サバイバー最弱の俺はハズレスキル『フェイカー』で天使な彼女とSランクを目指す

海翔

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天使の怒り

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それにしてもこのイケメン君失礼だな。
凛は俺だが「まさかそいつじゃないよね」とはどう言う意味だ?

「はい、もちろんこちらが凛くんですよ。それがどうかしましたか?」
「う、嘘でしょ。若葉さんこんな冴えない奴とクリスマスイブを過ごすの? 大丈夫? 何か脅されてるのか? それだったら俺が助けるよ」

こんな冴えない奴……
まあ、その通りかもしれないが、顔も知らないこいつになぜそんな事を言われないといけないんだ。
しかも、俺が葵を脅すとかあり得ないだろ。これは流石に言ってやる。

「お、おい……」
「失礼な人ですね。凛くんが私を脅すはずがないじゃないですか。それに冴えないってどう言う意味ですか? 凛くんは優しくて強いんです。あなたの様な顔だけの人とは違います。あなたと一緒に過ごす事は今後も絶対にありませんから諦めてください。二度と話かけないでくださいね。それでは失礼します」
「へっ…………あ……………」

呆然とするイケメン君を残して葵が俺の手を引いて、スタスタとその場を去る。
葵が本気で怒っているのを初めて見たかもしれない。
早足で歩きながら葵の横顔を見るが、完全に怒っている。
普段、葵が怒ったのを余り見た事が無いので恐らく葵は怒りっぽい性格では無いはずだが、今これ程分かり易く怒っているのは、間違いなく俺のためだよな。
俺が馬鹿にされたから、俺の代わりに怒ってくれたんだよな。
葵が怒ってくれたお陰であのイケメン君に対する怒りは一切無くなってしまっていた。
今は俺のために怒ってくれた葵に対しての感謝の気持ちしかない。

「ありがとうな」
「凛くんがお礼を言うような事じゃありません。私が頭にきただけです。あんな顔だけの薄っぺらい人に凛くんの事をとやかく言われたくありません。う~っ! まだ腹が立つ」

この時、腹を立てている葵を見て俺は嬉しかった。
他の誰に馬鹿にされても良い。葵が俺の事を分かってくれていればそれで十分だと、この時本気で思えた。

「「ピピッ」」
「あっ」

この前に続き、下校しているこのタイミングで討伐依頼のアラームが鳴った。

「葵、どうする?」
「私達が受けなければ、遅れて被害が広がるかもしれません。お買い物の前に片付けちゃいましょう」

終業式で既に他の生徒は周りにはいなかったので俺達に依頼が来たのだと思うが、今日は珍しく俺にも予定がある。さっさと終わらせて買い物へ向かいたい。
俺達は依頼を受諾して足早に目的地へと急ぐ。

「こんな時に限って……」

しばらく歩いて目的地に着くとそこには五体のモンスターが暴れていた。
Eランクのトロールとオーガ、FランクのオークそしてGランクのゴブリンが二体。
ほぼ今まで戦ったオールスターとも言えるモンスター達が相手だが、この組み合わせは初めてだ。さっさと終わらせるつもりだったが、気を抜いている場合では無い。

「葵、どうする?」
「セオリー通り、弱いモンスターから順番に倒していきましょう」
「わかった、葵もあっちのゴブリンを頼んだ」
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