先生、これは18禁乙女ゲームじゃありません。

bara10jisya

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マジですか?!ぱーと?

先生、これは18禁乙女ゲームじゃありません。

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「そ~れ~に~。こんなところに潜んでどういう了見だ?!出て来い!!覗き屋共!!」

  同時に、ドガッ!と、私達が潜伏している桜の木に鋭い蹴りが入った。
  
  ざざざざざ・・・!!と、葉音を響かせ、ドスン!!と言う音と共に私と土論が蹴り落とされてしまった。
  咄嗟に私を庇ってくれた土論のおかげで何処も痛くは無い。が、私達の身体はコレでもかと言うくらい絡まりあっていた。

  「あ、すまん。取り込み中だったか。邪魔したのは私の方だったな。」

  『へ?』

  と顔を上げた私と土論がヒロインと目を合わせた。

  『あ!!』と、土論とヒロインが声も合わせた。さすがヒロインと攻略対象者、息が合っている。

  「葵!コイツが天利だよ!」

  「へ?!天利、ちゃんて、あの・・・・」

  私は突然の事に言葉を失ってしまった。頭が真っ白になる。

  「大丈夫か?!」

  生垣から出てきた亜蘭の声が妙に遠くに聞こえた――――。

 ******



  急いで汚れを払いながら起き上がり立ち尽くす。

  視線が痛い。

  天利は激情を秘めた瞳で私を焼き尽くそうとしている様だった。
  やはりかなり憎まれているようだ。

  「神崎 葵です。はじめまして。」

  私は、気を引き締め、正式な礼をした。

  「・・・・・・・・・・」

  なんて言えば良いのか分からない・・・・天利は黙ったままだ。先に謝ればいいのだろうか?それも何か違う気がした。

  「天利さん。私はあなたとお話がしたいです。よかったら、わたしに対して思っている事を、正直に話して下さいませんか?」

  「・・・・・・・・・・」

  「おい!何とか言ってやれよ。お前だって葵が悪い訳じゃない事は分かってるんだろ?!」

  「いいの。土論。ありがとう。でも、黙っている事も、天利さんの「言葉」の内だよ。だから、今は2人で話したい。」

  土論が庇ってくれてうれしいけれど、今は私一人で相対さなければならない。


  しばらくして、天利が口を開く。

  「・・・どうして、礼なんてするんですか?」

  「・・・え?」

  「貴女は、女王なのに!なぜ?!礼なんかするんですか?!」

  思いがけない言葉が天利から飛び出してきた。

  「私は貴女のために産まれたようなものだ。貴女が生まれたから、私も生まれた。貴女が親を必要としたから、私の両親が貴女を育て、私は他所で育てられた。
  ――――・・・貴女を守る盾として。」

  「どういうこと?」

  「私の育てられた場所は、「先進特殊作戦戦闘員養成所」だ。次代の女王の影として私は訓練させられてきた。貴女の義理の兄達もそうだ貴女の専属の護衛として育てるために引き取られたんだ。彼らは貴女の養父の実の子ではない。養子だよ。一緒に訓練を受けた事もある。だから、顔見知りだったんだ。」

  「・・・・・・・」

  「私はそれで良かった。誇らしかったんだ。次代の女王のお側近くで仕える事が出来る。一緒に国を支えて行こうと思っていた!
  それが何だ?!盛大に開かれるはずの次期女王のお披露目が延期だと?!それも期日は未定と来た!!」

  「それは!・・・葵がちょっと、い、いや、かなり、おつむが残念なんだからしょうがねぇだろ!!」

  なんか土論に酷いことを言われている気がする。事実だが、もうちょっとぼやかして言って欲しいものだ。

  「「正直に」、という話だったので、ハッキリ言わせてもらいます。私は、貴女が大嫌いだ!!軽蔑している。」

  ビクッと体が揺れた。確りしなくては。私は天利の言葉を全て受け留めなくてはならない。

  「どうしてだと思います?別に貴女のせいで追い遣られた生い立ちのせいではありませんよ。」

  そして、言葉は放たれた・・・―――――――――。


 『貴女はいったい!いつまで!馬鹿の振りをしているつもりなんですか?!』




 *********************

―――――・・・カッコウの国は女王が統べる国。
この女王の、替わりになるものはいない。
 何故なら、生まれながらの瑕疵なき『絶対王者』であるのだから――――――。 

 *********************
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