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4章 お爺ちゃんと生配信
241.お爺ちゃん達とvsヤマタノオロチ1
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「はい、皆さんこんにちは。アキカゼ・ハヤテです。今回はヤマタノオロチ戦。ジキンさんだけじゃ辛いだろうと言うことで助っ人を呼びました。じゃあみんな、自己紹介お願いしますね」
【きちゃーーー】
【やはり助っ人を呼んだか】
【誰呼んだか気になる】
【有名人?】
「まずはいつも通りに僕ジキンです。アトランティス陣営でメカニックをやってるよ。今日はいつも以上に人が多いので立ち回りを考えて動かなくちゃならないので頑張ろうと思う」
「くまくまー。くまは森のくまって言うくま。今日はとーちゃんから誘われて参加したくまー」
【出たなブラッディベアー!】
「くまがキルした相手はもれなくレッドネームくま。被害妄想はやめるくま。くまは正義のヒーローくま! 誇り高き王者くまね」
「くま、話が横道に逸れてるぞ。自己紹介は手短にだ」
「ごめんくま。くまはムー陣営に所属してるグラップラーくま。体の一部を大きくして戦うことができるくま。物理攻撃なら任せるくま!」
【あれ、それ普通の巨人化と何が違うんだ?】
【まずグラップラーって何よ? 聞いたことねぇんだけど】
「秘密くまー」
胸の前で腕をクロスさせるくま君。
本当に動きと喋りはコミカルだけど絵面がひどいんだよね。
「良い子のみんな、こんにちは! 初めましての人は初めまして。アキカゼさんのところでヒーローショーを担当させてもらってるメタルレッドことアウルです。アトランティスでメカニックをさせていただいてます。今回はメタルトライダーの真の力を見せるべく参戦しました」
え、アウル君てヒーローショーのレッドで出てたんだ。
知らなかった。それにしてもあんな熱血要素、今時の子供に受けるのか心配だったけど、演者である彼は素でこんな感じであることから意外と反応は良さそうだ。
【お! あのキワモノ変形勢か!】
【楽しみ!】
「俺っちはAWO飛行部のエース、ムササビ! 今日も空をスカイトライダーで飛ぶっす。あ、メタルトライダーの頭の部分は一応俺っちの機体なんでそこんとこよろしくぅ!」
【出たな変態飛行の自称エース!】
【今回のメンツ濃いなぁ】
【いつも濃いだろ。今更だ】
【そしてもう一人は……レムリアか】
【レムリアで身内って事は?】
「ワシは乱気流でマスターをしておる師父じゃ。シェリルさんでなくてすまぬの。陣営はお察しの通りレムリアで、ジョブはブラスターに就いておる。此度はよろしく頼むぞ」
【よりによってこの人かぁ】
【そういや天空ルート開拓の立役者の一人か】
【ブラスターって何?】
【ガンスリンガーとテレポーターの上位ジョブ】
【レムリア以外のやつには案外知られてないのかもな】
【ありそう。上位ジョブは確かに強いけど、燃費悪くて効率悪いから精巧超人さんは使ってないしな】
【要するに移動がテレポートのガンスリンガーだ】
【え、強くない?】
【言ったろう、燃費が悪いって】
【TPと呼ばれる特殊ゲージは自然回復でしか回復できない】
「じゃから移動はスキルで行う。本来ならテレポートそのものもあまり要らん。ワシがこのジョブに就いた理由はそのうちわかるわい」
「と、言うわけで今からこのメンツで突入します」
移動を挟み、領域内へ。
私達を待ち構えていたのは祠だった。
祠に赴く道中に壁画の様なものを発見する。
そこには首が9つに分かれた龍が描かれており、人々を襲う絵が続いた。
こんなところまでヤマタノオロチの逸話に倣っていたのか。
壁画の最後の部分では酒に酔ったヤマタノオロチに草薙剣でトドメをさす有名な絵が描かれている。
その奥には十束剣と思しきものが祀られていた。
「これ、どう見てもレムリアのビームソードなんですよね。つまりここの壁画に描かれた英雄はレムリア人だった?」
【ありそう】
【日本人はレムリアの末裔だった!?】
【俺たちあんな変な頭してないぞ?】
【じゃあ武器を発掘してうまいこと使ったってわけか】
【そうあって欲しいな】
「お酒の方はどうなっているのでしょうか?」
「どうもこっちは消費型の弱体化アイテムの様だ」
ジキンさんそこら辺に置かれていた酒瓶を持ち上げた。
酒瓶の中身は並々と溢れているが、その上に耐久ゲージが見て取れる。
察するに酒瓶の中身が減るとゲージが減っていく仕掛けなのだろう。酒の消費がパーセンテージだと、回復手段はなく、減ったら終わりだと言う事だ。これは使い所を誤ったら詰むな。
「よし、くま君は酒瓶の運搬だ」
「オッケーくま!」
「それじゃあ敵地に乗り込むよ!」
祠の奥にはどこかに通じる魔法陣が敷かれており、その上に乗ると私達は同時に転送された。
私達6人はバラバラに転送され、それぞれ目の前に見上げるほどの巨大な蛇の頭を確認する。
【アキカゼさん赤引いちゃったか~】
「赤?」
【赤はブレスの赤ですよ】
「なるほどね」
息を吸い込む姿勢から、吐き出されたのは火炎放射。
私は顎先までショートワープで飛び、召喚ゲートを開いた。
「おいで、ピョン吉!」
[ゲコォオオオオオオ!]
【初手ヒュプノは草】
【それアキカゼさんにも逃げ場なくなる奴じゃん】
【ヒント:ショートワープ】
【あ、それがあった】
【ピョン吉のぶちかましが炸裂!】
【オロチ君の首が吹っ飛んだーー!】
【本当にこいつ物理にはめっぽう強いよな】
「ピョン吉! 吸い込み攻撃」
[ゲロロォオオオオ]
【おいおいおい、周囲のブレスまとめて吸い込んだぞ!?】
【何をする気だ?】
「ピョン吉、領域拡張攻撃だ!」
[ゲッゲェーー!]
ピョン吉はあの時戦った時と寸分違わず同じ攻撃が使えた。
それはすなわち相手の領域を侵食することもできる禁じ手。
故にその技のゲージ消費量は重い。
今の攻撃でEBPは30%まで落ち込んでしまう。
【ウッソだろ!? 相手のフィールドでもそれ有効なんか!】
【本当出禁にしろ古代獣】
【でもアキカゼさんここでピョン吉しまっちゃったぞ?】
【多分消費重いんやろうな。開幕アタックなのも気にかかったが、最初から泥試合狙ってるっぽい】
【その間に回復を見込むのか】
【しかしオロチがそれを許してくれるか?】
【他の人達はどうなった?】
【分からん。カメラはアキカゼさんしか追ってないから】
【ショートワープするたびに置いてかれるけどな】
「アキカゼさん、ここに居たか」
レムリア陣営の師父氏は体をブレさせながら私の元に降り立った。これがテレポート?
しかし彼は移動はスキルで行うと言っていたはず。
私の知らないスキルの組み合わせだろうか?
本当にこのゲームは奥深い。
「他の皆さんは?」
「空を見ればわかるだろう。そしてくま殿はワシが手厚くカバーしてる故、心配無用と伝えにきた」
師父氏に言われて空を見上げればヒーローショーで見た五つの戦闘機がヤマタノオロチに攻撃を仕掛ける光景が目に映った。
そしてムービーを再現する様に変形し、合体する。
若干気になったのは変形シークエンスが簡略されていた事だ。
なんだい、あんなに早く変形可能ならヒーローショーでもそうすれば良いのに。
……でもそれも演出か。
難しい変形をあんなにあっさり終わらせられると知ったらあそこまで熱狂的に見はしないだろう。
『天空神! メタルトライダー!!』
少しだけスッキリした印象の合体ロボットが天空に座していた。
【きちゃーーー】
【やはり助っ人を呼んだか】
【誰呼んだか気になる】
【有名人?】
「まずはいつも通りに僕ジキンです。アトランティス陣営でメカニックをやってるよ。今日はいつも以上に人が多いので立ち回りを考えて動かなくちゃならないので頑張ろうと思う」
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「くまがキルした相手はもれなくレッドネームくま。被害妄想はやめるくま。くまは正義のヒーローくま! 誇り高き王者くまね」
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「ごめんくま。くまはムー陣営に所属してるグラップラーくま。体の一部を大きくして戦うことができるくま。物理攻撃なら任せるくま!」
【あれ、それ普通の巨人化と何が違うんだ?】
【まずグラップラーって何よ? 聞いたことねぇんだけど】
「秘密くまー」
胸の前で腕をクロスさせるくま君。
本当に動きと喋りはコミカルだけど絵面がひどいんだよね。
「良い子のみんな、こんにちは! 初めましての人は初めまして。アキカゼさんのところでヒーローショーを担当させてもらってるメタルレッドことアウルです。アトランティスでメカニックをさせていただいてます。今回はメタルトライダーの真の力を見せるべく参戦しました」
え、アウル君てヒーローショーのレッドで出てたんだ。
知らなかった。それにしてもあんな熱血要素、今時の子供に受けるのか心配だったけど、演者である彼は素でこんな感じであることから意外と反応は良さそうだ。
【お! あのキワモノ変形勢か!】
【楽しみ!】
「俺っちはAWO飛行部のエース、ムササビ! 今日も空をスカイトライダーで飛ぶっす。あ、メタルトライダーの頭の部分は一応俺っちの機体なんでそこんとこよろしくぅ!」
【出たな変態飛行の自称エース!】
【今回のメンツ濃いなぁ】
【いつも濃いだろ。今更だ】
【そしてもう一人は……レムリアか】
【レムリアで身内って事は?】
「ワシは乱気流でマスターをしておる師父じゃ。シェリルさんでなくてすまぬの。陣営はお察しの通りレムリアで、ジョブはブラスターに就いておる。此度はよろしく頼むぞ」
【よりによってこの人かぁ】
【そういや天空ルート開拓の立役者の一人か】
【ブラスターって何?】
【ガンスリンガーとテレポーターの上位ジョブ】
【レムリア以外のやつには案外知られてないのかもな】
【ありそう。上位ジョブは確かに強いけど、燃費悪くて効率悪いから精巧超人さんは使ってないしな】
【要するに移動がテレポートのガンスリンガーだ】
【え、強くない?】
【言ったろう、燃費が悪いって】
【TPと呼ばれる特殊ゲージは自然回復でしか回復できない】
「じゃから移動はスキルで行う。本来ならテレポートそのものもあまり要らん。ワシがこのジョブに就いた理由はそのうちわかるわい」
「と、言うわけで今からこのメンツで突入します」
移動を挟み、領域内へ。
私達を待ち構えていたのは祠だった。
祠に赴く道中に壁画の様なものを発見する。
そこには首が9つに分かれた龍が描かれており、人々を襲う絵が続いた。
こんなところまでヤマタノオロチの逸話に倣っていたのか。
壁画の最後の部分では酒に酔ったヤマタノオロチに草薙剣でトドメをさす有名な絵が描かれている。
その奥には十束剣と思しきものが祀られていた。
「これ、どう見てもレムリアのビームソードなんですよね。つまりここの壁画に描かれた英雄はレムリア人だった?」
【ありそう】
【日本人はレムリアの末裔だった!?】
【俺たちあんな変な頭してないぞ?】
【じゃあ武器を発掘してうまいこと使ったってわけか】
【そうあって欲しいな】
「お酒の方はどうなっているのでしょうか?」
「どうもこっちは消費型の弱体化アイテムの様だ」
ジキンさんそこら辺に置かれていた酒瓶を持ち上げた。
酒瓶の中身は並々と溢れているが、その上に耐久ゲージが見て取れる。
察するに酒瓶の中身が減るとゲージが減っていく仕掛けなのだろう。酒の消費がパーセンテージだと、回復手段はなく、減ったら終わりだと言う事だ。これは使い所を誤ったら詰むな。
「よし、くま君は酒瓶の運搬だ」
「オッケーくま!」
「それじゃあ敵地に乗り込むよ!」
祠の奥にはどこかに通じる魔法陣が敷かれており、その上に乗ると私達は同時に転送された。
私達6人はバラバラに転送され、それぞれ目の前に見上げるほどの巨大な蛇の頭を確認する。
【アキカゼさん赤引いちゃったか~】
「赤?」
【赤はブレスの赤ですよ】
「なるほどね」
息を吸い込む姿勢から、吐き出されたのは火炎放射。
私は顎先までショートワープで飛び、召喚ゲートを開いた。
「おいで、ピョン吉!」
[ゲコォオオオオオオ!]
【初手ヒュプノは草】
【それアキカゼさんにも逃げ場なくなる奴じゃん】
【ヒント:ショートワープ】
【あ、それがあった】
【ピョン吉のぶちかましが炸裂!】
【オロチ君の首が吹っ飛んだーー!】
【本当にこいつ物理にはめっぽう強いよな】
「ピョン吉! 吸い込み攻撃」
[ゲロロォオオオオ]
【おいおいおい、周囲のブレスまとめて吸い込んだぞ!?】
【何をする気だ?】
「ピョン吉、領域拡張攻撃だ!」
[ゲッゲェーー!]
ピョン吉はあの時戦った時と寸分違わず同じ攻撃が使えた。
それはすなわち相手の領域を侵食することもできる禁じ手。
故にその技のゲージ消費量は重い。
今の攻撃でEBPは30%まで落ち込んでしまう。
【ウッソだろ!? 相手のフィールドでもそれ有効なんか!】
【本当出禁にしろ古代獣】
【でもアキカゼさんここでピョン吉しまっちゃったぞ?】
【多分消費重いんやろうな。開幕アタックなのも気にかかったが、最初から泥試合狙ってるっぽい】
【その間に回復を見込むのか】
【しかしオロチがそれを許してくれるか?】
【他の人達はどうなった?】
【分からん。カメラはアキカゼさんしか追ってないから】
【ショートワープするたびに置いてかれるけどな】
「アキカゼさん、ここに居たか」
レムリア陣営の師父氏は体をブレさせながら私の元に降り立った。これがテレポート?
しかし彼は移動はスキルで行うと言っていたはず。
私の知らないスキルの組み合わせだろうか?
本当にこのゲームは奥深い。
「他の皆さんは?」
「空を見ればわかるだろう。そしてくま殿はワシが手厚くカバーしてる故、心配無用と伝えにきた」
師父氏に言われて空を見上げればヒーローショーで見た五つの戦闘機がヤマタノオロチに攻撃を仕掛ける光景が目に映った。
そしてムービーを再現する様に変形し、合体する。
若干気になったのは変形シークエンスが簡略されていた事だ。
なんだい、あんなに早く変形可能ならヒーローショーでもそうすれば良いのに。
……でもそれも演出か。
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