断罪希望の令息は何故か断罪から遠ざかる

kozzy

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200 断罪を乗り越えた二人

難関と思われた王城での会見を終え、さあ帰ろうかと思った矢先に僕を呼び止めたのはアレイスターだ。

「すまないシャノン。母から伝達がきてね、君に会いたいそうだ。少し良いだろうか」
「別にいいですけどお父様が…」チラッ

「実は以前から言われていてね。だがさすがに今までは君を第三宮に招待するのは憚られた」
「そういうことでしたら殿下、シャノンはここへ置いて行きましょう。ですが帰りはもちろん」

「当然だ。暗くなる前にお送りすると約束しよう」

と言う訳で僕とアレイスターは控えの間で第三宮の準備が整うのを待っている。

第三宮…人目を忍んで地下から侵入した時以来だ。
あの時は色々といっぱいいっぱいで屋敷を探索することも出来なかったけど…王様がリラックスするためだけに作ったという、ルテティア版プティトリアノン。改めて拝見するのが…ちょっと楽しみ。

「そう言えばアレイスター。結局僕はこのあとどうすればいいんですか?」

僕の思考力は断罪まででほぼ使い切ってしまった。(あったかどうかも怪しいが…)第二ステージでどう動けばいいかなんて…わかるもんか!僕は他力本願教…、あとは丸投げに限る。

「先ほどアドリアナ様が耳打ちされて、トレヴァーの婚約の儀を夏頃にと仰っていた。耳打ちしたと言うことは「後はご自由に」そう言う意味だろう」

「夏ね。じゃあそれまでエンブリーに居ます。ジェロームの伯爵お披露目兼婚約の夜会もありますし」
「エンブリーね…」
「何か言いたげですね…」
「いいや。確かにシェイナ嬢一人をいきなり放り込めないだろう…」
「僕が行って『神託』振りかざしてくる方が手っ取り早いので。だからアレイスター、エンブリー方面への街道整備、突貫でお願いします」

「やれやれ。仰せのままに」

とかなんとか言っているが、副王都となる北部の本拠地とエンブリーとの間には北の船着き場がある。北部がいくら東部への道中ほど山が無い、と言っても陸路を使うより川を下ったほうが王都へは断然早い。

僕がお嫁に行くと決まったからにはどうせお父様から何かと無茶ぶりが飛ぶのは火を見るより明らか。アレイスターもそれは薄々気が付いているだろう。だって数日前「船着き場方面への街道整備を優先しろ」と書いた伝令を、北部入りしているヘクターに送ったことはすでにロイドから情報入手済みだ。

「とは言え…婚儀はあまり盛大に出来ないかもしれない。構わないだろうか」
「望むところです。というか極力地味目でお願いします」

むしろそのほうが…いい!大勢の注目を浴びて結婚式とか、恥ずかし過ぎて…、僕死んじゃう。

「北部の財政を考えてくれるのだね。流石だシャノン。だがこれで大手を振って砂金事業に取り掛かれる。少しは贅沢しても良いのd」
「いいえ!!!式典にお金をかけるなんて…無駄無駄無駄ぁ!(CV小野〇章)質素で。限りなく質素にお願いします。ねえアレイスター?お祝いって…心がこもっていれば十分。ね、そうでしょう?」 

「君がそこまで言うのなら…」

ほー…、危なかった…

んん?ちょっと待て。婚儀…結婚。と言うことは、そこに続くのは…はっ!!!

し…

初夜!

あわわわわ…
僕は筋金入りの腐男子だが、BLノベルゲーの世界に来るまでそっち側だったことはない。つまり…未知の世界…

「何を馬鹿なことを。腐男子ならBL漫画とかBL小説とか色々見てたでしょ?」とお思いだろうが、甘いな。
こう見えて僕は十五歳で入院を余儀なくされた純粋培養だ。18禁どころか下手したら15禁にも手を出せなかった僕のBL知識は朝チュンで止まっている。妄想レベルにすら到達していない。

ああそうそう。いうまでもないが当然ピカピカの新品だ。何がって?聞かないでよ…

ツンツン
「なんだいシャノン」
「つかぬことをお伺いしますがアレイスター…、閨教育なんかは…」

フイッ「…全く君は…。安心したまえ。一応済ませている」

済ませている…。何を?…はっ!もしや教育係のお色気未亡人とアハンウフンとか…いや!教育係の年上受け♂とアアンイヤン…とか…、ちょ、それ…

ポコン「何を想像しているか知らないが、そうではない。バーナード伯から手渡された指南書でだ」

指南書…つまりエロ本…か。

「王様からじゃないんですね。父親なのに」
「父では悪影響だからと母がバーナード伯に頼んだのだよ」
「なるほど」

第三側妃様、ファインプレー!
でもそれじゃあ結局、二人とも未経験ってことじゃないか。
不安だ…上手くやれるだろうか…。ちょまて、この場合のやれる…はヤレるじゃないから。ここ大事。だって僕はヤラれるほ、いやなんでも。

ああ…こんな事ならあの時、〝ここからはアダルトなコンテンツが含まれます。あなたは18才以上ですか?イエスorノー”でイエスを押すんだった…!馬鹿正直にノーにしたばっかりに…!…グスン、僕イイ子でしょ?

「…赤くなったり青くなったり…不安を感じるのも無理はないが…閨教育なら君も済ませているだろう?お妃教育の項目じゃないか」

なにぃ!…そうだったのか…

やれやれ。残念だったねアレイスター。閨教育を受けたシャノンは…シェイナだ。つまり僕は…全くの無知。ノーアイディア…(肩すくめる)ね。

「…アレイスター。その件に関しては全幅の信頼を預けます…」
「シャノン…、ふっ、責任重大だ」

ふっ!じゃないでしょうが!…同じくレベルワンのくせに…






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