イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

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エンタメ充実編

殿下とお兄様 ④

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今日は久々にカマーフィールド卿も同席している。こうして二人並んでいると、容姿はともかく醸し出す雰囲気がとてもよく似ている。

「二人は本当によく似ているね。アデルはまた少し暖かさの加減が違うようだが」
「ほう?そう思われますかな?見目は長男のトールキンが一番私と似ておるのですが、あれは中身が母にそっくりでしてな。責任感が強く生真面目で…領主として安心して後をまかせられます」
「アデルと私はよく見目が母、中身が父に似ていると言われておりましたよ。アデルの場合…その、領地にいた間はですが」
「…不思議なことに…バーガンディへ嫁いでから子供返りをしたようでしてな。辺境伯様に甘やかされておるからか…困ったものです」

「ふふ、でも今のアデルで問題なかろう?とても気持ちの良い少年だった。と、すまない、同じ年だったね。どうしても子供に思えて。」
「そのお子様アデルから預かった丸薬は内服を続けておるのですかな?」

アデル、いやアラタとして初めて会ったあの日の帰り際、そっと手渡された丸薬。

「これは僕にも簡単には成功させられない貴重な形状記憶ポーションから希釈して生成したお薬です。殿下のお悪いところ…CTもMRIも…ないここでは断言できませんが…EDの原因…心因性でないならきっと生殖器あたりの腫瘍です。それならこれがお役に立てると思います。僕を信じてくれるなら…一日一粒…飲んでくれませんか…?」

悩んだのはほんの数日だった。
さすがに未知の、それも毒見も済んでいない丸薬を口にするのは躊躇われたが…今更惜しむ命でもない。アデルに助力を願った時、彼を信じると決めたのだ。
それから一日一粒飲み続けてふた月ほどがたつ。

「これを口にし始めてから体調がとても良いのだ。今まで感じていた下腹部の鈍痛だけでなく腰部の痛みなども消えている…」
「誠ですかな?それはアデルもきっと喜ぶことでしょう」
「うむ、わからぬ言葉が多かったが…、とても貴重な薬なのだと申しておった。感謝を伝えてはくれないか」
「アデルは…魔力量はそう多くはございませんが回復に特化した光属性です。そしてハーブなどの育成にも長けておりましたので…きっとそれが功をそうしたのでしょう。お体に障りがなくようございましたね」

左右からニコニコとした陽だまりに囲まれて、私の周りだけ春が来たようだ。
アデルには向日葵のような凛とした熱を感じるのだが、この二人はもっとやわらかい、そう、特にワイアットは春の訪れを示すスズランのようだと思う。


純潔を感じさせる白、そして小柄で可憐な……



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