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任務中に...男side (美醜逆転、同じく下表現、ヤンデレ予備軍)
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俺はケイン
この邸宅に住むものだ
しかしここには誰一人近づかない
何故なら俺がとてつもなく醜いからだ
異性なんてもってのほか
同性さえも近づこうとしない
一度娼館に行ったことはあったが
目があった瞬間嘔吐され、失神され
出入り禁止になった
この家に住むのは俺と目が悪くなった高齢の執事
一応メイドもいるが
俺の部屋に来るまでに何個もの鍵をかけてあるし
わざわざ化け物に会いに来ようとする奴もいない
だから雇っているということしか知らず会ったことすらない
だがこんな俺でも人の役に立つことはある
それが魔獣討伐
昔から忌み嫌ってくる奴らを守るために
戦うのは不本意だが、生きていくためだからしょうがない
俺は人目を避けながら死ぬまで魔獣を狩り続けるのだと
その時まで思っていた
彼女に出会うまでは
その日
何者かが侵入してくる気配を感じた
暗殺か盗賊か
わざわざこの階を選ぶということは
暗殺か
正直相当な腕でもなければ負ける気はしないが
殺されるならそれも良いかと思った
このまま生き続けていても
楽しいことも希望も何もない
「パラライズ」
「っ...!!」
麻痺魔法か
悪いが小さい頃から虐められていただけあって
そういう類の耐性は付いている
それより声からして女性であることが分かった
可哀想に任務を押し付けられたか
俺の顔を見れば一目散に逃げ出すに決まっている
だがその女から発せられた言葉は予想外だった
「こーんなカッコいいお兄さん目の前にして何もしないなんて据え膳食わぬは女の恥よね♪」
...かっこいい?誰が?
彼女の視線の先は紛れもなく俺だが
そんなはずがない
もしや!麻痺魔法に幻聴魔法を加えて使っていたのか!?
きっとそうに違いない
しかし...何故彼女は失神しないのだ
思考がまとまらず動けずにいると
彼女は突然顔の前まで近づいて来た
一体何をするつもりだ
そう疑った束の間
唇に柔らかいものが触れた
しかも何度も
そのうちヌルッとしたものが唇を撫でた
これはキスをされているのではないか
見ただけで吐き気を催す俺の顔に
触れているどころか
ダメだ思考がまとまらない
夢でも幻覚でも良い
俺はこの状況を味わうことにした
その先へ進む彼女の行動に
驚きと不安と、期待が止まらない
この歳になって手を繋ぐどころかこんなに接近するのも初めてだ
未知の領域に踏み込みまくってもう何がなんだか分からない
ただ分かるのは彼女が俺に好意的だということ
彼女の顔を見れば分かる
それは俺が欲して欲してやまなかった
愛しいものを見るような表情をしていた
最後までいかなかったものの
見知らぬ女性に好き勝手にされ
俺の方が失神寸前だった
このまま別れたくない
会えなくなるのは嫌だ
またあの冷たい日々に戻りたくない
いっそ殺してくれれば暖かい気持ちのまま死ねるのに
彼女は俺を見逃すと何かの魔法をかけて去ってしまった
頭に薄らとモヤがかかってきたが
出来事が強すぎてそんなものを吹き飛ばした
次の日
自分の姿を見て昨日の事が現実だということを知った
それならばやることは一つしかない
「必ず見つける。」
彼女にとってなんともない言動だったのかもしれない
だが俺にとっては絶望の闇から救い上げてくれた希望の光だったのだ
見つけたら今度は名前を聞いて話してみたい
俺からも触れてみたい
俺の名前を呼んで欲しい
欲張りだろうか。でも今までの日々を考えたらこれくらいの欲は多めにみて欲しい
つまらない日々も彼女と一緒なら楽しい日々に変わる気がする
ああ、でも
もし見つける前に他の男と一緒になったらその時は...
Fin...?
この邸宅に住むものだ
しかしここには誰一人近づかない
何故なら俺がとてつもなく醜いからだ
異性なんてもってのほか
同性さえも近づこうとしない
一度娼館に行ったことはあったが
目があった瞬間嘔吐され、失神され
出入り禁止になった
この家に住むのは俺と目が悪くなった高齢の執事
一応メイドもいるが
俺の部屋に来るまでに何個もの鍵をかけてあるし
わざわざ化け物に会いに来ようとする奴もいない
だから雇っているということしか知らず会ったことすらない
だがこんな俺でも人の役に立つことはある
それが魔獣討伐
昔から忌み嫌ってくる奴らを守るために
戦うのは不本意だが、生きていくためだからしょうがない
俺は人目を避けながら死ぬまで魔獣を狩り続けるのだと
その時まで思っていた
彼女に出会うまでは
その日
何者かが侵入してくる気配を感じた
暗殺か盗賊か
わざわざこの階を選ぶということは
暗殺か
正直相当な腕でもなければ負ける気はしないが
殺されるならそれも良いかと思った
このまま生き続けていても
楽しいことも希望も何もない
「パラライズ」
「っ...!!」
麻痺魔法か
悪いが小さい頃から虐められていただけあって
そういう類の耐性は付いている
それより声からして女性であることが分かった
可哀想に任務を押し付けられたか
俺の顔を見れば一目散に逃げ出すに決まっている
だがその女から発せられた言葉は予想外だった
「こーんなカッコいいお兄さん目の前にして何もしないなんて据え膳食わぬは女の恥よね♪」
...かっこいい?誰が?
彼女の視線の先は紛れもなく俺だが
そんなはずがない
もしや!麻痺魔法に幻聴魔法を加えて使っていたのか!?
きっとそうに違いない
しかし...何故彼女は失神しないのだ
思考がまとまらず動けずにいると
彼女は突然顔の前まで近づいて来た
一体何をするつもりだ
そう疑った束の間
唇に柔らかいものが触れた
しかも何度も
そのうちヌルッとしたものが唇を撫でた
これはキスをされているのではないか
見ただけで吐き気を催す俺の顔に
触れているどころか
ダメだ思考がまとまらない
夢でも幻覚でも良い
俺はこの状況を味わうことにした
その先へ進む彼女の行動に
驚きと不安と、期待が止まらない
この歳になって手を繋ぐどころかこんなに接近するのも初めてだ
未知の領域に踏み込みまくってもう何がなんだか分からない
ただ分かるのは彼女が俺に好意的だということ
彼女の顔を見れば分かる
それは俺が欲して欲してやまなかった
愛しいものを見るような表情をしていた
最後までいかなかったものの
見知らぬ女性に好き勝手にされ
俺の方が失神寸前だった
このまま別れたくない
会えなくなるのは嫌だ
またあの冷たい日々に戻りたくない
いっそ殺してくれれば暖かい気持ちのまま死ねるのに
彼女は俺を見逃すと何かの魔法をかけて去ってしまった
頭に薄らとモヤがかかってきたが
出来事が強すぎてそんなものを吹き飛ばした
次の日
自分の姿を見て昨日の事が現実だということを知った
それならばやることは一つしかない
「必ず見つける。」
彼女にとってなんともない言動だったのかもしれない
だが俺にとっては絶望の闇から救い上げてくれた希望の光だったのだ
見つけたら今度は名前を聞いて話してみたい
俺からも触れてみたい
俺の名前を呼んで欲しい
欲張りだろうか。でも今までの日々を考えたらこれくらいの欲は多めにみて欲しい
つまらない日々も彼女と一緒なら楽しい日々に変わる気がする
ああ、でも
もし見つける前に他の男と一緒になったらその時は...
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