孤高の教師

chandeme

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朝のHRの乱

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8時45分。
朝のホームルームのチャイムが鳴る。


田辺
「えぇっと..みなさんおはよう..今日から君たちのクラスの担任になる田辺翔一と申す.....
申すって....お侍さんみたいになっちゃった...こういう場合って他の先生たちはなんて自己紹介してるの?」



一同
「.......。」


あれ..

なんか..俺変なこと言ってるみたいだな..


思春期の子たちは何考えてるかわからん
もう一回仕切り直すか



田辺
「ごめん先生なんか間違えちゃった気がするからもう一回教室入るとこからやり直すわ。ちょっと待ってて。」



「.....も、申すでいいんじゃないでしょうか..?」


田辺
「ん?そう?よかった。じゃあもう一回。田辺翔一でござる。ええっと質問なければ先生屋上でタバコ吸ってくるけどいいかな?」


井田
「よくねぇだろw」


田辺
「んっと君の名前は井田か。なんでだめなんだろうか。」


井田
「なんでって...なぁ坂井..名前だけなのっていきなりタバコはだめだよなぁ。」


坂井「そ..そうね..いきなりタバコはよくないわ。もっと..新任の先生ならいろいろ話をして..自己紹介するべきよ。」


田辺「んん~そうゆうものか~自己紹介って言ってもなぁ~..話すようなほどのことはないんだけどなぁ」


中田「はい!先生!」


田辺「お、きみは..中田くんだね。なんだい。」


中田「俺学校やめます!」


田辺「知らん!初対面でいきなり学校やめると言われても先生には返す言葉がない。」


中田「えーー。」


田辺「とりあえず名乗るほどのものではないので拙者はそろそろ帰ろうか悩んでいる。君たちはどう思うだろうか。」


井田「いやーどう思うってなぁ..正直先生みたいなタイプはまったくニュータイプすぎてどう応戦していいのかみんな困ってるよ。」


田辺「そうか...いや..困らせたのは謝る..すまない。いや実は僕は今日で先生1日目なんだ。だから正直どうやって思春期の子たちを相手していいのかわからないんだよ。とても緊張している。うんこ漏れそうだ。」


井田「うんこはまずいよー。女子もいるし。とりあえず...トイレ行けばいいんじゃない?」


田辺「いや、先生は子供の頃とても厳しく育てられたんだ。我慢強く生きろと。忍耐強くあれと。だからトイレには行かない。」


井田「それそこで発揮しなくていいんじゃねぇかな...」


中田「はい!先生!」


田辺「おう、中田。どうした?」



中田「俺..実は..隣のクラスの宮本京子ちゃんが好きなんです!」


田辺「どうでもいい。ええっとそろそろチャイムが鳴るのでHRは以上になります。まぁ見ての通り先生はとても人見知りなのでみんなと仲良くできるかは全然わかりませんが出来る限り仲良くしたいと思っていますので。よろしくお願いします。では。」


キーンコーン


(ガラ)








ふぅ。思春期の子たちというのはむずかしい。


次会うのは体育の授業ですな。

それまで一服や。
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