずかしくて目を背ける。
「ねえ」
見てるのバレた?
恐る恐る見上げる。
「私が、現実の楽しさ、教えてあげる」
「どういうことだよ」
「この世界は、美しくて。失うには勿体ないぐらいに。海の底から見た月明かりみたいにキレイで」
まだ白井が何か言いそうなので、待った。
「だからさ、私が、もっと、光を見せてあげる」
「それで、僕はどうしたらいいの?」
なんだか断れなさそうだし、乗ることにした。
条件次第では断るけど。
「私と遊んでたらいい」
簡単でしょ?と首を傾げる。
「つまり、白井と付き合えってこと?」
「そこまで重くないけど、そんな感じ?」
「ちょっと考えさせて」
そういい、席を離れた。
どっちでもいいな、と思ったし、普通にありかな、とも思った。
今、僕には、手紙という、現実か現実ではないか、曖昧なことが起きてる。
どちらにしろ、ずっと気が滅入りそうだし、何か他に考えることが必要だから。
To.瑠一瑠花
本当に君なら、僕はどうしたらいい?
やり場のない愛を、どうすればいい?
君に会えないこの人生、どうすればいい?
今日、光を見せてあげるなんて言われたよ。
僕は、君に手紙を貰えて嬉しいはずなのに。
何かに苦しめられて、ずっと気分悪くて、でも何に苦しんでるかずっとわからない。
僕はもう、駄目になったのかもしれない。
自分に自信がない。
この世界を生きていける自信がない。
教えてくれないか?
瑠花。
どうしたら、生きていける?
君のいない世界で、君を取り戻して、ぐちゃぐちゃになってる。
もうこんなの、嫌なんだよ
from.吉野希
私も君を置いていってちょっと罪悪感あるよ。
でも、仕方ないといえば仕方ない。
私が私である証明。
悪魔の証明みたいだね。
いいよ。
私達だけが知ってることを、あげていけばいいんだね。
私達が付き合った日、あんな日は他になかったよね。
夜桜が、キレイに舞ってた。
今年も君と見たよ。
いつか、そっちの君とも見られるのかな。
From.瑠一瑠花
朝、そんな手紙を確認して、学校に向かう。
学校なんかより瑠一のところに行きたかった。
くだらない話をして、笑い合って、ただ、瑠一の横にいたかった。
「なんだか、思い詰めてる?」
ハッとした。
白井が覗き込むように、僕の顔を見ていた。
心配するような、そんな顔で。
「別に、なにもないけど」
「嘘」
「嘘じゃない、寧ろ嬉しいことがあったぐらい」
「そんな顔してないけど?」
「なら、僕は、今どんな顔してる?」
等身大に、自分でも気持ち悪いぐらいの笑顔を見せてみた。
「ちょっとキモい笑い方」
クスリとも笑わずに言われてちょっと傷ついた。
「今日さ、放課後、暇?」
白井が突然聞いてきた。
「暇じゃないけど暇だね」
「なら、ちょっと私とデートしない?」
「いいけど」
断る理由もないし、誘いに乗ることにした。
視線を感じて周囲を見ると、教室のいたる所から僕に視線を集めながら、ヒソヒソと話をしている。
ウザいんだよ、お前ら。
「どこ行く?」
誘ってきたくせに呑気に聞いてきた。
何がしたいんだよ。
「どこでもいいよ」
「なら、スタバでも行こっか」
二人で季節限定を選ぶ。
季節限定は企業が売れる自信がないから~とか聞いたことあるけど、そんな風説に惑わされたくなかった。
ふと横を見ると、白井がトッピングまで頼んでいた。
「太るぞ」
と言うと、頭を軽く小突かれた。
「最近、なんかあった?」
「別に何も?」
「嘘、あったでしょ」
白井は妙に勘が良い。
信頼してもいいと思う。
関係ないけど、めっちゃ可愛いし。
スタイルもよくて、人気。
社交性も完璧。
話さないでくれと言ったら絶対話さないだろう。
でも、話す気にはなれなかった。
「ないよ」
ふぅ~ん。白井が呟いてる。
「何でもいいけど。心配なんだよ?」
と言う割には、幸せそうな顔してストローを咥えてる。
「昨日は突然休むし」
白井に心配される必要なくない?と思うけど、それを言ったら流石にノンデリな気がする。
言いたいのを頑張して、舌先を歯の裏にすりつける。
「何かあったとしても、言う気にはなれないな」
「なんか、生きてる意味でも探してる?」
ギクッとする。
「あたり?」
「違うけど」
「朝、なんで生きてんだろ。とか言ってたからわかるよ」
「え?僕、声に出ててた?」
「嘘だけど」
嵌められた。
すると、白井が立ち上がって背伸びをし、シャツがめくれ上がってちょっとお腹が見えた。
なんだかこっちが恥ずかしくて目を背ける。
「ねえ」
見てるのバレた?
恐る恐る見上げる。
「私が、現実の楽しさ、教えてあげる」
「どういうことだよ」
「この世界は、美しくて。失うには勿体ないぐらいに。海の底から見た月明かりみたいにキレイで」
まだ白井が何か言いそうなので、待った。
「だからさ、私が、もっと、光を見せてあげる」
「それで、僕はどうしたらいいの?」
なんだか断れなさそうだし、乗ることにした。
条件次第では断るけど。
「私と遊んでたらいい」
簡単でしょ?と首を傾げる。
「つまり、白井と付き合えってこと?」
「そこまで重くないけど、そんな感じ?」
「ちょっと考えさせて」
そういい、席を離れた。
どっちでもいいな、と思ったし、普通にありかな、とも思った。
今、僕には、手紙という、現実か現実ではないか、曖昧なことが起きてる。
どちらにしろ、ずっと気が滅入りそうだし、何か他に考えることが必要だから。
To.瑠一瑠花
本当に君なら、僕はどうしたらいい?
やり場のない愛を、どうすればいい?
君に会えないこの人生、どうすればいい?
今日、光を見せてあげるなんて言われたよ。
僕は、君に手紙を貰えて嬉しいはずなのに。
何かに苦しめられて、ずっと気分悪くて、でも何に苦しんでるかずっとわからない。
僕はもう、駄目になったのかもしれない。
自分に自信がない。
この世界を生きていける自信がない。
教えてくれないか?
瑠花。
どうしたら、生きていける?
君のいない世界で、君を取り戻して、ぐちゃぐちゃになってる。
もうこんなの、嫌なんだよ
from.吉野希
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