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プロローグ1

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「っ危ない!!」

俺は、咄嗟に目の前の人を突き飛ばした

ガッシャァーン

と衝撃が伝う

「キャァァアア!」

と悲鳴が聞こえる

道路がみるみる赤く染まっていく。

周りからは、悲鳴がする

「…しん君!…ねぇ!起きて!」


もう意識が途絶えてくる。

そこで俺は眠りについた


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学校が終わり放課後になった。

誰かがこっちに走ってきた。

「しん君!~まって!」

と俺の名前を言う声。

そう

「ゆう、どした?」

と荒い息を吐くゆうに聞く

「はぁはぁしん君!これ忘れ物」

と俺に今日出された宿題を渡してきた。

何持ってきてんだよ!もう!

「あのなぁ、ゆうそれは、持ってこなくていいの!」

と俺は、言う

「しん君ちゃんと宿題しなよ!ずっとしてないじゃん!…今日は、一緒にしよ?!」

と言うゆう

ぐっ!なんだよこの上目遣い可愛すぎるっ!

「はぁその上目遣い止めろ一瞬理性が無くなりかけた。」

ゆうは、100人に聞けば99人は、美少女と言う程可愛すぎるのだ。

「えへへ、これでしん君は落ちたかな?ニヤニヤ」

とにやけながら言う

「落ちねぇーよおバカさんだからな?」

とからかうように言うとゆうは、頬を膨らませる

「もう!しん君!私は馬鹿じゃないの!勉強をしないだけ!」

と言う

いやそっちじゃないんだけだな。

「はぁほら帰るぞ」

と素っ気なく言う俺に

「ニヤ照れてるでしょー?ニヤ」

と言う言葉に俺は、頬を赤く染める

「照れてねぇー!もう行く」

「えへへ」

色々話しながら歩き

「じゃあね!しん君!また後ですぐに帰って家行くね?」

と言うゆうに

「おう!またな」

と手を振る俺



と走り出していくゆう

向かう先は交差点だ。信号機の色は青渡っていい目印…だが







轟音が聞こえてきて、見るとトラックが迫ってきていた。

最悪な未来が一歩手前に見えた

俺は走った。







「危ない!!!」






俺は叫んだ。

ゆうの顔は一瞬驚いたような顔をして、身に

迫った恐怖に気付いたのか、

恐れ慄くような顔に変わったでも、もうトラックはそこまで迫っていた。

本当に最悪の未来もすぐそこに来ていた。

俺の脳裏には、助ける事しか頭になかった。



俺は、猛スピードで走りゆうの背中を突き飛ばした




ゆうは驚いたような顔をした後、何か叫んだだけど、俺はもうトラックにぶつかっていた。

ガッシャーンと音が聞こえてくる。

あぁ、死ぬのかと直感的に思った。


なんか、身体が猛烈に痛い。節々が痛いって悲鳴をあげてる。


そして道路一面が赤く染まっていく…



そこで一瞬ゆうが見えた。



ゆうが泣いているのがわかった…


良かった、ゆうが助かって。でももうちょっとゆうと一緒に居たかったなぁ…


誰か俺の死を悲しむだろうか

  
俺の死を悲しむやつはゆうくらいだろ

俺には親と言える家族は居ない


ふとトラックの運転手を見る、にこやかに笑っていた。

何笑ってるんだよ!お前が引いたんだぞ!

はぁ音が聞こえなくなってきた。

せめて異世界転生したいなぁー


あぁ暗くなってくる。


あぁやっぱ死にたくないなぁ





プツッと俺の中で何かが途切れた。

それは生命と身体をつなぎ止めておく糸だった

のではないか。と後から振り返って思う。とも

かく、俺は死んだ。





あぁ、間違いなく。



だがしかし――俺は真っ白な場所に立っていた。


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