孤高の教師

chandeme

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まだまだ田辺翔一

将棋の乱

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将棋の授業。

田辺「ではこれより将棋の授業を始めたいと思います。先生は将棋の楽しさをみなさんに知ってもらいたいと思っています。しかし現代の子供達は深刻なほど将棋離れしています。将棋は面白いんだ。みんな信じてくれ。嘘じゃない。」

井田「いや...まぁ疑ってるわけじゃねぇけどさ。なあ坂井。」

坂井「そうよ..私たちは先生を信じているわ..将棋のおもしろさ、私たちに教えてちょうだい。」

田辺「みんな..ありがとう。君たちのふところの深さには感謝するよ。そこで先生はみんなに甘えて先に質問をさせていただくが『歩の駒』が一体何マス進めるのか先生は知らない。誰か教えて欲しい。」

井田「...ルール知らないのか..」

中田「はい!先生!」

田辺「どうしたのかね中田くん。」

中田「昼休みに作った泥だんごが盗まれてます!」

田辺「俺の右ポケットにある。いいか坂井よく聞け...先生が1番好きな駒は金だ。理由は金の駒だけ金色に光り輝いているからな。」

坂井「...金の駒は別に金色ではないわ...他の駒と同じ木の色よ。茶色だわ。」

井田「おいおーい..ルールしらねぇまでは先生らしくて想像つくけどよぉ..まさか将棋盤すら見たことないんじゃねぇのか?それでどうやって俺たちに将棋のおもしろさ教えんだよー。」

田辺「井田よ...先生をバカにしているのか?ルールを知らないと誰が言ったのだ。ルールくらい知っているぞ。将棋とは相手の王を殺すのだ。己の命をかけてな...」

坂井「己の命はかけないわよ。命をかけてるのは駒達であって先生ではないわ。」

中田「はい!先生!」

田辺「調子はどうかね中田くん。」

中田「借金取りが毎日家にきます!」

田辺「我慢しなさい。いいか、君たちは将棋をなめている。将棋のNHK杯などでは優勝賞金がウン千万なのだよ。
これほどまでに高額な賞金を奪い合うボードゲームが他にこの世にあるか?ないだろ。いや、あるのか?わからん、答えろ坂井。」

坂井「困ったときにわたしにふらないでよ...わからないけど羽生善治棋士は過去何度も優勝して賞金を獲得しているわ。」

田辺「そうだな。ハブさんはめちゃくちゃ強い。だから優勝する。ちなみにハブヨシハルとゆう人物は誰だ。シェフのことか?」

井田「ていうかさぁ、、先生将棋のことなーんも知らないのによく堂々と将棋のこと語ろうと思ったよな..その図太さには関心するけどな..」

澤「将棋のルールなら私が教えますよ..私昔から将棋よくやってたんですよ。」

田辺「澤よ..君は本当に優しい。いつだって君は先生の味方をしてくれるな。放課後職員室に来なさい。きみには先生から飛車の駒をプレゼントしたいと思う。」

井田「いやいらねぇだろ。」

田辺「いいかね諸君。将棋というのは常に先の先を読むのだ。10手先、100手先。しかしだ。人生ではそんなに先のことを深読みしては今を生きれなくなる。心配事ばかりに気を取られてしまうからな。だから、今目の前の一手だけに集中すればいい。それ以外はなんとかなるよ。駒達を信頼すればいい。これで将棋の授業を終わるよ。失礼する。」


これにて将棋の乱は
終わったのでした。
めでたしめでたし。
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