憧れの副操縦士は、許嫁でした~社長の隠し子CAは、パイロットから一途に溺愛される~

桜城恋詠

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許嫁と過ごす日々

※味見

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「真面目で業務態度が模範的な副操縦士であることは認めるが、優しくはないぞ」
「弱みにつけ込むのが得意だって、知りたくなかったわ」
「幻滅したか」
「そうね。とても」

 この場でしてないわと素直な気持ちを打ち明けたら、本音を告げた意味がない。

 だからこそ。
 心にもない言葉を、告げたのだけれど――どうやらそれが、押し留めていた理性の引き金を引いてしまったみたいなのよね……。

 航晴は勢いよく、こちらに手を伸ばした。

 ――あ、やばい。

 身の危険を感じた時には、両肩を掴まれてソファーの上に押し倒されたあとだった。

 私はじっと、彼を見つめる。
 航晴は口をへの字に曲げて、こちらを見下していた。

「俺たちは許嫁だ。交際はしていないが、最初から結婚前提の付き合いだからな。次のステップに進んでも、許されると思うのだが……」
「大事なことを、忘れていないかしら。あなたにとっては長年手を出したくて仕方ない許嫁だとしても、私にとっては存在を認識してから三日しか経っていないのよ。人となりを理解できてすらいない人に、二度も身体を許すと思う?」
「……両親の愛し合う姿を見たくないから、俺を頼ってきたのではないのか」
「それは、そうだけど」
「天倉の家に居づらいと感じたならば、俺と肌を重ね合わせるのも悪くはない選択肢だという意味だ。無理強いはしない」

 彼は私に、選択を迫ってきた。

 このまま何事もなかったかのように天倉に戻るか。
 肌を許してそのまま結婚をし、航晴に囚われるか――。

 ――後者はないわね。
 少なくとも、現段階では。

 航晴との結婚にメリットがあるとすれば、今のところは気になっていた人と添い遂げられる。その程度しかなかった。
 私は代わりにキャリアを失い、彼との子どもを育て自由を奪われる。
 彼に尽くす人生の始まりだ。

 血の滲むような努力をして。
 せっかく、CAになれたのに……。

 志半ばでやっとの思いで手に入れた職を捨てるなど、冗談ではない。
 その時がくるとしたら。
 夢を捨てても構わないと思うほどに、狂おしいほど彼を求める時だけだわ。

「今日は、遠慮してくださる?」

 不敵な笑みを浮かべて挑発してやれば、航晴はぐっと唇を噛み締めたまま固まってしまった。

 彼だって、私と仲違いなんてしたくないでしょうし。
 手を出すなど、絶対にあり得ないことだわ。

「わかった」

 ゆっくりと身体を離して開放してくれるはずだと信じていた私は、完全に油断していた。

「最後まではしないが……」

 最後まで?

 一体なんの話だと、目を見開けば。
 航晴は口元を緩め、Tシャツの裾からスルスルと大きくてゴツゴツとした手を差し込んできた。

「――味見くらいは、させてくれ」
「な……っ!?」

 ご遠慮くださいの意味さえ理解できないほど、私としたいわけ!?

 そんなの絶対あり得ないと、身を捩ったけれど……。
 彼の指先が腹部をなぞりながら豊かな胸の膨らみに到達すれば。
 私の意志に反して、身体は反応を示してしまう。

「……っ!?」

 やだ……っ。
 触られたくない、はずなのに……!

 荒い息を吐き出しながら、熱っぽい瞳で彼を見つめてしまった。

「物欲しそうな目をしている」
「ち……っ! ちが……っ!」
「全身の力を抜け」
「ぁ……っ。そんなこと、言われたって……!」

 こんなの、絶対おかしい。

 いつかは一糸まとわぬ姿を航晴へ見せることになったとしても!
 結婚する前から、こんなこと……っ。
 何度も経験するなんて、あり得ないはずなのに……!

 どうして私の身体は彼に触れられるたびに、航晴を求めて疼くの……!?

「そうか」
「ひ……っ」

 彼の指先が、豊かな胸の膨らみを支えるブラジャーの上まで到着した。

 感触を確かめるように優しくそこを包み込むように触れると、航晴は親指で豊かな果実の中央に位置する頂を弾く。

「ならば身体の力が抜けるように、サポートしなければ……」
「んん……っ!」

 下着の上からでも秘所を弄られると、1度目に感じた時の快楽を思い出すせいか。身体は敏感に反応を示すもので……。

 私は唇を噛み締めながら声を圧し殺すと、その指先から逃れようと身体を捩る。
 けれどその動きが返って、胸元を弄ぶ彼の手に自らの豊かな膨らみを押しつけてしまっているようだ。

 耐え難い快楽を得た私は全身を小刻みに震わせながら、航晴に懇願した。

「そこ! 駄目……っ!」
「もう、限界か」

 小馬鹿したような発言に苛立ち、キツく睨みつけるが……。

 すっかりその気の航晴には、猫に鋭利な爪で頬を引っかかれた程度の不快感しか与えられなかったのだろう。

「下着の上から触れただけで、すっかり蕩けきっているとは……」
「ひ……ぁ……っ!?」
「この先が、思いやられるな」

 呆れたようにため息を溢した彼は、豊かな胸の膨らみを守る鎧を大きな手を使って強引に押し退け、直接触れてきた。
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