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第3章『双子の少女を救出する事にした』
暗黒物質と一件落着
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天幕の中は外観の小さかったが…中は無駄に広かった
否、広い広くない以前の問題で中央の円卓と二脚のイスが置いてあるだけで他は何も無かった
多分こういう場は虚無の世界然り、何も無い方が良いのだろう
『掛けよ、互いに対等に話し合う場である』
ガミジンは先に向かい側の席に座りユートに座るよう促す
ユートは促されるまま座り一呼吸置くと円卓の上にティーカップが出現し、中には見た事も無い色…いや見た事のある色がごちゃまぜになり飲む気が失せるような『名称しがたい紅茶のような物』が現れた
『飲むが良い、ヘルヘイムにて流行っている妖艶茶と呼ばれるミズガルズでは手に入らない茶葉で茶をいれたのだ』
『口に合えば幸いである』
このガミジンという男…いや雄と言うのが正しいだろう
中々紳士的な一面もあるようでまずは茶を飲んでリラックスするように促してきたのだ
『毒が入ってるか否かは問題ない…その様な下賎なる行為をこのガミジンがやる訳がなかろう』
中々飲もうとしないユートに対して優しく問題視してるであろう点を解説してくる
しかし…ユートは紅茶に関しては良い思い出を持っておらず、そもそもユートは紅茶自体あまり好きな部類に無いのだ
さらに付け加えるならば色が問題であった
まるで小学生が使うような水彩絵具を休み時間中にふざけて全ての色を混ぜ合わせた様な色をしている
流石のユートでも飲む気は失せ…見ているだけで吐き気を催す…人間からしたらまさに、暗黒物質である
だが…ここまで勧められて飲まないのは失礼だと感じ一口だけ飲んでみる
…口いっぱいに広がる苦味とコクと言う物だろうか…これに感想を言うのであれば…
「大人な味だな」としか言い様が無かった
『それでは本題に入るとしよう…我らが何故ミズガルズに攻め入ったか…だったか?』
ガミジンはユートが妖艶茶を飲んだ事を確認したら話を進め始めた
「あ…あぁ、理由は何だ?『土地』か?どこかの国の『財宝』か?」
ユートがそう聞くとガミジンは数分の間黙り込みユートを見つめる
『貴様になら話しても良かろう』
『貴様は《ソロモン七十二柱》についてどこまで知っている』
ガミジンはユートの問いに対する答えではなく逆に質問を投げかけてきた
魔族間では疑問文には疑問文で返すと言うのが正しいのだろうか…
《ソロモン七十二柱》
それは旧約聖書に登場する古代イスラエルの王、ソロモンの使役する72の悪魔達の事である
悪魔達にはそれぞれ階級が存在し、目の前にいる『ガミジン』は上から四番目という結構偉い…というのが正しいかは不明だが相当上のクラスの悪魔である事は明らかである
『実は…探し人である』
ガミジンの理由を聞いた時ユートは唖然としたが話を続けた
「…探し人ってのはどんな奴だ?普通の人間が誘拐やら迷子やらになったとしても軍を動かすなんて事はしないだろ?」
ユートはそう聞くとガミジンは恥を忍んでこう呟く
『いなくなったのは…我らが王《ソロモン》である』
それを聞いた途端にユートは完全に口を開けて呆然としていた
ソロモンがこの世界にいるという事にはユートはもう触れない
アルト達なら余裕でこの世界に転移又は転生させるだろうと思うからだ
しかし…だとしたら、かの有名なソロモン王が迷子…あるいは誘拐されたと言うのである
「…確かに…それは探しに行くのに軍を使うのは仕方のないように思える俺は正常な筈だ…」
「だが、そのソロモンって男はそう簡単に人間に捕まるのか?ヘルヘイムにいたのならソロモンも魔族なんだろ?」
ユートはそう聞くとガミジンは視線をユートから逸らしながら話しを続ける
『…否、ソロモン王は魔族ではない』
『ソロモン王は人の身でありながらもヘルヘイムの1/3をその手に収める者だが…これ以上は話さない方が良さそうだ』
ガミジンはそこまで言うと口を濁し黙り込んだ
「…わかった、俺が探しといてやる」
「その代わり、最低でも俺がソロモンを探している間はミズガルズに踏みいろうとするな…来るにしてもお前一人か代理の者を一人にしろ」
「毎回毎回こんな団体で来られたらこっちが迷惑だ」
ユートのその言葉にガミジンは了承し、ソロモンの事は全てユートに一任した
『但し、我らから一体監視の者を送る』
『貴様を信用していない訳では無いが保険の意味を兼ねてだ…まぁ貴様程の男ならば言っている意味は分かるであろう?』
ガミジンはそこまで言うとユートの目を見てニヤリと笑う
「わかってるよ、それじゃあ俺は帰る」
ユートはそう言って立ち上がり天幕から出ようとする
「あ、忘れてた」
「ソロモンの特徴ってどんな感じだ?」
人探しをするのにその者の特徴を知らなければ探す事など出来ない
『そうだな…赤茶色のショートと呼ばれる髪型をしておりくせっ毛がある』
『瞳は蒼と緋の左右で違う目をしている』
ユートはその特徴に何かを感じ取っていたがあえて聞き流し特徴を聞き続ける
『身長は150~60程度であったはずだ』
ユートはそれを聞いた瞬間に間違いないと判断し最後に名前を聞いてみる
「なぁ…ソロモンは『アルカナ・ルーズベルト』なんて名前を持ってたりするか?」
仮にそうだと答えられればユートの身の危険が高まる質問であった
『否、そのような者は知らぬ』
ガミジンのその答えにユートは胸をなで下ろす
ユートはそのまま天幕を出ようとした時ガミジンに静止された
『人間、一つ念を押しておこう』
『我らは以前にもミズガルズの王達にソロモン王の事を頼んだが…返ってきた答えはいなかっただ、だがミズガルズに必ずソロモン王はいる、努努それを忘れるな』
ガミジンのその言葉を背中で聞き入れユートは天幕を出る
「まぁ一先ずは一件落着って事で良いかな、俺はもう疲れた…アルカ達に癒されたい…主に飼い猫的な意味で…」
ユートはそう言って飛翔を使って飛び上がりレイカ達の方へ帰っていった
否、広い広くない以前の問題で中央の円卓と二脚のイスが置いてあるだけで他は何も無かった
多分こういう場は虚無の世界然り、何も無い方が良いのだろう
『掛けよ、互いに対等に話し合う場である』
ガミジンは先に向かい側の席に座りユートに座るよう促す
ユートは促されるまま座り一呼吸置くと円卓の上にティーカップが出現し、中には見た事も無い色…いや見た事のある色がごちゃまぜになり飲む気が失せるような『名称しがたい紅茶のような物』が現れた
『飲むが良い、ヘルヘイムにて流行っている妖艶茶と呼ばれるミズガルズでは手に入らない茶葉で茶をいれたのだ』
『口に合えば幸いである』
このガミジンという男…いや雄と言うのが正しいだろう
中々紳士的な一面もあるようでまずは茶を飲んでリラックスするように促してきたのだ
『毒が入ってるか否かは問題ない…その様な下賎なる行為をこのガミジンがやる訳がなかろう』
中々飲もうとしないユートに対して優しく問題視してるであろう点を解説してくる
しかし…ユートは紅茶に関しては良い思い出を持っておらず、そもそもユートは紅茶自体あまり好きな部類に無いのだ
さらに付け加えるならば色が問題であった
まるで小学生が使うような水彩絵具を休み時間中にふざけて全ての色を混ぜ合わせた様な色をしている
流石のユートでも飲む気は失せ…見ているだけで吐き気を催す…人間からしたらまさに、暗黒物質である
だが…ここまで勧められて飲まないのは失礼だと感じ一口だけ飲んでみる
…口いっぱいに広がる苦味とコクと言う物だろうか…これに感想を言うのであれば…
「大人な味だな」としか言い様が無かった
『それでは本題に入るとしよう…我らが何故ミズガルズに攻め入ったか…だったか?』
ガミジンはユートが妖艶茶を飲んだ事を確認したら話を進め始めた
「あ…あぁ、理由は何だ?『土地』か?どこかの国の『財宝』か?」
ユートがそう聞くとガミジンは数分の間黙り込みユートを見つめる
『貴様になら話しても良かろう』
『貴様は《ソロモン七十二柱》についてどこまで知っている』
ガミジンはユートの問いに対する答えではなく逆に質問を投げかけてきた
魔族間では疑問文には疑問文で返すと言うのが正しいのだろうか…
《ソロモン七十二柱》
それは旧約聖書に登場する古代イスラエルの王、ソロモンの使役する72の悪魔達の事である
悪魔達にはそれぞれ階級が存在し、目の前にいる『ガミジン』は上から四番目という結構偉い…というのが正しいかは不明だが相当上のクラスの悪魔である事は明らかである
『実は…探し人である』
ガミジンの理由を聞いた時ユートは唖然としたが話を続けた
「…探し人ってのはどんな奴だ?普通の人間が誘拐やら迷子やらになったとしても軍を動かすなんて事はしないだろ?」
ユートはそう聞くとガミジンは恥を忍んでこう呟く
『いなくなったのは…我らが王《ソロモン》である』
それを聞いた途端にユートは完全に口を開けて呆然としていた
ソロモンがこの世界にいるという事にはユートはもう触れない
アルト達なら余裕でこの世界に転移又は転生させるだろうと思うからだ
しかし…だとしたら、かの有名なソロモン王が迷子…あるいは誘拐されたと言うのである
「…確かに…それは探しに行くのに軍を使うのは仕方のないように思える俺は正常な筈だ…」
「だが、そのソロモンって男はそう簡単に人間に捕まるのか?ヘルヘイムにいたのならソロモンも魔族なんだろ?」
ユートはそう聞くとガミジンは視線をユートから逸らしながら話しを続ける
『…否、ソロモン王は魔族ではない』
『ソロモン王は人の身でありながらもヘルヘイムの1/3をその手に収める者だが…これ以上は話さない方が良さそうだ』
ガミジンはそこまで言うと口を濁し黙り込んだ
「…わかった、俺が探しといてやる」
「その代わり、最低でも俺がソロモンを探している間はミズガルズに踏みいろうとするな…来るにしてもお前一人か代理の者を一人にしろ」
「毎回毎回こんな団体で来られたらこっちが迷惑だ」
ユートのその言葉にガミジンは了承し、ソロモンの事は全てユートに一任した
『但し、我らから一体監視の者を送る』
『貴様を信用していない訳では無いが保険の意味を兼ねてだ…まぁ貴様程の男ならば言っている意味は分かるであろう?』
ガミジンはそこまで言うとユートの目を見てニヤリと笑う
「わかってるよ、それじゃあ俺は帰る」
ユートはそう言って立ち上がり天幕から出ようとする
「あ、忘れてた」
「ソロモンの特徴ってどんな感じだ?」
人探しをするのにその者の特徴を知らなければ探す事など出来ない
『そうだな…赤茶色のショートと呼ばれる髪型をしておりくせっ毛がある』
『瞳は蒼と緋の左右で違う目をしている』
ユートはその特徴に何かを感じ取っていたがあえて聞き流し特徴を聞き続ける
『身長は150~60程度であったはずだ』
ユートはそれを聞いた瞬間に間違いないと判断し最後に名前を聞いてみる
「なぁ…ソロモンは『アルカナ・ルーズベルト』なんて名前を持ってたりするか?」
仮にそうだと答えられればユートの身の危険が高まる質問であった
『否、そのような者は知らぬ』
ガミジンのその答えにユートは胸をなで下ろす
ユートはそのまま天幕を出ようとした時ガミジンに静止された
『人間、一つ念を押しておこう』
『我らは以前にもミズガルズの王達にソロモン王の事を頼んだが…返ってきた答えはいなかっただ、だがミズガルズに必ずソロモン王はいる、努努それを忘れるな』
ガミジンのその言葉を背中で聞き入れユートは天幕を出る
「まぁ一先ずは一件落着って事で良いかな、俺はもう疲れた…アルカ達に癒されたい…主に飼い猫的な意味で…」
ユートはそう言って飛翔を使って飛び上がりレイカ達の方へ帰っていった
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