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リッターホルムへの帰路 ③
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「アッシュよ。お前は勿論見知っておるな。このブラマンこそが古きフェルセン侯に連なり、我がヴェッティ大公家に繋がりを持つ後継者足る男よ」
「そりゃ見知ってるけど…、大公家に繋がりって…こじつけ臭い。だっておじいさんの先妻の再婚相手とのひ孫って、大公家関係な」
「ゴホン」
「あー!いやいやすっごい濃い!めちゃくちゃ濃い!血、濃すぎてまるでトマトペーストみたい!」
大公ってば焦れて強引にいったな。まぁでも…ブラマンさんは多分フェルセン家の知己だろうか?田舎の伯爵領で代書人をして居たほどの人だ。代書人…前世で言う司法書士みたいな人だ。つまり賢い。
貴族でない立場の人でこれは実に珍しいことだ。あの12家会談のあと、実のところ僕は彼をスカウトしようとした。したが…!先を越されたのだ…コーネイン侯爵に…。
待てよ…?コーネイン侯爵は王様である大公の片腕。つまりあれって…
「ねぇ大公。もしかしてコーネイン侯爵の…あれって大公の指示?」
「すまぬなアッシュ。私も後が無かったのだ」
「ぐ…、仕方無いけど…」
涼やかに微笑む才子ブラマンさん。なんだろう…どこはかとなく感じるこの余裕感…。
ヘンリックさんにも似た…、でもヘンリックさんが貴公子ならブラマンさんはIT経営者って感じ…。大人っぽい…。事実大人だけど。30前後くらい?
「大公領はヴェッティ王が退位後、王妃様と余生をお過ごしになる大切な場所。それまで大切に守り抜くと約束しましょう。それまではどうかユーリウス様、アッシュ様、縁戚としてご指導頂ければ。」
「よろしく頼む。ブラマン」
「よ、よろしく…。リッターホルムをそでにした事…僕は忘れない…」
その後大公に大目玉を食らったことは言うまでもない…。
彼ブラマンさんは既に大公家の養子となっている。そして彼は公爵領の後継者として、これもすでに届が出されている。この国の『大公位』とは、公爵家門のトップを指す。なのでいざ彼に継承された際にはあそこは大公領でなく公爵領となり今度は筆頭公爵家となるリッターホルムが大公領になる。そう言う仕組みだ。
ブラマンさん…、侯爵家の復興どころか公爵に上り詰めちゃったよ…。持ってる男ってこういう人の事を言うんじゃない?
イングウェイさんだって騎士爵しかまだ貰ってないってのに…、ああそうそう。ビョルンさんも例のマテアス襲撃事件で御者を捕まえた功績ってことで同じく騎士爵になっている。無理やりだけど大公からの温情だ。ありがたい…。
そのブラマンさんはパトリックさんと同じく、僕達に同行してリッターホルムに来るらしい。
何でも大公からの指示で僕からカカオと麹製品の件について話を聞いてくるよう言われたんだとか。
2台連なる公爵家の馬車。後ろの馬車にはブラマンさんとパトリックさん。何話してるんだか…
「大公…、チェス盤すっごく喜んでくれたね。良かった~」
「ふふ、王妃もチェスを嗜むようだね。女性ではとても珍しいことだ。二人で打つのだと仰っていたよ」
王妃様の話をするとき…、ユーリの目は少し細められる。母親か…、居るんだけどな、もう一人…。
ま、まぁね。マァの村の母さんはお母様って言うよりおふくろ!見たいだからしょうがないけどね…。
そう言えばほんのついでだけど…、僕達が周遊に出かける前、シグリット姫のところにはコウノトリが無事ちっちゃな騎士を届けてくれたようだ。
リッターホルムからはヴェストさんが大量のお祝いを届けてくれていた。抜かりないな。
もう会っても大丈夫だって言うので帰る前にちょっと立ち寄ったコーネイン侯爵家。コーネイン家の侍女たちにそれはもう大切にされているお姫さまと乳母たちによってそれはもう丁寧にお世話をされている赤ちゃん。それを見守る現当主夫妻と次期当主。幸せな構図だ。
明るい太陽の下で見る未来の侯爵君は…何故だかヘンリックさんとそっくりに見えた…。
「はぁぁぁぁ…やれやれ、ようやく着いた。ただいまー!」
「お帰りなさいませユーリウス様、アッシュ様。露天風呂の用意が出来ております。本日は食事もあちらがいいかと。全て整えてございます」
「まったく良く気の付く男だ。助かるよヴェスト。2~3日あちらで過ごす。執務は入れるなとアレクシ、それからノールにも伝えてくれ」
「すでに伝えてございます。ところで彼らは…」
「こっちのブラマンさんは覚えてるでしょ?ほら12家会議の時の」
「…もちろん覚えてございます。それより何故彼が?」
ん?何か気になるヴェストさんの反応…。なんだろう…何か…
ドサッ!
「ど。どうしたのパトリックさん…、手荷物全部落としてる、っていうか中身ぶちまけちゃったよ…?」
「では私が」
「はっ!い、いいえ、自分で、その、あなたの様な美しい人に荷物を拾わせるなんて…」
「いえ。仕事ですので」
「いやでも、アッシュ様、すみませんが手伝っていただけませんか」
「いいよー。ん?………え?」
美しいヴェストさんには拾わせられない…。アッシュ様手伝って頂けませんか…。
そのこころは?
「そりゃ見知ってるけど…、大公家に繋がりって…こじつけ臭い。だっておじいさんの先妻の再婚相手とのひ孫って、大公家関係な」
「ゴホン」
「あー!いやいやすっごい濃い!めちゃくちゃ濃い!血、濃すぎてまるでトマトペーストみたい!」
大公ってば焦れて強引にいったな。まぁでも…ブラマンさんは多分フェルセン家の知己だろうか?田舎の伯爵領で代書人をして居たほどの人だ。代書人…前世で言う司法書士みたいな人だ。つまり賢い。
貴族でない立場の人でこれは実に珍しいことだ。あの12家会談のあと、実のところ僕は彼をスカウトしようとした。したが…!先を越されたのだ…コーネイン侯爵に…。
待てよ…?コーネイン侯爵は王様である大公の片腕。つまりあれって…
「ねぇ大公。もしかしてコーネイン侯爵の…あれって大公の指示?」
「すまぬなアッシュ。私も後が無かったのだ」
「ぐ…、仕方無いけど…」
涼やかに微笑む才子ブラマンさん。なんだろう…どこはかとなく感じるこの余裕感…。
ヘンリックさんにも似た…、でもヘンリックさんが貴公子ならブラマンさんはIT経営者って感じ…。大人っぽい…。事実大人だけど。30前後くらい?
「大公領はヴェッティ王が退位後、王妃様と余生をお過ごしになる大切な場所。それまで大切に守り抜くと約束しましょう。それまではどうかユーリウス様、アッシュ様、縁戚としてご指導頂ければ。」
「よろしく頼む。ブラマン」
「よ、よろしく…。リッターホルムをそでにした事…僕は忘れない…」
その後大公に大目玉を食らったことは言うまでもない…。
彼ブラマンさんは既に大公家の養子となっている。そして彼は公爵領の後継者として、これもすでに届が出されている。この国の『大公位』とは、公爵家門のトップを指す。なのでいざ彼に継承された際にはあそこは大公領でなく公爵領となり今度は筆頭公爵家となるリッターホルムが大公領になる。そう言う仕組みだ。
ブラマンさん…、侯爵家の復興どころか公爵に上り詰めちゃったよ…。持ってる男ってこういう人の事を言うんじゃない?
イングウェイさんだって騎士爵しかまだ貰ってないってのに…、ああそうそう。ビョルンさんも例のマテアス襲撃事件で御者を捕まえた功績ってことで同じく騎士爵になっている。無理やりだけど大公からの温情だ。ありがたい…。
そのブラマンさんはパトリックさんと同じく、僕達に同行してリッターホルムに来るらしい。
何でも大公からの指示で僕からカカオと麹製品の件について話を聞いてくるよう言われたんだとか。
2台連なる公爵家の馬車。後ろの馬車にはブラマンさんとパトリックさん。何話してるんだか…
「大公…、チェス盤すっごく喜んでくれたね。良かった~」
「ふふ、王妃もチェスを嗜むようだね。女性ではとても珍しいことだ。二人で打つのだと仰っていたよ」
王妃様の話をするとき…、ユーリの目は少し細められる。母親か…、居るんだけどな、もう一人…。
ま、まぁね。マァの村の母さんはお母様って言うよりおふくろ!見たいだからしょうがないけどね…。
そう言えばほんのついでだけど…、僕達が周遊に出かける前、シグリット姫のところにはコウノトリが無事ちっちゃな騎士を届けてくれたようだ。
リッターホルムからはヴェストさんが大量のお祝いを届けてくれていた。抜かりないな。
もう会っても大丈夫だって言うので帰る前にちょっと立ち寄ったコーネイン侯爵家。コーネイン家の侍女たちにそれはもう大切にされているお姫さまと乳母たちによってそれはもう丁寧にお世話をされている赤ちゃん。それを見守る現当主夫妻と次期当主。幸せな構図だ。
明るい太陽の下で見る未来の侯爵君は…何故だかヘンリックさんとそっくりに見えた…。
「はぁぁぁぁ…やれやれ、ようやく着いた。ただいまー!」
「お帰りなさいませユーリウス様、アッシュ様。露天風呂の用意が出来ております。本日は食事もあちらがいいかと。全て整えてございます」
「まったく良く気の付く男だ。助かるよヴェスト。2~3日あちらで過ごす。執務は入れるなとアレクシ、それからノールにも伝えてくれ」
「すでに伝えてございます。ところで彼らは…」
「こっちのブラマンさんは覚えてるでしょ?ほら12家会議の時の」
「…もちろん覚えてございます。それより何故彼が?」
ん?何か気になるヴェストさんの反応…。なんだろう…何か…
ドサッ!
「ど。どうしたのパトリックさん…、手荷物全部落としてる、っていうか中身ぶちまけちゃったよ…?」
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「いえ。仕事ですので」
「いやでも、アッシュ様、すみませんが手伝っていただけませんか」
「いいよー。ん?………え?」
美しいヴェストさんには拾わせられない…。アッシュ様手伝って頂けませんか…。
そのこころは?
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