涙袋 PART２ ～現代居酒屋千夜一夜物語～

「哀・戦士」編

第３３８夜・『チャリンコ事故』

　　　

☆・・・つくづく、俺を兵士にしたら、有能なバトルマシーンになると思う。
　朝、ポスティングバイトの開始時だ。
　自転車乗っていたら、雨上がりのツルツルのマンホールでこけた。
　投げ出され、右腕に全体重＋自転車重量＋チラシの束の重量がのしかかった。
｢あっ、こりゃ、折れたな｣と思った。
　１０秒くらい寝たままになっていた。
　周囲がチカチカした。
　立ち上がろうとしたけど、右手はダメで、左手に力を込めて立ちあがった。
　しばらく、周囲半径２メートルくらいを、痛さを紛らわすためにウロウロした。
　右腕を回したり、曲げたりして調子をみた。
　痛いけど、骨にはいってなかった。
　右腕、肩より上にあげると痛いけど、動かせないこともない。
　折れてなくて良かった。
　折れてたら、ポスティングも料理も、オナニーも手マンも手々マンも出来なくなるとこだった^_^;
　　　　　やれる！！！
　ポスティングを継続することにした。
　基本、左手でチラシの束を持ち、右手でポストに入れる。
　高い場所にあるポストには、左手を右手で持ち上げて入れた。
　我ながら、よくやるわ。
　店で調理の時にフライパンを返せるか心配だ。
　しかし、切り札がある。
　帰宅したら、競走馬用鎮痛剤〈アンドレス軟膏〉を塗れば治るだろうさ！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2019/11/18)