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8羽 赤百合と旅蜥蜴と盗賊団
④真夏の夜の恋人達の睦言
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メアリとフレッドが作った夕食は、ボラントでは一般的な2種類の肉とソーセージ、それから玉ねぎやピーマン、人参などの野菜を沢山使ったシチュー、それから小麦粉を捏ねて作った薄い皮にマッシュポテトやチーズ、フルーツを包んで茹でたピエロギ、じゃが芋で作ったパンケーキ、ザワークラウト等、野外料理にも関わらず、とても種類豊富で豪華なものだった。
食事の席にはドールズの5人とそのドールズと一緒に夕食を食べると馬車のほうへ行ったリリアナ、そしてドールズとリリアナのぶんの食事を運ぶロバートを除く全てのメンバーが揃っており、暖かな焚き火を囲うように設置されたテーブルの上にそれらの料理が置かれ、それぞれ好きなものを皿にとって食べられるようになっていた。
「このシチュー、お肉もお野菜もゴロゴロ入ってて美味しいね!」
とリーネが笑った。
「うん、美味い!
雷羊と角イノシシの2種類の肉を使っているのか・・・。
あ、このソーセージ、火炎鳥に辛味が効かせてあるやつだ・・・。」
それを聞いてメアリが微笑み言った。
「流石狩人の銀色狼さんだべな!
羊と豚系統の肉を使ってるとまでは皆さんわかるだども、雷羊と角イノシシの肉だって特定出来た人は始めてだよ!
ちなみにその雷羊と角イノシシの肉、それからソーセージも、銀色狼さんの実家のものを使わせて貰ってるだよ!
フォレストサイド滞在中にオレンジ・スパの若大将さんに勧められたもんで行ってみたんだけんど、おらが知る中で一番品質の良い肉屋さんだと思ったんで、沢山買い込ませて貰ったんだ!」
「ありがとうございますメアリさん!」
ライキが微笑んでメアリに頭を下げた。
「お嬢様が辛いものを結構お好きなもんで今回は辛味入りのソーセージにしたんだけんど、苦手な人はそれ以外を食べてくんろ!」
と、皆に向けてメアリがそう呼びかけた。
「・・・このピエロギっていうお料理、見た目が餃子みたい・・・
具は全然違うけど美味しい・・・!
フルーツの入った甘いのもあるのね!
珍しいけどこれもすっごく美味しい!」
リーネは今度はピエロギを数種皿に取って食べ比べていた。
「ぎょうざ?」
とライキが小首を傾げた。
「うん、ニホン国のカテー料理なの!
角イノシシの挽肉に白菜、ニラ、にんにくを混ぜて、それを小麦粉で作った薄い皮に包んでパリパリに焼いて、お醤油とビネガーと色んなスパイスで漬け込んだオイルを混ぜたソースにつけて食べるの!
そういえばおばあちゃんがいなくなってから作ってなかったなぁ・・・
フォレストサイドにもマウルタッシェンっていうこれに似た料理があるよね?」
「うん。
母さんが時々作るあの枕みたいな形の肉入りパスタが入ったスープな。
でもリーネの餃子も俺、食ってみたいな!」
「それじゃあ今度一緒に作ろっか!」
「うん!
これって一個一個包むんだよな?
大変じゃないのか?」
「一人で包むと大変だけど、誰かと一緒だと楽しいよ!
私は時々失敗して皮を破いちゃうけどね!
ライキは包むのとっても上手そう!」
二人がそんなことを笑いながら話していると、レオンが割って入って来た。
「アデルバートにもペリメニという似た料理があるぞ。
見た目は丸く包み方は違うが、薄い皮に具を入れて茹でる料理というところは同じだ。
具は挽肉と玉ねぎが一般的だな。
それにハーブやバター、サワークリームをつけて食うんだ。」
「へぇ~っ、ハーブにバターにサワークリームかぁ!
ペリメ二の材料は餃子に割と近いから、餃子のソースをつけても美味しいかもしれませんね!
逆に餃子にバター、サワークリームも合うかも!」
とリーネが笑って返した。
「ふふっ、リーネちゃん笑うとますます可愛いね♡
僕もリーネちゃんの作る餃子を食べてみたいなぁ!
包むのを手伝ったら僕にも食べさせてくれるかな?」
そう言ってレオンは大抵の女子なら彼の虜になってしまいそうなキラキラスマイルをリーネに放った。
それを見てヒクッと頬を引き攣らせ頭に血管を浮かべたライキが、レオンのスマイルの狙いに気付かずキョトンとしているリーネよりも先にぶっきらぼうに答えた。
「・・・いや、いい。
あんた、あのテントを見る限り酷く不細工な餃子を量産しそうだから・・・。」
「なっ、何だと!?」
レオンが不満そうに眉を吊り上げた。
「うふふっ!
確かに金獅子さんはそうかも・・・!
だけど見た目が不細工になっても味は同じなんだし、金獅子さんがやりたいのならやらせてあげたらいいんじゃない?」
リーネが屈託なく笑ってそう言った。
「・・・リーネがいいなら俺は別に構わないけど・・・。」
ライキはレオンにまだ少しピリつきながらも、リーネらしい返事に表情を緩めて頷いた。
「それでは今度皆さんで色々皮で包む料理を作って食べ比べをしてみませんか?
実はジャポネにもギョーザというお料理があるんです。
しかもリーネさんのものと具も作り方もソースまで同じなんです!
ですけど同じお料理でも各家庭で個性が出ますから、きっとそれぞれ違った美味しさがあって楽しいと思いますよ?」
モニカが両手を合わせ、笑顔でそう提案した。
「わぁ!いいですね!
是非やりましょう!餃子パーティー♥
ねっ、ライキ!」
「・・・そうだな!
それじゃいつがいいかな・・・。
俺等はこの任務が終わればフォレストサイドに戻りますが、モニカさんたちは?」
「私はレオン様が決められる通りに致します。
レオン様はどうなさるおつもりなのですか?」
モニカはニコニコしながらレオンに話題を振った。
レオンは少し照れたように頬を染めてから答えた。
「・・・冒険者の仕事が多いのはエングリアだからまずはそこに戻りたいところだが、ボラントからエングリアはかなり遠いから、ひとまずフォレストサイドに戻るつもりだ。
あそこにも小さいが冒険者ギルド支部があるし、そのままフォレストサイドからエングリア方面へ行けそうな仕事を待つのもありかなと。
無ければ自力でエングリアに行かなければならないが・・・。」
「そうか・・・。
俺達には移動の力があるからその辺りは苦にならないが、冒険者が遠征任務の後にエングリアまで戻るのは馬車を使ってもかなりの日数と費用がかかるしキツイよな・・・。
狩人みたいに移動用の魔獣が使役出来れば良いんだが・・・。
それはともかくとして、任務終了後にあんたらもフォレストサイドに戻るっていうなら、その時に都合をあわせてうちで餃子パーティーをやろうか。
森の青鹿亭の近くの村の一番端、─Hunt─と看板の出ている家だから。」
「いいのか・・・?
モニカはともかく、僕がお前の家に行っても・・・」
レオンが少し不安気に顔を上げ、そう尋ねた。
「・・・うん。
今のあんたならいいよ。
歓迎する。
まぁリーネを口説き落とそうとするならその場で締め出すけどな?」
ライキがそう言って少し意地悪に笑うと、レオンは僅かにだが嬉しそうに口の端を緩ませるのだった。
夕食を食べ終えるとノックスが用意した風呂を勧められた。
ライキは食事ができる程度に手の痺れは抜けていたがまだ自力で歩くことは出来なかったので、一人での入浴は無理そうだからとリーネと一緒に入らせてもらうことにした。
そのほうが自分達より後に入浴する人に早く順番を回せるし、未だ薬が効いて勃起したままの下半身をリーネに処理してもらうことも出来るので一石二鳥だと思ったのだ。
ライキは移動の力で身体を浮かせて湯船に浸かり、身体が温まると湯船から出てサイドに置かれた木の椅子に腰掛けリーネに身体を洗ってもらう。
全裸のリーネに身体中を優しく擦られ、まだ収まらない股間が更に反応して限界まで硬く熱くなり、酷く脈打つ。
それを見たリーネが頬を染めて微笑んだ。
「ライキ、凄くビキビキになってるね・・・。
ずっと我慢してて辛かったでしょ?」
「ははっ、まぁ・・・。
でもいつもみたいにリーネに興奮して勃起したわけじゃないからか移動の力のコントロールも出来るし、たまに思い出したのかのようにムズムズはするけどそこまで辛くはなかったかな?
このビキビキはリーネの裸を見て興奮が上乗せされたせいだし(笑)」
「えっ!?そ、そうなの!?
んもぅ・・・エッチ・・・
・・・それじゃ・・・お口で抜いてあげるね・・・♡」
リーネは敷かれたシートの上に四つん這いになり、ライキの熱り立った竿を左手で支えると、濡れた髪を肩にかけてからゆっくりとそれを咥えこんだ。
「うくっ・・・リーネっ・・・♥」
待ちに待った暖かく濡れた感触に堪らずピクンっと反応するライキ。
「んっ・・・ふうっ・・・♡」
リーネは軽く声を漏らしながら彼の敏感な部分を的確に刺激し追い立ててくる。
「ぁ・・・んうっ・・・リーネ・・・ヤバい・・・♥
すぐに出そうだリーネ・・・!」
ライキは息を乱し喘ぎ声を漏らしながらリーネの濡れた髪に手を伸ばし、その髪を揉みくちゃにした。
ライキの足にぐっと力が入りピクピクと痙攣し始める。
彼の絶頂が近いことを感じたリーネは上下のストロークをギリギリまで深く早くし、口の中に収まりきらない竿と玉袋を右手で優しく擦る。
「あっ♡はっ、はあっ♥リーネ・・・俺の可愛いリーネ・・・!
ああっ・・・マジ気持ちいいっ・・・♡♥
あっはっくっ・・・もうイク・・・イクッ!
っくっあっはっあっあっああっ・・・・・・っあっ・・・!!!」
ライキはリーネの口内に溜まりに溜まった精液を吐き出した。
それをコクンっと喉を鳴らして飲み込むリーネ。
そして二人の身体が透き通りながら夜空へと昇っていく。
「・・・フェリシア様と師匠に色々と話たいことがあるけど、今は風呂の順番を待ってる人もいることだしそれは後にしてすぐに戻ろうか。」
「う、うん・・・。」
リーネはまた後で空に昇ることになると匂わせる彼のセリフに顔を赤く染め、そっとその腕にしがみつくのだった。
入浴を終えた二人はノックスに風呂から上がったことを知らせると、本日の就寝場所であるレオンが張ったヨレヨレのテントへと向かった。
彼が最初に張った出来の酷い方のテントはモニカが幾らか手直しした上で既に彼とモニカが使用していたので、二人は少し離れたところに貼られたマシな方のテントへと入った。
それでもあちこち隙間風が入りまくりな難ありなテントに、
「これは・・・今が夏で良かったかも。」
とライキが苦笑いをした。
「金獅子さんには悪いけど・・・本当だね!」
とリーネもクスクスと笑う。
「あちこち手直ししたいところだが、まだ力があまり入らないから無理だな・・・。
仕方無い、このまま使おう・・・。
野宿よりもマシだ・・・。」
「虫が入ってくるから網を張って線香を焚こうか。
じゃないと翌朝虫刺され跡だらけになっちゃう!」
そう言ってリーネが網をかけて線香を焚いた後は、先程のリーネのフェラによりライキの股間は一応収まっていたので、まずは二人同じ寝袋に入りくっつきながら話を始めた。
「本当に未遂に済んでよかった・・・
でもライキ、怖かったよね・・・」
「・・・奴らの思い通りにされることで、リーネとつがいでいられなくなると思うと怖かったな・・・。
だが俺は男だし、不快な思いはさせられたけどリーネみたいに貞操観念も強くないし、失うものもないから平気だよ。
中には俺がされたことを羨ましいと思う男もいるんじゃないか?
まぁ俺は二度とゴメンたけどな・・・。」
ははっと自嘲気味にライキは笑った。
「平気な筈ないよ!
心が蹂躙されたんだよ?
許せないよ・・・・・。
・・・・・解毒や身体の傷は手当て出来ても、ライキが心に受けた傷までは直してあげられないのが悔しい・・・・・」
そう言ってリーネはまつ毛を伏せ、空色の瞳を涙で滲ませて悲しげに揺らした。
ライキはそっとリーネの頬に手を当てると頭を振った。
「・・・そんなことないよ。
リーネはコンプレックスを刺激されても揺るがずに俺を信じてくれたし、俺のためにドールズ全員を引っ叩いてくれた。
あれ見てドールズにされたことなんてどうでも良くなったし、すげー嬉しかった・・・。」
「・・・本当は引っ叩くくらいじゃ済ませたくなかったけどね・・・。」
とリーネは一瞬黒く表情を陰らせて呟いた後、また元の表情に戻って続けた。
「・・・コンプレックスのことはね?
正直まだなくなったわけじゃないけど、森の青鹿亭でルウナの服を着てウエイトレスをした日、巨乳の女性客にからまれているライキを信じられなくて傷つけたことがあったでしょ?
それ以来周りから何を言われたってライキの気持ちを信じることに決めたんだ・・・。」
「そっか・・・嬉しい・・・
信じてくれてありがとう・・・。」
ライキは柔らかく微笑むとリーネを今込められるだけの力を込めて抱きしめた。
「ううん。
ライキこそ、意識も朦朧として身体も動かない中、私の元へと飛んできてくれて本当にありがとう・・・。」
今度はリーネがそう言ってライキをギュッと強く抱き締め返した。
「いや・・・俺も何故あの時射精もしていないのに射精したときのように天井を抜けて空へ昇れたのかわからないんだ。
とにかくすぐにリーネの側に行きたいって強く念じたのは覚えてるけど・・・。
今も試しに”荷馬車に戻りたい”と念じてみてるんだが、この隙間だらけのテントでもやっぱり壁抜けは出来ないみたいなんだ・・・。
だからあの時の壁抜けは、常に出せるわけじゃない特別なものだったんじゃないかと思う・・・。」
「そっか・・・。」
「うん・・・。
次に昇ったとき、フェリシア様に聞いてみるよ。」
「うん。
でも・・・盛られた薬にダルダンテ神の力が働いてたのは確実なのに、ドールズの中の誰の目も赤くならなかったんだよね?
何故なんだろう・・・?」
とリーネが小首をかしげた。
「さぁな。
おそらくダルダンテに通じているのはセディスだが、金獅子同様に何かしらのメリットがあって、操られなくともダルダンテの使いをやっているんだと思う。
他の4人は仲間に引き込まれてはいても、全てを知らされてはいない気がする。
見た感じ、他の4人に◆の印は無かったしな。
セディスは服を脱がなかったから印は確認出来ていないが・・・。」
とライキ。
「操るまでもなく思い通りになる・・・か・・・。
ダルダンテ神に恋してる・・・とかじゃないよね?」
リーネが苦笑しながら言った。
「まさか。
フェリシア様から奴の話を聞いた限りそれはないと思う。
だが待てよ?
神使になりたくて自ら使いになっているのかも・・・?」
ライキはその線は濃いかもしれないなと、後半は表情をはっとさせながら言った。
「神使に?」
「うん。
神使になれば不老だし異能の力を貰えるだろう?
人の世に思い入れがない者ならその神に特別な感情が無くともそうやって神の仲間入りをしたいと望むこともあるかもしれない。
それにダルダンテ神にとっても赤い目をしている人間は俺等も警戒するから、操作せずに動いてくれる人間のほうが俺達を油断させやすく便利だろうしな。
ダルダンテ神はアーシェさんの子孫の監視・束縛と、金獅子にも恐らく監視目的で◆の印を与えたりはしているけど、寵愛の民と神使はまだいないはずだ。
神使になることを望む者にとっては案外狙い目な神なのかも・・・。」
「そっか・・・。」
リーネも同意して頷いた。
「その可能性についてもフェリシア様に話してみよう。」
「うん。
あと気になってたんだけど、リリ様に使われてたマリオネットとワインに入れられた薬や毒を、セディスさんが独自に配合したとは考えにくいの。
多分ダルダンテ神国の優秀な薬師がバックにいる気がする・・・。
今後そのあたりのことも気をつけたほうがいいかもしれない・・・。」
「うん・・・そうだな・・・」
「明日からどうなるのかな。
ライキも荷馬車番になったし、リリ様の護衛を私とモニカさんだけでしなきゃならない。
道中に出てくる魔獣は私とモニカさんでも対応出来そうだけど、盗賊団と遭遇したらリリ様を守れるかな?」
そう言って不安気に眉を寄せるリーネに対し、ライキは言った。
「そうだな・・・。
俺の闇魔法”シャドウクローン”でリーネに俺の影をつけよう。」
「影?」
「うん。
この影は離れていても操作が出来るし、意識を集中すれば影が見ているビジョンを俺が見ることも出来るんだ。
デイブレイクを倒した経験値で俺がレベルアップしたから影の使い勝手が少し良くなっててさ。
音声も影を通して伝えられるようになったから、リーネと離れていても会話ができるよ。」
「本当!?
通話器みたい!」
「うん。
ただし影には実態がないから敵に攻撃は出来ないし、軽い衝撃を一撃でも受けるとあっさり消えてしまうから、扱いには気をつけなきゃならないけどな。
だが影が生きていれば異変にすぐ気付けるし、リーネが影を通して俺を呼べばすぐに移動の力で飛んでいける。
だから大丈夫だよ。」
「うん、心強い・・・!」
リーネがホッとしたように微笑んだ。
そんな彼女の笑顔を見てライキはニヤッと笑うと、再び硬くなったイチモツを彼女の下腹部にグッと押し付けた。
「さて・・・フェリシア様と師匠にたくさん話もあることだし、そろそろ風呂で話してたコトをしようか・・・
リーネ♥」
「んっ・・・さっき抜いてばかりなのにまたこんなに大きくなってる・・・」
頬を赤く染めて口元を波打たせ、恥ずかしそうに目を逸しながらリーネが言った。
「ん・・・今夜は暑いしリーネも薄着で汗ばんできたから、こうしてくっついてるだけですぐにスイッチ入るって・・・」
「んもう・・・ライキのエッチ・・・
ライキまだいつもみたいには動けないでしょ?
もう一度お口でシてあげるね・・・♥」
リーネがそう言って彼の下半身に潜り込もうとすると、ライキがその手を掴んで引き止めた。
そして、
「待って・・・
フェラもいいけど、今度はリーネのエロいところを沢山見たい・・・。
リーネが上になってよ。」
と、意地悪に微笑んで誘う。
「えっ・・・!?
そ、そんな・・・私上になったことなんてないし、自信ないよ!?」
リーネは素っ頓狂な声を上げて汗を飛ばした。
「大丈夫・・・教えるから。
服全部脱いで俺の上に乗って・・・?」
リーネは戸惑いながらも言われた通りにネグリジェを脱いだが、パンツまで脱ぐことは恥ずかしかったのか、それだけを残しておずおずとライキに跨った。
ライキは彼女のその姿に更に股間を熱くすると、まだ力の入らない手を伸ばしてその胸を摘み、更には下腹部に向かって指を滑らせ、パンツの中にそっと指を差し入れた。
「あっ♡・・・んっ・・・ひあぁ♥」
リーネが艶のある甘い声を上げる。
彼女の花園は既に熱く火照り、ヌルヌルに濡れていた。
「えっろ・・・何もしてないのに濡れてる♥」
「そ、それは・・・さっきお風呂でフェラしたから・・・・・」
とリーネは顔を湯立てさせながら蚊の鳴くような声で言った。
「ははっ、そっか♡
でもこれだけ濡れてるなら素股も大丈夫そうだ。
パンツも早く脱いで・・・」
リーネはようやく観念したのか恥じらいながらパンツを下ろし、白くなめらかな脚からそっとその三角の布を抜き取った。
その艶かしい光景にライキは堪らなくなってゴクッと生唾を飲む。
「・・・ゆっくりと腰を落として・・・ナカに入らないように・・・
そう・・・手でちんこ押さえて良いところに当てて・・・
んっ♡・・・そのまま動いてみて・・・」
リーネは真っ赤っ赤な顔で泣きそうになりながら辿々しく身体を上下に動かした。
「こ、こう・・・?」
「・・・いいなその表情・・・唆られる♥
でも動きはまだまだだな。
もっと大きく激しく動いて?」
「えっ!?
こ、こ、こう??
やっ・・・やっ♥
・・・こんなの・・・やあっ♡♥・・・!!」
リーネの動きに合わせて美しい胸がぷるぷると小さく震え、テントが軋む。
羞恥の余り、耳まで赤く染めたリーネの目からは涙が飛び散り、ライキの顔に数滴落ちた。
「あーいい眺め♡
いつも俺が上だったけど、たまにはこうして下からリーネのエロいところを見上げるのもいいな♥
ぷるぷるスライ厶みたいに震える胸エッロ・・・♡♥
その泣き顔もマジ最高なんだけど♥♥」
「馬鹿ぁ!ヤダぁ!
こんなの恥ずかしすぎだよ・・・!!」
「ほらリーネ、休んでないで頑張って腰振って。
じゃないと俺もリーネもイケないだろ?」
「んも~~~ライキのドS!!」
一方、隣のテントの金獅子とドSなメイドもモニカがレオンの上に騎乗する形でイチャイチャしていた。
「うふふ、あちらも騎乗位でしょうか?
恥ずかしがってるリーネさんの声が聴こえますわ♡
リーネさん騎乗位は初めてかしら・・・?
可愛らしい・・・♥」
「・・・插入出来ない癖に・・・。
素股でそんなに気持ちよくなれるものか?」
と呆れたようにレオンが言った。
「あら、結構いいと聞きますわよ?
試してみます?」
モニカは猫のようにいたずらっぽく笑うと、レオンの硬くなった竿を左手て支えながらそっと腰を落とした。
「・・・・・
あっ♥・・・入っちゃいました♥
あっ♡あっ♥」
ズププププ・・・とレオンのものを鞘に収めながら恍惚の表情を浮かべるモニカ。
「駄目じゃないか・・・。
こんなに簡単に入るならっ・・・あいつらっ・・・誓約破って・・・るんじゃ・・・っ♡」
レオンは彼女のナカの心地良さに喘ぎ声を混ぜつつ言った。
「銀色狼さんのモノは大きかったですし、リーネさんも処女だから、うっかり入っちゃうなんて心配殆どないんでしょう♡」
「・・・そ、そうか・・・。
お前もあいつみたいに大きい方が・・・っあ♡
・・・やっぱり良いのか・・・?」
レオンは複雑に顔を歪ませながら彼女に尋ねた。
「・・・恋をしていない女ならそれが男の人を選ぶ基準になることもありえるのでしょうけど・・・。
恋をしている女は好きな殿方のモノしか興味ないんです♥
あっ♡♥レオン様レオン様・・・♡♥
レオン様の、奥に当たってる♥」
大きく形の良い乳房をブルンブルンと揺らしながら激しく腰を振るモニカ。
「あっくっ♡モニカっ・・・モニカっ・・・!」
コトが済んだ二人は快楽の余韻に浸りながら同じ寝袋に入り、レオンがモニカに腕枕をしてからピロートークを交わしていた。
「・・・そう言えば、レオン様もドールズの皆さんに流されてなかったのですね?」
「言っただろう?
あれは彼女達が肉食過ぎてその気になれなかったって・・・。
草食系の処女が5人で迫ってきたなら僕は流されたかも知れないが、そんなのは相手が肉食売女じゃないと有り得ないシチュエーションだしな。」
フン・・・と鼻息を軽く漏らしながらレオンが言った。
「あら。
本質ではドMなレオン様ならそれも満更ではないのかと思いましたけど?」
クスッと笑いながらモニカが言った。
「だから僕は別にドMじゃないといつも言っているだろう?
・・・僕を思い通りにしようなんて、お前だけで結構なんだよ・・・。」
照れて頬を染め、彼女から目を逸しながらレオンが言った。
「うふふ・・・そうですか!
それなら私もリーネさんのように信じてあげられればよかったかしら?」
「・・・お前が僕を信じられなかったのは、今までの僕の言動がその結果を産んだんだとお前自身が言っただろう?」
「うふふ!そうですけど、もしも私がリーネさんみたいにレオン様と関係を持とうと近づく女性を引っ叩いて回ったりしたら、浮気をやめてくださるのかしら・・・?なんて、少し気になってしまって。
そんなことをしたら、束縛が窮屈になったレオン様は私から逃げて行ってしまうかしら?」
モニカはそう言うといたずらっぽく小首をかしげてみせた。
「・・・さてどうかな。
いつも余裕綽々なお前があそこまで感情を露わにして妬いてくれるというのなら、悪い気はしないかもな・・・。」
モニカの下ろした栗色の髪を手で梳かしながらレオンは柔らかく微笑んだ。
「まぁ、そうですの?
それなら今後のレオン様次第ではそういった行動も検討してみますわね。」
「・・・・・。」
レオンはモニカの本気とも冗談とも区別がつかない発言に冷や汗を垂らした後話題を変えた。
「ところで僕が銀色狼を助ける証言をしたことで、リーネちゃんの僕に対する好感度はかなり上がったみたいだな。
このままどんどん僕の良いところを見せて本気で惚れさせれば、銀色狼と命の奪い合いをせずとも目的が達成され、ダルダンテでの地位を手に入れることができるぞ。」
「・・・レオン様が銀色狼さんを上回るほどの好感度をリーネさんから得て乗り換えさせるのは、一生をかけても無理だと思いますけど。」
モニカは彼に呆れたようにそう返した。
「・・・上回らくてもいい。
ある程度好感度を上げたところで銀色狼にリーネちゃんを賭けた勝負を挑み、それに勝てばいい。
前のように銀色狼に実力以上の力を発揮されれば僕は勝てないが、この黒の剣を使えばかの神の力により僕の剣撃が強化され、それも容易く叶うはずだからな・・・。
今のリーネちゃんの好感度でその勝負を仕掛けて銀色狼に勝ったとしても、リーネちゃんは僕を受け入れられず最悪自害するかもしれない。
だが、あの女神のペンダントでも弾かれない程度に僕を好いてくれているのなら、リーネちゃんも銀色狼を諦めて僕のものになることを受け入れられるはずだ。
それにモニカ・・・そのときはお前の存在も友としてリーネちゃんの大きな心の支えになるはずだ。
目的を達成した先も、メイドとしてずっと僕の側にいてくれるんだろう?」
レオンは真面目な表情に不安を少し漂わせながらモニカの顔を覗き込んだ。
「・・・レオン様。
かの神はレオン様を”器”にと望まれてあの黒い剣を渡したのですよ?
当然その意味をお解りですよね?
あの剣を抜けば、レオン様の精神にかの神の精神が深く入り込み、レオン様ではなくなるということです。」
モニカは厳しい顔を彼に向けてそう言った。
「・・・わかっている。
かの神は自らの肉体を犠牲にして研究をしてきたために自分の容姿に大層自信が無いらしい。
僕はラスター・ナイトの血を引き強く、更には見た目も美しい。
彼にとっての僕は、理想の自分の姿そのものなのだろう。
だが、かの神に心を明け渡すのは閨だけの約束だ。
かの神は初恋の人の子孫であり生き写しのリーネちゃんを妻にして、毎晩セックス出来ればそれが僕の身体を通しての行為であったとしても満足らしいからな。
その時以外は僕の精神は僕のままでいられる。
表向きにはリーネちゃんが僕の妻になるが、僕が僕のときに愛しているのはお前だ。
だから夜以外は今までと変わらない。」
「・・・果たしてそんなにうまい話なのでしょうか。
私にはそれは最初だけで、そのうち昼夜関係なくレオン様の精神をかの神に持っていかれるようになると思えてなりません・・・。
仮にレオン様が言う通りの条件が続くとしても、そのことにより私達の関係は大きく変わってしまいますわ。
レオン様がリーネさんを勝ち得たのなら、私はレオン様のメイドの真似事など辞めて、ジャポネに帰らせていただきます。」
「ジャポネに帰るだと!?」
レオンは眉を寄せて声を荒らげた。
「だってレオン様と私が関係を持ては、奥様となったリーネさんを裏切ることになってしまいます・・・。
かと言って、レオン様に求められて拒み続ける自信も私にはない・・・。
・・・私はそんな関係に流されるだけの、都合のいい女にはなりたくありません・・・!」
モニカは彼の目を見てキッパリとそう告げた。
「そんな・・・そんな・・・嫌だ!
お前がいなくなるなんてとても耐えられない・・・・・!!」
レオンはみるみる青ざめ狼狽えると首を横に振った。
それに対してモニカは真剣な表情でこう言った。
「・・・私を失うのが嫌だと仰ってくださるのなら、いっそ左手ごと◆印を切り落とし、黒い剣を手放してしまえばいいんです。
そうすればレオン様は自由になれます。」
「何だと・・・!?
腕を切り落とせなど・・・本気で言っているのか!?」
レオンは眉間にシワを寄せて彼女の肩を掴んだ。
彼女は構わずに続けた。
「そして、銀色狼さんと空駒鳥さんのお二人と心よりお友達となり、フェリシア神国での国民権をどうにか手に入れて、フォレストサイド村で何かお仕事を見つけて暮らしていかれたらいいのです。
雨期の間のフォレストサイドでの日々・・・それに先程の食事の席でも、銀色狼さんの近くで素のままの貴方でいるときが、一番幸せそうに見えましたよ?」
そう言ってモニカは穏やかに微笑んだ。
レオンはその言葉に少しの間黙り込み表情を僅かに緩めたが、再び表情を陰らせ低い声でこう言った。
「・・・僕の剣技は両手を使う。
左手を失えばもう騎士ではいられなくなる。
そしたら僕が騎士として認められることもなくなるし、母様の無念も果たせない・・・。」
「アンジェリカ様の無念・・・ですか?」
モニカが眉を寄せて尋ねた。
「あぁ・・・。
これはナイト家の者にしか知られていないことだが、僕の父はラスター・ナイトの血の繋がらない弟の末裔であり、ナイト家といってもラスター・ナイトの血縁じゃないんだよ・・・。
だから5英雄の末裔を名乗るのくせにあんなにポンポンと子供を増やせるんだ・・・。
本当のラスター・ナイトの血を継ぐ者は、細々としかその血を繋いではいけない・・・。
ナイト家に追いやられて平民として育った僕の母様こそが、本物のラスター・ナイトの末裔だったんだ・・・!
父はどうにかラスター・ナイトの血を血族に入れようと躍起になって母様を探し出し、その美しさに恋をし妻に迎え入れた癖に・・・。
母様が先祖から受け継いだこの”白の剣”を自分の物とばかりに奪っておいて、後はお前も知っての通り、数年後にはあのエカテリーナと出来てまんまとの口車に乗せられ、母様になき罪を擦り付けて処刑し、更には今や僕だけが唯一のラスター・ナイトの血を引く者だというのに、その僕を罪人である母の子供だと言う理由で国から追放し、ラスター・ナイトとは何の縁もゆかりもないエカテリーナの息子、ルーカスを跡継ぎにするなんて公表しやがった!
そんな冒涜見過ごせるものか!
何としてもあの男をナイト家当主から引きずり落とし、エカテリーナとルーカスを処刑し、母様が無実であったこと、そして母様こそが真にラスター・ナイトの末裔であったことを世に知らしめてやる!
だからこれは、お前が言うほど簡単に諦められる復讐じゃないんだよ・・・!」
はぁ、はぁ、はぁ・・・感情を吐き出し終えたレオンは険しい顔で息をついた。
モニカはそんな彼の頬に手を伸ばすと、穏やかに優しく返した。
「ええ・・・そうですね・・・・・。
ですが、アンジェリカ様は今でもきっと、復讐やナイト家のことやご自身の身の潔白を証明することよりも、レオン様の本当の幸せを一番に願ってらっしゃると思いますわ・・・。
アンジェリカ様がご存命の頃、私にそうお話して下さいましたもの・・・。
誰がナイト家を名乗っても、その偽りのナイト家がこの先どうなろうとも、もういいではありませんか・・・。
私はレオン様こそが本当のラスター・ナイトの末裔だと存じております。
レオン様がこのフェリシア神国で密かにでもその血と剣技を繋いでいけば、いつかは皆にわかってもらえる日が来ます。
復活が危ぶまれている魔王が復活でもしましたら、当然かつての英雄の子孫に魔王退治のお声がかかるでしょうが、嘘っぱちのナイト家なんてすぐにバレてしまいます。
その時に真のナイト家の末裔ここにありと、レオン様の息子か孫か、もっと先の子孫かもしれませんけど、その白の剣と共にその存在と実力を知らしめてやればいいんです。
それがドSな私が考える、”最も有効であり相手に大打撃を与える復讐”だと思いますわ。」
モニカの言葉にはっとしたレオンは暫く言葉を失っていたが、やがてくしゃくしゃに表情を崩すと青く澄んだ瞳からポタッ、ポタッと大粒の涙を溢した。
そして震える声でこう言った。
「・・・・・・あぁ・・・・・・
確かにそうかも知れない・・・・・・。」
「ええ・・・だからレオン様は自由に生きていいんです。
私もアンジェリカ様と同じです。
あらゆる人生の可能性の中で、”最も幸せな生き方"を選んだレオン様を、その隣でずっとずっと見ていたいのです・・・・・。」
「・・・・・モニカ・・・・・。」
そうして二人は抱擁を交わし、再び唇を重ねるのだった。
食事の席にはドールズの5人とそのドールズと一緒に夕食を食べると馬車のほうへ行ったリリアナ、そしてドールズとリリアナのぶんの食事を運ぶロバートを除く全てのメンバーが揃っており、暖かな焚き火を囲うように設置されたテーブルの上にそれらの料理が置かれ、それぞれ好きなものを皿にとって食べられるようになっていた。
「このシチュー、お肉もお野菜もゴロゴロ入ってて美味しいね!」
とリーネが笑った。
「うん、美味い!
雷羊と角イノシシの2種類の肉を使っているのか・・・。
あ、このソーセージ、火炎鳥に辛味が効かせてあるやつだ・・・。」
それを聞いてメアリが微笑み言った。
「流石狩人の銀色狼さんだべな!
羊と豚系統の肉を使ってるとまでは皆さんわかるだども、雷羊と角イノシシの肉だって特定出来た人は始めてだよ!
ちなみにその雷羊と角イノシシの肉、それからソーセージも、銀色狼さんの実家のものを使わせて貰ってるだよ!
フォレストサイド滞在中にオレンジ・スパの若大将さんに勧められたもんで行ってみたんだけんど、おらが知る中で一番品質の良い肉屋さんだと思ったんで、沢山買い込ませて貰ったんだ!」
「ありがとうございますメアリさん!」
ライキが微笑んでメアリに頭を下げた。
「お嬢様が辛いものを結構お好きなもんで今回は辛味入りのソーセージにしたんだけんど、苦手な人はそれ以外を食べてくんろ!」
と、皆に向けてメアリがそう呼びかけた。
「・・・このピエロギっていうお料理、見た目が餃子みたい・・・
具は全然違うけど美味しい・・・!
フルーツの入った甘いのもあるのね!
珍しいけどこれもすっごく美味しい!」
リーネは今度はピエロギを数種皿に取って食べ比べていた。
「ぎょうざ?」
とライキが小首を傾げた。
「うん、ニホン国のカテー料理なの!
角イノシシの挽肉に白菜、ニラ、にんにくを混ぜて、それを小麦粉で作った薄い皮に包んでパリパリに焼いて、お醤油とビネガーと色んなスパイスで漬け込んだオイルを混ぜたソースにつけて食べるの!
そういえばおばあちゃんがいなくなってから作ってなかったなぁ・・・
フォレストサイドにもマウルタッシェンっていうこれに似た料理があるよね?」
「うん。
母さんが時々作るあの枕みたいな形の肉入りパスタが入ったスープな。
でもリーネの餃子も俺、食ってみたいな!」
「それじゃあ今度一緒に作ろっか!」
「うん!
これって一個一個包むんだよな?
大変じゃないのか?」
「一人で包むと大変だけど、誰かと一緒だと楽しいよ!
私は時々失敗して皮を破いちゃうけどね!
ライキは包むのとっても上手そう!」
二人がそんなことを笑いながら話していると、レオンが割って入って来た。
「アデルバートにもペリメニという似た料理があるぞ。
見た目は丸く包み方は違うが、薄い皮に具を入れて茹でる料理というところは同じだ。
具は挽肉と玉ねぎが一般的だな。
それにハーブやバター、サワークリームをつけて食うんだ。」
「へぇ~っ、ハーブにバターにサワークリームかぁ!
ペリメ二の材料は餃子に割と近いから、餃子のソースをつけても美味しいかもしれませんね!
逆に餃子にバター、サワークリームも合うかも!」
とリーネが笑って返した。
「ふふっ、リーネちゃん笑うとますます可愛いね♡
僕もリーネちゃんの作る餃子を食べてみたいなぁ!
包むのを手伝ったら僕にも食べさせてくれるかな?」
そう言ってレオンは大抵の女子なら彼の虜になってしまいそうなキラキラスマイルをリーネに放った。
それを見てヒクッと頬を引き攣らせ頭に血管を浮かべたライキが、レオンのスマイルの狙いに気付かずキョトンとしているリーネよりも先にぶっきらぼうに答えた。
「・・・いや、いい。
あんた、あのテントを見る限り酷く不細工な餃子を量産しそうだから・・・。」
「なっ、何だと!?」
レオンが不満そうに眉を吊り上げた。
「うふふっ!
確かに金獅子さんはそうかも・・・!
だけど見た目が不細工になっても味は同じなんだし、金獅子さんがやりたいのならやらせてあげたらいいんじゃない?」
リーネが屈託なく笑ってそう言った。
「・・・リーネがいいなら俺は別に構わないけど・・・。」
ライキはレオンにまだ少しピリつきながらも、リーネらしい返事に表情を緩めて頷いた。
「それでは今度皆さんで色々皮で包む料理を作って食べ比べをしてみませんか?
実はジャポネにもギョーザというお料理があるんです。
しかもリーネさんのものと具も作り方もソースまで同じなんです!
ですけど同じお料理でも各家庭で個性が出ますから、きっとそれぞれ違った美味しさがあって楽しいと思いますよ?」
モニカが両手を合わせ、笑顔でそう提案した。
「わぁ!いいですね!
是非やりましょう!餃子パーティー♥
ねっ、ライキ!」
「・・・そうだな!
それじゃいつがいいかな・・・。
俺等はこの任務が終わればフォレストサイドに戻りますが、モニカさんたちは?」
「私はレオン様が決められる通りに致します。
レオン様はどうなさるおつもりなのですか?」
モニカはニコニコしながらレオンに話題を振った。
レオンは少し照れたように頬を染めてから答えた。
「・・・冒険者の仕事が多いのはエングリアだからまずはそこに戻りたいところだが、ボラントからエングリアはかなり遠いから、ひとまずフォレストサイドに戻るつもりだ。
あそこにも小さいが冒険者ギルド支部があるし、そのままフォレストサイドからエングリア方面へ行けそうな仕事を待つのもありかなと。
無ければ自力でエングリアに行かなければならないが・・・。」
「そうか・・・。
俺達には移動の力があるからその辺りは苦にならないが、冒険者が遠征任務の後にエングリアまで戻るのは馬車を使ってもかなりの日数と費用がかかるしキツイよな・・・。
狩人みたいに移動用の魔獣が使役出来れば良いんだが・・・。
それはともかくとして、任務終了後にあんたらもフォレストサイドに戻るっていうなら、その時に都合をあわせてうちで餃子パーティーをやろうか。
森の青鹿亭の近くの村の一番端、─Hunt─と看板の出ている家だから。」
「いいのか・・・?
モニカはともかく、僕がお前の家に行っても・・・」
レオンが少し不安気に顔を上げ、そう尋ねた。
「・・・うん。
今のあんたならいいよ。
歓迎する。
まぁリーネを口説き落とそうとするならその場で締め出すけどな?」
ライキがそう言って少し意地悪に笑うと、レオンは僅かにだが嬉しそうに口の端を緩ませるのだった。
夕食を食べ終えるとノックスが用意した風呂を勧められた。
ライキは食事ができる程度に手の痺れは抜けていたがまだ自力で歩くことは出来なかったので、一人での入浴は無理そうだからとリーネと一緒に入らせてもらうことにした。
そのほうが自分達より後に入浴する人に早く順番を回せるし、未だ薬が効いて勃起したままの下半身をリーネに処理してもらうことも出来るので一石二鳥だと思ったのだ。
ライキは移動の力で身体を浮かせて湯船に浸かり、身体が温まると湯船から出てサイドに置かれた木の椅子に腰掛けリーネに身体を洗ってもらう。
全裸のリーネに身体中を優しく擦られ、まだ収まらない股間が更に反応して限界まで硬く熱くなり、酷く脈打つ。
それを見たリーネが頬を染めて微笑んだ。
「ライキ、凄くビキビキになってるね・・・。
ずっと我慢してて辛かったでしょ?」
「ははっ、まぁ・・・。
でもいつもみたいにリーネに興奮して勃起したわけじゃないからか移動の力のコントロールも出来るし、たまに思い出したのかのようにムズムズはするけどそこまで辛くはなかったかな?
このビキビキはリーネの裸を見て興奮が上乗せされたせいだし(笑)」
「えっ!?そ、そうなの!?
んもぅ・・・エッチ・・・
・・・それじゃ・・・お口で抜いてあげるね・・・♡」
リーネは敷かれたシートの上に四つん這いになり、ライキの熱り立った竿を左手で支えると、濡れた髪を肩にかけてからゆっくりとそれを咥えこんだ。
「うくっ・・・リーネっ・・・♥」
待ちに待った暖かく濡れた感触に堪らずピクンっと反応するライキ。
「んっ・・・ふうっ・・・♡」
リーネは軽く声を漏らしながら彼の敏感な部分を的確に刺激し追い立ててくる。
「ぁ・・・んうっ・・・リーネ・・・ヤバい・・・♥
すぐに出そうだリーネ・・・!」
ライキは息を乱し喘ぎ声を漏らしながらリーネの濡れた髪に手を伸ばし、その髪を揉みくちゃにした。
ライキの足にぐっと力が入りピクピクと痙攣し始める。
彼の絶頂が近いことを感じたリーネは上下のストロークをギリギリまで深く早くし、口の中に収まりきらない竿と玉袋を右手で優しく擦る。
「あっ♡はっ、はあっ♥リーネ・・・俺の可愛いリーネ・・・!
ああっ・・・マジ気持ちいいっ・・・♡♥
あっはっくっ・・・もうイク・・・イクッ!
っくっあっはっあっあっああっ・・・・・・っあっ・・・!!!」
ライキはリーネの口内に溜まりに溜まった精液を吐き出した。
それをコクンっと喉を鳴らして飲み込むリーネ。
そして二人の身体が透き通りながら夜空へと昇っていく。
「・・・フェリシア様と師匠に色々と話たいことがあるけど、今は風呂の順番を待ってる人もいることだしそれは後にしてすぐに戻ろうか。」
「う、うん・・・。」
リーネはまた後で空に昇ることになると匂わせる彼のセリフに顔を赤く染め、そっとその腕にしがみつくのだった。
入浴を終えた二人はノックスに風呂から上がったことを知らせると、本日の就寝場所であるレオンが張ったヨレヨレのテントへと向かった。
彼が最初に張った出来の酷い方のテントはモニカが幾らか手直しした上で既に彼とモニカが使用していたので、二人は少し離れたところに貼られたマシな方のテントへと入った。
それでもあちこち隙間風が入りまくりな難ありなテントに、
「これは・・・今が夏で良かったかも。」
とライキが苦笑いをした。
「金獅子さんには悪いけど・・・本当だね!」
とリーネもクスクスと笑う。
「あちこち手直ししたいところだが、まだ力があまり入らないから無理だな・・・。
仕方無い、このまま使おう・・・。
野宿よりもマシだ・・・。」
「虫が入ってくるから網を張って線香を焚こうか。
じゃないと翌朝虫刺され跡だらけになっちゃう!」
そう言ってリーネが網をかけて線香を焚いた後は、先程のリーネのフェラによりライキの股間は一応収まっていたので、まずは二人同じ寝袋に入りくっつきながら話を始めた。
「本当に未遂に済んでよかった・・・
でもライキ、怖かったよね・・・」
「・・・奴らの思い通りにされることで、リーネとつがいでいられなくなると思うと怖かったな・・・。
だが俺は男だし、不快な思いはさせられたけどリーネみたいに貞操観念も強くないし、失うものもないから平気だよ。
中には俺がされたことを羨ましいと思う男もいるんじゃないか?
まぁ俺は二度とゴメンたけどな・・・。」
ははっと自嘲気味にライキは笑った。
「平気な筈ないよ!
心が蹂躙されたんだよ?
許せないよ・・・・・。
・・・・・解毒や身体の傷は手当て出来ても、ライキが心に受けた傷までは直してあげられないのが悔しい・・・・・」
そう言ってリーネはまつ毛を伏せ、空色の瞳を涙で滲ませて悲しげに揺らした。
ライキはそっとリーネの頬に手を当てると頭を振った。
「・・・そんなことないよ。
リーネはコンプレックスを刺激されても揺るがずに俺を信じてくれたし、俺のためにドールズ全員を引っ叩いてくれた。
あれ見てドールズにされたことなんてどうでも良くなったし、すげー嬉しかった・・・。」
「・・・本当は引っ叩くくらいじゃ済ませたくなかったけどね・・・。」
とリーネは一瞬黒く表情を陰らせて呟いた後、また元の表情に戻って続けた。
「・・・コンプレックスのことはね?
正直まだなくなったわけじゃないけど、森の青鹿亭でルウナの服を着てウエイトレスをした日、巨乳の女性客にからまれているライキを信じられなくて傷つけたことがあったでしょ?
それ以来周りから何を言われたってライキの気持ちを信じることに決めたんだ・・・。」
「そっか・・・嬉しい・・・
信じてくれてありがとう・・・。」
ライキは柔らかく微笑むとリーネを今込められるだけの力を込めて抱きしめた。
「ううん。
ライキこそ、意識も朦朧として身体も動かない中、私の元へと飛んできてくれて本当にありがとう・・・。」
今度はリーネがそう言ってライキをギュッと強く抱き締め返した。
「いや・・・俺も何故あの時射精もしていないのに射精したときのように天井を抜けて空へ昇れたのかわからないんだ。
とにかくすぐにリーネの側に行きたいって強く念じたのは覚えてるけど・・・。
今も試しに”荷馬車に戻りたい”と念じてみてるんだが、この隙間だらけのテントでもやっぱり壁抜けは出来ないみたいなんだ・・・。
だからあの時の壁抜けは、常に出せるわけじゃない特別なものだったんじゃないかと思う・・・。」
「そっか・・・。」
「うん・・・。
次に昇ったとき、フェリシア様に聞いてみるよ。」
「うん。
でも・・・盛られた薬にダルダンテ神の力が働いてたのは確実なのに、ドールズの中の誰の目も赤くならなかったんだよね?
何故なんだろう・・・?」
とリーネが小首をかしげた。
「さぁな。
おそらくダルダンテに通じているのはセディスだが、金獅子同様に何かしらのメリットがあって、操られなくともダルダンテの使いをやっているんだと思う。
他の4人は仲間に引き込まれてはいても、全てを知らされてはいない気がする。
見た感じ、他の4人に◆の印は無かったしな。
セディスは服を脱がなかったから印は確認出来ていないが・・・。」
とライキ。
「操るまでもなく思い通りになる・・・か・・・。
ダルダンテ神に恋してる・・・とかじゃないよね?」
リーネが苦笑しながら言った。
「まさか。
フェリシア様から奴の話を聞いた限りそれはないと思う。
だが待てよ?
神使になりたくて自ら使いになっているのかも・・・?」
ライキはその線は濃いかもしれないなと、後半は表情をはっとさせながら言った。
「神使に?」
「うん。
神使になれば不老だし異能の力を貰えるだろう?
人の世に思い入れがない者ならその神に特別な感情が無くともそうやって神の仲間入りをしたいと望むこともあるかもしれない。
それにダルダンテ神にとっても赤い目をしている人間は俺等も警戒するから、操作せずに動いてくれる人間のほうが俺達を油断させやすく便利だろうしな。
ダルダンテ神はアーシェさんの子孫の監視・束縛と、金獅子にも恐らく監視目的で◆の印を与えたりはしているけど、寵愛の民と神使はまだいないはずだ。
神使になることを望む者にとっては案外狙い目な神なのかも・・・。」
「そっか・・・。」
リーネも同意して頷いた。
「その可能性についてもフェリシア様に話してみよう。」
「うん。
あと気になってたんだけど、リリ様に使われてたマリオネットとワインに入れられた薬や毒を、セディスさんが独自に配合したとは考えにくいの。
多分ダルダンテ神国の優秀な薬師がバックにいる気がする・・・。
今後そのあたりのことも気をつけたほうがいいかもしれない・・・。」
「うん・・・そうだな・・・」
「明日からどうなるのかな。
ライキも荷馬車番になったし、リリ様の護衛を私とモニカさんだけでしなきゃならない。
道中に出てくる魔獣は私とモニカさんでも対応出来そうだけど、盗賊団と遭遇したらリリ様を守れるかな?」
そう言って不安気に眉を寄せるリーネに対し、ライキは言った。
「そうだな・・・。
俺の闇魔法”シャドウクローン”でリーネに俺の影をつけよう。」
「影?」
「うん。
この影は離れていても操作が出来るし、意識を集中すれば影が見ているビジョンを俺が見ることも出来るんだ。
デイブレイクを倒した経験値で俺がレベルアップしたから影の使い勝手が少し良くなっててさ。
音声も影を通して伝えられるようになったから、リーネと離れていても会話ができるよ。」
「本当!?
通話器みたい!」
「うん。
ただし影には実態がないから敵に攻撃は出来ないし、軽い衝撃を一撃でも受けるとあっさり消えてしまうから、扱いには気をつけなきゃならないけどな。
だが影が生きていれば異変にすぐ気付けるし、リーネが影を通して俺を呼べばすぐに移動の力で飛んでいける。
だから大丈夫だよ。」
「うん、心強い・・・!」
リーネがホッとしたように微笑んだ。
そんな彼女の笑顔を見てライキはニヤッと笑うと、再び硬くなったイチモツを彼女の下腹部にグッと押し付けた。
「さて・・・フェリシア様と師匠にたくさん話もあることだし、そろそろ風呂で話してたコトをしようか・・・
リーネ♥」
「んっ・・・さっき抜いてばかりなのにまたこんなに大きくなってる・・・」
頬を赤く染めて口元を波打たせ、恥ずかしそうに目を逸しながらリーネが言った。
「ん・・・今夜は暑いしリーネも薄着で汗ばんできたから、こうしてくっついてるだけですぐにスイッチ入るって・・・」
「んもう・・・ライキのエッチ・・・
ライキまだいつもみたいには動けないでしょ?
もう一度お口でシてあげるね・・・♥」
リーネがそう言って彼の下半身に潜り込もうとすると、ライキがその手を掴んで引き止めた。
そして、
「待って・・・
フェラもいいけど、今度はリーネのエロいところを沢山見たい・・・。
リーネが上になってよ。」
と、意地悪に微笑んで誘う。
「えっ・・・!?
そ、そんな・・・私上になったことなんてないし、自信ないよ!?」
リーネは素っ頓狂な声を上げて汗を飛ばした。
「大丈夫・・・教えるから。
服全部脱いで俺の上に乗って・・・?」
リーネは戸惑いながらも言われた通りにネグリジェを脱いだが、パンツまで脱ぐことは恥ずかしかったのか、それだけを残しておずおずとライキに跨った。
ライキは彼女のその姿に更に股間を熱くすると、まだ力の入らない手を伸ばしてその胸を摘み、更には下腹部に向かって指を滑らせ、パンツの中にそっと指を差し入れた。
「あっ♡・・・んっ・・・ひあぁ♥」
リーネが艶のある甘い声を上げる。
彼女の花園は既に熱く火照り、ヌルヌルに濡れていた。
「えっろ・・・何もしてないのに濡れてる♥」
「そ、それは・・・さっきお風呂でフェラしたから・・・・・」
とリーネは顔を湯立てさせながら蚊の鳴くような声で言った。
「ははっ、そっか♡
でもこれだけ濡れてるなら素股も大丈夫そうだ。
パンツも早く脱いで・・・」
リーネはようやく観念したのか恥じらいながらパンツを下ろし、白くなめらかな脚からそっとその三角の布を抜き取った。
その艶かしい光景にライキは堪らなくなってゴクッと生唾を飲む。
「・・・ゆっくりと腰を落として・・・ナカに入らないように・・・
そう・・・手でちんこ押さえて良いところに当てて・・・
んっ♡・・・そのまま動いてみて・・・」
リーネは真っ赤っ赤な顔で泣きそうになりながら辿々しく身体を上下に動かした。
「こ、こう・・・?」
「・・・いいなその表情・・・唆られる♥
でも動きはまだまだだな。
もっと大きく激しく動いて?」
「えっ!?
こ、こ、こう??
やっ・・・やっ♥
・・・こんなの・・・やあっ♡♥・・・!!」
リーネの動きに合わせて美しい胸がぷるぷると小さく震え、テントが軋む。
羞恥の余り、耳まで赤く染めたリーネの目からは涙が飛び散り、ライキの顔に数滴落ちた。
「あーいい眺め♡
いつも俺が上だったけど、たまにはこうして下からリーネのエロいところを見上げるのもいいな♥
ぷるぷるスライ厶みたいに震える胸エッロ・・・♡♥
その泣き顔もマジ最高なんだけど♥♥」
「馬鹿ぁ!ヤダぁ!
こんなの恥ずかしすぎだよ・・・!!」
「ほらリーネ、休んでないで頑張って腰振って。
じゃないと俺もリーネもイケないだろ?」
「んも~~~ライキのドS!!」
一方、隣のテントの金獅子とドSなメイドもモニカがレオンの上に騎乗する形でイチャイチャしていた。
「うふふ、あちらも騎乗位でしょうか?
恥ずかしがってるリーネさんの声が聴こえますわ♡
リーネさん騎乗位は初めてかしら・・・?
可愛らしい・・・♥」
「・・・插入出来ない癖に・・・。
素股でそんなに気持ちよくなれるものか?」
と呆れたようにレオンが言った。
「あら、結構いいと聞きますわよ?
試してみます?」
モニカは猫のようにいたずらっぽく笑うと、レオンの硬くなった竿を左手て支えながらそっと腰を落とした。
「・・・・・
あっ♥・・・入っちゃいました♥
あっ♡あっ♥」
ズププププ・・・とレオンのものを鞘に収めながら恍惚の表情を浮かべるモニカ。
「駄目じゃないか・・・。
こんなに簡単に入るならっ・・・あいつらっ・・・誓約破って・・・るんじゃ・・・っ♡」
レオンは彼女のナカの心地良さに喘ぎ声を混ぜつつ言った。
「銀色狼さんのモノは大きかったですし、リーネさんも処女だから、うっかり入っちゃうなんて心配殆どないんでしょう♡」
「・・・そ、そうか・・・。
お前もあいつみたいに大きい方が・・・っあ♡
・・・やっぱり良いのか・・・?」
レオンは複雑に顔を歪ませながら彼女に尋ねた。
「・・・恋をしていない女ならそれが男の人を選ぶ基準になることもありえるのでしょうけど・・・。
恋をしている女は好きな殿方のモノしか興味ないんです♥
あっ♡♥レオン様レオン様・・・♡♥
レオン様の、奥に当たってる♥」
大きく形の良い乳房をブルンブルンと揺らしながら激しく腰を振るモニカ。
「あっくっ♡モニカっ・・・モニカっ・・・!」
コトが済んだ二人は快楽の余韻に浸りながら同じ寝袋に入り、レオンがモニカに腕枕をしてからピロートークを交わしていた。
「・・・そう言えば、レオン様もドールズの皆さんに流されてなかったのですね?」
「言っただろう?
あれは彼女達が肉食過ぎてその気になれなかったって・・・。
草食系の処女が5人で迫ってきたなら僕は流されたかも知れないが、そんなのは相手が肉食売女じゃないと有り得ないシチュエーションだしな。」
フン・・・と鼻息を軽く漏らしながらレオンが言った。
「あら。
本質ではドMなレオン様ならそれも満更ではないのかと思いましたけど?」
クスッと笑いながらモニカが言った。
「だから僕は別にドMじゃないといつも言っているだろう?
・・・僕を思い通りにしようなんて、お前だけで結構なんだよ・・・。」
照れて頬を染め、彼女から目を逸しながらレオンが言った。
「うふふ・・・そうですか!
それなら私もリーネさんのように信じてあげられればよかったかしら?」
「・・・お前が僕を信じられなかったのは、今までの僕の言動がその結果を産んだんだとお前自身が言っただろう?」
「うふふ!そうですけど、もしも私がリーネさんみたいにレオン様と関係を持とうと近づく女性を引っ叩いて回ったりしたら、浮気をやめてくださるのかしら・・・?なんて、少し気になってしまって。
そんなことをしたら、束縛が窮屈になったレオン様は私から逃げて行ってしまうかしら?」
モニカはそう言うといたずらっぽく小首をかしげてみせた。
「・・・さてどうかな。
いつも余裕綽々なお前があそこまで感情を露わにして妬いてくれるというのなら、悪い気はしないかもな・・・。」
モニカの下ろした栗色の髪を手で梳かしながらレオンは柔らかく微笑んだ。
「まぁ、そうですの?
それなら今後のレオン様次第ではそういった行動も検討してみますわね。」
「・・・・・。」
レオンはモニカの本気とも冗談とも区別がつかない発言に冷や汗を垂らした後話題を変えた。
「ところで僕が銀色狼を助ける証言をしたことで、リーネちゃんの僕に対する好感度はかなり上がったみたいだな。
このままどんどん僕の良いところを見せて本気で惚れさせれば、銀色狼と命の奪い合いをせずとも目的が達成され、ダルダンテでの地位を手に入れることができるぞ。」
「・・・レオン様が銀色狼さんを上回るほどの好感度をリーネさんから得て乗り換えさせるのは、一生をかけても無理だと思いますけど。」
モニカは彼に呆れたようにそう返した。
「・・・上回らくてもいい。
ある程度好感度を上げたところで銀色狼にリーネちゃんを賭けた勝負を挑み、それに勝てばいい。
前のように銀色狼に実力以上の力を発揮されれば僕は勝てないが、この黒の剣を使えばかの神の力により僕の剣撃が強化され、それも容易く叶うはずだからな・・・。
今のリーネちゃんの好感度でその勝負を仕掛けて銀色狼に勝ったとしても、リーネちゃんは僕を受け入れられず最悪自害するかもしれない。
だが、あの女神のペンダントでも弾かれない程度に僕を好いてくれているのなら、リーネちゃんも銀色狼を諦めて僕のものになることを受け入れられるはずだ。
それにモニカ・・・そのときはお前の存在も友としてリーネちゃんの大きな心の支えになるはずだ。
目的を達成した先も、メイドとしてずっと僕の側にいてくれるんだろう?」
レオンは真面目な表情に不安を少し漂わせながらモニカの顔を覗き込んだ。
「・・・レオン様。
かの神はレオン様を”器”にと望まれてあの黒い剣を渡したのですよ?
当然その意味をお解りですよね?
あの剣を抜けば、レオン様の精神にかの神の精神が深く入り込み、レオン様ではなくなるということです。」
モニカは厳しい顔を彼に向けてそう言った。
「・・・わかっている。
かの神は自らの肉体を犠牲にして研究をしてきたために自分の容姿に大層自信が無いらしい。
僕はラスター・ナイトの血を引き強く、更には見た目も美しい。
彼にとっての僕は、理想の自分の姿そのものなのだろう。
だが、かの神に心を明け渡すのは閨だけの約束だ。
かの神は初恋の人の子孫であり生き写しのリーネちゃんを妻にして、毎晩セックス出来ればそれが僕の身体を通しての行為であったとしても満足らしいからな。
その時以外は僕の精神は僕のままでいられる。
表向きにはリーネちゃんが僕の妻になるが、僕が僕のときに愛しているのはお前だ。
だから夜以外は今までと変わらない。」
「・・・果たしてそんなにうまい話なのでしょうか。
私にはそれは最初だけで、そのうち昼夜関係なくレオン様の精神をかの神に持っていかれるようになると思えてなりません・・・。
仮にレオン様が言う通りの条件が続くとしても、そのことにより私達の関係は大きく変わってしまいますわ。
レオン様がリーネさんを勝ち得たのなら、私はレオン様のメイドの真似事など辞めて、ジャポネに帰らせていただきます。」
「ジャポネに帰るだと!?」
レオンは眉を寄せて声を荒らげた。
「だってレオン様と私が関係を持ては、奥様となったリーネさんを裏切ることになってしまいます・・・。
かと言って、レオン様に求められて拒み続ける自信も私にはない・・・。
・・・私はそんな関係に流されるだけの、都合のいい女にはなりたくありません・・・!」
モニカは彼の目を見てキッパリとそう告げた。
「そんな・・・そんな・・・嫌だ!
お前がいなくなるなんてとても耐えられない・・・・・!!」
レオンはみるみる青ざめ狼狽えると首を横に振った。
それに対してモニカは真剣な表情でこう言った。
「・・・私を失うのが嫌だと仰ってくださるのなら、いっそ左手ごと◆印を切り落とし、黒い剣を手放してしまえばいいんです。
そうすればレオン様は自由になれます。」
「何だと・・・!?
腕を切り落とせなど・・・本気で言っているのか!?」
レオンは眉間にシワを寄せて彼女の肩を掴んだ。
彼女は構わずに続けた。
「そして、銀色狼さんと空駒鳥さんのお二人と心よりお友達となり、フェリシア神国での国民権をどうにか手に入れて、フォレストサイド村で何かお仕事を見つけて暮らしていかれたらいいのです。
雨期の間のフォレストサイドでの日々・・・それに先程の食事の席でも、銀色狼さんの近くで素のままの貴方でいるときが、一番幸せそうに見えましたよ?」
そう言ってモニカは穏やかに微笑んだ。
レオンはその言葉に少しの間黙り込み表情を僅かに緩めたが、再び表情を陰らせ低い声でこう言った。
「・・・僕の剣技は両手を使う。
左手を失えばもう騎士ではいられなくなる。
そしたら僕が騎士として認められることもなくなるし、母様の無念も果たせない・・・。」
「アンジェリカ様の無念・・・ですか?」
モニカが眉を寄せて尋ねた。
「あぁ・・・。
これはナイト家の者にしか知られていないことだが、僕の父はラスター・ナイトの血の繋がらない弟の末裔であり、ナイト家といってもラスター・ナイトの血縁じゃないんだよ・・・。
だから5英雄の末裔を名乗るのくせにあんなにポンポンと子供を増やせるんだ・・・。
本当のラスター・ナイトの血を継ぐ者は、細々としかその血を繋いではいけない・・・。
ナイト家に追いやられて平民として育った僕の母様こそが、本物のラスター・ナイトの末裔だったんだ・・・!
父はどうにかラスター・ナイトの血を血族に入れようと躍起になって母様を探し出し、その美しさに恋をし妻に迎え入れた癖に・・・。
母様が先祖から受け継いだこの”白の剣”を自分の物とばかりに奪っておいて、後はお前も知っての通り、数年後にはあのエカテリーナと出来てまんまとの口車に乗せられ、母様になき罪を擦り付けて処刑し、更には今や僕だけが唯一のラスター・ナイトの血を引く者だというのに、その僕を罪人である母の子供だと言う理由で国から追放し、ラスター・ナイトとは何の縁もゆかりもないエカテリーナの息子、ルーカスを跡継ぎにするなんて公表しやがった!
そんな冒涜見過ごせるものか!
何としてもあの男をナイト家当主から引きずり落とし、エカテリーナとルーカスを処刑し、母様が無実であったこと、そして母様こそが真にラスター・ナイトの末裔であったことを世に知らしめてやる!
だからこれは、お前が言うほど簡単に諦められる復讐じゃないんだよ・・・!」
はぁ、はぁ、はぁ・・・感情を吐き出し終えたレオンは険しい顔で息をついた。
モニカはそんな彼の頬に手を伸ばすと、穏やかに優しく返した。
「ええ・・・そうですね・・・・・。
ですが、アンジェリカ様は今でもきっと、復讐やナイト家のことやご自身の身の潔白を証明することよりも、レオン様の本当の幸せを一番に願ってらっしゃると思いますわ・・・。
アンジェリカ様がご存命の頃、私にそうお話して下さいましたもの・・・。
誰がナイト家を名乗っても、その偽りのナイト家がこの先どうなろうとも、もういいではありませんか・・・。
私はレオン様こそが本当のラスター・ナイトの末裔だと存じております。
レオン様がこのフェリシア神国で密かにでもその血と剣技を繋いでいけば、いつかは皆にわかってもらえる日が来ます。
復活が危ぶまれている魔王が復活でもしましたら、当然かつての英雄の子孫に魔王退治のお声がかかるでしょうが、嘘っぱちのナイト家なんてすぐにバレてしまいます。
その時に真のナイト家の末裔ここにありと、レオン様の息子か孫か、もっと先の子孫かもしれませんけど、その白の剣と共にその存在と実力を知らしめてやればいいんです。
それがドSな私が考える、”最も有効であり相手に大打撃を与える復讐”だと思いますわ。」
モニカの言葉にはっとしたレオンは暫く言葉を失っていたが、やがてくしゃくしゃに表情を崩すと青く澄んだ瞳からポタッ、ポタッと大粒の涙を溢した。
そして震える声でこう言った。
「・・・・・・あぁ・・・・・・
確かにそうかも知れない・・・・・・。」
「ええ・・・だからレオン様は自由に生きていいんです。
私もアンジェリカ様と同じです。
あらゆる人生の可能性の中で、”最も幸せな生き方"を選んだレオン様を、その隣でずっとずっと見ていたいのです・・・・・。」
「・・・・・モニカ・・・・・。」
そうして二人は抱擁を交わし、再び唇を重ねるのだった。
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