涙袋 PART2 ~現代居酒屋千夜一夜物語~

与四季団地

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「哀・戦士」編

   第301夜・『《がん検》落語》』

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☆・・・がん検診、いっちきた。

   《「がん検」落語》
 
 ①前日から食事制限があるので、押し出されない当日の検便が辛いのだが、絞り出して提出。

 ②前立腺がん検査の採血。終わった後に針を刺した場所にパッチベルトをする。血止め・感染予防にしばらくしとかなくちゃならない器具。全ての検査が終わり、車に乗って1キロくらい走ったら、まだ腕に! …戻って返却。

 ③検査着に着替えているときに、問診票をなくしたと言う爺さんが部屋に。こんな閉鎖空間で問診票をなくしたのかよ。以前、タイの空港ターミナル内でパスポートを紛失した、知り合いの若社長を思い出した。

 ④着替えて、屋外のレントゲン車両に向かうのだが、列の前には、何故か足の不自由な男性が2人、夏日の暑い日差しの中、抜かすわけにもいかず、牛歩をよぎなくされる。
「なんだよ、今日はパラリンがん検かよ(←ばかにしているわけではない。こうして書ける日常こそ大事。母も杖を突いてるし。←こういう言い訳するならば書くな!)

 ⑤すると直前のパラBが、「お先にどうぞ」と、『森のくまさん』的に言ってきた。
    ♪くまさんの言うことにゃ お嬢さん お逃げなさい

 ⑥♪ところが くまさんが 後からついてくる
 そう、私が先についても順番はパラBが先なので、結局はパラB待ち。

 ⑦先ずは胸部レントゲン。その間も、係の人が何度も、なくなった問診票を探しに来た。しまいには、パラBが「私が思うに、落としてロビーのイスの下にでも滑り込んでしまったのではないか」などと持論を語り始めた。いや、つべこべ言わずにバリウムを飲め!

 ⑧パラA、パラB、私の順番でバリウム飲み&胃のレントゲンが繰り返される。綺麗に飲んだと思ったパラAが、レントゲン室から出てきたと思ったら、口の周りが吐バリウム状態だった。

 ⑨パラBは、飲んでいる時点で口の端からバリウムをこぼしていた。係の人にティッシュを渡されていた。ピンサロのフィニッシュ後に嬢にティッシュを渡されるみたいだ。

 ⑩プレッシャーのかかった私は、ゲップだけは避けつつ、バリウムを飲み干したのだが、ゲップを我慢するのと呼吸の停止がごっちゃになり、窒息するかと思った。台の上で身体をグリングリン回される検査を終え、トイレで口もとを見ると全く汚れておらず、自分は上品だなぁと思うのだった。

                                (2019/10/03)
   
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