異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

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Another Stoira 2nd

寂しき食卓とジャック・オー・ランタン

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既に時刻も夜の9時に差し掛かった頃
時計のハトが鳴き喚き、無邪気な声が聞こえてこない館の中を駆け巡る

アイトとユラ…更にはドーラまでもが一向に帰ってくる気配がない
ユートやレイカ達は食卓を囲んでお腹を空かせて帰ってくるであろうアイト達のために夜ご飯を待つ事にした

途中ランカがそろりそろりとテーブルの上の唐揚げに手を伸ばすがリンカに手を弾かれて止められる、そしてランカのお腹が鳴りリンカに許しを乞うが…当然却下される
先程からその一連の行動が何回もループして行われていた

「《申告》私のお腹と背中が付きかかっています、早急に私の目の前にある黄金色の美しきフォルムをしたこの『唐揚げ』を私のお口に入れ…そして滴る肉汁を堪能させてください」

ランカはそう言ってユートにも許可を取ろうとするが…ユートは先程からブツブツと何かを思い悩んでおりランカの言葉は耳に入ってこなかった

「ユート殿、何か心当たりは無いのか?」
「流石に子どもが遊びに夢中になって帰ってこないにしてもこれは明らかに異常すぎはしないか?」
イリーナはそう言ってユートに聞くと…先程自分に起こったイタズラの内容とジャックの事をみんなの前で話すと、アルカも会ったと言う

「あぁ、それはペンキ塗れになってた姿を見れば一目瞭然だから大成功だ」
ユートはそうアルカに言った時、館の玄関の扉が開いた

「アイト…ユラ…帰ってきたか!」
ユートはそう思い、玄関の扉までお帰りと言ってあげようと走って向かうと…そこにいたのはドーラであった

「イッテテ…酷い目にあったっす…落とし穴を作るにしても、もう少し穴が広くて大きい落とし穴にしてほしかったっす」
ドーラはそう言いながらレイカに傷口を消毒してもらう

ユートはまた食卓に座り、二人を待つ事にする
探しに行って二人と入れ違いになってしまったら二人が可哀想だと思ったユートは探しに行こうとも探しに行けなかった

そんな時、レンカが図書館から本の束を抱えて持ってきた
レンカ曰く、何もしないで待っているよりも本を読んで待っていた方が気が紛れて時間が流れるのが早く感じる

ユートも本を読んで待つことにした
適当な本を選んで読もうとした時に…何故か絵本なのに興味を引き出させる絵本を見つけた



タイトルは『ジャック・オー・ランタンの誕生』
舞台は大昔のとある村で、その村にはとある少年が住んでいた
その少年はとてもイタズラが大好きで、何時も村の人達にイタズラをしていましたが…村の人達はジャックの事を笑って許していました

そんなある日の事、またジャックが村の人達に向けてのイタズラを仕込んでいると村の男達がやってきました
ジャックはまだ仕掛け終わっていなかったので、その場の茂みに隠れてやり過す事にしました
すると…男達がヒソヒソと何かを話し始めました

「……ジャックに……しよう…」
ジャックは自分の事を話されている事に気が付いた耳を澄ませる

「…こ…すの…は…ジャックに…しよう」
そこまで聞こえると…ジャックは隠れていた茂みに触れてしまい音が出てしまう

「誰だ!そこにいるのは誰だ!」
ジャックは一目散にその場から逃げ出しました…なぜなら、このまま捕まってしまったら殺されてしまう…村の人達がいつも優しかった理由は…

ジャックをいつか殺す為に、その時まで逃げられないように優しくして今までの怨みを込めて念入りに殺すつもりだったんだ!
そう思ったジャックはそのまま村の外まで逃げ出しましたが…

ジャックは山賊に出会ってしまい、散々刃物等で切りつけたりと遊ばれた後に…ジャックはバラバラにされて殺されてしまいました

ジャックは悲しみました…今まで優しくしてくれた村の人達への失望感を込めて泣きました…そして、一人で死んだ悲しさに泣きました

ですが…イタズラばかりしていたジャックは天国には行けず地獄に行かなければなりません…しかしジャックは、地獄なんて行きたくありませんでした
死神から逃げていた時に、一つのカボチャ畑を見つけてその内の一つに取り憑き死神をやり過ごそうとしました

ジャックの思惑通り、死神からは逃げきれましたが…カボチャに取り憑いたジャックはもう二度と魂の状態にはなれませんでした

その後、ジャックは一人の悲しさを埋める為に子ども達に自分と同じ様に大事な人にイタズラをさせて自分の仲間を作り、どこかへ連れて行ってしまう様です


ユートはこの絵本を全て読んだ後…アイト達と一緒にいた少年がジャック・オー・ランタンだと確信しこのままではアイト達も連れて行かれてしまうと思ったユートは立ち上がりました

「アルカとドーラも着いてこい、夜更かしはまだまだアイト達には毒だ」
「それに…悪い事をした子どもを叱るのは何時だって親の仕事だ」
ユートはそう言ってアルカとドーラを連れてアイト達を探しに行った




ユートは先ず、『気配察知サーチ』と『世界地図マップ』、さらにこんな事もあろうかと既にアイト達には『標識指定マーキング』をしておいた為発動させる、細かな位置がわかると思っていたが…まったく見つからない

ユートが持つ人探しの際に使うスキルを全て駆使しても探し出す事が出来なかったのだ、ユートは焦りだし他に手はないか自身のステータス画面とにらめっこをしていると…
突然、アルカとドーラが森の中へ走り出した

「おい、どうしたんだ?」
ユートは走り出した二人の後を付いていきながら尋ねると二人はよくわからない、でも…こっちにいる気がすると言うのだ

だが…ユートとしては何かの罠だと思ってしまうが…手掛かりがまったく無いこの状況では、二人を信じて突き進むしか道はなかった


しばらく走り続けただろうか…行けども行けども同じ景色が広がっていき、少し経つと…また先程見た木と同じ形の木を見つける…その後も何度も何度もどんな道を行こうと必ずまた同じ場所に戻ってきてしまう

「これは…ループしてる…のか…」
ユートはそう結論付ける…と言うよりもそれしかユートと中での解が見付けられなかったのだ…

ユートは仕方なく一旦森を出て作戦を練り直すとアルカやドーラに言うが…返事が返ってこない、後ろを振り返ってもアルカ達の姿はどこにもなかったのだ

「あれ?アルカ~…ドーラ~…どこ行っちまったんだよ…」
ユートはそう言って仕方なく『飛翔フライ』を発動させるが…予想通り上手く起動せず飛び上がっても木に頭をぶつけてしまう為、飛翔フライも使えなかった

「…無事でいてくれよ…アルカ…ドーラ…アイト…ユラ…」
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