街を作っていた僕は気付いたらハーレムを作っていた⁉

kozzy

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each place 光の塊

ポッ…パカッ…スルリ…

魔力枯渇をおこしてへばっていた僕だが、エルフの里はまさに癒しの0磁場地。数時間寝て復活し終えると僕は急いでウエストエンドへと帰館した。

『ワープゲート』から顔を覗かせると一斉に向けられるのは大量の視線。圧が…圧が強い。

実は今回おおよその時期がわかった時点で、デュトワ家の義母、そのうえ王妃様までもがウエストエンド入りしてその時をまだかまだかと待っていたのだ。
だが僕の勘では恐らくそれだけじゃない。目的はイーサン先生の若返りサプリ…

まあそれはいいとして、僕がエルフの里へ出向いたと連絡を受け、各パパたちとその親、パウルまでもがうちの屋敷に集合して、僕の…というか赤子(?)の到着を今か今かと待ちわびていたのだとか。

ゲートから身体を全て通し終わると、その背後にはいくつもの光球が自動追尾で付いてくる。
これはまさしくカルガモ。僕を親と認識して勝手についてくる姿は愛おしいと言えなくもない。

「ああレジー!待っていたよ。それで私と君の愛の証はどこだい?」
「愛の証かどうかは知りませんが…この光の塊がその赤ちゃん…の基です」

「この光が…」
「レジー、さわ」
ズイッ「シルバーブルーの光は我が家の子で間違いないでしょう。セザールと同じ、上品な色ですこと…」
ズズイッ「どきなさいアルバート。ではこの鮮やかで高貴なライトゴールドがクラレンス王家の後継者となる我が孫…」

息子を押し退け前へ前へと出るあたりすでに孫バカは発動している…。そこへいくとパウルとシュバルツは実に奥ゆかしい。

「兄様、このグレーが兄様とレジナルド様のお子ですね。兄さまの瞳と同じ色…」
「これが私の子…なんと感動的な…」


正夫と側夫が大集合とあっては気まずい雰囲気の一つや二つ…、と思いきや、なんのことはない。
ウィルが言うにはとても平和かつ和やかに歓談していたとか。さすが愛と婚姻は別物、大事なのは家門と後継者!の教育を受けて育った王侯貴族たち。これくらいじゃ少しも動じない。見事の一言。

光球はそれぞれの遺伝子を敏感にキャッチし、アルバート、セザール、そしてシュバルツの膝へフヨフヨと飛んでいき、最後にはポスッと収まった。
それは思いのほか父性を刺激したようで彼らにはすでに庇護欲が芽生えているようだ。


「ところでレジー、背中に隠したもう一つの光は…?」

「白い球体…」
「あ…」
「…ヴォ…」

三人ほど何かに気付いたようだ…
えーと、えーと、何を言えば…って、んん?これはエルダーのシンクロ通信。

「すみません。エルダーが呼んでいるのでもう一度行ってきます。ウィル、この白い球は君に任せたよ」
「はい!一瞬も目を離さずお見守りします!」


何の用だろうエルダーってば。シンクロの力を駆使してまで呼び出すとは珍しい。でも助かった~。
と思いきや。行って帰って数十分後…

ああイヤダ…。出たくない…。この『ワープゲート』を超えたくない…。マジ気まずい…
かといってこのままエルフの里に定住するわけにもいかないし…。くそっ!帰るしかないのかっ!


「ただいま…」

「おかえりなさいレジーさ…」
「レジーその黒い塊は…」

なにが「ヴェッティルの力を取り込みたいから孵化までよろしく」だ!そんな死霊の力は知らないっての!

だがそれらのあんなこんなを馬鹿正直に王妃様やうるさそうな義母の前で説明できるわけがない。

「レジー様、この白い光がジェイコブ様やクラウス様に頼まれていたウエストエンドの後継者ですよね?」
「あ…あっ!うんそう!ウエストエンドにも後継者は必要だからね!」

「なるほど。もっともでございますわね」

「じゃあその黒い光はなんですか?」
「わたくしたちにも説明していただけるかしら」

「光球たちの従兄…みたいなものです。ハイエルフの卵ですがエルダーから孵化までの養育を頼まれました」
「そうでございましたか。お役目ご苦労様ですこと」

肝心な部分はふわっと。でもハイエルフからのお願いと言っておけば黄門さまの紋所なみに問答無用だ。

「まあいいじゃないですかそんなことは。で、白球はどこ」
「ここですレジー様、僕が懐で温めておきました」

んー、卵じゃないよ?

「大事な大事なお子ですもんね。ヴォルフさんにも伝えて来なくっちゃ!パパになりましたよって!」
「ウィ、あ…」

走り去る僕の従者…。ああ…呆れたような白い目が痛い…


ともかく誰もツッコミを入れることなく、アルバートと王妃様、セザールと侯爵夫人は、それはもう大事そうに、見るからに高そうな特別製のお包みで球体を抱えて各自の別荘へと引き上げていった。
きっと今夜は祝宴だろう。僕もお誘いを受けたが、「魔力枯渇が戻ってないので…」と大嘘をつきご辞退させていただいた。

残ったのはシュバルツとパウル。
この光る球体、ウィルは卵のように温めていたけど、理屈としては間違っていない。
ただ与えるものは温度でもなければミルクでもない。両親どちらかの魔力を与えて育てる必要がある。
すると少しづつ球体は大きくなり、十分に行き渡ったところで孵化…と言うか何と言うか、光の外皮を割って誕生となる。

アルバートとセザールにはすでに説明済みだ。だからこそ潤沢な魔力に溢れた彼らは安心して赤子(?)を連れて行ったのだ。

「だからね、シュバルツの子はエルダーの黒い光球と一緒に孵化までここで見ようと思ってる。シュバルツの魔力量は彼らほど多くないし…孵化までは本当に大変で…執務が疎かになっても困るからね」
「むしろありがたい。毎週末会いにこよう」
「うん。そうしてあげて」


コンコン
「坊ちゃま。ヴォルフが参りましたが…」
「ああ待ってたよ。ジェイコブ、ついでにシャリムも呼んでくれる?」
「かしこまりました」


さて、サプライズまではあと少し…




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