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5章 お爺ちゃんと聖魔大戦
343.お爺ちゃんと婿さんズ③
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ログを読み解くと、百鬼鎧袖の効果はスーパーアーマーであることがわかる。俗に言う攻撃を受けてものけ反らず、そのまま反撃に転じる事が出来る優れものだ。
その上でダメージそのものをエネルギーに変換する事ができるそうだ。
回数は9回まで。
だがチャージングで使われると18回までのけ反り無効に蓄積ダメージエネルギー変換を行える非常に厄介なものらしい。
続いてヒャッコ君は更に三度霊装を重ねがけする。
霊装のデメリットは一日に一回しか使えない事だが、全く別のものなら何度だって使える事にある。
そして彼の場合、持ってる霊装の数もトップだと言う事で油断はできないそうだ。
そこら辺はオクト君達が茶番混じりで教えてくれた。
重ねた霊装は『百足薙ぎ』『幻影剣』『残像演舞』。
百足薙ぎは攻撃が意思を持ってこちらを狙うというもの。
幻影剣は一度に限り攻撃を4回行う。
残像演舞はミラージュのような物。3回まで直撃を無かったことにするらしい。
これらを繰り出してくる時点で向こうの本気度が良くわかる。
『ここからが俺の本気です』
ヒャッコ君が無造作に口を開けてビームを放ち、その形が百足へと変化する。数は8匹。
直撃すれば触腕をもいで来る意思を持つレーザーが回避しても何処までも迫ってくる。
チャージングの特性は回数制限なら倍の数、威力ならば二倍。
距離ならば飛距離。しかし生命の具現ならば?
それは知識なのだと理解する。
それがただのレーザーだったのなら、貫通して明後日の方へ飛んでいくが、百足の特性を持ったそれらが触腕にくっつき、捕食するように口の鋏を動かした。
鈍痛。再生する端から食べられて、ずっと捕食され続ける。
制限時間はどれくらいだ?
数を増やしたのなら制限時間の方は変わってないはずだ。
私はレーザー百足を振り払うようにショートワープで移動するが……
『読んでましたよ』
移動した先に待ち構えるヒャッコ君。
わざと開けていた退路に誘い込まれていたようだ。
その上でショートワープしたのに百足達もついて来ている。
対象が同じビームだからビームを当てても消滅しない。
非常に厄介な手合いだ。触腕にビーム能力をつけたのがこうも仇になるか。
『不思議だと言う顔ですね。その百足の出自を考えればわかる事ですが、レーザーという物は光の速さで動けるんですよ。そして百足の特性で一度捕食した餌は逃さない。こんな狭いフィールドでは彼らにとって庭みたいな物です』
何処か説明するような口調でありながら一切の油断なく手の甲から生やしたビームソードで斬りつけてくる。
肉体が再生するからと受けに回っていてはいずれ負けるだろう。ここは少しずるいが反撃させてもらおうか。
「『これは参った。このままでは負けてしまうな』」
『降参しますか?』
「『いいや、別のプランを考えるよ。山田家、タワー召喚!』」
ヒャッコ君と私を阻むように山三つ分の巨体が差し込まれる。
『召喚! そう言えば義父さんはテイマーだったか!』
「『忘れてたかな? 私にとってはこちらが本業。でもそれだけじゃあない。掌握領域・山田家、タワー」」
『えっ?』
ヒャッコ君が狼狽える。
よもやレムリアの器のように取り込むとは思わなかったのだろう。私の背中からカラフルな首が9本現れる。
通常の8本の他に9本目の桃色。
桃色の特性はビーム無効だ。
そして再生した触腕にはそれぞれLP吸収、SP吸収、ST吸収、EN吸収効果がついた。
触腕が反撃を始める。
張り付いた百足は突然食べられなくなった餌に負けじと触腕に攻撃を繰り返すが、レーザーの本質はエネルギー体。
だからEN吸収効果は特攻だった。
レーザー百足はあっさりと無効化される。
そして6本の首が同時に海中と化したフィールドにブレスを撒き散らした。
海の中で炎のブレスこそ消失したが、猛毒だけは消えずにフィールドに混ざる。
『残念ですが、俺に状態異常は通じませんよ』
そう、レムリアには状態異常の類は通用しない。
なにせ向こうは精神生命体。ボディはただの乗り物だ。
だからこれは目隠し。
透明度の高い海の中は毒が混ざって濃い紫色となって視界を覆う。最早位置の特定すらままならないだろう。
レーザービームを闇雲に撃っても、私の肉体はビーム無効。
だが私が思っている以上にヒャッコ君は冷静で、優秀だった。
そういえば彼は天空の試練を乗り越えているんだったか。
紫色だったフィールドがみるみるうちに晴れ渡っていく。
水流操作だろうか?
それともまた別のスキルだったりするのだろうか?
晴れ渡る海水。ヒャッコ君の手元にかき集められた毒が玉のように凝縮された。
『効かないと思いますがお返ししますね。霊装〝凝縮剣〟』
集められた玉が剣の形を取る。
よもやこんなものまであるなんてすごいね。
レーザービームのみならず、いろんな手札を惜しまず切ってくるのは娘だったらまずやらないだろう。
彼女の場合は確実に倒せると確信した時じゃないと手札を切らないからね。
それに比べてヒャッコ君は思い切りがいい。
こちらも何度もびっくりさせられたよ。
百足薙ぎもそうだけど、私ももう少し霊装について調べてみてもいいのかもしれないと興味を持ったほどだ。
時間制限が来たのか、毒の剣は霧散した。
こちらはそれほど損失もなく、お互いに無傷。
こちらは再生能力の高さ。ヒャッコ君は予知能力と回避行動の巧みさで無傷なのだ。
「『やるなぁ、ヒャッコ君』」
『まだまだこれからですよ! 義父さん』
まだ手札があるそうだ。それを聞いてワクワクする私がいる。
娘の親だとこう言う感情はぶつけてこないものね。
ちょっとだけ息子の父親に憧れが出てくる。
ジキンさんを羨ましがる日が来るとは思わなかった。
「『いいね、付き合うよ』」
『こちらとしてはもう少し驚いて欲しいのですけど』
「『ははは、十分驚いてるさ』」
『本当ですか? ならばもっと高みの戦闘というのをお見せしますね』
ヒャッコ君はステップを刻む。
海中だと言うのに、まるで地上のような軽やかさだ。
重力操作の類だろうか?
判明しないが、様子を見る。
今まではただの陣営のジョブとスキル、霊装の合わせ技だった。それに対する私も神格の能力のゴリ押しだけども。
そこは突っ込んではならない。
『今までのがチュートリアルで、ここからが本番です』
「『結構質の高いチュートリアルだね。普通の人だったらやられてるんじゃないの?』」
『そうですね、プレイヤーの上位陣以外ならやられてますよ。妻だったらウォーミングアップの範囲内かと』
「『そっちの基準か、参るなぁ。私は戦闘では素人なのだけど』」
『ははは、どの口でそんなことを言うんだか』
軽いやりとり。
だと言うのにヒャッコ君の姿が描き消える。
気がつけば巨大化した私の背後に回り込んでいて……
『この装甲、ビームは無効ですが物理は通用しますよね?』
何かで切り裂いた。
武器らしいものは見えない。
そもそも死角に回り込まれての一撃だ。
触腕で痛みのした方角を振り払っても、既にもぬけの殻。
ヒャッコ君の声だけがフィールド内に残されている。
そうか、君のスタイルはそっちか。
アサシンスタイル。
人前に姿を現さず、対象を前に検証を重ねる。
切り付けられた胴体の再生こそ間に合ったが、何で切り付けられたかの解答は得られなかった。
厄介な手合いだ。
さっきまでのでも十分厄介だったが、本来のプレイスタイルはそれを上回るほどの厄介さだ。
案外、探偵さんと仲良くできるかもしれないね。
あの人って普段はあんなだけど、結構冷静に物事対処してるから。そういえば彼も息子を持つ父親か。
その違いが私を苦境に陥らせている?
いやいや、そんな事はないはずだ。
娘の父親だって素晴らしいはずだぞ。
『ふむ、再生速度が速すぎてこちらの攻撃は無駄ですね』
「『降参するかい?』」
『いえ、攻略し甲斐が出てきましたよ』
声色は明るいのに、攻撃は苛烈さを増す。
会話のキャッチボールこそ親と子のそれなのだが、絵面はそれの真逆と言っていい。
私と言う怪異にアサシンスタイルで攻撃し続けるヒャッコ君。
結局位置が把握できても速度が速すぎて触腕での攻撃が追いつかない。隙を見せれば切り付けられ、まるで難易度を上げすぎたモグラ叩きのようなイライラが募るばかりだった。
想像以上にトッププレイヤーというのは厄介だね。
だからどうしたものかと考えて……行動に移す。
「『掌握領域・重力操作』」
テイムモンスターの掌握ができるのなら、スキルや称号スキルも可能ではないか? そう考えて行動に移したら案の定いけた。
ただでさえフレーバーのレムリアの器がいけたのだ。
なんでもやってみるものだ。
取り敢えずフィールドの重力を100倍にする。
向こうはワープを使えるけど、TPを消費するので連続的には使えないはずだ。
スキルだってゲージ消費制。
霊装だって同じ。
そこで領域内で留まるヒャッコ君を見つけ、ショートワープで移動する。
「『捕まえた』」
通常攻撃でさえ、クトゥルフの鷲掴みが発動するモード。
そこに四種の吸収攻撃とビーム、ブレスが集中すれば、ヒャッコ君のLPはあっという間に溶けた。
やはり防御系統は紙のように薄っぺらい様だね。
それでもミラージュ込み、百鬼鎧袖込みの防御力はあったんだけど、反撃させずにそのまま押し込んだ。
のけ反り向こうでも、ST吸収で移動が困難になってたのが痛いだろう。その前にLPが全損した可能性もあるか。
どちらにせよ私の勝利である。
<ラウンド1 アキカゼ・ハヤテWIN!>
システムも私の勝利を告げてくれた。
その上でダメージそのものをエネルギーに変換する事ができるそうだ。
回数は9回まで。
だがチャージングで使われると18回までのけ反り無効に蓄積ダメージエネルギー変換を行える非常に厄介なものらしい。
続いてヒャッコ君は更に三度霊装を重ねがけする。
霊装のデメリットは一日に一回しか使えない事だが、全く別のものなら何度だって使える事にある。
そして彼の場合、持ってる霊装の数もトップだと言う事で油断はできないそうだ。
そこら辺はオクト君達が茶番混じりで教えてくれた。
重ねた霊装は『百足薙ぎ』『幻影剣』『残像演舞』。
百足薙ぎは攻撃が意思を持ってこちらを狙うというもの。
幻影剣は一度に限り攻撃を4回行う。
残像演舞はミラージュのような物。3回まで直撃を無かったことにするらしい。
これらを繰り出してくる時点で向こうの本気度が良くわかる。
『ここからが俺の本気です』
ヒャッコ君が無造作に口を開けてビームを放ち、その形が百足へと変化する。数は8匹。
直撃すれば触腕をもいで来る意思を持つレーザーが回避しても何処までも迫ってくる。
チャージングの特性は回数制限なら倍の数、威力ならば二倍。
距離ならば飛距離。しかし生命の具現ならば?
それは知識なのだと理解する。
それがただのレーザーだったのなら、貫通して明後日の方へ飛んでいくが、百足の特性を持ったそれらが触腕にくっつき、捕食するように口の鋏を動かした。
鈍痛。再生する端から食べられて、ずっと捕食され続ける。
制限時間はどれくらいだ?
数を増やしたのなら制限時間の方は変わってないはずだ。
私はレーザー百足を振り払うようにショートワープで移動するが……
『読んでましたよ』
移動した先に待ち構えるヒャッコ君。
わざと開けていた退路に誘い込まれていたようだ。
その上でショートワープしたのに百足達もついて来ている。
対象が同じビームだからビームを当てても消滅しない。
非常に厄介な手合いだ。触腕にビーム能力をつけたのがこうも仇になるか。
『不思議だと言う顔ですね。その百足の出自を考えればわかる事ですが、レーザーという物は光の速さで動けるんですよ。そして百足の特性で一度捕食した餌は逃さない。こんな狭いフィールドでは彼らにとって庭みたいな物です』
何処か説明するような口調でありながら一切の油断なく手の甲から生やしたビームソードで斬りつけてくる。
肉体が再生するからと受けに回っていてはいずれ負けるだろう。ここは少しずるいが反撃させてもらおうか。
「『これは参った。このままでは負けてしまうな』」
『降参しますか?』
「『いいや、別のプランを考えるよ。山田家、タワー召喚!』」
ヒャッコ君と私を阻むように山三つ分の巨体が差し込まれる。
『召喚! そう言えば義父さんはテイマーだったか!』
「『忘れてたかな? 私にとってはこちらが本業。でもそれだけじゃあない。掌握領域・山田家、タワー」」
『えっ?』
ヒャッコ君が狼狽える。
よもやレムリアの器のように取り込むとは思わなかったのだろう。私の背中からカラフルな首が9本現れる。
通常の8本の他に9本目の桃色。
桃色の特性はビーム無効だ。
そして再生した触腕にはそれぞれLP吸収、SP吸収、ST吸収、EN吸収効果がついた。
触腕が反撃を始める。
張り付いた百足は突然食べられなくなった餌に負けじと触腕に攻撃を繰り返すが、レーザーの本質はエネルギー体。
だからEN吸収効果は特攻だった。
レーザー百足はあっさりと無効化される。
そして6本の首が同時に海中と化したフィールドにブレスを撒き散らした。
海の中で炎のブレスこそ消失したが、猛毒だけは消えずにフィールドに混ざる。
『残念ですが、俺に状態異常は通じませんよ』
そう、レムリアには状態異常の類は通用しない。
なにせ向こうは精神生命体。ボディはただの乗り物だ。
だからこれは目隠し。
透明度の高い海の中は毒が混ざって濃い紫色となって視界を覆う。最早位置の特定すらままならないだろう。
レーザービームを闇雲に撃っても、私の肉体はビーム無効。
だが私が思っている以上にヒャッコ君は冷静で、優秀だった。
そういえば彼は天空の試練を乗り越えているんだったか。
紫色だったフィールドがみるみるうちに晴れ渡っていく。
水流操作だろうか?
それともまた別のスキルだったりするのだろうか?
晴れ渡る海水。ヒャッコ君の手元にかき集められた毒が玉のように凝縮された。
『効かないと思いますがお返ししますね。霊装〝凝縮剣〟』
集められた玉が剣の形を取る。
よもやこんなものまであるなんてすごいね。
レーザービームのみならず、いろんな手札を惜しまず切ってくるのは娘だったらまずやらないだろう。
彼女の場合は確実に倒せると確信した時じゃないと手札を切らないからね。
それに比べてヒャッコ君は思い切りがいい。
こちらも何度もびっくりさせられたよ。
百足薙ぎもそうだけど、私ももう少し霊装について調べてみてもいいのかもしれないと興味を持ったほどだ。
時間制限が来たのか、毒の剣は霧散した。
こちらはそれほど損失もなく、お互いに無傷。
こちらは再生能力の高さ。ヒャッコ君は予知能力と回避行動の巧みさで無傷なのだ。
「『やるなぁ、ヒャッコ君』」
『まだまだこれからですよ! 義父さん』
まだ手札があるそうだ。それを聞いてワクワクする私がいる。
娘の親だとこう言う感情はぶつけてこないものね。
ちょっとだけ息子の父親に憧れが出てくる。
ジキンさんを羨ましがる日が来るとは思わなかった。
「『いいね、付き合うよ』」
『こちらとしてはもう少し驚いて欲しいのですけど』
「『ははは、十分驚いてるさ』」
『本当ですか? ならばもっと高みの戦闘というのをお見せしますね』
ヒャッコ君はステップを刻む。
海中だと言うのに、まるで地上のような軽やかさだ。
重力操作の類だろうか?
判明しないが、様子を見る。
今まではただの陣営のジョブとスキル、霊装の合わせ技だった。それに対する私も神格の能力のゴリ押しだけども。
そこは突っ込んではならない。
『今までのがチュートリアルで、ここからが本番です』
「『結構質の高いチュートリアルだね。普通の人だったらやられてるんじゃないの?』」
『そうですね、プレイヤーの上位陣以外ならやられてますよ。妻だったらウォーミングアップの範囲内かと』
「『そっちの基準か、参るなぁ。私は戦闘では素人なのだけど』」
『ははは、どの口でそんなことを言うんだか』
軽いやりとり。
だと言うのにヒャッコ君の姿が描き消える。
気がつけば巨大化した私の背後に回り込んでいて……
『この装甲、ビームは無効ですが物理は通用しますよね?』
何かで切り裂いた。
武器らしいものは見えない。
そもそも死角に回り込まれての一撃だ。
触腕で痛みのした方角を振り払っても、既にもぬけの殻。
ヒャッコ君の声だけがフィールド内に残されている。
そうか、君のスタイルはそっちか。
アサシンスタイル。
人前に姿を現さず、対象を前に検証を重ねる。
切り付けられた胴体の再生こそ間に合ったが、何で切り付けられたかの解答は得られなかった。
厄介な手合いだ。
さっきまでのでも十分厄介だったが、本来のプレイスタイルはそれを上回るほどの厄介さだ。
案外、探偵さんと仲良くできるかもしれないね。
あの人って普段はあんなだけど、結構冷静に物事対処してるから。そういえば彼も息子を持つ父親か。
その違いが私を苦境に陥らせている?
いやいや、そんな事はないはずだ。
娘の父親だって素晴らしいはずだぞ。
『ふむ、再生速度が速すぎてこちらの攻撃は無駄ですね』
「『降参するかい?』」
『いえ、攻略し甲斐が出てきましたよ』
声色は明るいのに、攻撃は苛烈さを増す。
会話のキャッチボールこそ親と子のそれなのだが、絵面はそれの真逆と言っていい。
私と言う怪異にアサシンスタイルで攻撃し続けるヒャッコ君。
結局位置が把握できても速度が速すぎて触腕での攻撃が追いつかない。隙を見せれば切り付けられ、まるで難易度を上げすぎたモグラ叩きのようなイライラが募るばかりだった。
想像以上にトッププレイヤーというのは厄介だね。
だからどうしたものかと考えて……行動に移す。
「『掌握領域・重力操作』」
テイムモンスターの掌握ができるのなら、スキルや称号スキルも可能ではないか? そう考えて行動に移したら案の定いけた。
ただでさえフレーバーのレムリアの器がいけたのだ。
なんでもやってみるものだ。
取り敢えずフィールドの重力を100倍にする。
向こうはワープを使えるけど、TPを消費するので連続的には使えないはずだ。
スキルだってゲージ消費制。
霊装だって同じ。
そこで領域内で留まるヒャッコ君を見つけ、ショートワープで移動する。
「『捕まえた』」
通常攻撃でさえ、クトゥルフの鷲掴みが発動するモード。
そこに四種の吸収攻撃とビーム、ブレスが集中すれば、ヒャッコ君のLPはあっという間に溶けた。
やはり防御系統は紙のように薄っぺらい様だね。
それでもミラージュ込み、百鬼鎧袖込みの防御力はあったんだけど、反撃させずにそのまま押し込んだ。
のけ反り向こうでも、ST吸収で移動が困難になってたのが痛いだろう。その前にLPが全損した可能性もあるか。
どちらにせよ私の勝利である。
<ラウンド1 アキカゼ・ハヤテWIN!>
システムも私の勝利を告げてくれた。
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