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2話
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『次……京…………』
……なんか聞こえたような…………? 何してたんだっけ?
ぼんやりとしながら意識を覚醒させていく。すると、新幹線のアナウンスが聞こえてきた。
『次は京都、京都です。本日はご利用頂き誠にありがとうございます。お足元に注意の上、下車してください。繰り返します』
「! ああ!! 怜央起きて!」
慌てて意識を覚醒させた。東京駅で発車してなかった新幹線は既に京都に着きそうだった。ぐっすりと寝ていたようだ。今だ夢の中にいる怜央を起こすべく、肩を揺すって無理矢理起こす。
「怜央、もう京都だって! お願いだから起きて!!」
「んお……? おお!?」
起こした成果が出た。怜央もビックリしながら起きて、新幹線を降りる準備をする。幸いなことにアイマスクくらいしか鞄から取り出していなかったし、南京錠で鞄に鍵をかけていて荒らされた痕跡は無かったから安心する。スマホも財布も大丈夫だ。
「やっべ、寝過ごしかけた」
「忘れ物無い!?」
「大丈夫!!」
京都駅のホームについて、新幹線は徐々にスピードを落していた。私達も鞄を持って降りるお客の列に加わる。
バタバタとしたけど、こういうのも私達らしい。思わず2人して苦笑した。
「危ないとこだったね」
「俺も疲れてたみたいだ」
「ぐっすり寝てたねー」
「おう。……列動くぞ」
怜央の言うとおり、京都駅についてドアが開いたみたいだ。並んでいる人がどんどん降りていく。私達も続いてホームに降りる。東京とはどこか違う匂いがした。平日なこともあって人は少ない。するするーっと歩けて、改札口まですんなり到着した。
改札を出て、まずはコインロッカーに向かう。着替えが入っている鞄からコンパクトな手提げ鞄を取り出す。中には財布とかメイク用品なんかが入っている。旅館が開くまで下着とかを持ち歩こうかと考えていたけど、京都駅に戻ってくるのが分かったから荷物を預けてチェックインまで適当に散策することにした。
まずは地下鉄・バス一日乗車券を買う。チャージして使うよりもそっちの方が安上がりそうだからだ。学生とは違って財力がある。ふんだんに使っていかないと。……体力は比べられないほど落ちているし、3日中歩いたら筋肉痛で死ぬ。ジムすら通ってない社会人OLをなめないで欲しい。
「フリーチケット、あっちで買えそうだ」
「ん、じゃあ行こっか」
怜央が指差した方に観光案内所が見えた。そっちに行こう。
「お、おい」
「良いじゃん、知り合いいないし」
「ったく、仕方無いな」
私が怜央の左腕に抱きついて、付き合ってた時みたいに怜央の左手と私の右手を絡める。結婚してからは仕事でバタバタしてたし、旅行先でくらいイチャついたって良いはず。それに、私達以外にもバカップルはいるから目立ちそうには無かった。
無事に地下鉄・バス一日乗車券を買えた後は嵐山に行くために地下鉄と京福電鉄を乗り継いで嵐山へと到着した。電車の中でも紅葉が綺麗だったのは分かってるけど直接見ると壮観だ。
「うわぁ、綺麗……」、「すっげぇ……」
景色を見てただただ呟くことしか出来ない。赤、黄色、緑……、様々な色合いが私達を迎えてくれた。それに、学生の時と違ってなんというか見え方が違う。年を経たせいなのか、人生経験を積んで心の持ちようが変わったせいなのかはよく分からないけど、情緒豊かになったと思っておこう。
「っは! 行かないと」
「おお、そうだな。もう昼だし食べ歩きでもしてみるか?」
「手が汚れないものなら? あ、屋台あるみたいだよ」
「ホントだ、行ってみっか」
「うん!」
渡月橋の先に屋台市場があった。焼きそば、たこ焼き、お好み焼き、綿飴とかチョコバナナの文字が見える。童心擽られて楽しみだ。そういえば、大学生になったら一気に花火大会とか行かなくなったし、かれこれ10年近くこういった屋台を散策してない。懐かしさと新鮮さを感じながら私達は渡月橋を渡っていく。
「渡月橋って渡り始めたら振り返ったら駄目なんだっけ?」
「……確か? 知識を失うとかカップルが別れるとかって聞いたことある」
「事前に歴史とか調べてきても良かったかもね」
「まあな、でも働いてたらそんなに時間無いし、パンフレットで分かるところまでで良いよ。全部分かってきたら新鮮さ無くなるだろうし。何回でも来ようぜ。子供と一緒に来ても楽しめるだろうしさ」
「そうだね。……そろそろ子供欲しいな」
「俺も」
子供というと、当然夜の営みがあるわけで。この2年はお互いに仕事が忙しくて避妊をしてた。でも、3年経ったしそろそろ次のステップに進んでも良いかもしれない。養育費もある程度貯まってきたし。
……実はこの旅行で避妊無しの営みをするつもりでいる。チラッと怜央の下半身を見てみると、ズボンがもっこりしている気がした。……良し。
「おおっと、手が滑ったぁー」
「あふん!? おい!」
「大っきくなってるねー?」
「真白!」
「きゃぁー」
わざと左手を怜央の股間に伸ばして掠める。私の予想通り、怜央のオニンニンはおっきくなっていて人間の一部とは思えない弾力で私の左手を押し返してきた。
いつもは恥ずかしくて出来ないけど、非日常に来たことで開放的になっている自覚がある。さらに、付き合い始めたときの初々しさを思い出すことが出来て楽しい。旅行は始まったばかりだけど来て良かったと思う。
「あ、みたらし団子だ! 鯛焼きもあるよー!」
「おお、美味そうだな。嵯峨野コロッケってやつ食ってみたい」
「話してたコロッケだ! 私も食べたい!!」
「この辺りにあったはず。探してみよう」
「さんせー!」
旅行の下調べをする際に本屋で京都の観光雑誌を買っていて、その雑誌についている地図を見ながら歩いていく。嵯峨野コロッケを買えるお店も載っていた。
怜央と2人であーだこーだ言いながら散策していった。
無事に嵯峨野コロッケやカレーパン、桜餅、ゆで卵なんかを買って、紅葉で彩られた竹林を歩いていく。凄く綺麗で、人工のものじゃ感じられない風情を感じられる。出来ることなら仕事なんて忘れてずっとこうしていたい。
『ずっと前から好きでした! 俺と付き合ってください!』
『え! ……あの……!』
多分高校生達が修学旅行なんかで来ていたのだろう。ちらほら見かけていた。そして、修学旅行と言えばこういう甘い話も飛び交っていて……。多分聞かれないように離れたはずなのに、緊張で上ずってしまったのか思いのほか大きな声が聞こえてきた。大人の世界を知らないようなそんな若々しい声だ。
思わず怜央と見つめ合ってしまう。
「若いって良いのぉ」
「おやおや、その台詞は年寄りのものですぞ? 婆さんや」
「私達もあんな時期があったのぉ、爺さんや」
「「……ぷっ、あはははは!!」」
そんな茶番がおかしくて、2人で大笑いする。こうしてゲラゲラ笑うのも久しぶりな気がした。大笑いをし始めた私達を他の観光客が何事かとみてくるけど、問題ないと判断されたようだ。
お腹が痛くなるくらい笑っては呼吸を整える。
「はぁー、お腹痛い……。旅行って良いね、なんでしてこなかったんだろう」
「なー、新しい発見が出来て面白いな。これから日帰り温泉だけでも定期的に行こうぜ」
「うん!」
そんな時に一目で外国の方だと分かるお爺さんとお婆さんがカメラを持って私達に話し掛けてきた。
「Excuse me. Could you take a picture for us, please ?」
「Yes ? Oh I see ! ……Say Cheese,please. 3. 2. 1.」
『0』のカウントと同時に借りたデジカメのシャッターを切る。3回ほど押してお爺さん達に返した。
「Uuum……. How great ! Thank you very much ! Have a nice holiday !!」
「You too ! See you next time.」
「Yeah. Good bye.」
無事にお気に召してくれたようだ。紅葉と竹林を背景にいかにも映えな写真を撮ったお2人は私達が来た道を戻っていった。
「……さすが資格厨だ、英検とTOEICの成果が出たな」
「心臓バックバクだったけどねー。通じて良かったよ。……それに」
「それに?」
「私達もカメラとか買ってもいいかもねって思った。アルバム作って家族の証を残していきたいなって。子供が出来ても続けられる趣味だし」
「……だな。はいチーズ」
怜央がスマホを向けてきたらパシャパシャ鳴って、私は撮られた。片手にカレーパンを持っているのがちょっと不満。どうせならもっと良い場面を撮って欲しい。
「もうちょっと良い格好で撮ってよ~」
「写真1枚1枚が綺麗に撮れるわけ無いじゃん。こういうのも生活感あって面白いだろ?」
「そうだけどさ~。一緒に撮ろう?」
バカップルみたいに私達は密着してピースサインを作る。そして、スマホの内側のカメラを使って写真を撮った。背景の紅葉と竹林が綺麗で、私達も盛れた気がする。思えばこういうのも全然してない。夫婦でもあるけど、男女としても何時までも初心を忘れないようにしたいと思った。
……なんか聞こえたような…………? 何してたんだっけ?
ぼんやりとしながら意識を覚醒させていく。すると、新幹線のアナウンスが聞こえてきた。
『次は京都、京都です。本日はご利用頂き誠にありがとうございます。お足元に注意の上、下車してください。繰り返します』
「! ああ!! 怜央起きて!」
慌てて意識を覚醒させた。東京駅で発車してなかった新幹線は既に京都に着きそうだった。ぐっすりと寝ていたようだ。今だ夢の中にいる怜央を起こすべく、肩を揺すって無理矢理起こす。
「怜央、もう京都だって! お願いだから起きて!!」
「んお……? おお!?」
起こした成果が出た。怜央もビックリしながら起きて、新幹線を降りる準備をする。幸いなことにアイマスクくらいしか鞄から取り出していなかったし、南京錠で鞄に鍵をかけていて荒らされた痕跡は無かったから安心する。スマホも財布も大丈夫だ。
「やっべ、寝過ごしかけた」
「忘れ物無い!?」
「大丈夫!!」
京都駅のホームについて、新幹線は徐々にスピードを落していた。私達も鞄を持って降りるお客の列に加わる。
バタバタとしたけど、こういうのも私達らしい。思わず2人して苦笑した。
「危ないとこだったね」
「俺も疲れてたみたいだ」
「ぐっすり寝てたねー」
「おう。……列動くぞ」
怜央の言うとおり、京都駅についてドアが開いたみたいだ。並んでいる人がどんどん降りていく。私達も続いてホームに降りる。東京とはどこか違う匂いがした。平日なこともあって人は少ない。するするーっと歩けて、改札口まですんなり到着した。
改札を出て、まずはコインロッカーに向かう。着替えが入っている鞄からコンパクトな手提げ鞄を取り出す。中には財布とかメイク用品なんかが入っている。旅館が開くまで下着とかを持ち歩こうかと考えていたけど、京都駅に戻ってくるのが分かったから荷物を預けてチェックインまで適当に散策することにした。
まずは地下鉄・バス一日乗車券を買う。チャージして使うよりもそっちの方が安上がりそうだからだ。学生とは違って財力がある。ふんだんに使っていかないと。……体力は比べられないほど落ちているし、3日中歩いたら筋肉痛で死ぬ。ジムすら通ってない社会人OLをなめないで欲しい。
「フリーチケット、あっちで買えそうだ」
「ん、じゃあ行こっか」
怜央が指差した方に観光案内所が見えた。そっちに行こう。
「お、おい」
「良いじゃん、知り合いいないし」
「ったく、仕方無いな」
私が怜央の左腕に抱きついて、付き合ってた時みたいに怜央の左手と私の右手を絡める。結婚してからは仕事でバタバタしてたし、旅行先でくらいイチャついたって良いはず。それに、私達以外にもバカップルはいるから目立ちそうには無かった。
無事に地下鉄・バス一日乗車券を買えた後は嵐山に行くために地下鉄と京福電鉄を乗り継いで嵐山へと到着した。電車の中でも紅葉が綺麗だったのは分かってるけど直接見ると壮観だ。
「うわぁ、綺麗……」、「すっげぇ……」
景色を見てただただ呟くことしか出来ない。赤、黄色、緑……、様々な色合いが私達を迎えてくれた。それに、学生の時と違ってなんというか見え方が違う。年を経たせいなのか、人生経験を積んで心の持ちようが変わったせいなのかはよく分からないけど、情緒豊かになったと思っておこう。
「っは! 行かないと」
「おお、そうだな。もう昼だし食べ歩きでもしてみるか?」
「手が汚れないものなら? あ、屋台あるみたいだよ」
「ホントだ、行ってみっか」
「うん!」
渡月橋の先に屋台市場があった。焼きそば、たこ焼き、お好み焼き、綿飴とかチョコバナナの文字が見える。童心擽られて楽しみだ。そういえば、大学生になったら一気に花火大会とか行かなくなったし、かれこれ10年近くこういった屋台を散策してない。懐かしさと新鮮さを感じながら私達は渡月橋を渡っていく。
「渡月橋って渡り始めたら振り返ったら駄目なんだっけ?」
「……確か? 知識を失うとかカップルが別れるとかって聞いたことある」
「事前に歴史とか調べてきても良かったかもね」
「まあな、でも働いてたらそんなに時間無いし、パンフレットで分かるところまでで良いよ。全部分かってきたら新鮮さ無くなるだろうし。何回でも来ようぜ。子供と一緒に来ても楽しめるだろうしさ」
「そうだね。……そろそろ子供欲しいな」
「俺も」
子供というと、当然夜の営みがあるわけで。この2年はお互いに仕事が忙しくて避妊をしてた。でも、3年経ったしそろそろ次のステップに進んでも良いかもしれない。養育費もある程度貯まってきたし。
……実はこの旅行で避妊無しの営みをするつもりでいる。チラッと怜央の下半身を見てみると、ズボンがもっこりしている気がした。……良し。
「おおっと、手が滑ったぁー」
「あふん!? おい!」
「大っきくなってるねー?」
「真白!」
「きゃぁー」
わざと左手を怜央の股間に伸ばして掠める。私の予想通り、怜央のオニンニンはおっきくなっていて人間の一部とは思えない弾力で私の左手を押し返してきた。
いつもは恥ずかしくて出来ないけど、非日常に来たことで開放的になっている自覚がある。さらに、付き合い始めたときの初々しさを思い出すことが出来て楽しい。旅行は始まったばかりだけど来て良かったと思う。
「あ、みたらし団子だ! 鯛焼きもあるよー!」
「おお、美味そうだな。嵯峨野コロッケってやつ食ってみたい」
「話してたコロッケだ! 私も食べたい!!」
「この辺りにあったはず。探してみよう」
「さんせー!」
旅行の下調べをする際に本屋で京都の観光雑誌を買っていて、その雑誌についている地図を見ながら歩いていく。嵯峨野コロッケを買えるお店も載っていた。
怜央と2人であーだこーだ言いながら散策していった。
無事に嵯峨野コロッケやカレーパン、桜餅、ゆで卵なんかを買って、紅葉で彩られた竹林を歩いていく。凄く綺麗で、人工のものじゃ感じられない風情を感じられる。出来ることなら仕事なんて忘れてずっとこうしていたい。
『ずっと前から好きでした! 俺と付き合ってください!』
『え! ……あの……!』
多分高校生達が修学旅行なんかで来ていたのだろう。ちらほら見かけていた。そして、修学旅行と言えばこういう甘い話も飛び交っていて……。多分聞かれないように離れたはずなのに、緊張で上ずってしまったのか思いのほか大きな声が聞こえてきた。大人の世界を知らないようなそんな若々しい声だ。
思わず怜央と見つめ合ってしまう。
「若いって良いのぉ」
「おやおや、その台詞は年寄りのものですぞ? 婆さんや」
「私達もあんな時期があったのぉ、爺さんや」
「「……ぷっ、あはははは!!」」
そんな茶番がおかしくて、2人で大笑いする。こうしてゲラゲラ笑うのも久しぶりな気がした。大笑いをし始めた私達を他の観光客が何事かとみてくるけど、問題ないと判断されたようだ。
お腹が痛くなるくらい笑っては呼吸を整える。
「はぁー、お腹痛い……。旅行って良いね、なんでしてこなかったんだろう」
「なー、新しい発見が出来て面白いな。これから日帰り温泉だけでも定期的に行こうぜ」
「うん!」
そんな時に一目で外国の方だと分かるお爺さんとお婆さんがカメラを持って私達に話し掛けてきた。
「Excuse me. Could you take a picture for us, please ?」
「Yes ? Oh I see ! ……Say Cheese,please. 3. 2. 1.」
『0』のカウントと同時に借りたデジカメのシャッターを切る。3回ほど押してお爺さん達に返した。
「Uuum……. How great ! Thank you very much ! Have a nice holiday !!」
「You too ! See you next time.」
「Yeah. Good bye.」
無事にお気に召してくれたようだ。紅葉と竹林を背景にいかにも映えな写真を撮ったお2人は私達が来た道を戻っていった。
「……さすが資格厨だ、英検とTOEICの成果が出たな」
「心臓バックバクだったけどねー。通じて良かったよ。……それに」
「それに?」
「私達もカメラとか買ってもいいかもねって思った。アルバム作って家族の証を残していきたいなって。子供が出来ても続けられる趣味だし」
「……だな。はいチーズ」
怜央がスマホを向けてきたらパシャパシャ鳴って、私は撮られた。片手にカレーパンを持っているのがちょっと不満。どうせならもっと良い場面を撮って欲しい。
「もうちょっと良い格好で撮ってよ~」
「写真1枚1枚が綺麗に撮れるわけ無いじゃん。こういうのも生活感あって面白いだろ?」
「そうだけどさ~。一緒に撮ろう?」
バカップルみたいに私達は密着してピースサインを作る。そして、スマホの内側のカメラを使って写真を撮った。背景の紅葉と竹林が綺麗で、私達も盛れた気がする。思えばこういうのも全然してない。夫婦でもあるけど、男女としても何時までも初心を忘れないようにしたいと思った。
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