そして目が覚めたら

雪乃

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EX.love letter




キャメリアへ











きみがこの手紙を読んでくれるのはいつになるだろう。

どうか傷つかないでほしいと願うが、私は最初から最後まで、きみを傷つけるしかできなかった。






かろうじて繋がれていた婚約という糸が切れてしまった今ではもうそれを償うこともできない。

過去を思えば恥じ入るしかない。
私は幼稚で、どこか自惚れ、そして傲慢だった。


後悔ばかりの私は、だが、きみが目の前から消えてしまったとき以上の後悔など、感じることはないだろうと思っていた。


楽観的に考えていたのではなく、今思えばただの願望だったのだろうと思う。





きみが隣国で犯してしまった過ちについて述べるつもりはない。きみを責める資格など私にはない。


ただ私は、きみに会いたかった。きみへの想いは変わらなかった。
きみに一目会いたくて、周囲の反対を押し切り隣国にいるきみに会いに行った。
接触は許されなかった。それでも会いたいという感情を抑えることができなかった。



そこで、私はきみを見た。
きみの笑顔を見た。
きみが、騎士に向ける笑顔を見た。



キャメリア。
私は、きみに見惚れていたよ。
きみに見惚れながら、もう何度もくり返した後悔に塗れながら、きみを見つめていた。



もしも私が手段を違えなかったら、もしも私が正しいやりかたを選べていたら、

もしかしたらその笑顔を私に向けていてくれたかもしれない。


そんな未来があったのかもしれない。




私が感じていたのは嫉妬などではなく、言い表せない後悔と羨望だった。




きみを諦めてしまうことは、私にとって地獄のような決断だった。
足掻いてもどうにもならないと理解したとき、受け入れるしかないと悟ってしまったとき、地獄のような苦しみだった。


しかしそれが間違え続けた私に残された道だ。
きみともう二度と交わることのない道があるのは、私が誤った選択をした結果だ。





ほんとうにすまなかった。


キャメリア、どうか最後に伝えさせてほしい。





キャメリア。

愛している。
愛している。
愛している。


二度と言葉にはできず、口に出すこともない。





きみのしあわせを祈っている。
それが許されないことだとしても、そうであっても、


キャメリア、私は、きみのしあわせを祈り続ける。











クリステン・フォン・アドベール。
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