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4章 お爺ちゃんと生配信
233.お爺ちゃん達とvsヨルムンガンド④
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ジキンさんがヨルムンガンドとレーザーのキャッチボール(相手はグローブ無し)をしている最中、私は隙を見つけてテイムを試みていた。
耐久ゲージが70%を切る発狂前は当然のように弾かれた。
失敗すると<テイムに抵抗されました>と出る。
これは力関係がまだ自分が下の場合表示される。
今までのエネミーはこうはならず<テイムに失敗しました>と出る。
やはりレイド級モンスターをテイムするというのは夢のまた夢なのか?
飛んできたレーザーをショートワープで回避しつつ、数回のデッドボールで怒り心頭のヨルムンガンドが発狂モードに入った。
さっきは無差別攻撃だったが、今回はジキンさんを執拗に狙っている気がする。
まさか自分のレーザーを返されてダメージ受けるとヘイト取るとかそういう仕組みなのだろうか?
それはそれで私は美味しいのでヨルムンガンドの相手は任せ、私は召喚した『ボール強化型/マジック』に『移送』をつけて風操作で上空に飛ばした。
まるで風船が風に飛ばされるように上空に舞い、そして触手の先端から複数属性の魔法がヨルムンガンドを狙う。
レーザーで狙われたら送還し、再度召喚して空に飛ばす。
ミラージュ★を乗せたダミー部隊は別の方向へ飛ばす事でボールの空中魔法部隊に生存を狙う。
【ちょっ、サブマスがレイド相手にキャッチボールしてる横でアキカゼさん何してんの?】
【何って風船飛ばしてるんだよ。言わせんな恥ずかしい】
【これ風船じゃねぇ、テイムエネミーだ!】
【ちょ、ドローン型じゃないのに空飛ぶのはずるいwww】
【飛んでるというよりは風に流されてるっぽいけどな】
【そして魔法の一斉射ですよ】
【テイマーっていろんな戦い方があるんだなー】
【おい、これをテイマーの基準として考えるのはやめろ!】
【そうだぞ、普通は強化型なんて相当に準備してかないとテイム前に全滅だからな?】
【それを三枠全部強化型で埋めてるアキカゼさんて一体……】
【付き合いの良いフレンドがいて羨ましい限り】
【どっちかと言うとノリノリで協力してそうなんだよなー、アキカゼさんのパーティメンバー】
【利害の一致だろうな。機関車の人見てたらわかる。あの人を動かそうと思ったらそれなりの要件飲まないとだ】
「探偵さんなら孫をダシにして好かれる条件を提示すればホイホイついてくるよ?」
【おい!】
【身内からの暴露が擁護できないレベルで酷いんだが】
【つーか子供以前に孫持ってる心境を理解できねぇ!】
「私達老人世代はリアルで子供と離れて暮らしてるからねぇ。子供はともかく孫には好かれたいんだよ。だってうちの娘達ときたら実家に連れてこずにレターメールだけで孫の写真送ってくるんだよ? 外に出たくないからってあんまりじゃない?」
【子供も愛してあげて!】
【気持ちはわかる】
【俺もたまには実家のかーちゃんに顔見せにいかないと】
【外は毒素があるから第二世代には鬼門なんだよなぁ】
【第二世代だけ殺す毒素早く無くなってほしい】
「ちょっと、そっちで雑談に耽ってないでこっちも手伝ってよ!」
「おっと、連れに怒られてしまった」
【そりゃ戦闘中にレスバしてればな】
【配信者としてはなんら間違ってないんだが】
【パーティメンバーは良い顔しないよな】
【パーティメンバー:2人】
【そりゃヘイト全部持って攻撃してるのにパーティメンバーが座って雑談してれば良い思いしないっしょ】
【むしろヨルムンガンド相手に雑談に興じる余裕があるのがすごいわ】
【それな】
「援護射撃は嬉しいけどね。もう少しこっちの負担を考えてくださいよ」
「レーザーの飛んでくる回数は減ったでしょ?」
「そりゃそうですけど。こっちは相手が動き回るから狙いが定め辛いんですよ」
「野球に拘らずにビーム兵装にすればビーム打ちながら狙いをつけられたんじゃないですか?」
「そりゃそうですけど、そうするとこのビームの雨を掻い潜るのは至難の技ですよ?」
「ならば動き回る足場を用意しますよ」
「ホバーはやめて下さいね?」
「…………」
「今の間はなんです? まさか本当にホバーを出すつもりだったんじゃないですか?」
「いやぁ、まさか。ははは」
「本当かな、怪しいなぁ……」
【この何気ない会話、レーザーを回避しながら行われてます】
【今一瞬アキカゼさんがホバー召喚しようとしてキャンセルしてたけど、どうしたの?】
【キャンセルした理由はサブマスの直感が鋭すぎた結果だぞ】
【結局『輸送』でパーティ全員に『重力無視』つけて『風操作★』で無理やり空飛んでる】
【いつもの風景】
【ロボット浮かすのはヤバい】
【重力無視はほんと欲しいけどなかなか生えてくれなくてなー】
【もっと木登り頑張って!】
「ジキンさん、メカ操作時は通常スキルは使えないんです?」
「使えたら苦労しませんよ。肉体があってこそのスキルです」
「それって誰かから言われたの?」
「言われてませんけど……普通は使えないじゃないですか」
「その思い込みは危険だよ。自分から他人の方にハマるの? 型を破るんじゃ無かったっけ?」
「うるさいですねぇ、やりますよ。やれば良いんでしょ!」
【なんの話?】
【さぁ?】
【どうもメカニックはメカ使用中に生身の時に使ってたスキルを使えるのかって話してるっぽい】
【それは無理でしょ……無理だよな?】
【流石に使えたら強すぎるでしょ】
「水操作! からの氷作成……出来ましたね」
【おいおいおいおいおい】
【出来るの?】
【いや、これは称号スキルだし】
【でもこれって……】
【ああ、とんでもなく朗報だぞ!】
「スラッシュストライク!」
ジキンさんはビームソードでスマッシュスキルを使用し、真上からヨルムンガンドを凹ました。
【ふぁーwww】
【スキル使えるやんけ!】
【これは流れ変わるぞ!】
【つーかもしかしてレムリアも? レムリアもビームソードやビームガンを扱う以前に今までのスキルも使えたとしたら?】
「そもそもどうして使えなくなると思っているのかさっぱりわからない。スキルってそもそも肉体に根付くものなの? 幽体離脱中は無理だとどこかで思い込んでいたんじゃない? まずはやってみようよ。やってみて、無理だったら諦めれば良い。私は今、私の考えが間違っていなかったことを感じ取っているよ」
<テイムに失敗しました>
ジキンさんがメカに乗りながらスキルを使用していた時、私は裏でテイムを試行していた。
耐久が70%の時は抵抗された。
しかし50%になった時ようやくこの表示が出たのだ。
つまり、そうつまり。
「古代獣はテイムできる。私はそれを今の戦闘で確信した」
【どこでそんな情報出てきた?】
【あれ、今サブマスのスキルの話してたんじゃないっけ?】
【どちらにせよ……】
【ああ、目が離せなくなりそうだ】
「ふふふ。スキルが扱えてこのサイズでの戦闘……ワクワクが止まりませんね」
ジキンさんはいつになくテンション高めで呟いた。
野球というこだわりを持ちつつも、それに縛られない戦闘スタイルは、金狼君の父親だと理解させてくれる。
「さてジキンさん。そろそろ身体もあったまりましたか?」
「ええ、準備運動もいい頃合いです」
「そうですか。では私もそろそろ仕掛けます。今までは一匹の召喚してしてきませんでしたが、Wで行きますよ」
「邪魔だけはしないでくださいよ?」
「そのお言葉はそっくりそのままお返しいたしますよ」
【これまでの動きが準備運動ってマジ?】
【騙されるな、割と本気で戦ってるぞ】
【つまりどういう事だってばよ?】
【探り入れの時間は終わりって事だろう。そもそもここには何をしにきたと言っていたっけ?】
【確かテイムしにだっけ?】
【ああ、そういやさっきテイムは可能だって話が出たもんな】
【つまり倒さないようにどこかで手加減してたって事?】
【それはない。普通にレーザーで死んでたし反応も初見だった】
【きっと俺たちには理解できないテンポがあるんだろう】
【一体どんなものかお手並み拝見といこうか】
【じぃじ頑張れー】
【くまー】
【身内の応援もある事だし、変な動きをするってことはないでしょ】
【おいフラグやめろや】
耐久ゲージが70%を切る発狂前は当然のように弾かれた。
失敗すると<テイムに抵抗されました>と出る。
これは力関係がまだ自分が下の場合表示される。
今までのエネミーはこうはならず<テイムに失敗しました>と出る。
やはりレイド級モンスターをテイムするというのは夢のまた夢なのか?
飛んできたレーザーをショートワープで回避しつつ、数回のデッドボールで怒り心頭のヨルムンガンドが発狂モードに入った。
さっきは無差別攻撃だったが、今回はジキンさんを執拗に狙っている気がする。
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それはそれで私は美味しいのでヨルムンガンドの相手は任せ、私は召喚した『ボール強化型/マジック』に『移送』をつけて風操作で上空に飛ばした。
まるで風船が風に飛ばされるように上空に舞い、そして触手の先端から複数属性の魔法がヨルムンガンドを狙う。
レーザーで狙われたら送還し、再度召喚して空に飛ばす。
ミラージュ★を乗せたダミー部隊は別の方向へ飛ばす事でボールの空中魔法部隊に生存を狙う。
【ちょっ、サブマスがレイド相手にキャッチボールしてる横でアキカゼさん何してんの?】
【何って風船飛ばしてるんだよ。言わせんな恥ずかしい】
【これ風船じゃねぇ、テイムエネミーだ!】
【ちょ、ドローン型じゃないのに空飛ぶのはずるいwww】
【飛んでるというよりは風に流されてるっぽいけどな】
【そして魔法の一斉射ですよ】
【テイマーっていろんな戦い方があるんだなー】
【おい、これをテイマーの基準として考えるのはやめろ!】
【そうだぞ、普通は強化型なんて相当に準備してかないとテイム前に全滅だからな?】
【それを三枠全部強化型で埋めてるアキカゼさんて一体……】
【付き合いの良いフレンドがいて羨ましい限り】
【どっちかと言うとノリノリで協力してそうなんだよなー、アキカゼさんのパーティメンバー】
【利害の一致だろうな。機関車の人見てたらわかる。あの人を動かそうと思ったらそれなりの要件飲まないとだ】
「探偵さんなら孫をダシにして好かれる条件を提示すればホイホイついてくるよ?」
【おい!】
【身内からの暴露が擁護できないレベルで酷いんだが】
【つーか子供以前に孫持ってる心境を理解できねぇ!】
「私達老人世代はリアルで子供と離れて暮らしてるからねぇ。子供はともかく孫には好かれたいんだよ。だってうちの娘達ときたら実家に連れてこずにレターメールだけで孫の写真送ってくるんだよ? 外に出たくないからってあんまりじゃない?」
【子供も愛してあげて!】
【気持ちはわかる】
【俺もたまには実家のかーちゃんに顔見せにいかないと】
【外は毒素があるから第二世代には鬼門なんだよなぁ】
【第二世代だけ殺す毒素早く無くなってほしい】
「ちょっと、そっちで雑談に耽ってないでこっちも手伝ってよ!」
「おっと、連れに怒られてしまった」
【そりゃ戦闘中にレスバしてればな】
【配信者としてはなんら間違ってないんだが】
【パーティメンバーは良い顔しないよな】
【パーティメンバー:2人】
【そりゃヘイト全部持って攻撃してるのにパーティメンバーが座って雑談してれば良い思いしないっしょ】
【むしろヨルムンガンド相手に雑談に興じる余裕があるのがすごいわ】
【それな】
「援護射撃は嬉しいけどね。もう少しこっちの負担を考えてくださいよ」
「レーザーの飛んでくる回数は減ったでしょ?」
「そりゃそうですけど。こっちは相手が動き回るから狙いが定め辛いんですよ」
「野球に拘らずにビーム兵装にすればビーム打ちながら狙いをつけられたんじゃないですか?」
「そりゃそうですけど、そうするとこのビームの雨を掻い潜るのは至難の技ですよ?」
「ならば動き回る足場を用意しますよ」
「ホバーはやめて下さいね?」
「…………」
「今の間はなんです? まさか本当にホバーを出すつもりだったんじゃないですか?」
「いやぁ、まさか。ははは」
「本当かな、怪しいなぁ……」
【この何気ない会話、レーザーを回避しながら行われてます】
【今一瞬アキカゼさんがホバー召喚しようとしてキャンセルしてたけど、どうしたの?】
【キャンセルした理由はサブマスの直感が鋭すぎた結果だぞ】
【結局『輸送』でパーティ全員に『重力無視』つけて『風操作★』で無理やり空飛んでる】
【いつもの風景】
【ロボット浮かすのはヤバい】
【重力無視はほんと欲しいけどなかなか生えてくれなくてなー】
【もっと木登り頑張って!】
「ジキンさん、メカ操作時は通常スキルは使えないんです?」
「使えたら苦労しませんよ。肉体があってこそのスキルです」
「それって誰かから言われたの?」
「言われてませんけど……普通は使えないじゃないですか」
「その思い込みは危険だよ。自分から他人の方にハマるの? 型を破るんじゃ無かったっけ?」
「うるさいですねぇ、やりますよ。やれば良いんでしょ!」
【なんの話?】
【さぁ?】
【どうもメカニックはメカ使用中に生身の時に使ってたスキルを使えるのかって話してるっぽい】
【それは無理でしょ……無理だよな?】
【流石に使えたら強すぎるでしょ】
「水操作! からの氷作成……出来ましたね」
【おいおいおいおいおい】
【出来るの?】
【いや、これは称号スキルだし】
【でもこれって……】
【ああ、とんでもなく朗報だぞ!】
「スラッシュストライク!」
ジキンさんはビームソードでスマッシュスキルを使用し、真上からヨルムンガンドを凹ました。
【ふぁーwww】
【スキル使えるやんけ!】
【これは流れ変わるぞ!】
【つーかもしかしてレムリアも? レムリアもビームソードやビームガンを扱う以前に今までのスキルも使えたとしたら?】
「そもそもどうして使えなくなると思っているのかさっぱりわからない。スキルってそもそも肉体に根付くものなの? 幽体離脱中は無理だとどこかで思い込んでいたんじゃない? まずはやってみようよ。やってみて、無理だったら諦めれば良い。私は今、私の考えが間違っていなかったことを感じ取っているよ」
<テイムに失敗しました>
ジキンさんがメカに乗りながらスキルを使用していた時、私は裏でテイムを試行していた。
耐久が70%の時は抵抗された。
しかし50%になった時ようやくこの表示が出たのだ。
つまり、そうつまり。
「古代獣はテイムできる。私はそれを今の戦闘で確信した」
【どこでそんな情報出てきた?】
【あれ、今サブマスのスキルの話してたんじゃないっけ?】
【どちらにせよ……】
【ああ、目が離せなくなりそうだ】
「ふふふ。スキルが扱えてこのサイズでの戦闘……ワクワクが止まりませんね」
ジキンさんはいつになくテンション高めで呟いた。
野球というこだわりを持ちつつも、それに縛られない戦闘スタイルは、金狼君の父親だと理解させてくれる。
「さてジキンさん。そろそろ身体もあったまりましたか?」
「ええ、準備運動もいい頃合いです」
「そうですか。では私もそろそろ仕掛けます。今までは一匹の召喚してしてきませんでしたが、Wで行きますよ」
「邪魔だけはしないでくださいよ?」
「そのお言葉はそっくりそのままお返しいたしますよ」
【これまでの動きが準備運動ってマジ?】
【騙されるな、割と本気で戦ってるぞ】
【つまりどういう事だってばよ?】
【探り入れの時間は終わりって事だろう。そもそもここには何をしにきたと言っていたっけ?】
【確かテイムしにだっけ?】
【ああ、そういやさっきテイムは可能だって話が出たもんな】
【つまり倒さないようにどこかで手加減してたって事?】
【それはない。普通にレーザーで死んでたし反応も初見だった】
【きっと俺たちには理解できないテンポがあるんだろう】
【一体どんなものかお手並み拝見といこうか】
【じぃじ頑張れー】
【くまー】
【身内の応援もある事だし、変な動きをするってことはないでしょ】
【おいフラグやめろや】
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