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第一章
しおりを挟む僕は身に覚えもないが懐かしくもある夢から自分の名前を呼ぶ声によって覚醒へと導かれた。
「フ……フェ…フェイ、フェイ!もう昼過ぎてるんだよ!起きて!フェ~イ~ィ~」
薄目を開くと身体を揺さぶり、寝ている僕を起こそうとする茶褐色の長い髪の毛を後ろで纏めた少女がいた。
それは見慣れた人物、幼なじみのレイナだ。
「ったく、なんだよ!レイナぁ~はぁわ~ぁ」
黒色の短い髪をした少年はあくびをしながら頭を掻いた。
「忘れたの!?フェイ、まったくいっつもこうなんだから。今日は新国王様のお披露目パレードでしょ?」
「そっかパレードかぁってパレード!?」
茶褐色の髪の少女、レイナの言葉で一気に眠気が飛んでレイナに文句をいいだした。
「なんでもっと早く起こしてくれなかったんだよぉ」
「昼もとっくに過ぎているのに起きないフェイが悪いでしょ」
レイナはフェイの頬を軽くつねる。
「外で待ってるから早く用意してきてよね」
レイナはフェイの頬から手を放し、外に出ていった。
暫くして外で待つレイナの元へフェイが現れた。
「お待たせ、さぁ行こ!」
二人はパレードを見るため大通りに向かった。
フェイ達が住む都市の中央には周囲をぐるりと囲むように塀と堀がある巨大なお城、フェレストア城。その城の一室で不穏な言葉を漏らす人物が自慢の顎髭を撫でつける。
「ふっ前国王を亡きものにした今、やっと国王の座を手にいれることができた。後は残り二つのオーブを手に入れれば、世界は我が手に」
ふくよかなお腹を携えた小柄な中年の男、ラムダスが狡猾な表情を浮かべていた。
「ラムダス陛下」
扉を丁寧に叩く音の後に声は聞こえた。
ラムダスは入室を許可する白いローブを着た白髪混じりの短い髪をした中年の男入ってきてラムダスの目の前で跪いた。
「なんだ、キルク」
「前国王の娘の処遇についてどうなさいますか?」
「暫くは部屋から出すな、民衆の前に出られては面倒なことになりかねんからな」
「分かりました」
部屋の前にいた衛兵が断りを入れて部屋の扉を開けた。
「陛下!パレードの準備が整いました」
「おぉ、もうそんな時間だったかではそろそろ行くか」
ラムダスは新国王を祝うパレードに向かった。
~城下街~
「やばもう始まってるし、しっかしすげぇ人だな」
都市を一周する大通りにはパレードを見るために来た人達でいっぱいだった。
「これじゃ見えないや、どこか見えそうなとこないかな」
そう周囲を見回していると見知った人物を見つけて名前を呼ぶ。
「リーシュ!!」
耳にかかるほどの長さの赤色の髪の毛をした少年が答えた。
「フェイとレイナじゃないすか、二人もパレードを見に来たんすか?」
「うん、でも人が多くて見えなくて」
「なぁ、リーシュなんかいいとこ知らないか?」
「それならやっぱり!あそこでしょ着いてくるっす」
フェイとレイナはリーシュの後を着いて行く。
フェレストア城の東側にある古びた塔の最上部の一室には深緑の艶やかな長い髪に気品の感じられる装いの青年女性が一人、窓から外を眺めていた。
突然、部屋の中に霧のようなものが現れ、人の形へと変わる。
「クレア様」
「どうでしたか?ミスト」
クレアは霧のような人物、ミストに問い掛けた。
「やはり、ラムダスの目的はオーブにあるようです」
「そうですか…そのためにお父様を…」
「どういたしますか?」
「オーブを持ち出しましょう」
「では、ラムダスがパレードに出て兵も少ない今のうちなら持ち出せます。あと…部屋のカギは開けておきました」
ミストは霧散して姿が消えるとクレアは部屋を出て、オーブのある宝物庫に向かう。
クレアは何事もなく宝物庫の扉の前に着くとミストが現れた。
「ここはお任せください。今、宝物庫のカギを開けます」
ミストが霧散するとガチャガチャっと音がし扉が開く。そこには怪しげに朱い輝きを放っている宝玉があった。
「早く持ち出しましょう」
クレアはオーブを取って部屋を出た瞬間、声がした。
「そこまでだ!」
声の方向を向くとそこにはラムダスの側近のキルクがいた。
「まったくどうやって部屋から抜け出したのか。まぁいい、オーブを返してもらおうか?」
「クレア様、ここは私にお任せください」
「ミスト!」
「なんなんだこの霧は身動きが…」
ミストは霧のような姿でキルクの周囲にまとわりつき、邪魔をしている。
「早くクレア様!すぐ追いかけますから行ってください」
「すみません。ミスト」
クレアは城の外へと駆け出した。
リーシュの案内で連れてこられたのは大通りの先の広場にある千年もの時を告げたと言われる時計塔。
「時計塔か、懐かしいな」
「やっぱりよく見えるっていったらここっすよ」
「小さい頃、フェイとリーシュと三人でよくここで遊んだよね」
「そうだな」
「二人とも早く登ってパレードを見るっすよ」
時計塔の入口には、朽ちた立ち入り禁止の札が落ちているが気にも止めずに三人は時計塔の中に入り、塔の中間のフロアまで来た。
そこは時計塔の動力室の下の階にあり、周囲を囲むように窓が並んでいる何もない部屋。
「この高さならパレードがよく見えるっすよ」
リーシュは埃で曇る窓を開けた。すると外には夕日に染まる街並みが広がりパレードの明かりが光の川のように流れていた
「確かにここならよく見えるけど、誰が乗ってるかまでは見えないな。そういえば新国王ってどんな人なんだろうなっレイナ」
「え~っとたしか前国王が病で倒れてその後を引き継いだのが執務官だった新国王ラムダス様みたいよ」
「あっ来たみたいっす、あの大きなカーゴに乗って手を振ってるのがそうっすよ。フェイ」
「ん~ここからだとやっぱり顔まではよく見えないな」
フェイは窓から乗り出し、目を凝らすがはっきりとは見えず諦める。
そこへ、後ろからレイナの声が聞こえた。
「ねぇ、二人共ちょっとこっちに来て」
「なんっすか?」
「どうしたんだぁ?レイナ」
「この床にある三つのくぼみはなにかな?」
そこには床の石板が外れていて三つくぼみと見慣れない文字が円を描くように刻まれた床があった。
「小さいな時よく来てたけど床板の下にこんなものがあるなんて全然気付かなかったな」
「いったいなんなんすかね」
いきなり時計塔の鐘の音が鳴った。
「やばい、母さん手伝いしなきゃなんないんだった。悪いけど先に帰るっすよ」
リーシュは時計の鐘の音を聴くや二人に告げると急いで階段を降りていった。
「リーシュは相変わらず、そそっかしい奴だな」
「そうね、まぁフェイも人のことは言えないじゃない?」
レイナは微笑みながら言った
「そうかな」
フェイも微笑みながら返した。
外ではパレードが終わり帰る人で賑わっている。
二人は窓辺に戻り、外を見ながら話を交わしいる。すると後ろからドサッという音が聞こえた。
二人が振り返るとそこには人が倒れていた。
二人は急いで倒れている人物に駆け寄り声をかけた。
「大丈夫ですか!?」
うつぶせになった体を起こした時、フェイとレイナはその人物に見覚えがあった。
『あれ?この人どこかでみたような』
すると倒れていた人物から朱く輝く球体が転がり出た。
「なんだろう、これ?」
「そんなことよりフェイこの女の人、全然目を覚まさないよ」
レイナの言葉にフェイは咄嗟に朱い球体をポケットにしまい、倒れていた女性に視線を移す。
「とりあえず、家に運ぼう」
フェイは女性を背負い、時計塔を降りて外に出ると時計塔から一番近いフェイの家へと向かう。
「なに!オーブを盗まれた!なにをしておったのだ」
ラムダスは憤慨し、キルクを叱責する。
「申し訳ございません陛下、妙な霧に阻まれて取り逃がしてしまいました」
「おのれ~小娘とみて甘く見ておったわ、それで捜索は?」
「まだ何の手掛かりも」
「くっ、キルクなんとしてでも小娘を捜し出せ!」
ラムダスはキルクに言い放ち玉座から立ち、自室へと向かった。
突然、空間が裂けて暗闇が口を開ける。その暗闇の中から黒のローブを着た男が現れた。
「キルク」
「ギルッシュか」
「オーブを奪われたようだな」
「すまない」
「まあいい、あとはこちらでやる。もうこの国も用済みだしな、それに…お前もな…」
最後の言葉を呟くように言うと黒い球体がキルクを包みこんだ。
「一体どうゆことだ!助けてくれ!」
キルクの叫び声とともに球体は消し飛び、ギルッシュは暗闇へと消えた……。
「んっ…ここは……」
フェイ達が運んだ女性が目を覚ます。
「フェイ!この人目を覚ましたよ。大丈夫ですか?」
「えっえぇ 私は…」
「時計塔で倒れていたので僕の家に運んでベットに寝かせたんです」
「そうなのですか、それはありがとうございます」
「どうしてあんなところに?」
深く考え込んだ後に答える。
「それは……申し訳ありませんなにも思い出せない…」
「じゃあ 名前は?」
「なまえ…クレア…クレアという名前だったと思います」
クレアは記憶を絞り出すように名前を呟いて言う。
「じゃあ、クレアさんこれを見て何か思い出さない?」
ポケットから朱い球体を取り出して見せた。
「あなたが持っていた物ようなんだけど」
クレアは朱い球体を見た途端、頭抑えた。
「うっ…あたまが…」
クレアは深く頭を抱え込む…。
「大丈夫ですか!?」
「今は無理せずベットに横になってたほうがいいですよ」
クレアはベットに背中を預けると直ぐに眠ってしまった。
フェイは朱い球体を近くにあった布の袋にしまった。
「一体なんなんだろ?この赤い球は」
朱い球体の入った布の袋を触れながら言った。
「クレアさんの反応から見るとなにか重要な関係があるみたいだけど」
「今はそっとしておこう、この朱い球は預かっておいた方が良さそうだな」
「そうね」
そこへ家の扉を叩く音が聞こえた。
「はい」
フェイは扉に歩み寄る。
「どちらさまですか?」
扉を開けるとそこには怪しげな黒のローブを着た少年が立っていた。
「…渡してもらおう」
「はい?」
「女とオーブを渡してもらおう」
「あんたなんなんだ?」
「渡せと言っている」
「!?」
少年の姿が目の前から消え、後ろからレイナの悲鳴が聞こえた。
「きゃっ!」
「レイナ?」
フェイが後ろを振り向くとさっきの黒のローブの少年がいた。
「何で、どうやって!?」
少年はベットに寝ているクレアに近づいていった。
「おい!なにを勝手に」
フェイは少年に駆け寄り、肩を掴もうと手を伸ばした。
「邪魔をするな」
すると何かに身体ごと弾き飛ばされ、その勢いでテーブルにぶつかり、布の袋が床に落ちて朱い球体が転がり出た。
「フェイ!?」
「レイナ、大丈夫だ危ないからさがってろ」
「フェイ、何をする気?」
「こんな訳の分からない奴にクレアさんを渡すわけにはいかないだろ?」
フェイは立ち上がり、壁に飾ってあった剣を掴み取った。
「邪魔をするとゆうなら容赦はしない」
フェイは少年に剣で斬りかかったが何か見えない物に阻まれて弾き返された。
「さっきといい、今のといい何かに阻まれてる?」
「冥土の土産にいいものを見せてやろう、出てこい!」
空間がぼやけて何かがでてきた。
フェイは驚き、少し後退る。
そこには目が赤く、体は黒い毛に覆われ狼ような姿で尻尾には鎖が巻き付き、先にはとがったナイフのようなものがついている獣がいた。
「そいつらを消せ」
「レイナ、逃げろ」
「フェイ…怖くて…足が…動かない…」
「チクショウ」
フェイも恐怖を感じながらも震える手で剣で振りかかった。だが何度やっても全然効かない。
「なんで!効かないだ!」
「人間ごときの攻撃が効かないさ、ハウンド!早くとどめをさせ!」
フェイは諦めずに剣を振りかざした瞬間、先のとがったナイフがついた鎖がフェイの胸に突き刺さる。
「うっぁ…」
「フェイ!!」
レイナの悲鳴が響く。
『こんなとこで…死ぬのか…このままじゃ…レイナまで…殺されてしまう…』
僕がそう思った時、どこからか声が聞こえて来た。
『生きたいか?』
『だれだ?』
『助けたいか?』
『だれなんだ?』
『生きたいか?』
『あぁ!』
『助けたいか?』
『あぁ、助けたい!』
『ならば我と契約し解き放て!さすれば汝に力を授けよう』
『助けることができるならその契約結ぶよ』
『その言葉忘れるな…』
「まずは一人、次は女、おまえだ。やれハウンド!」
少年が言い放った瞬間、朱い球体が強く赤い閃光を放ち、部屋全体に広がった。
「なんだこの光は!」
光の中からフェイが現れ、左腕には輝きを放っている朱い球体が埋め込まれた腕輪があった。
「フェイ!よかった生きてたんだ…」
涙を流しながらレイナは言った。
「なぜだ!なぜ生きてるんだ!たしかに胸をついて殺したはず!ハウンド!」
ハウンドはフェイに飛び掛かると何かがハウンドを弾き飛ばした。
「くっ!これがオーブの力か、今回のところは退いてやるが女は連れてく」
空間が裂けて暗闇の虚が開く。そして、暗闇の中にクレアを抱えた少年が消えていった。
オーブの輝きは収まり、フェイは崩れ落ちるように床に倒れた…。
フェイが目を覚ますと見馴れた天井の梁が見えた。
外はもう日が高かった。横を見るとレイナがフェイの手を握ったまま椅子に座りながら眠っている。
眠るレイナを見ていると目を覚ました。
「んんっ目を覚ましたんだ、よかった」
レイナはすこし目をこすり言った。
「レイナ、俺…生きてるよな?たしかあの時胸を刺されて」
「私も始めは死んじゃったのかと思って泣いてたら突然、赤い閃光が広がってが黒い獣を退けちゃったんだよ」
「そんなことが」
「そのあとフェイが倒れちゃったからベットに運んで傷の手当てしようと思ったらどこにも傷がないんだもん、びっくりしちゃったよ」
フェイは胸を確認した。そこには穴の開いた服があるのに身体に傷一つ見つからなかった。
そこでフェイはふと思った。
「レイナ、クレアさんは!?」
「あのフードの人に…」
「そうか……」
そこに突然、どこからか声が聞こえた。
「な~に暗い顔しておる」
「誰だ?」
二人は一緒になって辺りを見回すが部屋の中には二人しかいない。
「いったいどこに?」
「ここじゃ、ここ!」
声は近くから聞こえてくる。
「腕を見ろ」
そこには朱い色のオーブが収まった銀色の腕輪があった。
「これが?」
「これとはなんだ!これとは!」
腕輪がカタカタと揺れた。
「うわっ!しゃ!しゃべってる!?」
二人は声を揃えて驚いた。
「全くこのような小僧が主とは」
「俺が主?」
「全くなにも覚えておらんのか?契約をしたではないか」
「ん~……あっ思い出した!」
フェイは暫く考え込み、思い出した。
「やっと思い出したか…やれやれ、我が名はグレネリス、炎の精霊だ」
「精霊?おとぎ話とかに出てくる?」
「その話がどんなものか知らんが伝承などでワシらのことは語られてるからな、認識としては間違ってないだろう」
「じゃあ、あの黒い獣も精霊?」
「全然違う!あんなものと一緒にするでない!あれは闇の霊獣、闇から生まれし心無き存在。そして、闇の帝王ヴァルキリアのしもべだ」
「?」
「やはり説明が必要か、精霊とは強い心の輝きに反応する、更に契約を結ぶことで精霊と心を通わせ計り知れない力を生む、まぁそれはこの先旅に出ればそのうちわかることだ」
「旅!?旅って?」
「言ったはずだが、契約し解き放て!とな」
「それはえっと…」
「グレネリスじゃ」
「そのグレネリスのことじゃ」
「オーブは一つだけではないからな」
「そんな!」
フェイは驚きのあまり、思いの外大きな声を出す。
「それにあのクレアとかいう女見捨てるわけにもいくまい?」
「…わかったよ、そういうことだからレイナ、僕は旅に出るよ!」
続けて言ったグレネリスの言葉に納得して決意する。
「ちょっちょっと待ってよフェイ。一人で行くなんて無謀だわ、街の外には魔物もいるのよ」
「大丈夫だよ!炎の精霊がいるんだし」
「でも!」
「まぁ、すぐに旅立つってわけじゃないんだしとりあえず今日は帰って休んだほうがいいよ、いろいろあったんだしさ」
「わかった…」
レイナは返事をして椅子から立ち上がり、何かいいたげな顔しながらもフェイの家から出ていった。
「明日の朝、出発する」
「明日?そんなに早く!?」
「ここに長居すると昨日のような奴がいつまたくるかわからんぞ」
「……分かったよ…」
フェイはベットから出て必要なものを準備をしていく。
「こんなもんかな?」
「あぁそんなところだろう。さて、小僧」
「ねぇ、その小僧ってのやめない?俺の名前はフェイ」
「小僧は小僧だ。小僧、剣は使えるな?」
「うん…まぁ」
「では呼び名の方はわしの分身と戦ってから考えてやろう」
「分身?戦うって」
「主とたる者の力量を見極めるためだ」
フェイはさっき準備した床に置いてある剣を拾いあげた。
「では行くぞ」
腕輪のオーブが輝き、周囲は光に包まれた…フェイは光に目が眩み、すぐに瞼を閉じる。そして、フェイは瞼越しに光が弱まるのを感じて目を開けると腕には腕輪がなく、そこはいつも見慣れた部屋の中ではなかった。
「ここはいったい!?」
「ここはオーブの中の異空間だ」
目の前には緋色の髪にローブを羽織っている男が立っていた。
「あなたは?」
「俺はグレネリスの分身だ」
声色はグレネリスと同質の物はだった。
「では腕試しだかかってきな」
二人は剣を出し構えた。
「ゆくぞ」
男は素早くフェイに切りかかったが、フェイは剣でそれを受け止めた。
「ほう、なかなか。ではこれはどうかな」
『次はいったいどう来るつもりだ』
男は後ろに下がり、剣を斜めに大きく振った。すると朱い刃が太刀筋から現れて飛んできた。
フェイは咄嗟に向かってくる刃を飛び避け、バランスを崩し地面に倒れる。
「いまのは、なんなんだぁ」
男の方を見ると炎が道のようになっていた。
「ほう、炎斬を避けるか。そろそろかかってきたらどうだ一方的ではつまらぬだろう」
フェイは立ち上がり、男に向かって剣を構え切り掛かったが軽くかわされた。
「まだだぁ」
フェイは切り掛かった剣を横へと振り貫こうとしたが剣を持った手を抑えられた。
「まぁまぁだが、素質はある合格いいだろう」
「合格?」
「始めにいったろ腕試しってな、あとこれを受け取れ」
フェイは持っていた剣を置き男から剣を受け取ると胸のあたりに暖かい感じがした
『なんだろうこと感じ』
「その剣は普通の剣と違って力を持っている。まぁ上手く使うんだな」
男はフェイに背を向けて何処かへと歩み出す。
「ちょっと!」
男を引き留めるように声を上げるが強い光に包まれ、フェイは目を閉じた。
「聞きたいことがあるならグレネリスに聞くんだな…」
光が収まり目を開けるといつもの部屋の中に立っていた。
『戻ってきたとゆうことは力を認められたということか、一先ずは及第』
『なんだか…疲れ、たぁ…』
フェイはベットに倒れ込み、瞼は重く閉じられた。
~廃墟~
薄暗い廃墟ようなところで黒のローブを着た者達が話をしていた。
「暁のオーブが解放された。今、この世界にある残りのオーブもじき解放されるだろう。ギルッシュ!」
一人だけ椅子に座る黒のローブを着た者が名を呼ぶ。
「はい、ヴァルキリア様」
すると黒のローブを着た者の一人が穏やかな声を上げる。
「蒼弓と疾風のオーブの所在は?」
「疾風のオーブはハスリュカ国にあるのは間違いはないかと蒼弓のオーブの方は所在は未だ不明です」
「ではギルッシュ、ハスリュカに向かえ!」
「はい」
ギルッシュは空間が裂けて暗闇の虚が開き、暗闇へと消えた。
「デュカス、女はどうしている?」
「眠ったままです」
フェイ達の前に現れた少年、デュカスが答えた。
「そうか…」
『タユタヤの末裔たるあの女なら時空の神殿の場所も知ってるはずだが…しかし、まずは全てのオーブを我が手中に納めるべきだな』
「…デュカス!あの人間からなんとしても暁のオーブを奪え!次は抜かるなよ」
「はい!」
デュカスは失態を取り戻そうと力む声色で返事をすると背後に空間が裂けて暗闇の虚が開き、暗闇へと消えた。
「ユシード、もしデュカスがやられることがあればこの石を使え」
黒のローブを着てフードを目深に被った者、ユシードは石を受け取った。
「その石には闇の力を増幅させ霊獣の力を解き放つ力がある」
石は怪しげに黒い輝きを放っている。
「承知しました」
ユシードは単調な声色で答えると前の二人同様に暗闇へと消える。
~フェイの家~
フェイはベットの上で目を覚ました。
外は夜明けの薄明かりに町の輪郭がうっすらと現れていく。
フェイは朝食を準備し、食事を済ませるとその頃には空は朝焼けとなっていた。
フェイは荷物を持ち、装備を整え家の扉を開け、外へと踏み出し後ろを振り向き言った。
「この家には次、いつ戻って来れるかな」
「さぁな、まぁそう考え込むな。今は前だけ見てろ、フェイ」
「そうだな」
そして、フェイは覚悟を決め、扉を閉めて旅立とうとしたその時、声が聞こえた。
「フェイ」
声の方を見るとそこにはリーシュとレイナがいた。
「何も言わずに出ていく気っすか?レイナに全部聞いたっすよ」
「なっなんで?」
「お前の考えることはわかるっすよ、なんせ幼なじみっすからね」
「フェイ…あのね、あの後リーシュのところへ行って相談して考えたんだ…………」
レナは昨日の出来事を話した。
~昨日の出来事~
ドンドンドンと扉を叩く音。
「はい」
扉が開き、赤い髪の毛をした女の人、リーシュの母親が出て来た。
「あら、レイナちゃんどうしたの?」
「リーシュを呼んでもらっていいですか?」
「リーシュ、リーシュ」
リーシュの母親は二階向けて名前を呼ぶとリーシュは二階から降りて来て言った。
「なんだ?母さん…あれ、レイナどうしたんっすか?」
「話しがあってフェイが…」
リーシュはレナの必死な様子を見て、家の中に招いた。
二人は椅子に座り話しを始めるとリーシュの母親は台所へと移動する。
「どうしたんっすか?」
「フェイが旅に出るって」
「なんだって!?」
レイナはこれまでの経緯を話した。
「そうっすか そんなことが…」
リーシュは考え込む。
「どうしよう…リーシュ」
「よし決めた!母さん!」
「わかってるわ、行ってきな!」
「さすがぁ~母さん」
困惑するレイナ。
「どうゆうこと?」
「世界ってのを一度見たかったんすよね、まぁ一番の理由はあいつに何かあった時支えてやれるのは俺達っすからね」
レイナも何かを想いを決めたように言った。
「そう、そうだよね!私も決めた。フェイに着いていく!」
「そうっす!」
リーシュは微笑みながら言った。
「あとはレイナの両親に言うだけっす」
「レナちゃんそれは私から言ってあげるよ、二人は旅の準備をするといい」
「ありがとう おばさん」
「さっそく準備っす、あいつのことだ黙って一人でに出るつもりっすよ」
「うん」
二人は各自、準備に向かった。
レイナの話が終わるとフェイが言った
「二人共…ありがとう」
リーシュとレナはフェイに微笑んだ。
「さぁいこう!っと忘れてた。リーシュお前は初めてだったな」
「なにがっすか?」
「グレネリス!」
フェイは左腕を前に差し出し言った。
「なんだ、フェイ」
腕輪がカタカタ揺れた。
「動いた!?なんなんすか、これ?」
「これとなんだ!これとは!!」
「しかもしゃべってる!」
『最初はやっぱ普通こうゆう反応だよな』
フェイはひそかに思った。
「全くどいつも、我はグレネリスだ」
「そっそうっすか、よろしく」
リーシュは軽い調子で返事をするとグレネリスは唖然として沈黙する。
『我はこれでも始祖たる精霊なのだがな…』
「まぁ、そうゆうことだからリーシュ、レイナ出発しよう」
三人は街にの出口へ向かって歩き出した
「グレネリスは他のオーブがどこにあるか分かるの?」
「もちろんだ、ここからだとずっと遠く東の方に感じる」
フェイは地図を取り出し東の方を調べた
「ここから東だとイフェリアの森、ストレイヤ山脈、後は海、そして、その先にあるのはハスュリカ国のあるハスフェット大陸だけど…」
「おそらく海を越えることになるだろう」
「海越えっすか~」
「そうだとするとストレイヤ山脈を越えた先にある港町シルスから船が出てたはず。昔、お父さんといったことがあるの」
「結構な距離があるな」
「きちぃ~すねぇ」
「大丈夫よ ストレイヤ山脈の麓町から馬車が出てるから」
「じゃあ、麓町のゼルゼに向かおう。まずはその前にあるイフェリアの森か」
「そうっすね」
話をしてるうちに三人は街の出口に着いた。
『何か様子がおかしいいつもならいるはずの門兵がいない』
フェイは街の外と内を隔てる壁の門の様子に違和感を覚える。
「まってたよ」
門の上の方から声が聞こえ、三人は見上げた。
フェイ、レイナ、リーシュの三人の視覚に黒フード少年が映る。
「昨日はオーブの力にやられたが今日はそうはいかないよ」
「クレアさんはどこに」
「そんなこと素直にいうと思うのか?それより暁のオーブを渡せ」
「誰がお前なんかに!」
「やっぱり素直に渡すはずないよな…ハウンド!」
ハウンドが現れ、デュカスは二本の短刀、双刀をローブの下から取り出し構えた。
「二人は下がって!」
フェイはレナとリーシュの前に立ち、剣を構えた。
『なんだこの感じなんだか胸が熱い』
フェイの心に鼓応すると共に徐々に剣は朱く染まる。
「なんだこの剣、色が変わった」
「その剣はエレメンタルブレードじゃ」
「エレメンタルブレード?だってこの剣は家にあった…」
「フェイ!説明はあとじゃ、来るぞ」
「行くぞ、ハウンド」
デュカスはハウンドに跨がり、門の上から飛び掛かってきた。
フェイは剣で受け流そうとしたが弾き飛ばされて倒れた。
「くっ!うわぁぁ」
「こんな雑魚に、俺は…ハウンド、焼き払え!ついでにこの街ごとなオーブはそれからだ」
ハウンドは口から黒い炎を吐き出した。
フェイは剣を支えに立ち上がり、剣を構える。
「そんなことさせてたまるかぁ!」
フェイは力を込めて剣を振り降ろした。すると剣筋から朱い刃が飛び出す。
「これは炎斬!?」
ハウンドの吐き出した黒い炎を切り裂き、ハウンドの額に傷を負わせた。
「グゥァァァ…」
ハウンドは攻撃を受けた影響で前足を挙げてのけ反り、デュカスは地面へと投げ出された。
「貴様ぁぁ…よくもハウンドを!」
「はぁぁぁああ……」
デュカスの双刀が黒い炎をまとった。
「舞え!黒き死の炎舞」
デュカスは黒い炎をまとった双刀を地面に突き刺すと黒い炎がフェイの回りを渦を巻くよう包み込んだ。
「どうすれば…」
フェイは周囲を見渡しながら対処を考える。
「わしは炎を操ることが出来るのだが闇からいづる黒き炎操ることは出来ぬからな」
「死ね!バースト!」
言葉と共に黒い炎は収縮し爆発し辺りは爆煙に包まれた。
「フェイ!」
レイナとリーシュは揃った声で名前を叫ぶ。
そして、徐々に爆煙が晴れていく。
「まだ立っていたか、これもオーブの力か。だが効いているようだな」
爆煙が完全に晴れるとフェイの服は焦げてボロボロになっていた。
「フェイ!大丈夫!」
「大丈夫!見た目ほどたいしたことないよ」
「我の力でも防ぎ切れなかったか(衰えたものだな)」
「まだそんな余裕があるか、でも次で終わりだ!舞え!黒き死の炎舞」
またデュカスの双刀に黒い炎がまとった。
「グレネリス、もう一度さっきのできるか?」
「やれるだろう」
「じゃあ、頼んだ」
フェイは剣を構え、デュカスへと走り出した。
「遅い!」
デュカスは黒い炎をまとった双刀を地面に突き刺すとまた黒い炎がフェイを包み込んだ。
「今度こそ死ね!バースト!」
「まだだ!炎斬!」
黒い炎は収縮し始めた瞬間、中からデュカスに向かって朱い刃が飛び出し直撃した。
「ぐぅっ…こん…な…」
フェイを囲んでいた黒い炎は消えた。
「なんとかうまくいった」
「我の力を守りに使わず斬撃と合わせて黒い炎を突き破るとはな無茶をしおる」
突然、空間が裂けてその中に黒のローブのフード目深に被った者がいた。
「助け…てくれ…ユシ…ド…」
黒のローブのフード目深に被った者、ユシードは渡された黒い石を取り出し、地面に倒れているハウンドとデュカスの方へ投げると裂けた空間は閉じた。そして、閉じると同時に黒い石が地面に落ちて砕け散った。
黒い石の破片がキラキラと立ち上るとバウンドとデュカスのいる地面とその対面の空間に魔法陣が現れる。
するとハウンドとデュカスが砂のようになり、幾つもの二重螺旋を描くように砂は立ち上ぼる。
「何が起きてるんだ」
「気をつけろ!」
グレネリスの言葉にフェイは警戒を強める。
上下にある魔法陣が重なるように移動し、徐々に何かが姿を現していく。
それは魔法陣が重なり消えると共にはっきりとした姿を見せる。
それは狼のような頭で体は人の形していて腕は黒い炎に覆われ、手には鋭く長い三本の鉤爪のハウンドと融合したデュカスだった。
「ムッハハハァ…コノカラダ…イイゾ…チカラガ…ミナギル…」
「なんなんだこいつ」
フェイは剣を構える。
「あれは霊獣と融合したのじゃ」
「モウオーブナドドウデモイイ…コノチカラデ…スベテ、スベテケシサッテヤル…」
「大きな力で理性を無くしておる」
融合体デュカスは鋭い鉤爪でフェイに襲い掛かって来た
「オラオラ…クラエ…」
何とか鉤爪を避けているが腕の炎が気力と体力を奪っていく。
「ううっこのままじゃ、やばい」
フェイは石畳の出っ張りに躓いて倒れた。
「ムハハハァ…シネシネシネェー」
融合体デュカスの腕の炎が鉤爪を包み込みように広がり、その切っ先がフェイへと襲い掛かってきた。
「クレッシェンドクロー」
フェイがもうダメかと思った瞬間、誰かが鉤爪を制した。
それは銀色の髪をした青年が剣で融合体デュカスの鉤爪を押し返した。
「見つけた」
「あなたは?」
「そんなことより今は目の前の敵に集中しろ!」
「わかった」
「ジャマヲスルナァァァ…」
融合体デュカスは銀髪の青年に襲い掛かろうとしたが突然、苦しみだした。
「ウゥ…クルジイィ…ウワァァァ…」
「どうしたっていうんだ?」
融合体デュカスは石のように固まり、砂となって跡形もなく崩れ落ちた。
「どうやら終わったようじゃな」
「みたいだな」
「だが、自滅とは何ともお粗末なことだが」
「フェイ~」
「お~い」
「二人とも怪我とかないか?」
「大丈夫だよ」
「この人は誰っすか?」
「それは…」
三人の視線は銀髪の青年に集まる。
「久しいな、クレイル」
「えぇ久しぶりですね、グレネリス」
「知り合いなのか?グレネリス」
「まぁな」
「さっきはありがとうございました、クレイルさん」
「いいんだよ」
『この子が契約者か』
「よかったら君達の旅に同行させてくれないか?」
「いいですよ、助けてもらったし何だか心強いです。ねっみんな」
フェイは二つ返事で答えてレイナとリーシュに同意を求める。
「うん、旅なんだから多い方が何だか楽しくていいっすからね」
「うん」
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「こちらこそ、よろしく」
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