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4章 お爺ちゃんと生配信
304.お爺ちゃんとNPCの秘密
バイクに発注を終わらせ、( ͡° ͜ʖ ͡°)氏と別れてから配信を切り、そのままアーカイブ化していつものところに置いてからログアウトする。
日常の4時間がこちらでは12時間に匹敵するとは言え、今回の企画は無茶が過ぎた。
いや、そもそもレヴィアタンがそこまで強くなかったのが問題だ。
ベッドから起き上がり、軽く屈伸してから台所で作業してる由香里に挨拶。ブログと違って配信そのものはURLを参考にすれば外部に持ち出せるらしいが、外部で見るためにはパスワードと登録IDが必要なので、どのみちAWOプレイヤーでしか見ることができない仕掛けになっていた。
実際にその他大勢が見てもちんぷんかんぷんだろうからね。
「お父さん、大活躍だったらしいじゃない?」
アーカイブ化された映像を横目に嬉しそうな言葉をかけてくる。大活躍と言うほどでもないけどね。
「そうかな? 私はまだ自分の力がそこまで大きいとは思ってないけど。全てはテイムモンスターのお陰だよ。単体ではどうにも力不足だ」
「それは流石にマリンが聞いたら卒倒するわ。今のお父さんは普通に戦力でも上位よ。基礎になるスキルがパッシヴに特化してると言うこともあり、相当に尖ってるわ。お父さんの開示した情報はそれだけ大きいの」
「そうなのかね?」
「あ、その顔はよくわかってないって顔ね? いい、お父さんが陣営ジョブや称号スキルを駆使する前までは、プレイヤーにはそれこそスキル骨子と派生スキルしかなかったのよ」
「そうだね」
「だから価値観がそこで止まっちゃうの」
「それは流石に早計だと思うけど?」
「実際にはそうだったのよ。クラン上位のお姉ちゃんですら攻略しきれない未知の部分をお父さんが紐解いちゃったから、後になって皺寄せがお姉ちゃんに行ったのよ?」
娘からそんな言葉をかけられて、居心地が少し悪くなる。
私の発見をそんなふうに言われるとは思いもしなかったからだ。
「でもお姉ちゃんはお父さんのお陰であの窮屈な立ち位置から解放されたから、そこは感謝してる。あの人、頼られたら張り切るタイプだから」
「だねぇ、あの子は昔から頑張り屋さんだった。私も辺に対抗意識を持たれてた」
「おかーさん、お昼!」
そんな会話をしてたら自室から食いしん坊がお腹を空かせて出てきた。キッチンからいい匂いが漂ってれば無理もない。
「その前に手洗いよ」
「私が連れて行こう」
「助かるわ。その間にパパッと支度を終わらせちゃうわね」
そう言ってさらに何やら盛り付けていた。
この家には炊飯ジャーも無いのに、炊き立てのご飯の香りがするのだから不思議だ。
孫を連れて手洗いと歯磨きを済ませる。
外に出ない生活でも、そこまで清潔にするのは第二世代ならではだろう。彼女達は外から持ち運ばれた菌に対する抵抗が弱い。
近くの病院まで私を迎えに来るのもVR空間だったのもあり、彼女達はこの空間でしか生きられないほど弱っていた。
そんな親を持てば外の世界に耐性を持つ第三世代と言えどもその習慣を義務付けられるのは仕方のないことだ。
過剰とも思えるが、私にとってはまだ常識の範囲内だった。
「お爺ちゃんはこの後また配信?」
「そうだね。次の配信が終わったらしばらく暇かな」
「じゃあ私と遊べるね」
「だねぇ」
「ユーノも誘って私達のプロデュースもしてくれるんだよね?」
「そうだね、ウチのクラメンさんとコラボするのも良いかな」
「コラボはまたでいいよ」
「最近したばかりだもんね、今度でいいか」
不思議と孫との会話にスズキさんは出てこない。
それどころか、ゲーム内であれ程コラボ推しだった彼女がこうも変わってしまうのはスズキさんの思考誘導の賜物か。
今の美咲は私と遊ぶ時の人数が増え過ぎないように操作している様に思えた。
それはゲームに誘ってくれた時の彼女と相違ない。
孫と一緒にリビングで昼食を頂く。
いい匂いの正体はカレーだった。
肉も野菜もごろっと入っているが、問題なく噛める火通りの良さが堪らない。
そのすぐ横では必死に人参を私の皿にデリバリーする孫の姿が目に映る。
「こーら、美咲!」
「だって苦手なんだもん。お爺ちゃんは美味しいって食べてるからいいでしょ」
「ははは。私は大丈夫。さ、冷めてしまわないうちにいただこうか」
「仕方のない子ね」
由香里は仕方がない、と言いたげに目の前で手を合わせて「いただきます」と唱える。私と美咲もそれに続いた。
概ね腹は満たされた。先ほどまでの空腹を誘う香りは、もはや私と一体化した様な心地である。
食後はゆっくり休み、頃合いを見てログインする。
午後は娘も孫もログインするらしい。
孫は春休みなので久しぶりに羽を伸ばしている。
もうAWOを始めて1年が経とうとしている事に今更ながら時の流れの速さに思考がついていけない。
あっという間だったな。
それだけ私の心を掴んで離さない。
当時はログインする理由を探していたが、今はあの場所こそが私のホームスポットになりつつあった。
他のゲームは今のところ考えられない。
さぁ、ゲームの続きをしようか。
◇
ログインした直後、待ってましたとスズキさんがやってくる。
いつもは一番最後にくる彼女は、正体を明かしてから一番にくる様になった。
彼女なりに周囲を騙す人がいなくなったからだろうか?
『君、いつもは遅く合流してるのに今日は随分と早いじゃない?』
『あの時は二足の草鞋を履いてましたので』
ああ、なるほど。
当時はリリーの活動とスズキさんの活動は別物だったからか。
むしろリリーがメインでスズキさんが二の次か?
そう思えばしっくりくる。
今やそれが一体化し、むしろ私の近くで活躍することが知名度アップにつながると知っての行動の速さ、か。
彼女もなんだかんだ現金な性格だ。NPCなのに。
ログイン場所はアーカイブ化させる関係上クランルーム内で行ったのでクランルームで。
スズキさんはずっとここで待っててくれたらしい。
話し相手に乙姫様やジーク・ジョン氏も居るので暇潰しも容易いそうだ。
そういえばNPCでも会話できるんだ?
そう聞くと呆れられた。
中に人間が入って居ようが居なかろうが、このゲームのNPCは人間と相違ない生活をAWO内で行なっているので自由意志がある。食事もできるし趣味もある。
PCとNPCという括り以外での意味合いしかないと言われて納得した。
普段我々プレイヤーに見せているのは役割としての彼らであり、目に見えど世界線が違うのでモブとして扱われているが、chを合わせれば普通に会話をしたり恋愛もできるそうだ。
そう設定してないのはこのゲームの趣旨とズレるから。
あくまでプレイヤーに遊ぶ環境としての立ち位置では本来の姿を見せるのは逆効果としてわざと会話不能としているらしい。
どうも言語が設定が異なることから無視されるそうだ。
役割を持つNPCだからこそ理解してくれるんだって。
そういう仕組みなんだと聞いて納得した。
役割をもつNPCはプレイヤーの言葉を翻訳するアイテムが持たされてるそうだ。
『まだ聞きたいことあります?』
上目使いで聞いてくる彼女にふと考える。
( ^ω^ )氏との約束の時間まではまだあるか。
『そう言えば深く聞いてなかったけど、セラエ君とは仲良いの?』
『魔導書の幻影という立ち位置としてイーブンですね。結局は持ち主との相性次第で良くも悪くもなります。それは聖典の幻影も同じです。彼女達に正義も悪もありません』
なるほどね。
あくまで彼女達は意思を持つサポート役。
性格の差異こそあれど善悪はプレイヤーの繋がりによって決まるのか。
『つまり共闘を望めば?』
『手を組む道もあると思います。あくまで利害の一致という意味ですけど』
それを聞けただけでやりようはあるか。
『何か企んでます?』
『人聞きの悪い言葉はよしてくれ。しかし利害の一致か。それはもしかして幻影の最終目標と関係あるのかな?』
『概ねそうです。僕の場合は旦那様の復活ですけど、それを叶えるためにはその他大勢が不幸になります』
『確かに、視聴者ウケは悪そうだ』
『でも今はそこまで望んでないんですよね、不思議と』
『それはなぜか聞いてもいいかな?』
『ハヤテさんが旦那様とそっくりだからですよ。ちょっと強引だけど周囲に気配りができて、家族想いのところとか』
『クトゥルフさんもそうだと?』
『人間の皆さんはそう思わないでしょうけど、僕から見たらそうです』
『うーん、想像できないな』
お前の性格邪神とそっくり!
そう言われて嬉しいねとコメントする人は居ないだろう。
私だって「えー」としか言えない。
『だから僕はハヤテさんと一緒にいられるなら召喚は諦めてもいいかなって思ってますよ。それを取引材料にすればいいんじゃないでしょうか?』
『なるほどね。スズキさんの考えは理解した。どのみち私次第だという事だ』
『ですです』
さて、そんな雑談をしているうちにあっという間に約束の時間となる。内緒話はこれくらいにして、配信の仕事に取り掛かりますか。
日常の4時間がこちらでは12時間に匹敵するとは言え、今回の企画は無茶が過ぎた。
いや、そもそもレヴィアタンがそこまで強くなかったのが問題だ。
ベッドから起き上がり、軽く屈伸してから台所で作業してる由香里に挨拶。ブログと違って配信そのものはURLを参考にすれば外部に持ち出せるらしいが、外部で見るためにはパスワードと登録IDが必要なので、どのみちAWOプレイヤーでしか見ることができない仕掛けになっていた。
実際にその他大勢が見てもちんぷんかんぷんだろうからね。
「お父さん、大活躍だったらしいじゃない?」
アーカイブ化された映像を横目に嬉しそうな言葉をかけてくる。大活躍と言うほどでもないけどね。
「そうかな? 私はまだ自分の力がそこまで大きいとは思ってないけど。全てはテイムモンスターのお陰だよ。単体ではどうにも力不足だ」
「それは流石にマリンが聞いたら卒倒するわ。今のお父さんは普通に戦力でも上位よ。基礎になるスキルがパッシヴに特化してると言うこともあり、相当に尖ってるわ。お父さんの開示した情報はそれだけ大きいの」
「そうなのかね?」
「あ、その顔はよくわかってないって顔ね? いい、お父さんが陣営ジョブや称号スキルを駆使する前までは、プレイヤーにはそれこそスキル骨子と派生スキルしかなかったのよ」
「そうだね」
「だから価値観がそこで止まっちゃうの」
「それは流石に早計だと思うけど?」
「実際にはそうだったのよ。クラン上位のお姉ちゃんですら攻略しきれない未知の部分をお父さんが紐解いちゃったから、後になって皺寄せがお姉ちゃんに行ったのよ?」
娘からそんな言葉をかけられて、居心地が少し悪くなる。
私の発見をそんなふうに言われるとは思いもしなかったからだ。
「でもお姉ちゃんはお父さんのお陰であの窮屈な立ち位置から解放されたから、そこは感謝してる。あの人、頼られたら張り切るタイプだから」
「だねぇ、あの子は昔から頑張り屋さんだった。私も辺に対抗意識を持たれてた」
「おかーさん、お昼!」
そんな会話をしてたら自室から食いしん坊がお腹を空かせて出てきた。キッチンからいい匂いが漂ってれば無理もない。
「その前に手洗いよ」
「私が連れて行こう」
「助かるわ。その間にパパッと支度を終わらせちゃうわね」
そう言ってさらに何やら盛り付けていた。
この家には炊飯ジャーも無いのに、炊き立てのご飯の香りがするのだから不思議だ。
孫を連れて手洗いと歯磨きを済ませる。
外に出ない生活でも、そこまで清潔にするのは第二世代ならではだろう。彼女達は外から持ち運ばれた菌に対する抵抗が弱い。
近くの病院まで私を迎えに来るのもVR空間だったのもあり、彼女達はこの空間でしか生きられないほど弱っていた。
そんな親を持てば外の世界に耐性を持つ第三世代と言えどもその習慣を義務付けられるのは仕方のないことだ。
過剰とも思えるが、私にとってはまだ常識の範囲内だった。
「お爺ちゃんはこの後また配信?」
「そうだね。次の配信が終わったらしばらく暇かな」
「じゃあ私と遊べるね」
「だねぇ」
「ユーノも誘って私達のプロデュースもしてくれるんだよね?」
「そうだね、ウチのクラメンさんとコラボするのも良いかな」
「コラボはまたでいいよ」
「最近したばかりだもんね、今度でいいか」
不思議と孫との会話にスズキさんは出てこない。
それどころか、ゲーム内であれ程コラボ推しだった彼女がこうも変わってしまうのはスズキさんの思考誘導の賜物か。
今の美咲は私と遊ぶ時の人数が増え過ぎないように操作している様に思えた。
それはゲームに誘ってくれた時の彼女と相違ない。
孫と一緒にリビングで昼食を頂く。
いい匂いの正体はカレーだった。
肉も野菜もごろっと入っているが、問題なく噛める火通りの良さが堪らない。
そのすぐ横では必死に人参を私の皿にデリバリーする孫の姿が目に映る。
「こーら、美咲!」
「だって苦手なんだもん。お爺ちゃんは美味しいって食べてるからいいでしょ」
「ははは。私は大丈夫。さ、冷めてしまわないうちにいただこうか」
「仕方のない子ね」
由香里は仕方がない、と言いたげに目の前で手を合わせて「いただきます」と唱える。私と美咲もそれに続いた。
概ね腹は満たされた。先ほどまでの空腹を誘う香りは、もはや私と一体化した様な心地である。
食後はゆっくり休み、頃合いを見てログインする。
午後は娘も孫もログインするらしい。
孫は春休みなので久しぶりに羽を伸ばしている。
もうAWOを始めて1年が経とうとしている事に今更ながら時の流れの速さに思考がついていけない。
あっという間だったな。
それだけ私の心を掴んで離さない。
当時はログインする理由を探していたが、今はあの場所こそが私のホームスポットになりつつあった。
他のゲームは今のところ考えられない。
さぁ、ゲームの続きをしようか。
◇
ログインした直後、待ってましたとスズキさんがやってくる。
いつもは一番最後にくる彼女は、正体を明かしてから一番にくる様になった。
彼女なりに周囲を騙す人がいなくなったからだろうか?
『君、いつもは遅く合流してるのに今日は随分と早いじゃない?』
『あの時は二足の草鞋を履いてましたので』
ああ、なるほど。
当時はリリーの活動とスズキさんの活動は別物だったからか。
むしろリリーがメインでスズキさんが二の次か?
そう思えばしっくりくる。
今やそれが一体化し、むしろ私の近くで活躍することが知名度アップにつながると知っての行動の速さ、か。
彼女もなんだかんだ現金な性格だ。NPCなのに。
ログイン場所はアーカイブ化させる関係上クランルーム内で行ったのでクランルームで。
スズキさんはずっとここで待っててくれたらしい。
話し相手に乙姫様やジーク・ジョン氏も居るので暇潰しも容易いそうだ。
そういえばNPCでも会話できるんだ?
そう聞くと呆れられた。
中に人間が入って居ようが居なかろうが、このゲームのNPCは人間と相違ない生活をAWO内で行なっているので自由意志がある。食事もできるし趣味もある。
PCとNPCという括り以外での意味合いしかないと言われて納得した。
普段我々プレイヤーに見せているのは役割としての彼らであり、目に見えど世界線が違うのでモブとして扱われているが、chを合わせれば普通に会話をしたり恋愛もできるそうだ。
そう設定してないのはこのゲームの趣旨とズレるから。
あくまでプレイヤーに遊ぶ環境としての立ち位置では本来の姿を見せるのは逆効果としてわざと会話不能としているらしい。
どうも言語が設定が異なることから無視されるそうだ。
役割を持つNPCだからこそ理解してくれるんだって。
そういう仕組みなんだと聞いて納得した。
役割をもつNPCはプレイヤーの言葉を翻訳するアイテムが持たされてるそうだ。
『まだ聞きたいことあります?』
上目使いで聞いてくる彼女にふと考える。
( ^ω^ )氏との約束の時間まではまだあるか。
『そう言えば深く聞いてなかったけど、セラエ君とは仲良いの?』
『魔導書の幻影という立ち位置としてイーブンですね。結局は持ち主との相性次第で良くも悪くもなります。それは聖典の幻影も同じです。彼女達に正義も悪もありません』
なるほどね。
あくまで彼女達は意思を持つサポート役。
性格の差異こそあれど善悪はプレイヤーの繋がりによって決まるのか。
『つまり共闘を望めば?』
『手を組む道もあると思います。あくまで利害の一致という意味ですけど』
それを聞けただけでやりようはあるか。
『何か企んでます?』
『人聞きの悪い言葉はよしてくれ。しかし利害の一致か。それはもしかして幻影の最終目標と関係あるのかな?』
『概ねそうです。僕の場合は旦那様の復活ですけど、それを叶えるためにはその他大勢が不幸になります』
『確かに、視聴者ウケは悪そうだ』
『でも今はそこまで望んでないんですよね、不思議と』
『それはなぜか聞いてもいいかな?』
『ハヤテさんが旦那様とそっくりだからですよ。ちょっと強引だけど周囲に気配りができて、家族想いのところとか』
『クトゥルフさんもそうだと?』
『人間の皆さんはそう思わないでしょうけど、僕から見たらそうです』
『うーん、想像できないな』
お前の性格邪神とそっくり!
そう言われて嬉しいねとコメントする人は居ないだろう。
私だって「えー」としか言えない。
『だから僕はハヤテさんと一緒にいられるなら召喚は諦めてもいいかなって思ってますよ。それを取引材料にすればいいんじゃないでしょうか?』
『なるほどね。スズキさんの考えは理解した。どのみち私次第だという事だ』
『ですです』
さて、そんな雑談をしているうちにあっという間に約束の時間となる。内緒話はこれくらいにして、配信の仕事に取り掛かりますか。
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