イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

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決断の時編

誰に似たのかな

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お兄様とローランさんは近々生誕珠を貰いに行くんだろうけど…今で良かったって思わずにはいられない。
昔のカマーフィールドだったらお布施の余裕、もしかしたら無かったかもしれない…あゎゎ…間一髪。

「アビー、お出で」
「あーい」

すっかり動き回るようになったアベニアはラフ君を引き連れてじっとしていることがない。

「よっしゅ、まーふぃー」どすっ「うっ!」
油断してたところを全力で突進してこられてマカフィーさんが唸る。

「うぅ…アベニア様は言葉も動きも早いですし、これなら立派な領主になられますよ」
「俺はアデル様に似た落ち着きの無さが気になるっちゃ気になるけどな」
足元でアビーは、嫌がるラフ君をつかまえて大車輪するジョッシュさんのすねを蹴りまくってる。何してんの?

「ああっ、すみませんジョッシュさん。アベニア様いけません、あああっ」
おっとりしたラフに制御できるはずが無い。捕まえる前に逃げ出すアベニアは子猫みたいだ。だけど今のうちにこれだけは言っておかなくちゃ。

「アビー、ラフ、僕はもうじき二人目の生誕珠育むことになるから、これからは飛びついたりしちゃだめだからね」
「きゃー!あーい」「わっ、わかりました」

アベニアは言ってる意味が解るのかさわさわとお腹を撫でてくる。まだなんにも入ってないよ?
興味深そうにしている二人に簡単な説明をしてあげると目を丸くして話に聞き入っていた。
生誕珠かぁ…またあの…ごほん、げふん…





心の準備は出来てたのに、グラナダ様がしばらく留守にするというので帰ってからのお楽しみになっちゃった。
お父様とローランさんを連れて又従姉妹のアンネリーベ夫人のところへ出向き、その帰り王都へも寄ってくるんだって。
トマスさんがいそいそと準備を進める。アンネリーベ夫人はデューリー子爵の奥さんでグラナダ様の又従姉妹。当主のデューリー子爵はトマスさんの遠縁にあたる方で面識があるらしい。

「子爵は下位貴族の中に埋もれさせておくのは惜しい非常に優れた男でございますよ。子爵であるあれがこうして辺境伯である旦那様と話す機会を得られたことも、また天よりの采配。上手くその才を示すことが出来れば良いのですが…」
「これからは顔を合わせる機会も増えるかもしれないですよね?親戚のアンネリーベ夫人だっているんだし。上手くアピールして引き上げられるといいですね。ところでローランさんはその子爵の養子になるんですか?グラナダ様なら高位貴族にも縁戚多そうなのに」
「カマーフィールド卿もトールキン殿もそれを望まれなかったのですよ。なんとかしてカマーフィールドの地位を下げるのに必死でして。譲歩して子爵なのです。」
「普通逆なのに…」「そうですな」



中庸が大好きなお父様。…筋金入りである。

















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