サバイバー最弱の俺はハズレスキル『フェイカー』で天使な彼女とSランクを目指す

海翔

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装備と自分の力

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地面にはゴブリンの頭部が転がり、そのまま消滅した。
平常時であれば、モンスターの首を落とすという行為には、かなり抵抗感があるはずだがこの時の俺は驚くほど冷静だった。
モンスターを倒し慣れてきて感覚が麻痺してきたのか、モンスターとの戦闘で昂っている所為なのか、特に忌避感を感じる事も無く、次の敵へと意識を向けた。
次はオーガ一体とオークが二体だが、とりあえずオーク一体が俺の相手だ。

「凛くんお見事です。私も凛くんにいただいたこのスタンバトンで」
「葵、それはやめて。いくらなんでも葵がスタンバトンでオークやオーガと戦うのは無理がある。普通に戦おう」
「そうですか? せっかく凛くんにいただいたのに」
「いや、それは護身用だから」
「わかりました。凛くんがそう言われるのであれば今回は諦めます」

今回は? あくまでもスタンバトンは葵の身を守るための護身用に渡しただけだ。別に葵にモンスターとの白兵戦を演じてもらいたいわけじゃない。本当にわかってくれたのか?
葵の発言に一抹の不安を覚えるが今は目の前の敵を倒す事が先決だ。
オーガに向けて『ウインドカッター』を放ち牽制してからオークへと剣を携えて向かうが、先程のゴブリンとは違い当然ながら俺よりもかなり大きい。
これは……無理だな。
強化セラミックの剣によりリーチが数十センチ伸びたところで、圧倒的にオークの腕の方が長い。
今からクロスボウに矢を装填する時間は無い。

「消えろ! 『ライトニング』」

俺は迷う事なく雷のスキルを発動してオークへと浴びせかけたが雷がオークを焼きローストオークは一瞬で消滅した。
今の一瞬で確信した。いくら武器がパワーアップしたといっても所詮使うのは俺自身だ。
急に達人になるわけでもオークに対抗できるほどマッチョになるわけでもない。新しい武器は十分に戦力にはなる。だからといって調子にのってはいけない。これは現実。一瞬でレベルアップするようなゲームの世界では無い。死んだら終わりだ。
スキルを中心に装備で補完しながら戦うスタイルが一番いい。
葵も『エクスプロージョン』を放ちもう一体のオークを倒したので残るはオーガのみ。
オークよりも更に威圧感のあるその姿に、俺のにわか剣術が通用しない事は明白だ。

「葵!」
「はい、まかせてください『ウィンドカッター』」

葵が俺の声に反応して『ウィンドカッター』をオーガの脚に向かって放ち、オーガがジャンプした瞬間を狙い俺がスキルを発動する。

「逃がさないっ。『ボルテックファイア』」

空中のオーガに向け炎雷を放ちとどめをさす。
葵ともかなりの回数の戦闘を共にしてきたので、連携もスムーズになり阿吽の呼吸とまではいかないが、それに近い感じにはなってきた気がする。
最近オーガ程度なら全く危なげなく勝てるようになってきたので二人の成長を実感する。
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