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四章 新生活は異世界で
同棲生活in異世界3
暴れコアラ。
字面だけ見ると可愛い感じだが、実際のところ惑星アトランザでの彼らは個体毎に『スキル』を使い、それとは別にステータスを有するトンデモ生物である。
アフリカ特有のチーター、ライオン、シマウマ、ゾウ、ハイエナ等々、その全てが野生化どころか超進化してアトランザのモンスターより超強くなっている。
だがそんな彼らでも一目置く存在が居た。
それはドラゴンと呼ばれる魔力生命体。
超巨体から繰り出されるブレスや尻尾攻撃、噛みつき攻撃は喰らえば大体死ぬともっぱらの噂だ。
なまじステータスに上限があるもんだから、生まれながらに人類を超えてる生物にはひっくり返っても勝てない道理がある。
つーか、無理して倒す必要は無いよ。
相手は知性もあれば話も通じる。
喧嘩をふっかけなければわざわざ襲ってくることもない。
放っておけばいいんだよ。
ただ、本人の意思を無視して洗脳、または隷属させられて操られるパターンはあるんだよなぁ。
そこが怖い。
というか、安直にどこかの国が帝国領を襲った?
そしてギルドが既にその話を掴んでる時点で昨日今日の話じゃない。
帝国の次はまっすぐここに向かってきている?
「ミレー、今すぐ宿に帰ろう。何か嫌な予感がする」
「何かわかったの、あっくん?」
「グエイサーも今すぐ荷物まとめて街から出たほうがいい」
「何を察した、アーク?」
「俺の勘が確かなら、ドラゴンが来る!」
通りでモンスターが怯えてると思ったよ。
これは上位のモンスターがこっちに流れ込んだ影響だな?
ここら辺のモンスターも大概強いけど、そいつらが怯える、または雪崩混んできたモンスターもどこか腰が引けてると思っていた。
それらが示す結論は?
それより上位のモンスターが来ている。
「それは確かか? うちのパーティが街に帰る頃にはもう到着してるかもしれねぇってことだろ? ヤベェじゃねぇか!」
ドラゴンとは、惑星アトランザにおいて災害の最上位に位置する。
一度暴れ出せば破壊の限りを尽くし、なんなら魔力を根こそぎ奪われる。そして人が住むのに適さない土地になるんだ。
魔力の一切通わぬ土地。それは熱源を奪われた地球と何一つ変わりなく、その場所から逃げてきた俺たちはまた逃げる羽目になるのか。
そうなりたくなければどこかに追い払ってくれ。
言外に受付嬢は俺にそう言っていた。
自分たちの身が危険であるのに、他に撃つ手はない。
向こうからすればこっちはいつでも転移でどこにでも行ける。
だと言うのに、自分が死ぬかもしれない状況で俺なんかを信じてるんだ。
「あれ? これ……俺は試されてるのか?」
「あっくんなら助けてくれるって毎日惚気てますから!」
「美玲さんの仕業かよ~」
「かっこいいところ見せれば、みんな認めてくれると思うんだよねー。どう? やる気出てきた?」
「なんか乗せられてる気がして癪だけど、そう言う思惑があるんなら。でも何でもかんでもは聞かないからな?」
「あたしにもたまには夫自慢させてくれてもいいのよ?」
「言ってろ!」
「おい! お二人さん! 惚気てる暇なんかないぞ!」
「分かってる、いくぞ。俺の魔法で送ってやる」
「おお、エルフの転移魔法か。助かるぜ」
エルダーエルフには転移魔法の使える者が居るそうだ。
俺がそうだとは言ってないが、なんかいい感じに解釈されてるので特に言及はしてない。
街に帰ればギルドが緊急事態のお触れを出していた。
「あら、お早いおかえりで。クエスト素材は既に頂いています。本日はここいらで引き上げですか?」
普段ならもっと長い時間現地に止まって稼ぐのだが、トンボ帰りで戻ってきたのでそんな返しが来る。
「それどころじゃないんだろう? なんの騒ぎだ。なんのお触れだ?」
「なんでも北の港町に難民が到着したようです」
「もう?」
「受け入れ要請が送られてきたのは二ヶ月も前ですから」
「で、こっちの王様は認めたわけか?」
「いえ、問答無用で上陸、むしろ攻め入ってきましたね。どうも難民に扮して戦力の一部をこちらに回してきたそうです」
ガチの戦争じゃないか。勘弁してくれよ。
俺の一番嫌いなやつだわ。
「王様は?」
「消化作業に期待してると」
「他人事かよ」
うちの王様、懐広すぎるだろ。
それとも既に逃げ出してるのか?
「ただ、その部隊の一つがドラゴンを使役しているとの噂が」
「ああ、そうなんだ」
どっちみちドラゴンも関わってたか。
自然災害か、人災かの違いだな。
「で、俺はどっちを消せばいいんだ?」
「できれば両方を」
「だめだ。率先して人の争いに関わるつもりはない。ドラゴンの方はなんとかする。帝国はそっちで対処しろ」
「そうしていただけると助かります。アークさんはミレーさんの言った通りのお方ですね?」
「でしょー、あっくんやる時はやるんだから!」
結局俺は美玲に担がれていたわけだ。
ドラゴンの戦力投入は偶然だろうが、功績っていうにはこうやって積み重ねられていくんだろうな。
あー嫌だ嫌だ。目立つのはこれきりにして欲しいもんだよ。
対象:ドラゴン
転移先:ストリーム
いくらこの世界で脅威と呼ばれていても、ステータスを上限突破してるストリームの現地人にかかれば骨のある獲物。
オーバースペックのオーパーツで討伐してもらえるだろう。
これであとは軍の仕事だな。
俺は一仕事を終えてギルドで一足早い夜食にありついた。
受付嬢はニコニコしている。
本当なら敵国の火消しもして欲しそうだったが、別にしなくたって問題はないみたいな顔でこっちを向いている。
何やら美玲さんにハンドサインを送っていて、美玲さんもそれを受け取ると俺に笑顔を向けた。
怖っ、何か俺の知らないところでやり取りしてる?
これ以上面倒ごとに巻き込まれる前に拠点を移すべきかなぁ。
字面だけ見ると可愛い感じだが、実際のところ惑星アトランザでの彼らは個体毎に『スキル』を使い、それとは別にステータスを有するトンデモ生物である。
アフリカ特有のチーター、ライオン、シマウマ、ゾウ、ハイエナ等々、その全てが野生化どころか超進化してアトランザのモンスターより超強くなっている。
だがそんな彼らでも一目置く存在が居た。
それはドラゴンと呼ばれる魔力生命体。
超巨体から繰り出されるブレスや尻尾攻撃、噛みつき攻撃は喰らえば大体死ぬともっぱらの噂だ。
なまじステータスに上限があるもんだから、生まれながらに人類を超えてる生物にはひっくり返っても勝てない道理がある。
つーか、無理して倒す必要は無いよ。
相手は知性もあれば話も通じる。
喧嘩をふっかけなければわざわざ襲ってくることもない。
放っておけばいいんだよ。
ただ、本人の意思を無視して洗脳、または隷属させられて操られるパターンはあるんだよなぁ。
そこが怖い。
というか、安直にどこかの国が帝国領を襲った?
そしてギルドが既にその話を掴んでる時点で昨日今日の話じゃない。
帝国の次はまっすぐここに向かってきている?
「ミレー、今すぐ宿に帰ろう。何か嫌な予感がする」
「何かわかったの、あっくん?」
「グエイサーも今すぐ荷物まとめて街から出たほうがいい」
「何を察した、アーク?」
「俺の勘が確かなら、ドラゴンが来る!」
通りでモンスターが怯えてると思ったよ。
これは上位のモンスターがこっちに流れ込んだ影響だな?
ここら辺のモンスターも大概強いけど、そいつらが怯える、または雪崩混んできたモンスターもどこか腰が引けてると思っていた。
それらが示す結論は?
それより上位のモンスターが来ている。
「それは確かか? うちのパーティが街に帰る頃にはもう到着してるかもしれねぇってことだろ? ヤベェじゃねぇか!」
ドラゴンとは、惑星アトランザにおいて災害の最上位に位置する。
一度暴れ出せば破壊の限りを尽くし、なんなら魔力を根こそぎ奪われる。そして人が住むのに適さない土地になるんだ。
魔力の一切通わぬ土地。それは熱源を奪われた地球と何一つ変わりなく、その場所から逃げてきた俺たちはまた逃げる羽目になるのか。
そうなりたくなければどこかに追い払ってくれ。
言外に受付嬢は俺にそう言っていた。
自分たちの身が危険であるのに、他に撃つ手はない。
向こうからすればこっちはいつでも転移でどこにでも行ける。
だと言うのに、自分が死ぬかもしれない状況で俺なんかを信じてるんだ。
「あれ? これ……俺は試されてるのか?」
「あっくんなら助けてくれるって毎日惚気てますから!」
「美玲さんの仕業かよ~」
「かっこいいところ見せれば、みんな認めてくれると思うんだよねー。どう? やる気出てきた?」
「なんか乗せられてる気がして癪だけど、そう言う思惑があるんなら。でも何でもかんでもは聞かないからな?」
「あたしにもたまには夫自慢させてくれてもいいのよ?」
「言ってろ!」
「おい! お二人さん! 惚気てる暇なんかないぞ!」
「分かってる、いくぞ。俺の魔法で送ってやる」
「おお、エルフの転移魔法か。助かるぜ」
エルダーエルフには転移魔法の使える者が居るそうだ。
俺がそうだとは言ってないが、なんかいい感じに解釈されてるので特に言及はしてない。
街に帰ればギルドが緊急事態のお触れを出していた。
「あら、お早いおかえりで。クエスト素材は既に頂いています。本日はここいらで引き上げですか?」
普段ならもっと長い時間現地に止まって稼ぐのだが、トンボ帰りで戻ってきたのでそんな返しが来る。
「それどころじゃないんだろう? なんの騒ぎだ。なんのお触れだ?」
「なんでも北の港町に難民が到着したようです」
「もう?」
「受け入れ要請が送られてきたのは二ヶ月も前ですから」
「で、こっちの王様は認めたわけか?」
「いえ、問答無用で上陸、むしろ攻め入ってきましたね。どうも難民に扮して戦力の一部をこちらに回してきたそうです」
ガチの戦争じゃないか。勘弁してくれよ。
俺の一番嫌いなやつだわ。
「王様は?」
「消化作業に期待してると」
「他人事かよ」
うちの王様、懐広すぎるだろ。
それとも既に逃げ出してるのか?
「ただ、その部隊の一つがドラゴンを使役しているとの噂が」
「ああ、そうなんだ」
どっちみちドラゴンも関わってたか。
自然災害か、人災かの違いだな。
「で、俺はどっちを消せばいいんだ?」
「できれば両方を」
「だめだ。率先して人の争いに関わるつもりはない。ドラゴンの方はなんとかする。帝国はそっちで対処しろ」
「そうしていただけると助かります。アークさんはミレーさんの言った通りのお方ですね?」
「でしょー、あっくんやる時はやるんだから!」
結局俺は美玲に担がれていたわけだ。
ドラゴンの戦力投入は偶然だろうが、功績っていうにはこうやって積み重ねられていくんだろうな。
あー嫌だ嫌だ。目立つのはこれきりにして欲しいもんだよ。
対象:ドラゴン
転移先:ストリーム
いくらこの世界で脅威と呼ばれていても、ステータスを上限突破してるストリームの現地人にかかれば骨のある獲物。
オーバースペックのオーパーツで討伐してもらえるだろう。
これであとは軍の仕事だな。
俺は一仕事を終えてギルドで一足早い夜食にありついた。
受付嬢はニコニコしている。
本当なら敵国の火消しもして欲しそうだったが、別にしなくたって問題はないみたいな顔でこっちを向いている。
何やら美玲さんにハンドサインを送っていて、美玲さんもそれを受け取ると俺に笑顔を向けた。
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