異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

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第3章『双子の少女を救出する事にした』

零れる愚痴と帰れる場所の温もり

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「魔族達が…帰っていく…」
新選組の人達は何が起こってるか理解が出来なかった

魔族達の損害…即ち、ざっと200~300程の死者が出たのだ
それに対しこちら側…つまり梨華率いる人間軍の損害は0であった

それなのに報復も、逆上も一切せずに帰っていく魔族達に新選組は奇妙なを感じていた

だが…レイカやランカ達は十中八九ユートの仕業だとすぐに直感したのだ

レイカ達がそんな事を考えていると魔族が攻め入ってた方角からユートが飛んできた
その表情は疲労感に満ちていた

「食後の運動にもならなかった…梨華…何でも良いからとにかく甘い物を頼む…」
ユートはそう言って氷の上に降り立った



その後、ユート達は城の最上階にて集まり梨華が作ったいちご大福を食べていた

「……それで魔族達を率いていたガミジンだっけ?そのソロモンって男を探しに態々攻め入ってきたのか?俺達の苦労を知らないで困ったものだ」

梨華はそんな事を呟きながらいちご大福を平らげる
国の存亡が掛かっていたかもしれないという戦争の原因がたかが人探しの為だなんて先代の巫女達に示しがつかないと思ったのだ

「《同意》ソロモン七十二柱の全悪魔が現界しているのならば『ヴィネ』という千里眼を持つ悪魔がいるはずです」
ランカも梨華に張り合うように愚痴をこぼしいちご大福を頬張る

ユートが梨華に頼んで作ってもらった筈だが…ユートは二、三個しか食べていないのに関わらず大漁にあったいちご大福は殆ど無くなっていた

「まぁソロモンの事は俺が見つけ出してやる…恐らくそういった人探しに長けた奴が俺の知り合いに一人いるからな」
「レイカも知ってると思うが…わかるか?」

ユートがそう言うとレイカは反応し、食べかけのいちご大福を口に頬張りあごに手を当てて考える
だがレイカは「わからない」と答えた

「知り合いが多過ぎてわからないなぁ…それに一人一人の顔まで覚えるなんてよっぽどの事じゃない限り無理だしね」
レイカがそう言うとユートは「そんな訳ないだろ」と反論する

「ほらあいつだよ『シオン』の事だ、あいつは確か『ルルブラン商会』なんて物を立ち上げてるんだ…少なからずミズガルズ内の結構な上層部の奴とのパイプも当然持ってるだろう」
「だから俺はその情報をシオンから買い取る」

「うーん…シオン君とそういったお金のやり取りは辞めといた方が良いと思うな…シオン君は普段は温厚だけど商売の事となったら人が変わるから」
レイカはそう言ってユートにまともな交渉は避けるべきだと助言する

「まぁ面倒事は俺が引き受けるからお前らに負担をかけるような事は無いから安心しな…」
ユートはそう言って最後のお茶をすすった後、立ち上がった

「それじゃあ帰りますか…実に二週間あまりの長い長い外出だったな…」
ユートはそう言って帰り支度を始めだした頃…ある重大な事を確認していなかった

「レイカ達もは俺と一緒に来るよな?」
ユートがそう聞くと三人は元気よく返事をする

「ユート君のお家かぁ…楽しみだなぁ…」
「《同意》ユートの裕福度が家によって明らかになりますね」
「広いお家だといいてお姉ちゃん♪」
レイカ、ランカ、レンカはユートの家に胸を踊らせていたが…リンカはまだ何か一抹の不安があるようだ

「…本当に俺は旦那様に付いて行っても問題は無いのだろうか…もしかしたら俺は図々しいだけで実はまったく感激されないじゃないか」
リンカはそう言って徐々に徐々に負のイメージを膨らませ始める

ユートはそんなリンカに対しておでこを指で弾く
「ウジウジしてても仕方ないだろうが、人生は当たって砕けろだ」

ユートがそう言うとリンカはまだ不安そうな顔をしつつも自分の部屋に行き荷物をまとめに向かった

「《指摘》当たりに行って砕けたら意味が無いと思うのですが」
ランカはそう言って最後のいちご大福を口に放り投げる

「いやいやいや、別に砕けなくても良いんだからな?砕けるまでがワンセットじゃないからな!?」
ユートは焦りつつもすぐに落ち着きを取り戻しレイカ達にもすぐに出発できるように準備を促した


それから数時間後
ユートを含めた五人全員の準備が整い、パルテノン皇国から帰る時間となった
国の中ではユートの転移ワープが発動しない為帰るには国を出てからだった

ユート達はパルテノン皇国と火山とのちょうど境界線のような場所で立ち止まり振り返る

「ちょっと名残惜しい気分があるね…」
レイカはそう言って先程までいた城を見つめている

「《同意》まだまだこの国のお菓子を食べたかったです」
微妙にレイカとは違う理由のような気がしたがユート達は流す事にした

「土方歳三…この国を任せたぞ」
リンカは最後まで見送りに来ていた新選組の面々に一人一人挨拶を交わす

「梨華様が守ってきたこの国は必ず私達が守り通しまう…ですので…たまにはユートさんのご家族と共に帰ってきてください」
「パルテノン皇国は梨華様の故郷なのですから」
土方はそう言ってリンカに爽やかな笑顔を送る

「……行こう旦那様…これ以上留まっていたら決意が揺らぎそうだ」 
リンカはユートの服の袖を引っ張り早く転移ワープするように催促する

「それじゃあ四人共、しっかり俺に掴まってろよ」
そう言われてレイカ達は各々がユートの服を掴む
だなランカはレンカに肩車をしてもらいユートの頬を摘む

「何故わざわざそこを掴んだ…というよりじんわりと痛くなってきたんだが」
ユートはそう言うがランカとレンカは視線を逸らしユートの言葉は聞こえない素振りを見せる

ユートはあれこれ言っても仕方ないと思い痛さに耐えつつも館の前まで転移ワープを発動させた
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