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6、理想と現実(三)
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ラナの話によると、大切な女性が自殺して失意の中にいたお兄さんに起こった悲劇の顛末はこうだ――――
女性が自殺した本当の理由について密かに調べ始めた兄は、女性が使っていたデスクの引き出しが二重底になっていることを偶然発見し、工場から部品や製品の横流しが行われている証拠を見つけてしまった。その内容を見た彼は、この事件の背景にある権力者の存在に気づき、彼女は自殺ではなく殺されてしまったのではないかと新たな疑念を抱いたそうだ。
この証拠品は、信用できる人物を通して、この国の官僚に直接手渡す事になっていたはずだが、ある日突然通り魔に襲われた彼は殺されてしまい、ラナはたった一人の家族を失ってしまった。
危機感を露わにしていた兄から事情だけを聞かされていたラナは、その証拠がどういう物だったのか教えてもらっていないうえに、彼が隠しそうな場所を探してもそれらしい物は見つけられず、誰かが通り魔を装い兄を殺して証拠品を奪っていったのだと、ずっと悔しい想いを抱えたまま誰にも言えずに悩んでいた。
しかし今度は何故かラナ自身が正体不明の何者かにつきまとわれ、部屋を荒らされ、誘拐までされてしまった。執拗に狙われる理由がわからず、証拠もないまま保護を求めても、見えない敵を余計に刺激して襲われるかもしれないという不安にかられたラナは結局、ストーカー被害という形で警護団に被害届を出したのだと、三人に正直に話した。
「兄が会うべきはずだった人物と言うのは、この国の宰相を務める方です」
「まさか…、嘘だろ…」
「本当にその方と会う事になっていたのか、今となっては定かではありません。もし私が兄からこの話を聞いたというだけで狙われているのなら、もうここで暮らしてはいけません。もしかしたら、この国を出ないといけないかも…っ」
泣き出したラナを見た三人は顔を見合わせて、この後どうすべきかと頭を悩ませた。
「アッカーさん、どう思います?」
「え、俺に聞くの?」
「ずっと護衛についていたじゃないですか」
「……そうだな。上に報告して保護を求めるべきだけど、警護団も結局は政府直轄の組織だ。警護が解かれてすぐに襲われたのは、内部から情報が漏れていた可能性がある。今回の誘拐に関しても、その目的が彼女の口封じだけとは思えないほど切羽詰まったような粗いやり方だ」
「となると、やっぱり何かを聞き出す為に誘拐したって事だろう。こいつらもまだ証拠を手に入れていないかもしれないな。指示を出したのはこの中の誰かではなく、その権力者ってところか」
ベックが確認するように質問するとアッカーは頷いて、それからまた真剣な口調でこう付け加えた。
「そうだろうな。でもラナさんが証拠品の行方を知っているわけではないし、まだ見つかっていないのなら、今後もラナさんを執拗に追い回し続けるかもしれない」
「…こいつらに黒幕が誰なのか吐かせてみるか」
ベックがおもむろに縛り上げた誘拐犯の一人に近づいて覗き込むようにかがむと、ピタっと動きが止まった。そして指で犯人の首元に手を当てて、他の二人に振り返った。
「息をしてない。死んでいるぞ」
レイノルドとアッカーが他の男達の呼吸を確かめると、すでに全員が息をしていない状態だった。
「アッカー、念のために聞くけど、これは仮死状態ではないよな。こんな魔法があるのか?」
「一度にこれだけの人数を仮死状態にするなら同じ場所にいる俺達だって同じ魔法にかかっているはずだし、事前に何かの暗示のような魔法が刷り込まれていたんだろう。そうなると、わざわざ仮死状態にして後で助けてやるなんて言ってくれるならまだいいが、これは…完全に死んでいるだろうな」
ベックはアッカーの分析に同意するように、深くため息をついて、頭を抱えながらこう言った。
「ここまでされると、いつ彼女に同じようなことが起こるかわからないな。国の官僚も関わっているなら、新人の俺達がどんな人かもまだよく知らない上官に、今の話をするのも不安になってきた…」
「だが無断で国外に逃がすと、一生戻って来られないかもしれないぞ。何か他にいい考えがあればいいが…」
「二人とも、時間がありません。人の気配がします」
レイノルドが合図を送ると、二人は目を合わせて頷いた。ベックが素早くラナの前にひざまずいて小声で話しかける。
「ラナさん。俺達の事を信用してくれますか?仲間が呼んだ応援がもうそこまで来ています。ラナさんは今の話を伏せておいて、どうして狙われたのかわらかないと主張し続けてください。取りあえず今は警護団に保護されている方が身を守れると思います」
説明を聞いたラナは涙を拭い、真っ直ぐに見つめるベックの目を見て、彼らを信じてみようと思えた。
「…わかりました。どうせ私の話を証明できる物はないのです。知らぬ存ぜぬを主張します」
間もなくして、レイノルドの相棒が呼びに行った上官と数名の騎士がその場に駆けつけて来てくれたのだが、現場の状況を見た上官は何が起きたかを理解して唖然としてしまった。機転を利かして被害者を救い出せた事は良しとしても、過剰な破壊行為と、そして誘拐犯一味を死なせてしまった事に関して、三人はこってり怒られてしまったのだった。
「こういうのも簡単に元通りにできる魔法があればよかったのに」
レイノルドは床に散乱した木片を見て独り言を呟いたつもりだったが、その声はアッカーに届いていたらしく、魔法に関して詳しい彼は律儀に教えてくれた。
「復元魔法が一番難しいんだよ。その構造を理解していることと、その大きさ分の魔力量が必要になるからな」
上官と話をしていたベックが戻ってきて、レイノルドの肩を叩いた。
「ちゃんとお前が不審な動きを先に察知していたことを報告しといたぞ。しかしよく気づいたよな。普通は犯人が仕掛けてくるまでわからないもんだぞ」
「野生の勘みたいなものが働くんだよ、高い建物からチカチカ光るものが気になって調べてみたら、双眼鏡で店がある方角を覗き見ている奴がいたってだけだ。これは何かあるなって思ってアッカーさんを探したんだけど、すぐに見つけられなくてけっこう焦ったな」
「その件に関してはすまなかった。俺達のチームは潜伏していたから誰にも見えなかったはずだ。まさか警護期間が終わってすぐ狙われるとは思ってなかったし。結局見つけてくれたのはチームも解散した後だったけど、でも俺がベックにすぐに見つかったのはどうしてなんだ?」
「あー、俺もそういう勘が当たるんだよね。この辺にいそうだなーとか。ほら、俺達カフェでも偶然会っただろう?今回はレイが先に俺を見つけてくれて良かったな!」
「……たまたま前を通りかかったから声をかけただけだ」
「素直にありがとうが言えない奴だな。まぁ、無事にあの子も助けられたし、よしとするか」
「………」
ベックがレイノルドの頭をぽんぽんと叩いてニヤニヤしてるが、レイノルドは嫌そうな顔をしながら、無言で何も言い返してこない。
「とりあえず彼女を護衛しながら管理棟へ戻ろう。なんだ、どうした、レイ。悩み事か?」
「……なぁ、この国の宰相といえば、リカルド・ストークス卿のことだよな。俺、じつは昔、あの人にあこがれていたんだ」
「え…?会った事あるのか?」
「うん。昔な…。でも現実なんて所詮はこんなもんなのかな…」
そう言いながら珍しく寂しい表情を見せたレイノルドに、ベックとアッカーは驚きつつ、先を歩くラナと警護団の仲間の後ろに続いて、三人は並んで歩き出した。
※ ※ ※
広い執務室を一人で占領している男が、耳につけた通信端末を用いて、通話相手からの話をじっと静かに聞いている。報告内容を聞き終えた男は、口元に手をあてて渋い表情をしたまま返事をした。
「そうか。そんなことがあったか…」
通信機の声は受信者の耳にしか届いておらず、相手の声は完璧に漏れてはいない。そのせいで、まるで独り言を呟いているような男の姿がそこにある。
「いや。このまま様子を見よう。必要なものは手に入った。今はこれで十分だ」
それだけを言って通信を切り、手元にあった手帳に封印の魔法をかけて、男は丁寧に引き出しにしまい込んだ。
女性が自殺した本当の理由について密かに調べ始めた兄は、女性が使っていたデスクの引き出しが二重底になっていることを偶然発見し、工場から部品や製品の横流しが行われている証拠を見つけてしまった。その内容を見た彼は、この事件の背景にある権力者の存在に気づき、彼女は自殺ではなく殺されてしまったのではないかと新たな疑念を抱いたそうだ。
この証拠品は、信用できる人物を通して、この国の官僚に直接手渡す事になっていたはずだが、ある日突然通り魔に襲われた彼は殺されてしまい、ラナはたった一人の家族を失ってしまった。
危機感を露わにしていた兄から事情だけを聞かされていたラナは、その証拠がどういう物だったのか教えてもらっていないうえに、彼が隠しそうな場所を探してもそれらしい物は見つけられず、誰かが通り魔を装い兄を殺して証拠品を奪っていったのだと、ずっと悔しい想いを抱えたまま誰にも言えずに悩んでいた。
しかし今度は何故かラナ自身が正体不明の何者かにつきまとわれ、部屋を荒らされ、誘拐までされてしまった。執拗に狙われる理由がわからず、証拠もないまま保護を求めても、見えない敵を余計に刺激して襲われるかもしれないという不安にかられたラナは結局、ストーカー被害という形で警護団に被害届を出したのだと、三人に正直に話した。
「兄が会うべきはずだった人物と言うのは、この国の宰相を務める方です」
「まさか…、嘘だろ…」
「本当にその方と会う事になっていたのか、今となっては定かではありません。もし私が兄からこの話を聞いたというだけで狙われているのなら、もうここで暮らしてはいけません。もしかしたら、この国を出ないといけないかも…っ」
泣き出したラナを見た三人は顔を見合わせて、この後どうすべきかと頭を悩ませた。
「アッカーさん、どう思います?」
「え、俺に聞くの?」
「ずっと護衛についていたじゃないですか」
「……そうだな。上に報告して保護を求めるべきだけど、警護団も結局は政府直轄の組織だ。警護が解かれてすぐに襲われたのは、内部から情報が漏れていた可能性がある。今回の誘拐に関しても、その目的が彼女の口封じだけとは思えないほど切羽詰まったような粗いやり方だ」
「となると、やっぱり何かを聞き出す為に誘拐したって事だろう。こいつらもまだ証拠を手に入れていないかもしれないな。指示を出したのはこの中の誰かではなく、その権力者ってところか」
ベックが確認するように質問するとアッカーは頷いて、それからまた真剣な口調でこう付け加えた。
「そうだろうな。でもラナさんが証拠品の行方を知っているわけではないし、まだ見つかっていないのなら、今後もラナさんを執拗に追い回し続けるかもしれない」
「…こいつらに黒幕が誰なのか吐かせてみるか」
ベックがおもむろに縛り上げた誘拐犯の一人に近づいて覗き込むようにかがむと、ピタっと動きが止まった。そして指で犯人の首元に手を当てて、他の二人に振り返った。
「息をしてない。死んでいるぞ」
レイノルドとアッカーが他の男達の呼吸を確かめると、すでに全員が息をしていない状態だった。
「アッカー、念のために聞くけど、これは仮死状態ではないよな。こんな魔法があるのか?」
「一度にこれだけの人数を仮死状態にするなら同じ場所にいる俺達だって同じ魔法にかかっているはずだし、事前に何かの暗示のような魔法が刷り込まれていたんだろう。そうなると、わざわざ仮死状態にして後で助けてやるなんて言ってくれるならまだいいが、これは…完全に死んでいるだろうな」
ベックはアッカーの分析に同意するように、深くため息をついて、頭を抱えながらこう言った。
「ここまでされると、いつ彼女に同じようなことが起こるかわからないな。国の官僚も関わっているなら、新人の俺達がどんな人かもまだよく知らない上官に、今の話をするのも不安になってきた…」
「だが無断で国外に逃がすと、一生戻って来られないかもしれないぞ。何か他にいい考えがあればいいが…」
「二人とも、時間がありません。人の気配がします」
レイノルドが合図を送ると、二人は目を合わせて頷いた。ベックが素早くラナの前にひざまずいて小声で話しかける。
「ラナさん。俺達の事を信用してくれますか?仲間が呼んだ応援がもうそこまで来ています。ラナさんは今の話を伏せておいて、どうして狙われたのかわらかないと主張し続けてください。取りあえず今は警護団に保護されている方が身を守れると思います」
説明を聞いたラナは涙を拭い、真っ直ぐに見つめるベックの目を見て、彼らを信じてみようと思えた。
「…わかりました。どうせ私の話を証明できる物はないのです。知らぬ存ぜぬを主張します」
間もなくして、レイノルドの相棒が呼びに行った上官と数名の騎士がその場に駆けつけて来てくれたのだが、現場の状況を見た上官は何が起きたかを理解して唖然としてしまった。機転を利かして被害者を救い出せた事は良しとしても、過剰な破壊行為と、そして誘拐犯一味を死なせてしまった事に関して、三人はこってり怒られてしまったのだった。
「こういうのも簡単に元通りにできる魔法があればよかったのに」
レイノルドは床に散乱した木片を見て独り言を呟いたつもりだったが、その声はアッカーに届いていたらしく、魔法に関して詳しい彼は律儀に教えてくれた。
「復元魔法が一番難しいんだよ。その構造を理解していることと、その大きさ分の魔力量が必要になるからな」
上官と話をしていたベックが戻ってきて、レイノルドの肩を叩いた。
「ちゃんとお前が不審な動きを先に察知していたことを報告しといたぞ。しかしよく気づいたよな。普通は犯人が仕掛けてくるまでわからないもんだぞ」
「野生の勘みたいなものが働くんだよ、高い建物からチカチカ光るものが気になって調べてみたら、双眼鏡で店がある方角を覗き見ている奴がいたってだけだ。これは何かあるなって思ってアッカーさんを探したんだけど、すぐに見つけられなくてけっこう焦ったな」
「その件に関してはすまなかった。俺達のチームは潜伏していたから誰にも見えなかったはずだ。まさか警護期間が終わってすぐ狙われるとは思ってなかったし。結局見つけてくれたのはチームも解散した後だったけど、でも俺がベックにすぐに見つかったのはどうしてなんだ?」
「あー、俺もそういう勘が当たるんだよね。この辺にいそうだなーとか。ほら、俺達カフェでも偶然会っただろう?今回はレイが先に俺を見つけてくれて良かったな!」
「……たまたま前を通りかかったから声をかけただけだ」
「素直にありがとうが言えない奴だな。まぁ、無事にあの子も助けられたし、よしとするか」
「………」
ベックがレイノルドの頭をぽんぽんと叩いてニヤニヤしてるが、レイノルドは嫌そうな顔をしながら、無言で何も言い返してこない。
「とりあえず彼女を護衛しながら管理棟へ戻ろう。なんだ、どうした、レイ。悩み事か?」
「……なぁ、この国の宰相といえば、リカルド・ストークス卿のことだよな。俺、じつは昔、あの人にあこがれていたんだ」
「え…?会った事あるのか?」
「うん。昔な…。でも現実なんて所詮はこんなもんなのかな…」
そう言いながら珍しく寂しい表情を見せたレイノルドに、ベックとアッカーは驚きつつ、先を歩くラナと警護団の仲間の後ろに続いて、三人は並んで歩き出した。
※ ※ ※
広い執務室を一人で占領している男が、耳につけた通信端末を用いて、通話相手からの話をじっと静かに聞いている。報告内容を聞き終えた男は、口元に手をあてて渋い表情をしたまま返事をした。
「そうか。そんなことがあったか…」
通信機の声は受信者の耳にしか届いておらず、相手の声は完璧に漏れてはいない。そのせいで、まるで独り言を呟いているような男の姿がそこにある。
「いや。このまま様子を見よう。必要なものは手に入った。今はこれで十分だ」
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