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7・マジックミラー越しに、羞恥プレイ
※羞恥心を煽られて(1)
「ん……っ!」
片平さんが両手を痛みが走るほどに握りしめると、己を捕らえる鎖がジャラリと小気味のいい音を奏で出す。
薄く開いた唇から舌先が差し込まれ、余す所なく味わいつくされてしまえば、抵抗する気も起きない。
――ああ……。また、だ……。
思考力を、奪われてしまう……。
頭がぼーっとして、息苦しい。
なのに、ふわふわと心地よくて、うっとりと瞳を潤ませてしまった。
「は、ぁ……っ」
「俺から逃げるために、頼りになりそうな男を見繕っていたのか?」
「ゃ……っ。ち、違……!」
「希美は本当に、悪い子だな……。それでこそ、俺を狂わす運命の女と呼ぶに相応しい……」
唇が離されたあとも物欲しそうな視線を続けていたところ、彼はその期待へ応えるかのように慣れた手つきでナイトドレスを胸元まで押し上げる。
寝台の上に鎖と手錠を使って縛りつけている時点で、私を外に出す気など毛ほども存在しないのだろう。
だからこそ、いつでも抱けるように肌に纏う衣服は必要最低限。
つまり、下着だけだった。
「ん! ぁ……!」
「まだ、触れてすらいないのに……。キスだけで期待して、こんなに昂っているのか?」
片平さんは胸元の突起が赤く充血し、ピンと上向きになっているのに目敏く気づいたようだ。
わざと焦らすようにその周りをくるくると指の腹を使ってなぞられる。
私の身体は何度も植えつけられた快感を思い出し、ゾクゾクと震えた。
「ゃ、あ……っ。ち、違……っ」
「嘘をつくな。素直になれ」
それを認めたくなくて、首を左右に振って拒絶する。
彼は散々焦らしたあとのご褒美だと言わんばかりに、胸元の頂へ吸いついた。
「ぅ、あ……っ」
まるで赤ん坊が母乳を求めるかのような勢いで強く吸っていたかと思えば、甘噛みをする。
緩急をつけた愛撫だけでも、身体の奥底から湧き上がる声を抑えられないくらいなのに――。
たわわに実った果実に唾液を含ませた舌が這い回り、ゆるゆると揉みしだかれる。
その度に何度も達してしまいそうになっては、ぐっと唇を噛み締めて耐えた。
「ィ、あ……!」
「嫌か。それとも、イキたい?」
わざわざ口に出さずとも、私がどんな思いでその言葉を漏らしているかくらいは、想像がつくはずなのに……。
彼は胸元から顔を上げると、不敵な笑みを浮かべてこちらを煽る。
――片平さんがこちらに向ける挑発的な視線は、はっきり言って好きだ。
私の身体を弄ぶのが心底楽しくて仕方がない。
そんな態度を見せるのは、時には苛立つことも多いが――。
それが惚れた男ならば、どうしようもできない。
そうやってこの無茶苦茶な愛撫を受け入れ始めている時点で、私の思考回路もイカれ始めてガタが来たのだろう。
――冷静に考えたら、絶対におかしい。
でも、こうなったのは全部私のせいだ。
彼と話し合わずに、愛の重さに耐えきれず、お腹の子どもを守るために逃げた。
たった一言。
『しばらく抱くのは、止めてほしいの』
それだけでこんなにも拗れて、見えない敵を作り出して嫉妬に狂った片平さんに抱かれるなんて、おかしな話だ。
私達には、あまりにも対話の時間がなさすぎる。
肌を重ね合う暇があったら、将来のために言葉を交わし合うべきだ。
「は、な……っ」
「離さない」
「ごか……っ。ん……っ。聞い、てぇ……っ」
「聞きたくない」
「かた、ひりゃ、さ……っ!」
「武彦だ」
私はただ、対話をしたかっただけだ。
なのに……。
彼はこちらの拘束を解いてくれと懇願したのだと勘違いし、再び愛撫を再開した。
片平さんの唇が胸元からミルクラインをなぞり、下腹部へと向かっていく。
その道中でリップ音とともに所有印を刻み込まれるたびに、ジクジクと子宮が疼いた。
片平さんが両手を痛みが走るほどに握りしめると、己を捕らえる鎖がジャラリと小気味のいい音を奏で出す。
薄く開いた唇から舌先が差し込まれ、余す所なく味わいつくされてしまえば、抵抗する気も起きない。
――ああ……。また、だ……。
思考力を、奪われてしまう……。
頭がぼーっとして、息苦しい。
なのに、ふわふわと心地よくて、うっとりと瞳を潤ませてしまった。
「は、ぁ……っ」
「俺から逃げるために、頼りになりそうな男を見繕っていたのか?」
「ゃ……っ。ち、違……!」
「希美は本当に、悪い子だな……。それでこそ、俺を狂わす運命の女と呼ぶに相応しい……」
唇が離されたあとも物欲しそうな視線を続けていたところ、彼はその期待へ応えるかのように慣れた手つきでナイトドレスを胸元まで押し上げる。
寝台の上に鎖と手錠を使って縛りつけている時点で、私を外に出す気など毛ほども存在しないのだろう。
だからこそ、いつでも抱けるように肌に纏う衣服は必要最低限。
つまり、下着だけだった。
「ん! ぁ……!」
「まだ、触れてすらいないのに……。キスだけで期待して、こんなに昂っているのか?」
片平さんは胸元の突起が赤く充血し、ピンと上向きになっているのに目敏く気づいたようだ。
わざと焦らすようにその周りをくるくると指の腹を使ってなぞられる。
私の身体は何度も植えつけられた快感を思い出し、ゾクゾクと震えた。
「ゃ、あ……っ。ち、違……っ」
「嘘をつくな。素直になれ」
それを認めたくなくて、首を左右に振って拒絶する。
彼は散々焦らしたあとのご褒美だと言わんばかりに、胸元の頂へ吸いついた。
「ぅ、あ……っ」
まるで赤ん坊が母乳を求めるかのような勢いで強く吸っていたかと思えば、甘噛みをする。
緩急をつけた愛撫だけでも、身体の奥底から湧き上がる声を抑えられないくらいなのに――。
たわわに実った果実に唾液を含ませた舌が這い回り、ゆるゆると揉みしだかれる。
その度に何度も達してしまいそうになっては、ぐっと唇を噛み締めて耐えた。
「ィ、あ……!」
「嫌か。それとも、イキたい?」
わざわざ口に出さずとも、私がどんな思いでその言葉を漏らしているかくらいは、想像がつくはずなのに……。
彼は胸元から顔を上げると、不敵な笑みを浮かべてこちらを煽る。
――片平さんがこちらに向ける挑発的な視線は、はっきり言って好きだ。
私の身体を弄ぶのが心底楽しくて仕方がない。
そんな態度を見せるのは、時には苛立つことも多いが――。
それが惚れた男ならば、どうしようもできない。
そうやってこの無茶苦茶な愛撫を受け入れ始めている時点で、私の思考回路もイカれ始めてガタが来たのだろう。
――冷静に考えたら、絶対におかしい。
でも、こうなったのは全部私のせいだ。
彼と話し合わずに、愛の重さに耐えきれず、お腹の子どもを守るために逃げた。
たった一言。
『しばらく抱くのは、止めてほしいの』
それだけでこんなにも拗れて、見えない敵を作り出して嫉妬に狂った片平さんに抱かれるなんて、おかしな話だ。
私達には、あまりにも対話の時間がなさすぎる。
肌を重ね合う暇があったら、将来のために言葉を交わし合うべきだ。
「は、な……っ」
「離さない」
「ごか……っ。ん……っ。聞い、てぇ……っ」
「聞きたくない」
「かた、ひりゃ、さ……っ!」
「武彦だ」
私はただ、対話をしたかっただけだ。
なのに……。
彼はこちらの拘束を解いてくれと懇願したのだと勘違いし、再び愛撫を再開した。
片平さんの唇が胸元からミルクラインをなぞり、下腹部へと向かっていく。
その道中でリップ音とともに所有印を刻み込まれるたびに、ジクジクと子宮が疼いた。
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