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1章 お爺ちゃんとVR
012.お爺ちゃん、勝負事には手を抜かない
「おや、ジキンさんもこれから例の?」
「息子が興味を示していましてね。どうやらそちらも?」
「おなじくです」
「せっかくですからPTを組みましょうか」
ジキンさんからの申し出に受け入れようとしたところでその息子さんが突如豹変した。
「親父!? 精錬の騎士がいるんなら俺は抜けるぞ」
「ギン」
「な、なんだよ」
「お前は少し黙ってなさい。父さんは今ハヤテさんとお話中だ。失礼しました。うちの息子は少し礼儀知らずでして。それで、どうですか?」
ジキンさんがいつになく強気な口調で息子さんを説き伏せる。
女性関係で痛い目にあっていると聞いた時は、彼はもっと気弱な人物かと思っていた。しかし違うのだな、父親としての顔も持っていると感心する。
「私は勿論そのお誘いに乗らせていただきますよ。他ならぬ私とジキンさんの仲じゃないですか。パープルはどうする?」
「私は……」
しばらくジキンさんの息子さんを見つめた後、娘は行くと答えを出す。息子さんは分が悪いなと渋々ながらこれに承諾する。
「はい、ではこれとこれ。ジキンさん、ある程度やる事は周知してますか?」
本日の参加メンバーにゴミ拾いセットを手渡しながら語りかける。
ジキンさんはありがとうございますと丁寧に接してくれたが、子供達の対応は様々だ。
「そうですね。ゴミ拾いと謎解きまでは」
「結構。その先は全くの未知ですからそれで良いです」
「お父さん、ゴミ拾いってまさかあの時間と報酬が見合わないクエストをやるつもり!?」
「うん、そうだよ」
「ちょっと帰りたくなってきたかも……」
「残念だ。あのアイテムはそのクエストから派生するシークレットクエストの達成報酬なのにな」
少し含んだ言葉で残念そうにしていると、娘達はそれを早く言ってよと態度を変える。
全くこれだから目先しか見ていない者達は。
詳しく説明してない私も悪いけど、憶測と偏見で物事を見過ぎているのはもったいないな。そういう時代になったのだと言われた気がして悲しくなる。それはそうと気分を切り替えるとしよう。
ならば違う楽しさもあると彼女達に教えてやるのも親の務めだ。
「さて。出来るだけパーフェクトを狙いにいくぞ。ゴミ拾いだからと馬鹿にせず、ミニゲームと割り切って楽しもう」
こういうのは気持ちが大事だ。何をやったかではなく、どのようにして過ごしたかで成果に大きくつながるものだ。
それに口では渋々言いながらも付き合いの良い子供達に感謝しなくてはな。
「お父さん、なんだか楽しそうだね?」
準備中、娘に背後から声をかけられる。
楽しそう、か。
思えばそういう態度を家族の前で見せるのは初めてかもしれない。
「楽しいぞ。こういう気持ちは久しく感じていなかった。だからこのゲームに出会えて良かったと今では思っている。美咲に感謝しなくてはな。誘ってくれてありがとう、と」
「そっか。きっと喜ぶわよ。あの子お爺ちゃん子だから」
そう思ってくれるなら良いけどね。
今回のパーティリーダーはジキンさんが受け持つ。私と娘はそれにお邪魔する形だ。彼の息子さんはどうにも我が強いので私では持て余すだろうとリーダー役を買って出てくれていた。
「さてギン。君たちがどのようにして敵対していたかは今は問わない。今は互いに支え合うメンバーだ。いいな?」
「でもよ」
「でもよもカカシもない。もしこれがきっかけでハヤテさんとの縁が切れてみろ。お前と家族の縁を切るからな」
「横暴な!」
「僕はそういう権限を持っているという事だ。そうされたくなったら従いなさい」
「ちぇー」
口調は優しいが、目の奥は一切笑ってないジキンさんの宣告に、息子さんは戦々恐々としている。
たかがゲームでリアルの力関係を持ってこられたらどうしようもないだろうに。それが分かっているからこそここぞと言う時で脅しになる。
私はそこまでできないしするつもりはないが、彼はそれができてしまう人なのだろうな。
「さて、ハヤテさん。同じPTを組むとしてもこうまでいがみ合ってた連中が素直になる訳ないのは明白です。ここで一つ勝負でもしてみませんか?」
「勝負ですか?」
「そうです。僕とハヤテさん、ギンとそちらのお嬢さんで一つのチームを組みます。それでどちらがポイントを稼げるかの勝負です」
良いですね、そう言いかけたところで件の二人が顔を突き合わせて抗議してきた。一緒にPTを組むのは渋々従ったが、コンビを組むのは聞いてないと言いたげな瞳をしている。こういう時だけ息ぴったりじゃないか。
「何を言ってる。私はジキンさんと出会って数時間で打ち解けたぞ? それもその日あったばかりでだ。だから初めてだって言い訳は聞かないからね」
「いがみ合う以外のことも今回のクエストを経験して知ると良い。それにたかがゴミ拾いと思ってかかると痛い目を見るぞ。制限時間内にパーフェクトを取るというのは結構ギリギリなんだ。そこをまず考えてだな──」
私とジキンさんであれこれ言ってても仕方ないのでさっさとクエストを開始する事にした。始まってしまえば後はやるだけだ。
目の前にポイントが現れるから自分との差は明らかになっていく。
出だしの遅い娘チームより私たちの方が慣れてる分、好調なスタートを切れていた。
三十分後。ポイント差が縮まらぬまま私達の圧勝で幕を閉じる。
「なんだいお前達。いがみ合うと言っても口だけじゃないか。もっと全力を出しなさい。それじゃあ僕とハヤテさんのコンビに追いつけないぞ?」
呆れたようなジキンさんの声がギンさんとパープルにかけられる。
「クソ親父! こんなゲームで勝ち誇られても全然自慢できねーからな!」
「逆に聞くが、この程度のミニゲームで負けてるような奴がどの勝負なら勝てると言っても負け犬の遠吠えにしか聞こえないがね?」
「なんだと!」
ジキンさんのところは男兄弟が多いらしく、扱いも慣れたものだ。うちは娘ばかりだから少し羨ましく思うよ。
「お父さん、凄いね。全く追いつけなかった」
「私よりも凄いのはジキンさんの方だよ。ポイントでは同じくらいだが、彼はなんといっても拾い上げる量が圧倒的だ。私はその分大きなポイントで食いつくのがやっとでね」
「それでも、私もあの人も手は抜いてなかった」
「それじゃあ心構えの違いだね。パープルはゴミをどのように判断している?」
「そりゃ目で認識してから……」
そう言いかけたとき、私はそうじゃないよと被りを振るった。
「それじゃあ遅いよ。私はスキルの命中で当たりをつけて、彼は尖らせた嗅覚で手当たり次第に拾っていく。
目で見るよりも前に総当たりでやれる事を試してる。ポイントの差に開きが出たのはその心構えの差だろうね。
君は君の持てる全てをゴミ拾いにかけてない。私達はかけている。その差だ」
「そっか」
やる気の違いを見せつけられて、娘とギン君はお互いを意識する。
「これは負けてられないね」
「そうだな。クランでのイザコザは一旦端に寄せて、ここは協力しようぜ。全力で相手をしないと悔しいが親父達には勝てねぇ」
「うん」
さて、向こうも本腰を入れてきた。
有利に立てられたのは今回までだ。なんせ発生したクエストは見た事のないものだったから。
[シークレットクエスト:地下迷宮の清掃を開始しますか?]
YES / NO
「おっと、このパターンは初めて見ますね」
「ですね。でも清掃だ。ならやる事は変わらないでしょう」
「そうですね。こちらの方がゴミ拾いにかける情熱が上だという事を子供達に見せつけてやりましょう」
「良いですね。年甲斐もなくはしゃいでしまいます」
「僕もですよ」
私とジキンさんは慣れた様子でクエストに意気込みを見せていく。
けれど娘達は私達と違う反応を見せていた。
「ねぇ、ファストリアの下にこんなのあるって知ってた?」
「知る訳ねぇだろ。ゴミ拾いだなんてクソクエスト好んでやりたがる奴なんてウチのクランにいねーし」
「そうよね。だからこそ盲点だと思うの」
「おい、ここの情報どっかに漏らしたか?」
「まだ確定情報じゃないのよ、漏らす訳ないじゃない」
「そっか。ならウチとお前んとこで組まねーか?」
「情報を独占する気?」
「別に情報を秘匿してるのなんてウチらだけじゃねぇし」
「そうだけど、良い目で見られないわよ?」
「それこそ今更だろ」
なんだかヒソヒソと言い合っているような気がするが、少し前までの険悪なムードは消えているように思えた。
「ね、思った通りでしょ。結局は仲を悪くしてても目の前にライバルが現れれば手を組むもんなんです」
「そこまで見通して悪者になったんですか?」
「無論、勝負ですから勝つつもりで挑んでますよ」
「敵いませんね」
互いに違う話で協力体制を敷き、私達は次のクエストへと赴いた。
「息子が興味を示していましてね。どうやらそちらも?」
「おなじくです」
「せっかくですからPTを組みましょうか」
ジキンさんからの申し出に受け入れようとしたところでその息子さんが突如豹変した。
「親父!? 精錬の騎士がいるんなら俺は抜けるぞ」
「ギン」
「な、なんだよ」
「お前は少し黙ってなさい。父さんは今ハヤテさんとお話中だ。失礼しました。うちの息子は少し礼儀知らずでして。それで、どうですか?」
ジキンさんがいつになく強気な口調で息子さんを説き伏せる。
女性関係で痛い目にあっていると聞いた時は、彼はもっと気弱な人物かと思っていた。しかし違うのだな、父親としての顔も持っていると感心する。
「私は勿論そのお誘いに乗らせていただきますよ。他ならぬ私とジキンさんの仲じゃないですか。パープルはどうする?」
「私は……」
しばらくジキンさんの息子さんを見つめた後、娘は行くと答えを出す。息子さんは分が悪いなと渋々ながらこれに承諾する。
「はい、ではこれとこれ。ジキンさん、ある程度やる事は周知してますか?」
本日の参加メンバーにゴミ拾いセットを手渡しながら語りかける。
ジキンさんはありがとうございますと丁寧に接してくれたが、子供達の対応は様々だ。
「そうですね。ゴミ拾いと謎解きまでは」
「結構。その先は全くの未知ですからそれで良いです」
「お父さん、ゴミ拾いってまさかあの時間と報酬が見合わないクエストをやるつもり!?」
「うん、そうだよ」
「ちょっと帰りたくなってきたかも……」
「残念だ。あのアイテムはそのクエストから派生するシークレットクエストの達成報酬なのにな」
少し含んだ言葉で残念そうにしていると、娘達はそれを早く言ってよと態度を変える。
全くこれだから目先しか見ていない者達は。
詳しく説明してない私も悪いけど、憶測と偏見で物事を見過ぎているのはもったいないな。そういう時代になったのだと言われた気がして悲しくなる。それはそうと気分を切り替えるとしよう。
ならば違う楽しさもあると彼女達に教えてやるのも親の務めだ。
「さて。出来るだけパーフェクトを狙いにいくぞ。ゴミ拾いだからと馬鹿にせず、ミニゲームと割り切って楽しもう」
こういうのは気持ちが大事だ。何をやったかではなく、どのようにして過ごしたかで成果に大きくつながるものだ。
それに口では渋々言いながらも付き合いの良い子供達に感謝しなくてはな。
「お父さん、なんだか楽しそうだね?」
準備中、娘に背後から声をかけられる。
楽しそう、か。
思えばそういう態度を家族の前で見せるのは初めてかもしれない。
「楽しいぞ。こういう気持ちは久しく感じていなかった。だからこのゲームに出会えて良かったと今では思っている。美咲に感謝しなくてはな。誘ってくれてありがとう、と」
「そっか。きっと喜ぶわよ。あの子お爺ちゃん子だから」
そう思ってくれるなら良いけどね。
今回のパーティリーダーはジキンさんが受け持つ。私と娘はそれにお邪魔する形だ。彼の息子さんはどうにも我が強いので私では持て余すだろうとリーダー役を買って出てくれていた。
「さてギン。君たちがどのようにして敵対していたかは今は問わない。今は互いに支え合うメンバーだ。いいな?」
「でもよ」
「でもよもカカシもない。もしこれがきっかけでハヤテさんとの縁が切れてみろ。お前と家族の縁を切るからな」
「横暴な!」
「僕はそういう権限を持っているという事だ。そうされたくなったら従いなさい」
「ちぇー」
口調は優しいが、目の奥は一切笑ってないジキンさんの宣告に、息子さんは戦々恐々としている。
たかがゲームでリアルの力関係を持ってこられたらどうしようもないだろうに。それが分かっているからこそここぞと言う時で脅しになる。
私はそこまでできないしするつもりはないが、彼はそれができてしまう人なのだろうな。
「さて、ハヤテさん。同じPTを組むとしてもこうまでいがみ合ってた連中が素直になる訳ないのは明白です。ここで一つ勝負でもしてみませんか?」
「勝負ですか?」
「そうです。僕とハヤテさん、ギンとそちらのお嬢さんで一つのチームを組みます。それでどちらがポイントを稼げるかの勝負です」
良いですね、そう言いかけたところで件の二人が顔を突き合わせて抗議してきた。一緒にPTを組むのは渋々従ったが、コンビを組むのは聞いてないと言いたげな瞳をしている。こういう時だけ息ぴったりじゃないか。
「何を言ってる。私はジキンさんと出会って数時間で打ち解けたぞ? それもその日あったばかりでだ。だから初めてだって言い訳は聞かないからね」
「いがみ合う以外のことも今回のクエストを経験して知ると良い。それにたかがゴミ拾いと思ってかかると痛い目を見るぞ。制限時間内にパーフェクトを取るというのは結構ギリギリなんだ。そこをまず考えてだな──」
私とジキンさんであれこれ言ってても仕方ないのでさっさとクエストを開始する事にした。始まってしまえば後はやるだけだ。
目の前にポイントが現れるから自分との差は明らかになっていく。
出だしの遅い娘チームより私たちの方が慣れてる分、好調なスタートを切れていた。
三十分後。ポイント差が縮まらぬまま私達の圧勝で幕を閉じる。
「なんだいお前達。いがみ合うと言っても口だけじゃないか。もっと全力を出しなさい。それじゃあ僕とハヤテさんのコンビに追いつけないぞ?」
呆れたようなジキンさんの声がギンさんとパープルにかけられる。
「クソ親父! こんなゲームで勝ち誇られても全然自慢できねーからな!」
「逆に聞くが、この程度のミニゲームで負けてるような奴がどの勝負なら勝てると言っても負け犬の遠吠えにしか聞こえないがね?」
「なんだと!」
ジキンさんのところは男兄弟が多いらしく、扱いも慣れたものだ。うちは娘ばかりだから少し羨ましく思うよ。
「お父さん、凄いね。全く追いつけなかった」
「私よりも凄いのはジキンさんの方だよ。ポイントでは同じくらいだが、彼はなんといっても拾い上げる量が圧倒的だ。私はその分大きなポイントで食いつくのがやっとでね」
「それでも、私もあの人も手は抜いてなかった」
「それじゃあ心構えの違いだね。パープルはゴミをどのように判断している?」
「そりゃ目で認識してから……」
そう言いかけたとき、私はそうじゃないよと被りを振るった。
「それじゃあ遅いよ。私はスキルの命中で当たりをつけて、彼は尖らせた嗅覚で手当たり次第に拾っていく。
目で見るよりも前に総当たりでやれる事を試してる。ポイントの差に開きが出たのはその心構えの差だろうね。
君は君の持てる全てをゴミ拾いにかけてない。私達はかけている。その差だ」
「そっか」
やる気の違いを見せつけられて、娘とギン君はお互いを意識する。
「これは負けてられないね」
「そうだな。クランでのイザコザは一旦端に寄せて、ここは協力しようぜ。全力で相手をしないと悔しいが親父達には勝てねぇ」
「うん」
さて、向こうも本腰を入れてきた。
有利に立てられたのは今回までだ。なんせ発生したクエストは見た事のないものだったから。
[シークレットクエスト:地下迷宮の清掃を開始しますか?]
YES / NO
「おっと、このパターンは初めて見ますね」
「ですね。でも清掃だ。ならやる事は変わらないでしょう」
「そうですね。こちらの方がゴミ拾いにかける情熱が上だという事を子供達に見せつけてやりましょう」
「良いですね。年甲斐もなくはしゃいでしまいます」
「僕もですよ」
私とジキンさんは慣れた様子でクエストに意気込みを見せていく。
けれど娘達は私達と違う反応を見せていた。
「ねぇ、ファストリアの下にこんなのあるって知ってた?」
「知る訳ねぇだろ。ゴミ拾いだなんてクソクエスト好んでやりたがる奴なんてウチのクランにいねーし」
「そうよね。だからこそ盲点だと思うの」
「おい、ここの情報どっかに漏らしたか?」
「まだ確定情報じゃないのよ、漏らす訳ないじゃない」
「そっか。ならウチとお前んとこで組まねーか?」
「情報を独占する気?」
「別に情報を秘匿してるのなんてウチらだけじゃねぇし」
「そうだけど、良い目で見られないわよ?」
「それこそ今更だろ」
なんだかヒソヒソと言い合っているような気がするが、少し前までの険悪なムードは消えているように思えた。
「ね、思った通りでしょ。結局は仲を悪くしてても目の前にライバルが現れれば手を組むもんなんです」
「そこまで見通して悪者になったんですか?」
「無論、勝負ですから勝つつもりで挑んでますよ」
「敵いませんね」
互いに違う話で協力体制を敷き、私達は次のクエストへと赴いた。
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