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4章 お爺ちゃんと生配信
252.お爺ちゃん達とvsヤマタノオロチ9
ジョブ:テイマー/ライダーとは。
ライダーの能力の一つ『ライディング』が使役エネミーに限定して使える特殊ジョブであった。
本来のジョブでは捕獲前のエネミーに使えば弱体化、使役エネミーに使えば強化といろんな状況に応じてサポートが可能だったようだ。
実はこのジョブ、私は知らなかったが既に情報公開されていたらしい。
その情報先ではランクⅥまで伸ばすと進化先の一つに選ばれるそうだ。
うん、言ってしまえばテイマーからの進化先はライダーだけではないみたいなんだ。
だから限定的な能力の前借り、テイマーに毛が生えた程度の微妙な能力だということが明らかになる。
しかもライディング中、エネミーのテイムは出来ないらしい。
これがこのジョブの非常に厄介なところで、テイマーの特殊行動を取るときはライダーの特殊行動は封印されてしまうんだ。
ただし当然メリットだってある。
あまりにも多くのデメリットに押しつぶされてしまいそうだけど、そのメリット一つで有り余る。
まさに私のために用意されたジョブと言っても過言ではなかった。
それが古代獣によるライド効果だ。
通常なら1秒毎に1%ゲージが消費され、特殊行動を取る度に別にゲージが消費されていた。
最新版にアップデートされてEBPの回復速度は変わったものの、デメリットである消費が変わっていなかった。
しかし古代獣にライドするとバフ効果で召喚時間が倍に増える。一度の召喚で30%消費し、30秒だけの召喚が1分にまで伸びる。その上ライド中は特殊行動を取りたい放題だった。
つまり何がいいたいかといえば、これはとても私のスタイルに合うと言う事だ。
確かにジョブとしては中途半端も良いところ。
正式のライダーよりは弱く、しかしテイマーよりは強い。
この曖昧な強さが私にちょうどいい。
だって私は戦いに重きを置いてないから。
古代獣はただでさえ枠を圧迫するし、非効率と言われている。
でもね、やっぱりテイムできるんならテイムしたいよね?
格好いいし、自慢できる。
それだけでも挑戦する価値はあるんだ。
◇
「はい、みなさんこんにちは。三度目の正直で今度こそヤマタノオロチをテイムしようと思います」
【きちゃー】
【お、とうとうオロチ君も年貢の納め時か?】
【実際に勝ててはいるんだよな】
【それだけでも十分すごいが】
【目的がテイムだからね】
【さて今度はどんな爆弾が出てくるのやら】
【別に爆弾なくても楽しめるぞ? 俺たちと思考が違うから行動が読めないし】
【つかアキカゼさん、何処にいんの? カメラが空しか写してないんだけど?】
【景色に声だけ聴こえてくる】
【ホラーかな】
「今回は趣向を変えてとある場所から撮影しています。何処だと思います?」
【なんか酔うような動きしてるな】
【動物っぽい動きだ。人間じゃない】
【どんどん地上に近づいてきてる】
【あそこに居るのはサブマスさんか?】
【アウルやムササビにくまも居るぞ】
【師父さんも居る】
【え、じゃあアキカゼさんは何処にいたの?】
ヘビーの上から飛び降りて、着地してから背中を見上げる。
すると丁度ヘビーは消滅するところだった。
本来なら30秒で消えてしまうところを60秒間私を乗せて維持してくれたんだ。
次に呼び出すときはたくさん労ってやろう。
「正解はヘビーの頭の上からでした。答えがわかった人がいたら抽選で三名様にうちのクランの記念コインを配布するよ」
【ヘビーwww】
【わかるわけない!】
【余興で古代獣消耗させんなwww】
【ていうか古代獣の上に乗れたんだ?】
【それ】
【あんなに激しく動かれたら普通は落ちる】
【どうやって乗ってたんだ】
「バカやってないでさっさと進みますよ」
「あ、そうそう。今回のビームソード係は私がやりますね?」
「くまー、やっぱりクマに任せておけないクマ?」
「あ、違いますよ。単純にテイムするには私のジョブが大きく関係していたんです」
例の祠に入って、酒の中に十束剣を沈めている最中、私は浮き上がった十束剣を取り上げて、アクセスする。
すると日本刀の様なその状態に磨きがかかり、刃に模様が浮き出た。今までより明らかにパワーアップしていると見て取れる。
「これはかつてスサノオがヤマタノオロチを討伐した時に使っていたと言われる〝天羽々斬〟。これがヤマタノオロチのテイムに必要不可欠なんだ」
「いつの間にそんな情報抜いたんです?」
「あの後テイムできない憂さ晴らしにどざえもんさんと探偵さんを誘ってヤマタノオロチを発掘したダンジョンにリベンジしに行ったんだよ。そこで見つけたのがこれだね」
【草】
【そういうのは配信でやらなきゃ】
【逆に日常的に情報抜いてるんだなと変に納得したわ】
「探偵さん曰く、ハプニングが向こうからやってくるらしいよ?」
【機関車の人もリベンジ行った割には、ここ最近上で乗り物止まったって聞かないな】
「そりゃ孫たちが居なきゃ身一つで探索できるメンツ呼んだもの。あの人はすっかり乗り物で有名になってしまったけど、初めから肉体のポテンシャルは高い人だったよ」
【なんだかんだメンツは上と下のルート開拓者に制覇者だもんな。豪華なメンツだよ】
【その人たちとなら何処にでも行けそう】
「まぁね。でもみんな、今回の探索で判明したけど、ダンジョンには古代獣発掘イベントの他に、陣営毎に今まで到達したクエストを鑑みてご褒美が用意されてるから行く価値はあるよ。今回は陣営対抗だなんて形をとっておきながら、陣営毎へのサービスも完備してたりと至れり尽くせりだ。過去に一度訪れたダンジョンも、もしかしたらまだ何か隠れてるかもしれない。その時どの陣営に所属してたかで得られる情報はさまざまだ。だから一つの陣営で連まないで、三つの陣営でうまいこと分かれて探索すると、きっと新しい発見があると私は思ってる。あ、これはネタバレになるけどヤマタノオロチ関連はレムリアとアトランティス関連だ。レムリアの器のバージョンアップを確認してるよ。それとアトランティス側がランクに応じて特殊ジョブの解禁だ」
【またこの人は……雑談の中にしれっと重要情報を混ぜ込んでくる】
【むしろそれを暴露した後の俺らの反応を楽しんでるまである】
【俺ちょっとファストリア行ってくるわ】
【けど離れた隙にまた情報落ちるかもだから怖くて離れられない】
【終わればアーカイブ化されるだろ? それで十分だ】
やはりこういった話題は鮮度が命だからね。
焚き付けてやれば旨みを求めて走り出す。
本当ならこういったイベントは自分で見つけてなんぼだからね。私はそのお手伝いができた。それ以上は彼らがやってくれる事だろう。
せっかくのイベントなんだからみんなで楽しまなくちゃね。
攻略難易度だって最初は高いと感じるけど、抜け穴は確かにあるんだ。天羽々斬がいい証拠である。
「そういえば2と4の街も古代獣が挑戦できる様になったんだってね?」
【アキカゼさんは挑戦しないの?】
【娘さんが恐ろしいレコード更新してますよ】
「流石に古代獣を入れる枠はもうないよ。これ以上増やしたら通常エネミーを入れる場所がなくなってしまうからね。あとシェリルと対抗するのはみんなに任せるよ」
【通常召喚でさえ手一杯なのに、古代獣は召喚時間が制限されてるからな、普通は3匹もテイムしない】
【精巧超人に立ち向かえるメンツがいないです】
【別にタイムアタック仕掛ける必要ないんだぜ? もらえるポイントは一緒だ】
【そういやそうだった】
「どうせ私は変わり者ですよー」
【ほらお爺ちゃん拗ねちゃった】
【俺らが悪いのか?】
【草】
【コメント欄に身内が多すぎる配信者アキカゼ】
【それだけ有名だしな】
そんなこんなで雑談を交えながら私は三度……いや、六度目のヤマタノオロチと対峙するのだった。
また来たのか、とため息が聞こえてきた気がするけど、残念ながら私は非常に諦めが悪いんだ。
このネックレスに送り込むまでは、何度だって付き合ってもらうよ?
ライダーの能力の一つ『ライディング』が使役エネミーに限定して使える特殊ジョブであった。
本来のジョブでは捕獲前のエネミーに使えば弱体化、使役エネミーに使えば強化といろんな状況に応じてサポートが可能だったようだ。
実はこのジョブ、私は知らなかったが既に情報公開されていたらしい。
その情報先ではランクⅥまで伸ばすと進化先の一つに選ばれるそうだ。
うん、言ってしまえばテイマーからの進化先はライダーだけではないみたいなんだ。
だから限定的な能力の前借り、テイマーに毛が生えた程度の微妙な能力だということが明らかになる。
しかもライディング中、エネミーのテイムは出来ないらしい。
これがこのジョブの非常に厄介なところで、テイマーの特殊行動を取るときはライダーの特殊行動は封印されてしまうんだ。
ただし当然メリットだってある。
あまりにも多くのデメリットに押しつぶされてしまいそうだけど、そのメリット一つで有り余る。
まさに私のために用意されたジョブと言っても過言ではなかった。
それが古代獣によるライド効果だ。
通常なら1秒毎に1%ゲージが消費され、特殊行動を取る度に別にゲージが消費されていた。
最新版にアップデートされてEBPの回復速度は変わったものの、デメリットである消費が変わっていなかった。
しかし古代獣にライドするとバフ効果で召喚時間が倍に増える。一度の召喚で30%消費し、30秒だけの召喚が1分にまで伸びる。その上ライド中は特殊行動を取りたい放題だった。
つまり何がいいたいかといえば、これはとても私のスタイルに合うと言う事だ。
確かにジョブとしては中途半端も良いところ。
正式のライダーよりは弱く、しかしテイマーよりは強い。
この曖昧な強さが私にちょうどいい。
だって私は戦いに重きを置いてないから。
古代獣はただでさえ枠を圧迫するし、非効率と言われている。
でもね、やっぱりテイムできるんならテイムしたいよね?
格好いいし、自慢できる。
それだけでも挑戦する価値はあるんだ。
◇
「はい、みなさんこんにちは。三度目の正直で今度こそヤマタノオロチをテイムしようと思います」
【きちゃー】
【お、とうとうオロチ君も年貢の納め時か?】
【実際に勝ててはいるんだよな】
【それだけでも十分すごいが】
【目的がテイムだからね】
【さて今度はどんな爆弾が出てくるのやら】
【別に爆弾なくても楽しめるぞ? 俺たちと思考が違うから行動が読めないし】
【つかアキカゼさん、何処にいんの? カメラが空しか写してないんだけど?】
【景色に声だけ聴こえてくる】
【ホラーかな】
「今回は趣向を変えてとある場所から撮影しています。何処だと思います?」
【なんか酔うような動きしてるな】
【動物っぽい動きだ。人間じゃない】
【どんどん地上に近づいてきてる】
【あそこに居るのはサブマスさんか?】
【アウルやムササビにくまも居るぞ】
【師父さんも居る】
【え、じゃあアキカゼさんは何処にいたの?】
ヘビーの上から飛び降りて、着地してから背中を見上げる。
すると丁度ヘビーは消滅するところだった。
本来なら30秒で消えてしまうところを60秒間私を乗せて維持してくれたんだ。
次に呼び出すときはたくさん労ってやろう。
「正解はヘビーの頭の上からでした。答えがわかった人がいたら抽選で三名様にうちのクランの記念コインを配布するよ」
【ヘビーwww】
【わかるわけない!】
【余興で古代獣消耗させんなwww】
【ていうか古代獣の上に乗れたんだ?】
【それ】
【あんなに激しく動かれたら普通は落ちる】
【どうやって乗ってたんだ】
「バカやってないでさっさと進みますよ」
「あ、そうそう。今回のビームソード係は私がやりますね?」
「くまー、やっぱりクマに任せておけないクマ?」
「あ、違いますよ。単純にテイムするには私のジョブが大きく関係していたんです」
例の祠に入って、酒の中に十束剣を沈めている最中、私は浮き上がった十束剣を取り上げて、アクセスする。
すると日本刀の様なその状態に磨きがかかり、刃に模様が浮き出た。今までより明らかにパワーアップしていると見て取れる。
「これはかつてスサノオがヤマタノオロチを討伐した時に使っていたと言われる〝天羽々斬〟。これがヤマタノオロチのテイムに必要不可欠なんだ」
「いつの間にそんな情報抜いたんです?」
「あの後テイムできない憂さ晴らしにどざえもんさんと探偵さんを誘ってヤマタノオロチを発掘したダンジョンにリベンジしに行ったんだよ。そこで見つけたのがこれだね」
【草】
【そういうのは配信でやらなきゃ】
【逆に日常的に情報抜いてるんだなと変に納得したわ】
「探偵さん曰く、ハプニングが向こうからやってくるらしいよ?」
【機関車の人もリベンジ行った割には、ここ最近上で乗り物止まったって聞かないな】
「そりゃ孫たちが居なきゃ身一つで探索できるメンツ呼んだもの。あの人はすっかり乗り物で有名になってしまったけど、初めから肉体のポテンシャルは高い人だったよ」
【なんだかんだメンツは上と下のルート開拓者に制覇者だもんな。豪華なメンツだよ】
【その人たちとなら何処にでも行けそう】
「まぁね。でもみんな、今回の探索で判明したけど、ダンジョンには古代獣発掘イベントの他に、陣営毎に今まで到達したクエストを鑑みてご褒美が用意されてるから行く価値はあるよ。今回は陣営対抗だなんて形をとっておきながら、陣営毎へのサービスも完備してたりと至れり尽くせりだ。過去に一度訪れたダンジョンも、もしかしたらまだ何か隠れてるかもしれない。その時どの陣営に所属してたかで得られる情報はさまざまだ。だから一つの陣営で連まないで、三つの陣営でうまいこと分かれて探索すると、きっと新しい発見があると私は思ってる。あ、これはネタバレになるけどヤマタノオロチ関連はレムリアとアトランティス関連だ。レムリアの器のバージョンアップを確認してるよ。それとアトランティス側がランクに応じて特殊ジョブの解禁だ」
【またこの人は……雑談の中にしれっと重要情報を混ぜ込んでくる】
【むしろそれを暴露した後の俺らの反応を楽しんでるまである】
【俺ちょっとファストリア行ってくるわ】
【けど離れた隙にまた情報落ちるかもだから怖くて離れられない】
【終わればアーカイブ化されるだろ? それで十分だ】
やはりこういった話題は鮮度が命だからね。
焚き付けてやれば旨みを求めて走り出す。
本当ならこういったイベントは自分で見つけてなんぼだからね。私はそのお手伝いができた。それ以上は彼らがやってくれる事だろう。
せっかくのイベントなんだからみんなで楽しまなくちゃね。
攻略難易度だって最初は高いと感じるけど、抜け穴は確かにあるんだ。天羽々斬がいい証拠である。
「そういえば2と4の街も古代獣が挑戦できる様になったんだってね?」
【アキカゼさんは挑戦しないの?】
【娘さんが恐ろしいレコード更新してますよ】
「流石に古代獣を入れる枠はもうないよ。これ以上増やしたら通常エネミーを入れる場所がなくなってしまうからね。あとシェリルと対抗するのはみんなに任せるよ」
【通常召喚でさえ手一杯なのに、古代獣は召喚時間が制限されてるからな、普通は3匹もテイムしない】
【精巧超人に立ち向かえるメンツがいないです】
【別にタイムアタック仕掛ける必要ないんだぜ? もらえるポイントは一緒だ】
【そういやそうだった】
「どうせ私は変わり者ですよー」
【ほらお爺ちゃん拗ねちゃった】
【俺らが悪いのか?】
【草】
【コメント欄に身内が多すぎる配信者アキカゼ】
【それだけ有名だしな】
そんなこんなで雑談を交えながら私は三度……いや、六度目のヤマタノオロチと対峙するのだった。
また来たのか、とため息が聞こえてきた気がするけど、残念ながら私は非常に諦めが悪いんだ。
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