45 / 92
天使の怒り
しおりを挟む
それにしてもこのイケメン君失礼だな。
凛は俺だが「まさかそいつじゃないよね」とはどう言う意味だ?
「はい、もちろんこちらが凛くんですよ。それがどうかしましたか?」
「う、嘘でしょ。若葉さんこんな冴えない奴とクリスマスイブを過ごすの? 大丈夫? 何か脅されてるのか? それだったら俺が助けるよ」
こんな冴えない奴……
まあ、その通りかもしれないが、顔も知らないこいつになぜそんな事を言われないといけないんだ。
しかも、俺が葵を脅すとかあり得ないだろ。これは流石に言ってやる。
「お、おい……」
「失礼な人ですね。凛くんが私を脅すはずがないじゃないですか。それに冴えないってどう言う意味ですか? 凛くんは優しくて強いんです。あなたの様な顔だけの人とは違います。あなたと一緒に過ごす事は今後も絶対にありませんから諦めてください。二度と話かけないでくださいね。それでは失礼します」
「へっ…………あ……………」
呆然とするイケメン君を残して葵が俺の手を引いて、スタスタとその場を去る。
葵が本気で怒っているのを初めて見たかもしれない。
早足で歩きながら葵の横顔を見るが、完全に怒っている。
普段、葵が怒ったのを余り見た事が無いので恐らく葵は怒りっぽい性格では無いはずだが、今これ程分かり易く怒っているのは、間違いなく俺のためだよな。
俺が馬鹿にされたから、俺の代わりに怒ってくれたんだよな。
葵が怒ってくれたお陰であのイケメン君に対する怒りは一切無くなってしまっていた。
今は俺のために怒ってくれた葵に対しての感謝の気持ちしかない。
「ありがとうな」
「凛くんがお礼を言うような事じゃありません。私が頭にきただけです。あんな顔だけの薄っぺらい人に凛くんの事をとやかく言われたくありません。う~っ! まだ腹が立つ」
この時、腹を立てている葵を見て俺は嬉しかった。
他の誰に馬鹿にされても良い。葵が俺の事を分かってくれていればそれで十分だと、この時本気で思えた。
「「ピピッ」」
「あっ」
この前に続き、下校しているこのタイミングで討伐依頼のアラームが鳴った。
「葵、どうする?」
「私達が受けなければ、遅れて被害が広がるかもしれません。お買い物の前に片付けちゃいましょう」
終業式で既に他の生徒は周りにはいなかったので俺達に依頼が来たのだと思うが、今日は珍しく俺にも予定がある。さっさと終わらせて買い物へ向かいたい。
俺達は依頼を受諾して足早に目的地へと急ぐ。
「こんな時に限って……」
しばらく歩いて目的地に着くとそこには五体のモンスターが暴れていた。
Eランクのトロールとオーガ、FランクのオークそしてGランクのゴブリンが二体。
ほぼ今まで戦ったオールスターとも言えるモンスター達が相手だが、この組み合わせは初めてだ。さっさと終わらせるつもりだったが、気を抜いている場合では無い。
「葵、どうする?」
「セオリー通り、弱いモンスターから順番に倒していきましょう」
「わかった、葵もあっちのゴブリンを頼んだ」
凛は俺だが「まさかそいつじゃないよね」とはどう言う意味だ?
「はい、もちろんこちらが凛くんですよ。それがどうかしましたか?」
「う、嘘でしょ。若葉さんこんな冴えない奴とクリスマスイブを過ごすの? 大丈夫? 何か脅されてるのか? それだったら俺が助けるよ」
こんな冴えない奴……
まあ、その通りかもしれないが、顔も知らないこいつになぜそんな事を言われないといけないんだ。
しかも、俺が葵を脅すとかあり得ないだろ。これは流石に言ってやる。
「お、おい……」
「失礼な人ですね。凛くんが私を脅すはずがないじゃないですか。それに冴えないってどう言う意味ですか? 凛くんは優しくて強いんです。あなたの様な顔だけの人とは違います。あなたと一緒に過ごす事は今後も絶対にありませんから諦めてください。二度と話かけないでくださいね。それでは失礼します」
「へっ…………あ……………」
呆然とするイケメン君を残して葵が俺の手を引いて、スタスタとその場を去る。
葵が本気で怒っているのを初めて見たかもしれない。
早足で歩きながら葵の横顔を見るが、完全に怒っている。
普段、葵が怒ったのを余り見た事が無いので恐らく葵は怒りっぽい性格では無いはずだが、今これ程分かり易く怒っているのは、間違いなく俺のためだよな。
俺が馬鹿にされたから、俺の代わりに怒ってくれたんだよな。
葵が怒ってくれたお陰であのイケメン君に対する怒りは一切無くなってしまっていた。
今は俺のために怒ってくれた葵に対しての感謝の気持ちしかない。
「ありがとうな」
「凛くんがお礼を言うような事じゃありません。私が頭にきただけです。あんな顔だけの薄っぺらい人に凛くんの事をとやかく言われたくありません。う~っ! まだ腹が立つ」
この時、腹を立てている葵を見て俺は嬉しかった。
他の誰に馬鹿にされても良い。葵が俺の事を分かってくれていればそれで十分だと、この時本気で思えた。
「「ピピッ」」
「あっ」
この前に続き、下校しているこのタイミングで討伐依頼のアラームが鳴った。
「葵、どうする?」
「私達が受けなければ、遅れて被害が広がるかもしれません。お買い物の前に片付けちゃいましょう」
終業式で既に他の生徒は周りにはいなかったので俺達に依頼が来たのだと思うが、今日は珍しく俺にも予定がある。さっさと終わらせて買い物へ向かいたい。
俺達は依頼を受諾して足早に目的地へと急ぐ。
「こんな時に限って……」
しばらく歩いて目的地に着くとそこには五体のモンスターが暴れていた。
Eランクのトロールとオーガ、FランクのオークそしてGランクのゴブリンが二体。
ほぼ今まで戦ったオールスターとも言えるモンスター達が相手だが、この組み合わせは初めてだ。さっさと終わらせるつもりだったが、気を抜いている場合では無い。
「葵、どうする?」
「セオリー通り、弱いモンスターから順番に倒していきましょう」
「わかった、葵もあっちのゴブリンを頼んだ」
0
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~
日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!
斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。
偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。
「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」
選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
日本国 召喚獣管理省 関東庁 召喚獣総合事案即応科。
wakaba1890
ファンタジー
召喚獣。
それは向こう側とされる所から、10歳を迎えた日本人の子供の下に召喚されるモンスターのことである。
初代天皇・神武天皇が日本を建国した際に書かれた絵画には彼は金鵄と呼ばれる金色に輝く鵄(とび)と契約したのが原初となっている。
そして、縄文、弥生、古墳、飛鳥、平安、戦国時代から近代から今に至るまで、時代を動かしてきた人物の側には確かに召喚獣は介在していた。
また、奇妙な事に、日本国に限り、齢10歳を迎えた日本在住の日本人にのみ体のどこかから多種多様な紋章が発現し、当人が念じると任意の場所から召喚陣が現れ、人ならざるモンスターを召喚される。
そして、彼らモンスターは主人である当人や心を許した者に対して忠実であった。
そのため、古来の日本から、彼ら召喚獣は農耕、治水、土木、科学技術、エネルギー、政治、経済、金融、戦争など国家の基盤となる柱から、ありとあらゆる分野において、今日に至るまで日本国とアジアの繁栄に寄与してきた。
そして、建国から今まで、国益の基盤たる彼ら数万種類以上をも及ぶ召喚獣を取り締まり管理し、2600年以上と脈々と受け継がれてきた名誉ある国家職がーーーーー国家召喚獣管理官である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる