涙袋 ~現代居酒屋千夜一夜物語~

与四季団地

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第2章・この世界の片隅で

   第122夜・『FM NACK5「GOGOMONZ」への投稿(ボツの①・砂糖家族)』

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 ・・・日にち分からず、テーマも分からず(投稿し始めて初期の頃)。

 鬼丸師匠、カオリン(当時)、グッドアフタヌ~ン!

 子供の頃って、友達同士、お互いの家で「お泊り会」みたいなものをしましたよね。

 私が小3ぐらいの頃、サトウ君(仮名)の家に行きました。

 これがまた、名前が「サトウ」なだけに、飛んだ「恐怖・スイーツ家族」だったのです。

 夕食にオムライスが出ました。

 ・・・玉子が甘かったのです。

 甘い玉子焼きは、子供心に珍しくなかったのですが、オムライスの玉子が甘いのは、「ちょっと違う・・・」と思ったものです^^;

 食卓の中央には、佃煮でも入っているかのようなツボがありまして、サトウ君の家族が開けると、そこには、桃色が鮮やかな「桜でんぶ」がたっぷりと入っていました。

 そんなの、チラシ寿司や太巻きの具でしか見たことありません。

 甘いのです。

 でも、サトウ君ファミリーは、それをフリカケのようにして食べていました。

 基本、オヤツはともかく、私にとって食事は、辛かったりしょっぱかったりするものなので、サトウ君宅の「甘い食事」はかなりの衝撃でした。

 続いて、何やらお皿が回ってきました。

 中を覗くと、「味噌ピーナッツ」でした。

 知ってますか?

 簡単に言うと、「大学いも」のピーナッツ版です。

 もっと簡単に言うと、不定形のスニッカーズみたいなものです

 甘いのです。

 その皿は、家族の間を、あたかもアメリカの食卓の風景のように、一人一人が取り分けるようにして回っていました^^

 なんか、サトウ君ファミリーそれぞれが、自分の小皿に嬉しそうに「味噌ピーナッツ」をよそう姿は、30年ほど過ぎた今でも記憶に鮮明です。

 私は、子供ながらに、「この家の子じゃなくて良かった・・・」と思いました。

                     ・・・(2012/08/28)
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