俺だけ✨宝箱✨で殴るダンジョン生活

双葉 鳴

文字の大きさ
10 / 36
事実、宝箱は開けるより殴る方がお得!

10話 VSゴブリンオーガ

しおりを挟む
「ゴァアアアアア!」


 デカブツが吠えると同時に大きく跳躍した。
 人など簡単に切断しかねない身の丈程もある大鉈を振るって狙いを定めている。
 狙いは要石だ。


「避けろぉおおお!」

「ちょ、直ぐには無理だって!」


 装備が重いせいか、防御は高いが回避率の低い要石に大鉈が振るわれる。
 あんなの食らったら致命傷じゃ済まないだろう。
 ラックアクセルボウで狙うも、大鉈で弾かれてしまう。
 万事休すか?
 そんな時、要石から大声が上がった!


「洗浄、洗浄、洗浄、洗浄!」


 自分自身を洗浄している様に思う。
 水滴が要石を覆って、その場所に大鉈が振るわれた。


<ゴブリンオーガの攻撃!>
 ミス、要石カガリにダメージを与えられない!


 なんと要石は洗浄による流水効果で攻撃そのものを受け流したのだ。そのまま反撃に移る。


「足元がガラ空きよ!」


 洗浄を乗せたレイピアの一撃。


<要石カガリの攻撃>
 ゴブリンオーガに10ダメージ!


 が、あまり効いてる様には思えない。
 成人男性がより筋肉質になったゴブリンオーガにとっては物攻90くらいは大した攻撃ではないらしい。
 なんつー防御の高さだよ。

 俺も援護射撃で応戦するも、勘が鋭いのか、放った矢は悉く大鉈に弾かれてしまう。
 先程ゴブリンマジシャン軍団をワンキルして来た事実を鑑みて脅威と思われてる様だ。
 ならこっちはどうだ?

 俺は荷物から産業廃棄物の薬品類を手に取り、それをデカブツに投げつける。
 

<飯狗頼忠の投擲!>

<クリティカル!>
 ゴブリンオーガに1ダメージ!


 ダメだったか!


<微熱効果発動!>
 ゴブリンオーガの察知能力がぐーんと下がった


 おや?
 これってもしかして?

 俺は今は亡き狭間さんの遺品を投げつける。
 せめて一緒に戦ってる、戦闘に貢献してるんだと思わせる様に、様々な使えぬ薬品を投擲していった。



<飯狗頼忠の投擲!>
 ミス、ゴブリンオーガはダメージを受けない!

<猛毒発動!>
 ゴブリンオーガに150ダメージ
 ゴブリンオーガは熱病にうなされている


 まだだ!


<飯狗頼忠の投擲!>
 ミス、ゴブリンオーガはダメージを受けない!

<麻痺毒発動!>
 ゴブリンオーガは30秒間行動を停止
 ゴブリンオーガは熱病にうなされている。


 ここだ、一気に畳み掛ける。
 俺はラックアクセルボウを構えて判断力の鈍ったデカブツに向けて矢を放った。


<飯狗頼忠の攻撃!>

<バックアタック、クリティカル!>
 ゴブリンオーガに300ダメージ!
 ゴブリンオーガは熱病にうなされている
 ゴブリンオーガは動けない

<+3発動!>
 ゴブリンオーガに300ダメージ!
 ゴブリンオーガに300ダメージ!
 ゴブリンオーガに300ダメージ!
 ゴブリンオーガは熱病にうなされている
 ゴブリンオーガは動けない


 まだ倒れないのか?


「頼っち、周りの雑魚が動き始めた!」


 要石の言う様に、ボスに一定ダメージを与えたおかげだろう、今までダンマリだった取り巻きが武器を持ってボスを援護する様に動き出す。剣や弓、杖を持ったシャドウゴブリンが最終決戦に挑む様に武器を構えた。
 ここからが正念場だ!


 ◇◆◇
 

 あれからどれだけの時間が経っただろうか?
 長期戦に次ぐ長期戦。
 ゴブリンオーガはダメージを受けすぎると行動回数を二回に増やした。熱病に罹ってるうちに削りきれなかった俺たちの失敗談。
 しかし俺の矢を大鉈で塞いでいるうちに限界が来たんだろうな、大鉈の柄だけ残して粉砕することに成功する!

 魔法攻撃は敢えて撃たせて要石に吸収させた。
 効果は短時間の間全ステータス+50の恩恵だ。
 鎧が重くて動けない要石にとってこれほどありがたいものはなかっただろう。
 
 その隙に俺は弓でシャドウゴブリンアーチャーを始末した。
 正直無限湧きも覚悟してたが、ちゃんと上限がある様でホッとした。
 一定数倒すたびにレベルが上がるので、俺のレベルは20へと至っていた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━
 飯狗頼忠
 レベル:20
 称号 :ミラクルボーイ
 筋力:30
 知識:25
 耐久:25
 精神:40
 器用:30
 敏捷:20
 幸運:2000
 物攻【筋力】+【器用】÷2=【+1000】(1030)
 物防【耐久】+【筋力】÷2=(15)
 魔攻【知識】+【精神】÷2=(22)
 魔防【精神】+【耐久】÷2=(22)
 投擲【器用】+【幸運】÷2=(1015)
 回避【敏捷】+【幸運】÷2=(1010)
<スキル>
【+1】発動確率50%×【幸運】補正
【+2】発動確率25%×【幸運】補正
【+3】発動確率10%×【幸運】補正
 行動回数、ドロップ再抽選に大きく影響する
【レベル+1】発動率1%×【幸運補正】
 レベル上昇時、確率でもう一つレベルアップ
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━
<装備>
 ラックアクセルボウ
 ラックアクセルの矢【威力1000】×50
 虹の盾
 アイアンボックス×8
 シルバーボックス×4
 マジックポーチ×2
 マジックバッグ
<アイテム>
 ポーション×8
 非常食×4
 高級非常食×6
 狭間ひとりのライフコア
 狭間ひとりのスキルコア
 鉄の鍵×6
 銀の鍵×6
 ━━━━━━━━━━━━━━━━


 なぜ一人だけ20に至れたか?
 それはレベル15の時に獲得したレベル+1のおかげである。
 15の時点で幸運が1500。
 確率が1%でも関係なくレベルがおまけでもう一つ上がった。
 お陰でステータスの伸びは悪いが、幸運値は爆上がりしたわけである。

 虹の盾は敢えて残しておいたシャドウゴブリンマジシャンを補給役にして発動!
 俺たちは勝負を決めにかかっていた。
 何せラックアクセルの矢の残りが心許ない。
 これが切れたら近接戦で宝箱チャージアタックするしかないのだ。

 ゴブリンオーガのタフネスは驚くべきものだった。
 300ダメージを100回は負わせたにも関わらず未だ健在!
 確かに何回かは塞がれたが、俺の強みはランダムで攻撃回数が増えることにある。
 だが、それを鑑みたってゴブリンオーガはランクEダンジョンに居ていい存在じゃない。
 そう思わせる、それくらいの難度の高さを感じさせた。


「要石、次で決めるぞ!」

「うん、あたしもこれが最後の食糧だし」

「ポーションは?」

「もう使い切ったよ。ったく、馬鹿力で掴みやがって!」


 武器が壊れてから、ゴブリンオーガの攻撃は大きく変わった。
 まずはパンチやキックの多用。
 そして手の大きさを活かしての握りつぶし攻撃が大きい。
 跳躍してからのボディプレスとなんでもござれ。

 ただしボディプレス攻撃は同時に弱点を晒す行為に当たる。
 俺はそこへ残りの矢を全弾命中させる為に要石に作戦を与えた。

 虹の盾発動中以外に無理に回避に回るな。
 そして握りつぶし攻撃中に全身に洗浄をかけろ。もしかしたら脱出できるかもしれない。
 それと高級非常食とポーションの補填。
 俺も心許ないが、要石が潰れたらなし崩し的に俺も積むのだ。
 だから彼女には何がなんでも生き残って欲しいのである。


「頼っち、あたしをそこまで信頼してくれて……」

「勘違いすんなよ? お前に倒れられたら俺は詰むんだよ。お前の防御の高さがこの戦闘の鍵を握って詰んだからな?」

「ふふ、男のツンデレごちそうさまです」


 誰がツンデレじゃい!
 俺はただ本心を並べてるだけだが?
 そこ、ニヤニヤするんじゃない。
 こんな場面で笑いを忘れないこいつは、やっぱりメンタル最強な気がしてならない。
しおりを挟む
感想 82

あなたにおすすめの小説

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

追放されたら無能スキルで無双する

ゆる弥
ファンタジー
無能スキルを持っていた僕は、荷物持ちとしてあるパーティーについて行っていたんだ。 見つけた宝箱にみんなで駆け寄ったら、そこはモンスタールームで。 僕はモンスターの中に蹴り飛ばされて置き去りにされた。 咄嗟に使ったスキルでスキルレベルが上がって覚醒したんだ。 僕は憧れのトップ探索者《シーカー》になる!

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

勤続5年。1日15時間勤務。業務内容:戦闘ログ解析。

厳座励主(ごんざれす)
ファンタジー
ダンジョン出現から六年。攻略をライブ配信し投げ銭を稼ぐストリーマーは、いまや新時代のヒーローだ。その舞台裏、ひたすらモンスターの戦闘映像を解析する男が一人。百万件を超える戦闘ログを叩き込んだ頭脳は、彼が偶然カメラを握った瞬間に覚醒する。 敵の挙動を完全に読み切る彼の視点は、まさに戦場の未来を映す神の映像。 配信は熱狂の渦に包まれ、世界のトップストリーマーから専属オファーが殺到する。 常人離れした読みを手にした無名の裏方は、再びダンジョンへ舞い戻る。 誰も死なせないために。 そして、封じた過去の記憶と向き合うために。

自由でいたい無気力男のダンジョン生活

無職無能の自由人
ファンタジー
無気力なおっさんが適当に過ごして楽をする話です。 すごく暇な時にどうぞ。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。 祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。 試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。 拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。 さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが…… 暫くするとこの世界には異変が起きていた。 謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。 謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。 そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。 その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。 その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。 様々な登場人物が織りなす群像劇です。 主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。 その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。 ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。 タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。 その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。

処理中です...