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第一部・アンコールワットへの道
16・オリオリオ、最初の戦い
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・・・数時間前に時を戻す・・・。
織尾リオが、この「過去の東南アジア」の世界に転生したのは、田中一彦の転生の数時間前だった。
オリオリオの駆るいすゞの大型トラックは、おいおい、その経緯について語ることになるが、特殊車両であった。
自衛隊に正式採用されているいすゞのトラックだが、その<73式大型トラック>の、一般仕様への、実験的な汎用型試作車両であり、非常に頑丈なものであった。
故に、だろうか、タイのアユタヤ朝が攻め込み、自領としはじめているカンボジアの大地に、どうにか走行可能な状態で不時着していた。
ちなみに、田中一彦のトラック<日野プロフィア>は、遺跡の崩れた石積みに傾いて着地しており、通常運転するには多くの人手による移動が必要で、やや時間が必要となろう。
オリオリオのほうは、まあ、この世界の道の整備が万全ではないので、長距離の移動は難しいだろうが、後に、戦場最前線からは、アユタヤ軍の指示で隔離された。
オリオリオが女性、しかも若く美しい女性であったことは、現地人とのファーストコンタクトに最適であった。
褐色の肌を持つ民族にとって、白い肌を持つ人物は憧れ(崇拝)の対象である。
現在でも、その傾向はあり、タイ北方の中華系の女性は人気の的であり、タレントも色白だ。
人々の行き交いの密ではなかったこの時代においては、特に、白い肌の女性の魅力は絶大であった。
トラックから運び出されたオリオリオは、目覚めるまで、それはもう手厚く見守られた。
現地人に、害意は全くなかった。
長く繊細な茶色い髪が広がるさまは、美形を縁取り、それはもう美しく見えたことだろう。
ふいに目覚めたオリオリオの視界には、チョンマゲ和装の仁左衛門(山田長政)がいた。
「・・・、・・・目を覚ましたかね。戸惑いは大きくあると思うが、未来の人よ、ここはあなたのいた世界ではない、過去の世界だ・・・」
服装の青色が目に新鮮に感じた。
「えっ、えっ?」
オリオリオは混乱させられつつ、小一時間、仁左衛門と問答を行ない、そして、周囲を案内され、最後に、自分とともに過去の世界に飛ばされたトラックに連れて来られ、現状を認識した。
あまり周囲を散策できなかった。
ここは、アユタヤ軍とクメール軍の戦場であったからだ。
現在、戦線は膠着状態で、お互いに、相手の次の出方を窺っている状態であった。
特に、クメール軍は、なにやら異変(オリオリオとそのトラックの出現…)の起こったアユタヤ軍の動向を注視していた。
その出現が、アユタヤ軍にメリットであるならば 多少は引き、ビハインドであるならば押す。
クメール軍の森本右近太夫一房は、少し高台の自陣の先頭で腕を組んで仁王立ちし、アユタヤ軍を睥睨していた。
「困った敵の大将ですな、ああして矢面に立っている・・・」
そう言う仁左衛門にオリオリオは答えてみた。
「敵なんでしょ? 弓矢で射っちゃえば?」
すると、仁左衛門はなぜだか嬉しそうな微笑みを浮かべ、言った。
「いや、あの大将の、ああした、後先考えない派手な動きの陰では、彼を守らなければならない部下の苦労が偲ばれるのです・・・」
ああ、アタックしてもブロックされるってか・・・、と、オリオリオは思うだけにした、バレー用語が分かってもらえないだろうから。
しかし、オリオリオが思っていた戦争よりも、なんとも「牧歌的」な雰囲気が漂っていた。
「しかし、おリオさん、面白いと思わないかい? お国を離れ、こんな遠くの場所で、異なる民族の戦の大将それぞれを、何故だか、それぞれ日本の武士が指揮しているんですよ」
「ああ、あの人、日本の人なんだ」
仁左衛門に比べ、右近太夫は若く、なかなかの男前であった。
その時、だ。
オリオリオの耳に、葉っぱが一枚、落ちてきた。。
くすぐったいので払いのけようとするのだが、それは変化し、緑色の粘体となり、耳を覆うように包み込んだ。
「!」
つまり、オリオリオの片耳がスッポリと覆われた。
ちょっとした音漏れのないヘッドフォンが右耳にはめられた感じ。
・・・それは戦いのはじまりだった。
クメール軍・神能力者の攻撃だった。
はるか前方で仁王立ちしている森本右近太夫の表情に笑みが浮かんだような気がした。
「石像にして確保、我が物にしたい・・・」
オリオリオは振り払おうとするが、右耳のそれは取れない。
それは、はるか西方の魔女<シーレーン>の神能力を使える者の力の実体化。
オリオリオの左側にいた仁左衛門は、その異変に気づいていない。
まさに攻撃が始まる。
その攻撃は、音響攻撃ッ!
密閉された右耳に響く<シーレーン>の歌声は、聞く者を石化する!
右近太夫の脇に膝まづいていた戦闘装束の中性的な人物が、「いま、音楽を送ります・・・」と呟く。
「うむ」と右近太夫。
「二つ(2秒)後です」
「うむ」
刹那の戦いであった。
右耳部の粘体を引きはがそうともがくオリオリオに異変を感じ、仁左衛門が脇差を抜く。
だが、それは遅過ぎた。
オリオリオの脳に、<シーレーン>の歌声が送り込まれる0.02秒前であった。
<シーレーン>の超高音は、聞く者を原子レベルで硬質化する。
・・・0.01秒前、
緑色の粘体は、スパッと切り捨てられた。
忍者のような暗色の装束の男が、いつの間にやらオリオリオの右側で長刀を振り下ろしていた。
顔も布で巻かれ、その表情は、両の目しか窺うことが出来ない。
粘体は、地面に落ちる、と同時に粉になって消えた。
「おお、助かったよ」
事態に打つ手のなかった仁左衛門が、忍者装束の男に感謝する。
「仁左衛門殿、御油断召さるな」
男は言うと、引き下がりつつ去った。
オリオリオは慌てていた。
耳に何かが張り付いていたのも驚いたし、自分の肌から数ミリ単位の距離でバカでかい刀を振り下ろされたのも恐怖だった。
オリオリオは耳を抑えながら、声が出ずに、口をパクパクさせて動揺した。
「おリオさん、これが、この世界の戦争のやり方の一つです」
ひええ~・・・。
「サクチャイ将軍の護衛に気づかれ、<シーレーン>の分身体が切られました。暗殺は失敗です」
「そうか」
右近太夫は腕組みを下ろした。
「女神の石像いっちょ上がりとしたかったが、そうも甘くないか」
「申し訳ございません」
・・・その時、大音響が響いた。
ゴゴゴーン!!!
「なんだ、アユタヤの攻撃か!?」
右近太夫と<シーレーン>能力者は、音のする後方を振り返った。
いくつかの大木がへし折られ、メキメキと音を立てて倒れていくのが見えた。
遺跡の崩れた石積みが積み重なっている場所でもあった。
そこには、見たことのない色彩(銀色基調)の大きな人工物体が出現していた。
「なんだ、あれは!?」
それこそが、大型トラックwith田中一彦であった。
<先行きの女神>であるオリオリオに遅れて数時間、<甘味魔法の男>は、東南アジアは17世紀のカンボジアに転生してきたのだった・・・。
織尾リオが、この「過去の東南アジア」の世界に転生したのは、田中一彦の転生の数時間前だった。
オリオリオの駆るいすゞの大型トラックは、おいおい、その経緯について語ることになるが、特殊車両であった。
自衛隊に正式採用されているいすゞのトラックだが、その<73式大型トラック>の、一般仕様への、実験的な汎用型試作車両であり、非常に頑丈なものであった。
故に、だろうか、タイのアユタヤ朝が攻め込み、自領としはじめているカンボジアの大地に、どうにか走行可能な状態で不時着していた。
ちなみに、田中一彦のトラック<日野プロフィア>は、遺跡の崩れた石積みに傾いて着地しており、通常運転するには多くの人手による移動が必要で、やや時間が必要となろう。
オリオリオのほうは、まあ、この世界の道の整備が万全ではないので、長距離の移動は難しいだろうが、後に、戦場最前線からは、アユタヤ軍の指示で隔離された。
オリオリオが女性、しかも若く美しい女性であったことは、現地人とのファーストコンタクトに最適であった。
褐色の肌を持つ民族にとって、白い肌を持つ人物は憧れ(崇拝)の対象である。
現在でも、その傾向はあり、タイ北方の中華系の女性は人気の的であり、タレントも色白だ。
人々の行き交いの密ではなかったこの時代においては、特に、白い肌の女性の魅力は絶大であった。
トラックから運び出されたオリオリオは、目覚めるまで、それはもう手厚く見守られた。
現地人に、害意は全くなかった。
長く繊細な茶色い髪が広がるさまは、美形を縁取り、それはもう美しく見えたことだろう。
ふいに目覚めたオリオリオの視界には、チョンマゲ和装の仁左衛門(山田長政)がいた。
「・・・、・・・目を覚ましたかね。戸惑いは大きくあると思うが、未来の人よ、ここはあなたのいた世界ではない、過去の世界だ・・・」
服装の青色が目に新鮮に感じた。
「えっ、えっ?」
オリオリオは混乱させられつつ、小一時間、仁左衛門と問答を行ない、そして、周囲を案内され、最後に、自分とともに過去の世界に飛ばされたトラックに連れて来られ、現状を認識した。
あまり周囲を散策できなかった。
ここは、アユタヤ軍とクメール軍の戦場であったからだ。
現在、戦線は膠着状態で、お互いに、相手の次の出方を窺っている状態であった。
特に、クメール軍は、なにやら異変(オリオリオとそのトラックの出現…)の起こったアユタヤ軍の動向を注視していた。
その出現が、アユタヤ軍にメリットであるならば 多少は引き、ビハインドであるならば押す。
クメール軍の森本右近太夫一房は、少し高台の自陣の先頭で腕を組んで仁王立ちし、アユタヤ軍を睥睨していた。
「困った敵の大将ですな、ああして矢面に立っている・・・」
そう言う仁左衛門にオリオリオは答えてみた。
「敵なんでしょ? 弓矢で射っちゃえば?」
すると、仁左衛門はなぜだか嬉しそうな微笑みを浮かべ、言った。
「いや、あの大将の、ああした、後先考えない派手な動きの陰では、彼を守らなければならない部下の苦労が偲ばれるのです・・・」
ああ、アタックしてもブロックされるってか・・・、と、オリオリオは思うだけにした、バレー用語が分かってもらえないだろうから。
しかし、オリオリオが思っていた戦争よりも、なんとも「牧歌的」な雰囲気が漂っていた。
「しかし、おリオさん、面白いと思わないかい? お国を離れ、こんな遠くの場所で、異なる民族の戦の大将それぞれを、何故だか、それぞれ日本の武士が指揮しているんですよ」
「ああ、あの人、日本の人なんだ」
仁左衛門に比べ、右近太夫は若く、なかなかの男前であった。
その時、だ。
オリオリオの耳に、葉っぱが一枚、落ちてきた。。
くすぐったいので払いのけようとするのだが、それは変化し、緑色の粘体となり、耳を覆うように包み込んだ。
「!」
つまり、オリオリオの片耳がスッポリと覆われた。
ちょっとした音漏れのないヘッドフォンが右耳にはめられた感じ。
・・・それは戦いのはじまりだった。
クメール軍・神能力者の攻撃だった。
はるか前方で仁王立ちしている森本右近太夫の表情に笑みが浮かんだような気がした。
「石像にして確保、我が物にしたい・・・」
オリオリオは振り払おうとするが、右耳のそれは取れない。
それは、はるか西方の魔女<シーレーン>の神能力を使える者の力の実体化。
オリオリオの左側にいた仁左衛門は、その異変に気づいていない。
まさに攻撃が始まる。
その攻撃は、音響攻撃ッ!
密閉された右耳に響く<シーレーン>の歌声は、聞く者を石化する!
右近太夫の脇に膝まづいていた戦闘装束の中性的な人物が、「いま、音楽を送ります・・・」と呟く。
「うむ」と右近太夫。
「二つ(2秒)後です」
「うむ」
刹那の戦いであった。
右耳部の粘体を引きはがそうともがくオリオリオに異変を感じ、仁左衛門が脇差を抜く。
だが、それは遅過ぎた。
オリオリオの脳に、<シーレーン>の歌声が送り込まれる0.02秒前であった。
<シーレーン>の超高音は、聞く者を原子レベルで硬質化する。
・・・0.01秒前、
緑色の粘体は、スパッと切り捨てられた。
忍者のような暗色の装束の男が、いつの間にやらオリオリオの右側で長刀を振り下ろしていた。
顔も布で巻かれ、その表情は、両の目しか窺うことが出来ない。
粘体は、地面に落ちる、と同時に粉になって消えた。
「おお、助かったよ」
事態に打つ手のなかった仁左衛門が、忍者装束の男に感謝する。
「仁左衛門殿、御油断召さるな」
男は言うと、引き下がりつつ去った。
オリオリオは慌てていた。
耳に何かが張り付いていたのも驚いたし、自分の肌から数ミリ単位の距離でバカでかい刀を振り下ろされたのも恐怖だった。
オリオリオは耳を抑えながら、声が出ずに、口をパクパクさせて動揺した。
「おリオさん、これが、この世界の戦争のやり方の一つです」
ひええ~・・・。
「サクチャイ将軍の護衛に気づかれ、<シーレーン>の分身体が切られました。暗殺は失敗です」
「そうか」
右近太夫は腕組みを下ろした。
「女神の石像いっちょ上がりとしたかったが、そうも甘くないか」
「申し訳ございません」
・・・その時、大音響が響いた。
ゴゴゴーン!!!
「なんだ、アユタヤの攻撃か!?」
右近太夫と<シーレーン>能力者は、音のする後方を振り返った。
いくつかの大木がへし折られ、メキメキと音を立てて倒れていくのが見えた。
遺跡の崩れた石積みが積み重なっている場所でもあった。
そこには、見たことのない色彩(銀色基調)の大きな人工物体が出現していた。
「なんだ、あれは!?」
それこそが、大型トラックwith田中一彦であった。
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