ホモ(?)とレズ(?)の片想い

じゅの助

文字の大きさ
3 / 53

運動会

しおりを挟む
花火が鳴った
うるさいなと思って時計をみた
朝6時

長い長い運動会の始まりは
目覚まし時計を使わずに起きた


準備体操をする
私は足が遅いから、競技はあまり出ない

病んでる子は私と手を繋いだ

  「これでずっと一緒だね!」


私は反論さえも出ない

色んな人に声をかけられる
「応援してね!」
「頑張るから見ててね!」

その1つ1つの言葉に
繋がれた手はキツくなった


それすらも重圧になった


競技が始まった
皆で走ったり、借り物レースや
パン食い競争、飴食い競争
様々だ

そういえば

さっきの子の応援にいかなきゃ

手を強く握りしめられて
「どこにいくの?」


応援しに行くんだよ 
私の友達を



「私だけでいいじゃない」





手を握りしめられたまま
100メートル走を見に行く

さっきの子は足が速かった
体育でもいつも練習していた
「頑張れ!」

応援すると手をヒラヒラさせた
私は片手で振り返した

「勝ったら!」

「もし1着でゴール出来たら!」

「まゆを1番最初に抱き締めてね!」


まゆちゃんはスタートでそう叫んだ

そうだ
頑張れ

もう私は片手だけじゃなくて
両手すら握りしめられてるけど

ゴールで待ってるよ





彼女は2位だった
決勝にはいけないけど、満足そうだった

抱き締めたかったけど
両手が空いていないので
ただお疲れ様としか言えなかった

彼女は嬉しそうに
私を抱き締めて


「その両手を、いつか」





「あなたの、好きな人が握ってくれますよう」




「拒むことも」



「あえて拒まないことも」



「選択しなきゃいけないよ 近いうちに」


そして、ピーと合図がなった

男子の100メートル走だ


「もう帰ろう」



強く握りしめられた手を



私は



拒んだ



スタートにいたのは



真ん中のレーンにいたのは



ゆうくんだった



体育の時とは違う




真剣な表情だった




ゆうくんは中学校のころから
全校の中でも足が速いと評判だった


パーンと

スタートしてきた



ゆうくんを



見た




彼の



走る姿に





私は口に両手をあてて




叫んだ







「ゆうくん頑張れ!」



ゆうくんは
白いテープを引きずって
1着でゴールした






「俺には有効じゃないのかな」





「さっきの女の子がいったように」







「1着でゴールしたから抱き締めてくれないのかな」




そういって笑うゆうくんに



何も言えなくなった私は




ただ「帰るよ」


と強く握りしめられて


私たちは何も会話しないまま


終わってしまった




ゆうくんはその後たくさん種目に出た

私とはすれ違いになるだけだ



それだけだ























それだけなのに


心が痛いのはなぜ?


なんでこんなにもドキドキしているの?


なんで?



ただ

私は

知りたくなかった

ゆうくんのこと

自分の気持ちのこと








ゆうくんを

好きになってしまったこと


 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冷徹公爵の誤解された花嫁

柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。 冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。 一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処理中です...