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第3章『双子の少女を救出する事にした』
復讐と先生としての最後の言葉
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「ふぅ…行ったか…」
玲華は優翔が見えなくなった事を確認した後、エプロンを装着して厨房へと向かった
「昨日は危うく見つかるところだった…」
玲華は昨日、優翔の誕生日の為のケーキを作っていたのだ
作り方などはあらかじめケーキ屋の知り合いに聞いていたのだ
前日に苺や生クリームをケーキでサンドさせて生クリームを塗って冷蔵しておいたのだ
「さてと…最後の仕上げの前に…部屋の飾り付けしとこうかな」
玲華はそう思い先日買っておいた飾りを持ってきて飾り付けを始めようとした時に
背後から殺気を感じとっさにその場から回避する
「ほう…感は鋭いな…」
道場の扉を蹴り飛ばして入ってきたのは全身に銃火器やパイナップル型手榴弾をくくりつけた身長2,3mはあるであろう白人の男だった
「3年前は世話になったな…あのガキはいないか…まぁいい…」
白人の男は手に持ってたショットガンを構えて玲華に向ける
「手を挙げて両手を壁につけな」
玲華は距離が離れている為抵抗もままならず素直に指示に従う
「ふん!優翔君が帰ってきたらあなた達なんて一瞬で…」
玲華がそう言おうとすると黒人の男が外から入ってきた
その手には小さな男の子が捕まっていた
「こっちには人質がいるんだよ、おいボブ火だ」
白人の男は口にタバコを咥えながらそう指示すると黒人の男はポケットからジッポのライターを取り出してそれを放り投げる
「バカか!誰が放火しろって言った!タバコの火をよこせって言ったんだよ!」
「まじか…やべぇ!逃げるぞ!」
二人の男は男の子をその場に放り捨て一目散に逃げていった
「大丈夫!怪我はないか?」
放り捨てられた男の子は頭から出血をしていた
「まずい…すぐに病院に連れていかないと…」
玲華は男の子をおんぶしてすぐに外に出ようとするが既に火の手は出入口を囲み外に出る事は出来なくなっていた
「これは…非常にまずいね…」
玲華と男の子は完全に閉じ込められてしまった
「ん?なんだあの二人」
優翔が道場の方へ向かっていると階段を急いで降っていく二人の男を見掛けた
「……怪しいな…しかも…何処かで見たような…」
しかし優翔はそう思うだけで特に追跡するなどはしなかった
そんな事をしている間に手遅れになったら目も当てられないからだ
道場に到着した優翔が目にした光景は先程まであった念入りに掃除されていて綺麗な道場の姿はなく
煙が高く天高く舞い上がり火も後少しで周りの木々に燃え移りそうであった
「朱音ちゃんは井戸の桶を使って少しで消化しといてくれ!」
優翔は朱音にそう指示した後に井戸の水を被り中に入っていった
「先生!秀也!どこだ、返事してくれ!」
屋根の板などが燃えて落ちてきており今にも崩れ落ちそうな道場内を優翔は探し回る
「優翔君!こっちだ!」
玲華の声が聞こえてきた
その場所に向かうと玲華と秀也が別々の柱に足や腕を挟まれ動けなくなっていたのだ
「なんてこった…」
優翔は迷った
後少しでこの道場は崩れ落ちるだろう
つまり…両方助けてる時間が無かったのだ…
「くそ…俺はどうすればいい!」
優翔はどちらを助ければ正解か必死で考えた
しかし…脳裏によぎる回答は『先生を見捨てる』
優翔は自らを殴りたいと思った…ここまで育てくれた先生を助けないなんて選択が出てくる己の無力さに打ちひしがれた
「優翔君この子を助けてあげて!」
優翔の迷いを一喝し回答を導く
「だけど…先生は…」
優翔の呼吸は荒くなっていく、鼓動がどんどん大きくなっていく
このままだと心臓が張り裂けると確信するほど大きく激しく胸を締め付ける
「……これは先生としての最後の言葉よ…座りなさい」
優翔は玲華の指示通りにその場に座る
「いい?優翔君…あなたはこれから幸せになりなさい…たくさんの人に囲まれて…たくさんの愛を受け取って…もっともっと強くなって…」
玲華の次々とまるで壊れたダムの水の様に溢れてくる言葉を優翔は一言一句聞き逃さなず黙って聞いていく
「優翔君…最後に…少し顔を下げて目を閉じて」
優翔は少し疑問に思ったが素直に頭を下げ目を閉じる
すると口元に柔らかくも暖かい感触を感じる
優翔は恐る恐る目を開けると目の前に玲華の顔があった
「……優翔君…あなたがいて私の日々は華やかになったわ…」
「優翔君が最初にこの道場に来た時ね…確か聞いてきたわね…なんで誰もいないのに掃除をするのかって…それはね…寂しかったから…掃除でもして気を紛らわせないと孤独に押しつぶされそうになってたの…」
「でも…優翔君が来てからは毎日が賑やかになった…凄く…楽しかったよ」
「さぁ早く男の子を連れて行って…」
玲華はその言葉の後に優翔を突き放す
優翔は秀也が挟まってる柱をどけて外に出ようとするが一瞬立ち止まる
「先生!まだまだ俺達の戦いの決着は着いてないからな!」
「また…勝負しろよな」
優翔は玲華の方を振り向かずに言う
いや…振り向く事が出来なかったのだ
優翔のその顔は涙でくしゃくしゃになりとても人に見せられる顔ではなかったからだ
「ええ…また…」
玲華のその言葉を聞いた後すぐに優翔は壁を蹴り崩し外へ出る
そのまま火の中を通っていくと秀也が火傷してしまうからだ
「お兄さん!秀也くんは!」
外では朱音と村の人間が懸命に消火活動をしていた
「ここにいる!俺はすぐまた戻る!」
優翔は秀也を大人達に預けすぐに玲華を助けに行こうとしたが村の大人達に必死に抑えられる
「もう無理だ!火が完全に回っている!中に戻るのは危険だ!」
大人達が優翔の手足を完全に押さえ付ける
そうじゃないと優翔ならば簡単に抜けられるからだ
「離せ!先生が…先生が!」
優翔は大人達に引きずられ少し離れた場所まで来た時
道場は激しい爆音と共に爆発した
「先生…せんせぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!」
優翔の玲華を呼ぶ声も爆音によりかき消され
その返事が帰ってくる事は無かった
玲華は優翔が見えなくなった事を確認した後、エプロンを装着して厨房へと向かった
「昨日は危うく見つかるところだった…」
玲華は昨日、優翔の誕生日の為のケーキを作っていたのだ
作り方などはあらかじめケーキ屋の知り合いに聞いていたのだ
前日に苺や生クリームをケーキでサンドさせて生クリームを塗って冷蔵しておいたのだ
「さてと…最後の仕上げの前に…部屋の飾り付けしとこうかな」
玲華はそう思い先日買っておいた飾りを持ってきて飾り付けを始めようとした時に
背後から殺気を感じとっさにその場から回避する
「ほう…感は鋭いな…」
道場の扉を蹴り飛ばして入ってきたのは全身に銃火器やパイナップル型手榴弾をくくりつけた身長2,3mはあるであろう白人の男だった
「3年前は世話になったな…あのガキはいないか…まぁいい…」
白人の男は手に持ってたショットガンを構えて玲華に向ける
「手を挙げて両手を壁につけな」
玲華は距離が離れている為抵抗もままならず素直に指示に従う
「ふん!優翔君が帰ってきたらあなた達なんて一瞬で…」
玲華がそう言おうとすると黒人の男が外から入ってきた
その手には小さな男の子が捕まっていた
「こっちには人質がいるんだよ、おいボブ火だ」
白人の男は口にタバコを咥えながらそう指示すると黒人の男はポケットからジッポのライターを取り出してそれを放り投げる
「バカか!誰が放火しろって言った!タバコの火をよこせって言ったんだよ!」
「まじか…やべぇ!逃げるぞ!」
二人の男は男の子をその場に放り捨て一目散に逃げていった
「大丈夫!怪我はないか?」
放り捨てられた男の子は頭から出血をしていた
「まずい…すぐに病院に連れていかないと…」
玲華は男の子をおんぶしてすぐに外に出ようとするが既に火の手は出入口を囲み外に出る事は出来なくなっていた
「これは…非常にまずいね…」
玲華と男の子は完全に閉じ込められてしまった
「ん?なんだあの二人」
優翔が道場の方へ向かっていると階段を急いで降っていく二人の男を見掛けた
「……怪しいな…しかも…何処かで見たような…」
しかし優翔はそう思うだけで特に追跡するなどはしなかった
そんな事をしている間に手遅れになったら目も当てられないからだ
道場に到着した優翔が目にした光景は先程まであった念入りに掃除されていて綺麗な道場の姿はなく
煙が高く天高く舞い上がり火も後少しで周りの木々に燃え移りそうであった
「朱音ちゃんは井戸の桶を使って少しで消化しといてくれ!」
優翔は朱音にそう指示した後に井戸の水を被り中に入っていった
「先生!秀也!どこだ、返事してくれ!」
屋根の板などが燃えて落ちてきており今にも崩れ落ちそうな道場内を優翔は探し回る
「優翔君!こっちだ!」
玲華の声が聞こえてきた
その場所に向かうと玲華と秀也が別々の柱に足や腕を挟まれ動けなくなっていたのだ
「なんてこった…」
優翔は迷った
後少しでこの道場は崩れ落ちるだろう
つまり…両方助けてる時間が無かったのだ…
「くそ…俺はどうすればいい!」
優翔はどちらを助ければ正解か必死で考えた
しかし…脳裏によぎる回答は『先生を見捨てる』
優翔は自らを殴りたいと思った…ここまで育てくれた先生を助けないなんて選択が出てくる己の無力さに打ちひしがれた
「優翔君この子を助けてあげて!」
優翔の迷いを一喝し回答を導く
「だけど…先生は…」
優翔の呼吸は荒くなっていく、鼓動がどんどん大きくなっていく
このままだと心臓が張り裂けると確信するほど大きく激しく胸を締め付ける
「……これは先生としての最後の言葉よ…座りなさい」
優翔は玲華の指示通りにその場に座る
「いい?優翔君…あなたはこれから幸せになりなさい…たくさんの人に囲まれて…たくさんの愛を受け取って…もっともっと強くなって…」
玲華の次々とまるで壊れたダムの水の様に溢れてくる言葉を優翔は一言一句聞き逃さなず黙って聞いていく
「優翔君…最後に…少し顔を下げて目を閉じて」
優翔は少し疑問に思ったが素直に頭を下げ目を閉じる
すると口元に柔らかくも暖かい感触を感じる
優翔は恐る恐る目を開けると目の前に玲華の顔があった
「……優翔君…あなたがいて私の日々は華やかになったわ…」
「優翔君が最初にこの道場に来た時ね…確か聞いてきたわね…なんで誰もいないのに掃除をするのかって…それはね…寂しかったから…掃除でもして気を紛らわせないと孤独に押しつぶされそうになってたの…」
「でも…優翔君が来てからは毎日が賑やかになった…凄く…楽しかったよ」
「さぁ早く男の子を連れて行って…」
玲華はその言葉の後に優翔を突き放す
優翔は秀也が挟まってる柱をどけて外に出ようとするが一瞬立ち止まる
「先生!まだまだ俺達の戦いの決着は着いてないからな!」
「また…勝負しろよな」
優翔は玲華の方を振り向かずに言う
いや…振り向く事が出来なかったのだ
優翔のその顔は涙でくしゃくしゃになりとても人に見せられる顔ではなかったからだ
「ええ…また…」
玲華のその言葉を聞いた後すぐに優翔は壁を蹴り崩し外へ出る
そのまま火の中を通っていくと秀也が火傷してしまうからだ
「お兄さん!秀也くんは!」
外では朱音と村の人間が懸命に消火活動をしていた
「ここにいる!俺はすぐまた戻る!」
優翔は秀也を大人達に預けすぐに玲華を助けに行こうとしたが村の大人達に必死に抑えられる
「もう無理だ!火が完全に回っている!中に戻るのは危険だ!」
大人達が優翔の手足を完全に押さえ付ける
そうじゃないと優翔ならば簡単に抜けられるからだ
「離せ!先生が…先生が!」
優翔は大人達に引きずられ少し離れた場所まで来た時
道場は激しい爆音と共に爆発した
「先生…せんせぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!」
優翔の玲華を呼ぶ声も爆音によりかき消され
その返事が帰ってくる事は無かった
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