241 / 241
第5章『悪魔の王様を探す事にした』
出立の一行
しおりを挟む
時が経ちトートへ出発する時が来た。
帰ってきたフェーリが準備を整えてフヴェズルングの街を少し出た辺りで待っててほしいと聞かされていたため、ユート、イリーナ、レイカ、レンカ、ミルシィ、ダンタリオンの六人がポツリと待っている。
待つこと十数分、六人の目の前の空間がバリバリとスキマが開いていき辺りに生暖かい風が巻き起こりユート達の肌を撫でる。
空間にできたスキマの向こうから二人の女性が表れる。
一人はまるで雪のような純白のローブを見に纏い頭にはそこに有るのが本来の場所であると主張するかのように純白のとんがりボウシを被ったスレンダーな体つきの女性。
一人は丸々と太ったと言っても単なる肥満という訳ではなく健康に何ら差し支えがない健康的な肥満体型と言うのが相応しいおばあちゃんといったイメージの女性。
「初めましてフヴェズルングの皆様方、私はトートの女王にして国立女子魔術育成学院の学院長を務めております〈カルテラ・モーセ・トート〉と申します。以後お見知り置きを、フヴェズルングが長のユート様の奥様方」
「初めましてカルテラ殿、私はフヴェズルングの長であるユートの第一夫人、イリーナ・サトウと申します。この度は急な申し出に応じていただき夫のユートに代わってお礼を申し上げます」
「いえいえ、ユート様の噂は国境を越えてトートの方にまで聞いておりまして、是非とも一度は直接この目で見てみたかったのですが……どうやら忙しいご様子でこの場には来られていないようでございますね」
「はい、カルテラ殿には大変失礼であるのですが、夫であるユートは現在まだまだ発展途上にあるフヴェズルングの行政をしなくてはならない身でして……誠に申し訳ございません」
そんな二人の形式的な挨拶を横目で見ていたユートは内心ものすごく居心地が悪く、今すぐにでもこの場から消え去りたいと叫んでいた。
「さて、挨拶はこのくらいにしておきましょう、ここからトートまでは幾ら飛翔を使用したとしても二三日は掛かってしまう距離にございます、そこでこの転移門の魔法を使用して皆様をご案内させていただきます」
カルテラがそう言って指を弾くとユート達の周りに積まれていた荷物が消えた。
様子から察するに荷物は先にトートの方へ転送したのだろう。
「それじゃぁ行きますかね」
ユートがいつもの調子でスタスタと転移門に入ろうとするとカルテラに理由もわからず制止される。
「お待ちを、この場合ですと一番身分の高い者がここを潜るべきかと私は存じておりますが……貴方は一体どなたでしょうか?」
「………私はユー子と申します、一応私もユート様の第五夫人ですわ~」
「そうでしたか、これはこれは失礼しました」
そう言ってアルテラは下がりユートは転移門を潜って行った。
転移門を潜った先は、ある意味で理想郷のようであった。
帰ってきたフェーリが準備を整えてフヴェズルングの街を少し出た辺りで待っててほしいと聞かされていたため、ユート、イリーナ、レイカ、レンカ、ミルシィ、ダンタリオンの六人がポツリと待っている。
待つこと十数分、六人の目の前の空間がバリバリとスキマが開いていき辺りに生暖かい風が巻き起こりユート達の肌を撫でる。
空間にできたスキマの向こうから二人の女性が表れる。
一人はまるで雪のような純白のローブを見に纏い頭にはそこに有るのが本来の場所であると主張するかのように純白のとんがりボウシを被ったスレンダーな体つきの女性。
一人は丸々と太ったと言っても単なる肥満という訳ではなく健康に何ら差し支えがない健康的な肥満体型と言うのが相応しいおばあちゃんといったイメージの女性。
「初めましてフヴェズルングの皆様方、私はトートの女王にして国立女子魔術育成学院の学院長を務めております〈カルテラ・モーセ・トート〉と申します。以後お見知り置きを、フヴェズルングが長のユート様の奥様方」
「初めましてカルテラ殿、私はフヴェズルングの長であるユートの第一夫人、イリーナ・サトウと申します。この度は急な申し出に応じていただき夫のユートに代わってお礼を申し上げます」
「いえいえ、ユート様の噂は国境を越えてトートの方にまで聞いておりまして、是非とも一度は直接この目で見てみたかったのですが……どうやら忙しいご様子でこの場には来られていないようでございますね」
「はい、カルテラ殿には大変失礼であるのですが、夫であるユートは現在まだまだ発展途上にあるフヴェズルングの行政をしなくてはならない身でして……誠に申し訳ございません」
そんな二人の形式的な挨拶を横目で見ていたユートは内心ものすごく居心地が悪く、今すぐにでもこの場から消え去りたいと叫んでいた。
「さて、挨拶はこのくらいにしておきましょう、ここからトートまでは幾ら飛翔を使用したとしても二三日は掛かってしまう距離にございます、そこでこの転移門の魔法を使用して皆様をご案内させていただきます」
カルテラがそう言って指を弾くとユート達の周りに積まれていた荷物が消えた。
様子から察するに荷物は先にトートの方へ転送したのだろう。
「それじゃぁ行きますかね」
ユートがいつもの調子でスタスタと転移門に入ろうとするとカルテラに理由もわからず制止される。
「お待ちを、この場合ですと一番身分の高い者がここを潜るべきかと私は存じておりますが……貴方は一体どなたでしょうか?」
「………私はユー子と申します、一応私もユート様の第五夫人ですわ~」
「そうでしたか、これはこれは失礼しました」
そう言ってアルテラは下がりユートは転移門を潜って行った。
転移門を潜った先は、ある意味で理想郷のようであった。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(30件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
更新まだ?
退会済ユーザのコメントです
いつもご愛読ありがとうございます
あぁ……確かにそうなってますね
「〜のせい」は「〜の性」って書いてることが多くて変な癖がついてたみたいですね
(´・ω・`)
誤字報告ありがとうございます!!!!!!
これからも
『異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした』をよろしくお願い致します
最新話の誤字報告。
中盤の一文 ルールの説明文 誤字(誤変換)
アルカに決まった時点で、価値はほぼ揺るがなくなった
「価値」は「勝ち」ではないでしょうか?
うむむむむむぅ~~~!?
…確かに読み返してみると、「ションベン」を役とはしていないし、「役『等』の『等』」も、しっかりと書かれている!?
結局、正解だと思っていた内容も、前提条件を勘違いしていたせいで、中身のズレたモノに成ってしまったorz
…カァッコ悪ぅ~~~っ!!orz
……7回の読み返し程度では、読み込み方が、足りないのか…!?
もう一度、最初から、読み返そう!(通算8回目)
最後の最後、まきの意趣返し(無断結婚の告げ口)は、ユートへの、痛恨の一撃に成りましたねwww
次回更新も、楽しみにしています♪
いつもご愛読ありがとうございます
そんなに読み返して頂いていたのですか!?
いやはや…作者としては感謝の念で胸がいっぱいであります!!!
まだまだユート達の物語は続きますので応援よろしくお願い致します!!!!!
これからも
『異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした』をよろしくお願い致します