1 / 41
合法ロリ悪役令嬢に需要はあるのか
やったぁ合法!……ごう…ほう?
しおりを挟むドンッッ!!という衝撃の後に、腹部に感じたのは、熱さと痛み
恐る恐るそこに目を向けると、腹から出刃包丁が生えていた。
「……なっ…何で?」
咄嗟に出て来たのはそれだけ、視界はどんどん暗くなってゆく、傷口は熱いのに身体はガクガクと震えてきてる
( あ…何かこれヤバい )
誰かの悲鳴と救急車!!と怒鳴る声
そんな声の中
意識はゆっくりと沈んで行く
暗く、暝い、真っ黒な視界
身体は沈みおちてゆく感覚、何処かでコポコポと水音がする
少しづつ、意識が覚醒し始めた
それと同時に湧き上がる感情
腹がたつ、俺は只友達の愚痴を聞いてやってただけだ!!
しかも俺を刺した奴に対する愚痴だ、考えるだにつけムカついてきた。
浮気じゃねぇわ!てめぇと一緒にすんな
この界隈でも、男同士の友情はあるんだよ
馬鹿が!!
やっぱこれだけは言ってやらねぇと、気が済まない。
「 テメェのオトコなんざっ!好みじゃねぇわ!!ッバーーーーカッッ!!! 」
気がついたら叫んでた
ガチャン!!と何かが割れた音の後に、誰かの気配が近づいてきて
「 お…お嬢様?!」
何かめっちゃビクビクしながら声かけられたけど、誰だよお嬢様って
俺は女じゃねぇよ
なりたいと思った事も無い、俺は、オレは、おれ…わたし…私は
「 ……ッ!!」
一瞬、自分が誰かわからなくなる、違和感
身体を起こして、ぺたぺたと顔や身体に触れる、心臓がバクバクと忙しない。
生きている、ちゃんと生きてる人間の身体だ、だけどさっきまでの俺の身体じゃない
「俺」の身体じゃない、「私」の身体
やっぱり俺、あの時死んだのか…
死因が、他人の痴情のもつれとか
…思い出すだに、憤怒だわ
「……クソが…。」
「 お嬢様?!」
あげた視線の先に、セピア色の髪を、緩くお下げにした、メイド服の少女が緑の瞳を潤ませて、心配そうにこちらを伺っていた
「……マリエ 」
淡く朝の光が射し込む、豪奢な部屋の中
嬉しそうに微笑みながら
「…良かった!ウィルミナお嬢様!正気に戻ったのですね!」
元気いっぱいに
失礼な事を抜かしよるな小娘
ああでも、そうだ今の私の名前は…
ウィルミナ
ウィルミナ=フォン=ファーレンハイト
マグノリア皇国が辺境伯
ファーレンハイト家の一人娘だ
その後「少し寝惚けただけよ 」と
誤魔化しつつ
マリエを部屋から追い出した
まずは状況確認と、意識のすり合わせがしたい、マジで、ガチで
鏡台に座り、自分の姿を確認する
そこにいたのは
「……お…おおっふ 」
幼女
流れる様な
腰まで伸びた淡く青みがかった銀髪
桜色の頬と、小さくぷるんとした唇
そして、アーモンド型の大きく猫の様な
紫から青へと変わる、夜明けの空の瞳
染み一つ黒子一つ無い、白磁の肌
将来が楽しみな顔立ち
だ が 幼 女
鏡に映る、将来的には楽しみな幼女
そして、自身を映した鏡の中
いっそう目を引くのは
ぴこぴこと動く尖った耳
そう、俗にいう「エルフ耳 」
俺知ってるよ、この娘知ってる
死因の片棒担いだダチが、愚痴言いながら
この娘が出てくるゲームしてた
確かタイトルは「 under.the.ROSE 」
そのゲームに出てくる、いわゆる悪役令嬢だ
リアルもロクな男いねぇけど、ゲームの男も
ロクでもねぇな、とか言いながらも
気になったキャラだったので、覚えてた
ウィルミナ=フォン=ファーレンハイト
ハイエルフの母と人である父を持つ
ハーフエルフの姫
エルフの血が濃すぎて
17才なのに、見た目6才な合法ロリの悪役令嬢
「 …あかん…これは…合法だけど合法じゃねぇ」
鏡の前でリアルに orz ってなった
「こ……今生は大手を降って、男と付き合えるって思ったのに…秒で希望を砕かれた…っ!! 」
こんなナリの娘に、寄ってくる男なんて
絶対ろくな奴じゃねぇよ!
きっと八割ガチロリか、金目当てだわ!
あーあ、今生こそ好みの男と合法できゃっきゃ
出来ると思ったのにっっ
マイノリティから、おさらばかと思ったのに!
俺、悪い事 ( あんまり )してないっ…はず!
「男しか愛せないのが、そんなに罪だったんですかねぇ?!最近ではキリスト教でも、ゲイには優しくなったって、思ってたんだけどぉ!」
いるかもわからない、神に向って
とりあえず文句を言ってみるが
仏教徒の怒りは、天には届かず
なんの応えも無かった、知ってた!
気持ちが、主に怒りが溢れて
絨毯の上でじたばた暴れる。
…あ、ハイ…今更ですが自己紹介
冒頭、男同士の痴情のもつれに巻き込まれた
私、享年(多分)26才
生前は、ガチネコのゲイでした…。
自分の名前も年齢もほとんど覚えて無いのに
性癖だけは覚えてるとか(笑)
我ながら、業が深すぎる(笑)
もう、笑うしかねぇよ
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
悪役令嬢は死んで生き返ってついでに中身も入れ替えました
蒼黒せい
恋愛
侯爵令嬢ミリアはその性格の悪さと家の権威散らし、散財から学園内では大層嫌われていた。しかし、突如不治の病にかかった彼女は5年という長い年月苦しみ続け、そして治療の甲斐もなく亡くなってしまう。しかし、直後に彼女は息を吹き返す。病を克服して。
だが、その中身は全くの別人であった。かつて『日本人』として生きていた女性は、異世界という新たな世界で二度目の生を謳歌する… ※同名アカウントでなろう・カクヨムにも投稿しています
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる