イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

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明るい家族計画編

殿下とお兄様 ③

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「もう少し全身の魔力の流れを意識して。そう、お上手ですよクリフ」
「む、子ども扱いはなかろうワイアット。」
「クス、アデルはもっと不真面目でしたよ。クリフのほうが優等生です。さ、次はこちらの的を狙ってみましょうか」
「仲が良いのだね其方達は。アデルにもこうして手ほどきを?」
「いえ、アデルには母がつきっきりで、っ…」

ワイアットは私の前で家族の話をすることを極力避ける。母を失い父に見限られ妻にあしらわれる私に憐憫の情があるのだろう。

「構わぬよ、気にしていないと言ったであろう?今の私はどこかの親子のおかげで独りきりの時間が恋しいほどだ」
「おそばにいますよ、私はいつでもここに居ます。…私はクリフの強く暖かい光の魔力が好きですよ。「この暖かい光に包まれた国はきっと素晴らしい国になる」と父にそのように申しましたら水の魔力を持つ私が殿下と一緒ではぬるま湯みたいな国になってしまうと笑われまして」
「ふふふ、卿こそいつでもぬるま湯ではないか。沸騰することなどあるのかい?」

たわいのない会話がとても心地よい。だが、こんな何気ない会話の中にでもワイアットは私への親愛や私の価値を示してくれる。そのたびに私は少しづつ自分自身が好きになるのだ。
ワイアットが好ましいと思ってくれる自分自身は…それほど卑下したものでもないのかもしれないと…

「ねぇワイアット、今日も又カマーフィールドの話を聞かせてくれるかな?この間の底が透けて見えるスープの話はもうだめだよ。笑いすぎて腹が痛む、ふふ」

不思議なもので、物事は受け取り方次第でこうも変わるものなのか…恐らく他者から聞けば悲惨で陰鬱な話が、ワイアットの口から語られるといつでも面白おかしい笑い話になる。

「何をもってして貧しいと思うか…それは人それぞれでございましょうが私は心を豊かに持つことが何より大切だと思っております」
「其方の弟も…同じようなことを言っていたよ…自分を失うくらいなら全部捨てればいいと」
「アデルがそのようなことを…?」

「そういえば…アデルは私の容姿をたいそう気にっているようだよ?ねぇワイアット、君はどうなのかな?」



軽口に真っ赤に染まるワイアットの顔を見ていたら、何故か自分の頬まで熱くなるのがわかった。







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