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神々の会話
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女神は記録を見ていた。時空神が異世界に送った勇者達との対談映像やその際のスキルや性格の傾向だ。
「今度の勇者は偉く落ち着いてるのね」
まるで今までの勇者の事を知っているように呟く。ここは時空神の部屋だ。痲霧が最初に見た金持ちの遊戯室のような部屋。当然時空神もいる。
「必要だったのだろうな。主神が決めた人員じゃ、儂は知らん」
「まあ、でしょうけど。でも最後の勇者との対談の記録。あれは何?」
「何がじゃ?」
「とぼけないでよ。勇者のスキルの数を増やしていいなんて主神は許可していないはずよ?」
「何を言っておる。神は人間にスキルを授ける事が義務ぞ?」
「勇者は別でしょ。なんたって主神直々にスキルを授けてるんだから。この世界の人間が持ってるスキルの平均は3個よ? 貴方パワーバランスって言葉知ってるかしら?」
まず第一にこの世界の住人はある一定の歳になると神からスキルを授かる。同じ神から複数貰う事もあるし、違う神から一つづつ貰う事もある。
その数は平均3つだ。突然変異体を除けば人類では多くても5が最高だった。
だが、今回の場合はあるイレギュラーが発生していた。
魔王が神格を持っていたのだ。神格とは神だけが持つ特権であり、その力の源である。逆に言えば神格を持つ存在は総じて神なのだ。
つまり敵は神だという事実。
それを受け主神はこう結論づける。勇者にさらなる力固有スキルとオリジナルスキルを与えると。
それでも神格と戦うには足りないが八柱の魔王の一体でも相打ちになれば喜ばしい。
そんな絶望的な勇者召喚だった。
だが、だからと言って勇者にスキルを与えすぎて良いとはならない。主神は考えて9つというスキル数を用意したのだ。
それを勝手に壊す事を許すほど女神の思考は主神に逆らっていない。
「そうじゃな。じゃが神が約束をたがえる訳にも行かぬであろう。それに奴にはマイナス効果の固有スキルを与えておる。そこから這い上がれるのならそれは儂の贔屓の結果では無く、奴自身の実力じゃ」
「なら聞かせなさい。その約束の詳細を」
「どういう事じゃ?」
時空の神は女神が口走った言葉の意味を考えたが答えは出ない。
女神は約束の詳細と言ったがその現場は音声と映像の記録として女神に提出している。不備の確認の為に女神はそれを見ているはずだ。なのに詳細を求める。
当然だが時空神は異界の人間である、黒峰痲霧くろみねまきりと顔を合わせたのは初である。詳細と言われても女神に渡した記録以上に詳細を説明する手段など無い。彼の現在の映像でも見せればいいのかと考察するも、それは女神自身で出来るだろう。
だからの問いかけだ。
「映像にある、4つ目の問いが「YES」「NO」で何が変わるのかこの映像を見て音声を聞いても理解できないわ」
きっぱりと言い切る。自分の言っている事は真っ当な事だと疑っていない目が時空神に向いた。
「と言っても、その説明も彼はしていると思うが?」
「主導権云々の話ね。でも、そこが一番理解できないのよ。「YES」でも「NO」でも主導権なんて変わらないように見える」
黒峰痲霧が行った五つの質問とは、
「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」
「このスキル一覧には俺が行こうとしている世界で現状の俺が獲得できる全てのスキルが表示されているんですか?」
「俺は今から俺が選ぶ5つのスキルだけしかスキルを持たずに異世界に転移するんですか?」
「貴方は次の質問に「YES」と答えますか?」
「俺のスキルを倍にして少しだけ説明を貰う事は出来ないだろうか?」
の五つだ。
これに時空神は、
「YES」
「NO」
「NO」
「NO」
「NO」
と答えている。
歪な質疑応答だが、それは黒峰痲霧が時空神が作ったルール内で出来る限り足掻いた結果だ。特に矛盾している個所は無い。
「だから私が言っているのは最初と最後の後よ」
「「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」これのどこに不可思議を感じる」
「まず、その質問をする必要が無いと私は思うのだけど」
「なるほど。いいだろう説明しよう」
時空神の大柄な態度に眉間にシワが寄るのを防げない女神だったが、直ぐに聞く体制に入る。それは映像と記録を見たにも関わらず自分には理解しきれなかった事象に挑もうとしているからだ。
一字一句を見逃せば一気に置いて行かれる。そんな高い世界を覗く行為。
時空神が自分に解る様に手取り足取り教えようとするはずも無い。女神は思考を切り替えた。
「いいやある。儂は質問に答えるとは言ったがそれが偽りでは無い保証はどこにも無いからじゃ」
「だけど、それを聞いたって嘘なのかもしれないのだから意味は無いんじゃ無くて?」
「聞く事によって得られる情報は幾つかあるが、尤も大きな収穫は儂がこの質問に「YES」と答えた事実から「NO」だった場合の全ての可能性が消える事じゃ。仮に「NO」と答えていればお主ならどうする?」
「……次からの質問を嘘だと思うようになる……と思うわ」
急に振られた女神は聞く体制だったこともあり自信なさげに自分の意見を告げた。
「そうじゃな。じゃが儂は「YES」と答えた。奴はここで察したはずだ『少なくとも儂は5つの質問に嘘を付いていると思われたくない』のだと」
女神はギリギリのところで時空神の言っている事を理解しきった。これ以上情報が増えていれば無理だっただろう。
黒峰痲霧は質問の答えを『「YES」と判断した』のではなく『「NO」では無い』と判断したのだ。
単純にまとめるとするならば「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」と言う質問の裏で「お前は自らの回答を嘘だと思われたくないのか?」と聞いていたのだ。それが本当だとするのなら黒峰痲霧という男はこの時点で神を出し抜いている事になる。
神は全能では無いが、それに近い情報を持ちゆる。黒峰痲霧との対談において時空神が知りえなかった黒峰痲霧の個人情報はその思考だけである。それ以外は知ろうと思えば全て知れる。
時空神は当然その能力を使用していた筈だ。実際問題、黒峰痲霧に会う前から一通りの事実確認は行っていたような映像が残っている。
「儂も問われた当初は意図が読めなかったが、答えた直後に気が付き警戒を強めていた」
警戒を強めたと言いながら4つ目の問いまで顔色一つ変えていなかったこの老人は何なのだと、内心悪態をつきながらも、勇者案内が自分の役割では無かったことに心底安堵した。もし自分は担当であれば如何なる要求を飲まされていたのか想像もつかない。女神はそう考え、それをたった一人の人間が行ったという事実に神として在ってはならない恐怖を覚えた。
「二つ目と三つ目は情報の把握でしょ。これくらいなら私も聞こうと思うわ。でも4つ目の質問は思いつけないと思う。あれが質問って呼べるかは別として」
「そうじゃな。どうもあれは思いついたのではなく、知っていたらしいぞ」
「どういう意味?」
「似たような回答が地球には存在しているようじゃ」
「そう……」
「まあ、哲学的な話は良いだろう。それよりも質問は終わりか?」
「いいえ。まだ最後の質問の意図を聞いて無いわ」
「まあ、それは色々と複雑と言うか、黒峰痲霧が図っていた事柄じゃからの」
「ちゃんと説明しなさいよ」
「お主は黒峰痲霧の5つの質問の口調に違和感を感じなかったか?」
「感じたわ。敬語に成ったりそれを止めてみたり」
まるで、何かを探る様に口調がバラバラだった。
「うむ。恐らくは儂と言う存在を測ろうとしていたのであろうな」
神を測る。人間に出来る訳がない。一瞬そう考える女神だったが、相手は既に神を出し抜いている人間だ。早計な考えを適用するわけにはいかない。
「それは、成功していたの?」
恐る恐ると言った風に女神は問いかける。
「最低限……じゃがな」
時空神は続ける。
「まず、5つの質問の中では出来ていなかった。奴が確信を持ったのは儂が奴の名前を知っていた処からじゃ。そこで儂が奴の思考以外の全てを知っているという前提を設けた。次に最後の質問後の主導権の話じゃが、あれは全て方便で本心とすれば「儂に全て任せる」という事じゃろうかの」
「任せる?」
ここまで誘導して置いて最後は任せる。理解に苦しむ答えだ。彼が今までして来た事を考えれば要求内容としてもっと大きなものを望む事は難しい事では無い。それをしなかった理由、どうやら時空神にはそれが解るようだ。
「奴とて、解らない事はあるし、それを得る手段が存在していない事に気が付いていた。この場合はスキルの詳細や必要な物」
「だからって貴方に選ばせる?」
「じゃな。通常では考えられない答えだ。そして儂はそれを面白いと感じてレベルストップと加護を渡した。現実的に成功しているのじゃから、もしかしたら奴には儂の思惑や思考の類が予想できたのかもしれないな」
「心を読めるって言うの?」
それは神さえも出来ない事。一介の人間が出来るような物では無い。
「神と人などと別枠で考えるから難しいのじゃよ。彼は人の心を予測する事に慣れている。今回召喚されたのはその才能が有ったから、そう考えても不自然ではあるまい?」
才能、そう言われてしまえば黙るしかない。
反論する箇所も見当たらない。そんな訳はないと一笑するのは簡単だが、証明は何も無い。
「なら、最後に聞かせないさい。貴方はその男を神にしようとしているの?」
「どうじゃろうな」
その時の時空神は心底楽しそうだった。
「神になるもならぬも儂が決める事ではない……とだけ言っておこう」
神には位と序列が存在している。時空神はは概念神にして序列12位の怪物だ。物質神である剣の女神は彼が加護を与えた存在に興味を持った。
「今度の勇者は偉く落ち着いてるのね」
まるで今までの勇者の事を知っているように呟く。ここは時空神の部屋だ。痲霧が最初に見た金持ちの遊戯室のような部屋。当然時空神もいる。
「必要だったのだろうな。主神が決めた人員じゃ、儂は知らん」
「まあ、でしょうけど。でも最後の勇者との対談の記録。あれは何?」
「何がじゃ?」
「とぼけないでよ。勇者のスキルの数を増やしていいなんて主神は許可していないはずよ?」
「何を言っておる。神は人間にスキルを授ける事が義務ぞ?」
「勇者は別でしょ。なんたって主神直々にスキルを授けてるんだから。この世界の人間が持ってるスキルの平均は3個よ? 貴方パワーバランスって言葉知ってるかしら?」
まず第一にこの世界の住人はある一定の歳になると神からスキルを授かる。同じ神から複数貰う事もあるし、違う神から一つづつ貰う事もある。
その数は平均3つだ。突然変異体を除けば人類では多くても5が最高だった。
だが、今回の場合はあるイレギュラーが発生していた。
魔王が神格を持っていたのだ。神格とは神だけが持つ特権であり、その力の源である。逆に言えば神格を持つ存在は総じて神なのだ。
つまり敵は神だという事実。
それを受け主神はこう結論づける。勇者にさらなる力固有スキルとオリジナルスキルを与えると。
それでも神格と戦うには足りないが八柱の魔王の一体でも相打ちになれば喜ばしい。
そんな絶望的な勇者召喚だった。
だが、だからと言って勇者にスキルを与えすぎて良いとはならない。主神は考えて9つというスキル数を用意したのだ。
それを勝手に壊す事を許すほど女神の思考は主神に逆らっていない。
「そうじゃな。じゃが神が約束をたがえる訳にも行かぬであろう。それに奴にはマイナス効果の固有スキルを与えておる。そこから這い上がれるのならそれは儂の贔屓の結果では無く、奴自身の実力じゃ」
「なら聞かせなさい。その約束の詳細を」
「どういう事じゃ?」
時空の神は女神が口走った言葉の意味を考えたが答えは出ない。
女神は約束の詳細と言ったがその現場は音声と映像の記録として女神に提出している。不備の確認の為に女神はそれを見ているはずだ。なのに詳細を求める。
当然だが時空神は異界の人間である、黒峰痲霧くろみねまきりと顔を合わせたのは初である。詳細と言われても女神に渡した記録以上に詳細を説明する手段など無い。彼の現在の映像でも見せればいいのかと考察するも、それは女神自身で出来るだろう。
だからの問いかけだ。
「映像にある、4つ目の問いが「YES」「NO」で何が変わるのかこの映像を見て音声を聞いても理解できないわ」
きっぱりと言い切る。自分の言っている事は真っ当な事だと疑っていない目が時空神に向いた。
「と言っても、その説明も彼はしていると思うが?」
「主導権云々の話ね。でも、そこが一番理解できないのよ。「YES」でも「NO」でも主導権なんて変わらないように見える」
黒峰痲霧が行った五つの質問とは、
「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」
「このスキル一覧には俺が行こうとしている世界で現状の俺が獲得できる全てのスキルが表示されているんですか?」
「俺は今から俺が選ぶ5つのスキルだけしかスキルを持たずに異世界に転移するんですか?」
「貴方は次の質問に「YES」と答えますか?」
「俺のスキルを倍にして少しだけ説明を貰う事は出来ないだろうか?」
の五つだ。
これに時空神は、
「YES」
「NO」
「NO」
「NO」
「NO」
と答えている。
歪な質疑応答だが、それは黒峰痲霧が時空神が作ったルール内で出来る限り足掻いた結果だ。特に矛盾している個所は無い。
「だから私が言っているのは最初と最後の後よ」
「「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」これのどこに不可思議を感じる」
「まず、その質問をする必要が無いと私は思うのだけど」
「なるほど。いいだろう説明しよう」
時空神の大柄な態度に眉間にシワが寄るのを防げない女神だったが、直ぐに聞く体制に入る。それは映像と記録を見たにも関わらず自分には理解しきれなかった事象に挑もうとしているからだ。
一字一句を見逃せば一気に置いて行かれる。そんな高い世界を覗く行為。
時空神が自分に解る様に手取り足取り教えようとするはずも無い。女神は思考を切り替えた。
「いいやある。儂は質問に答えるとは言ったがそれが偽りでは無い保証はどこにも無いからじゃ」
「だけど、それを聞いたって嘘なのかもしれないのだから意味は無いんじゃ無くて?」
「聞く事によって得られる情報は幾つかあるが、尤も大きな収穫は儂がこの質問に「YES」と答えた事実から「NO」だった場合の全ての可能性が消える事じゃ。仮に「NO」と答えていればお主ならどうする?」
「……次からの質問を嘘だと思うようになる……と思うわ」
急に振られた女神は聞く体制だったこともあり自信なさげに自分の意見を告げた。
「そうじゃな。じゃが儂は「YES」と答えた。奴はここで察したはずだ『少なくとも儂は5つの質問に嘘を付いていると思われたくない』のだと」
女神はギリギリのところで時空神の言っている事を理解しきった。これ以上情報が増えていれば無理だっただろう。
黒峰痲霧は質問の答えを『「YES」と判断した』のではなく『「NO」では無い』と判断したのだ。
単純にまとめるとするならば「あなたの言う「YES」と「NO」には絶対に嘘偽りは無いのだろうか?」と言う質問の裏で「お前は自らの回答を嘘だと思われたくないのか?」と聞いていたのだ。それが本当だとするのなら黒峰痲霧という男はこの時点で神を出し抜いている事になる。
神は全能では無いが、それに近い情報を持ちゆる。黒峰痲霧との対談において時空神が知りえなかった黒峰痲霧の個人情報はその思考だけである。それ以外は知ろうと思えば全て知れる。
時空神は当然その能力を使用していた筈だ。実際問題、黒峰痲霧に会う前から一通りの事実確認は行っていたような映像が残っている。
「儂も問われた当初は意図が読めなかったが、答えた直後に気が付き警戒を強めていた」
警戒を強めたと言いながら4つ目の問いまで顔色一つ変えていなかったこの老人は何なのだと、内心悪態をつきながらも、勇者案内が自分の役割では無かったことに心底安堵した。もし自分は担当であれば如何なる要求を飲まされていたのか想像もつかない。女神はそう考え、それをたった一人の人間が行ったという事実に神として在ってはならない恐怖を覚えた。
「二つ目と三つ目は情報の把握でしょ。これくらいなら私も聞こうと思うわ。でも4つ目の質問は思いつけないと思う。あれが質問って呼べるかは別として」
「そうじゃな。どうもあれは思いついたのではなく、知っていたらしいぞ」
「どういう意味?」
「似たような回答が地球には存在しているようじゃ」
「そう……」
「まあ、哲学的な話は良いだろう。それよりも質問は終わりか?」
「いいえ。まだ最後の質問の意図を聞いて無いわ」
「まあ、それは色々と複雑と言うか、黒峰痲霧が図っていた事柄じゃからの」
「ちゃんと説明しなさいよ」
「お主は黒峰痲霧の5つの質問の口調に違和感を感じなかったか?」
「感じたわ。敬語に成ったりそれを止めてみたり」
まるで、何かを探る様に口調がバラバラだった。
「うむ。恐らくは儂と言う存在を測ろうとしていたのであろうな」
神を測る。人間に出来る訳がない。一瞬そう考える女神だったが、相手は既に神を出し抜いている人間だ。早計な考えを適用するわけにはいかない。
「それは、成功していたの?」
恐る恐ると言った風に女神は問いかける。
「最低限……じゃがな」
時空神は続ける。
「まず、5つの質問の中では出来ていなかった。奴が確信を持ったのは儂が奴の名前を知っていた処からじゃ。そこで儂が奴の思考以外の全てを知っているという前提を設けた。次に最後の質問後の主導権の話じゃが、あれは全て方便で本心とすれば「儂に全て任せる」という事じゃろうかの」
「任せる?」
ここまで誘導して置いて最後は任せる。理解に苦しむ答えだ。彼が今までして来た事を考えれば要求内容としてもっと大きなものを望む事は難しい事では無い。それをしなかった理由、どうやら時空神にはそれが解るようだ。
「奴とて、解らない事はあるし、それを得る手段が存在していない事に気が付いていた。この場合はスキルの詳細や必要な物」
「だからって貴方に選ばせる?」
「じゃな。通常では考えられない答えだ。そして儂はそれを面白いと感じてレベルストップと加護を渡した。現実的に成功しているのじゃから、もしかしたら奴には儂の思惑や思考の類が予想できたのかもしれないな」
「心を読めるって言うの?」
それは神さえも出来ない事。一介の人間が出来るような物では無い。
「神と人などと別枠で考えるから難しいのじゃよ。彼は人の心を予測する事に慣れている。今回召喚されたのはその才能が有ったから、そう考えても不自然ではあるまい?」
才能、そう言われてしまえば黙るしかない。
反論する箇所も見当たらない。そんな訳はないと一笑するのは簡単だが、証明は何も無い。
「なら、最後に聞かせないさい。貴方はその男を神にしようとしているの?」
「どうじゃろうな」
その時の時空神は心底楽しそうだった。
「神になるもならぬも儂が決める事ではない……とだけ言っておこう」
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