イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

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番外編 バーガンディの日常

開放感に浮かれる

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「ふぃ~気持ちいい~。やっぱこれだよね~」

海のある国フローアミから帰ってきて、一番にやった事と言えばお風呂に入る事。
カマーフィールドを経由してここまで帰ってくるのは、短距離転移の陣を使うとは言え楽ではない。
とはいえ、…この異世界のお風呂と言ったら…猫足スタイルの優雅なお風呂。このお邸の浴槽はグラナダ様の身体に合わせて一般より大きめとは言え…

温泉に入りたい…。

突如として沸き上がった温泉への熱い思いを胸に、僕はお風呂場から飛び出した。

この領主邸の広い広い敷地の中には、放置されている林がたくさんある。その中を探索しながら手ごろな場所が無いかと辺りを付けて行く。

「何探してるんですか、アデル様。」
「う~ん、温泉…とは言わないから、露天風呂を作りたいなって思って。」
「露天風呂…屋外の風呂ってことですか?何だってまた外で風呂になんか…」
「そりゃお前、開放感ってやつだろ」
「…ねぇ、ジョッシュさんは地中の水脈って探れませんか?」
「水脈か…どうでしょうね?探してみようと思ったことも無かったんで。」
「アデル様、あれは?ジョッシュを探した時のサーチ。」「あっ!」

いつもそうだ。言われるまで忘れてる。そうして僕らは水脈を探して延々と歩き回ったのだ。

やっと見つけた水源地にジョッシュさんの魔法で大きな窪地を作ってもらう。そしてそこに湧き出た水は…

「やっぱり温泉じゃないか…残念。ただの湧き水の泉になっちゃった。」
「残念でしたね、他も探してみますか?もっと深いとこまでサーチかければあるいは…」
「大丈夫。良い考えがあるから。それより大きな岩でこの泉を囲って欲しいんだけど出来るかなぁ?」


マカフィーさんを目一杯付与で強化して、その風魔法で岩を浮かせて移動させるとまぁまぁ良い見栄えの露天風になった。後の仕上げはグラナダ様の。
そう、僕が入りたいのは露天風呂であり広い浴槽だから、どうしても温泉じゃないと嫌な訳じゃない。
だから…

「グラナダ様、ちょっと夜のお散歩行きませんか?」
「構わぬが…その荷物はなんだ?」
「お風呂ど…ううんなんでもない。早くいこっ?」

怪訝な顔をするグラナダ様の手を引いて林の奥へと連れていく。いつもと違う散歩コースに何か考えてるのはバレバレだ。

「着いた!ここ此処!グラナダ様、ここの湧き水全部お湯にしちゃって下さい。蒸発させちゃダメですよ。」
「お前は…私の炎をこれほど平和に使うのはお前だけだ…まったく。まぁよい、この泉をお湯にすればよいのだな。」

炎を微調整しながらグラナダ様がお水をお湯に変えていく。
そしてちょうど良い加減になったところで僕は一糸まとわぬ姿になった。

「アデル、誰か来たらどうするのだ。」
「こんな最強のボディガードがついてて、不埒な真似をするおバカさんいませんよ。それより早く、グラナダ様も!」

やれやれと言いながら、まんざらでも無い顔をして僕の隣にやってくると、グラナダ様だって気持ちよさそうだ。開放感…馬車旅の対極にあるものだ。

「どれ、アデルこっちに…」
「あっ…」

グラナダ様の胸に背中を預ける形ですっぽりと包まれる。僕の方や腕にお湯をかけていてくれたグラナダ様の動きが徐々に怪しくなってくる…

「あっ、ちょ、あんっ」
「ふふ」
「もう…やっ!」
「どうした?」
「どうしたって…グラナダ様の手が悪い事を…」
「ほう、悪い事?アデルはこれが嫌いだったか?」
「それはっーー……嫌いじゃないケド…」
「そうだろうとも」

勝ち誇ったように言うグラナダ様に憮然としながら、さんざん好きなようにされてしまった…。
のんびりゆっくり疲れを癒すつもりだったのに。逆に疲れを増やすなんて…。

「あっ、あっ、こ、声が…ああん」
「遮音は済んでおる。安心せよ。」

安心せよって…準備万端でしたか、そうですか。

こうして屋外でのイケナイ湯あみを終えた僕とグラナダ様は、違う意味で熱くなったわりにはすっかり身体も冷え、
あげくに翌日僕は熱を出し、事の次第をグラナダ様から聞き出したトマスさんに二人そろってこっぴどく叱られると言う、…さんざんな目にあったのだった。




この次は、身体を冷やさないようにちゃんとした温泉が欲しいとつぶやく僕に、…翌月には温泉を掘り当ててくれたグラナダ様が…悪い顔をしてにやりと笑った。




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