今からでもあたしはシンデレラになりたい

シンフジ サイ

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後編

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 あれから1ヶ月弱が経過した。大学卒業から続けてきた家庭教師の仕事も中断して、住んでいたそれなりにセキュリティが強い家、東京で出来た友達への挨拶、実家への積み込み作業……。東京でやっておかないといけないことは大体済ませたから後は実家に帰るだけだ。男は……、男は今は良いかな。なんとなく広樹との1件が尾を引いているし、遠距離恋愛は続かないはず。この1ヶ月、何回かデートに誘われたけど全部断ってきた。
 東京から新幹線に乗ってあたしの実家に帰る。都心から離れていく度に見える景色はビルから田んぼとか山に変わっていった。何も変わらないこの景色が嫌いで故郷を出て行ったけど、今見てみると案外良い場所かもしれない。
 新幹線と在来線を使って、遂にあたしは実家の最寄り駅に到着した。
 変わらない空気、変わらない街並み、変わらない芋っぽさ。故郷は10年前のようにあたしを出迎えてくれた。

「んん~! やっぱなーんも変わんないなぁ」

 ホームに立って、1つ伸びをしては深呼吸する。東京の空気と違って、美味しく感じられた。春が近付いて雪解けも始まっているようだ。東京では珍しかった雪かきもしているおじさん達がいる。

「……どうせなら歩いて帰る? いやいや、そんなことしたら1時間以上かかっちゃうって……。でもそれも良いかな」

 見たこと無い看板やお店なんかも建っているのに気がついた。10年何も変わらないと思っていたこの故郷も少しずつ変化しているようだ。それを実感するのも悪くない。それに農家の娘を舐めないで欲しい。体力馬鹿で大学の体育行事でも男子に勝ってきた。この体力の多さは自信がある。
 改札を出る際に、電子決済も出来る様になっていた。思わず感嘆の声を漏らす。そして駅を出た。
 駅前と言うことでそれなりに栄えてはいるものの、東京とかに比べると全然だ。落ち着いたといえば良い方で、実際には田舎っぽいとしか言えそうに無い。

「さーて、歩きますか」

 まだまだ気温が低くて吐いた息が白くなる。寒くないようににコートとマフラーで防寒しては歩き出す。駅前と言うこともあるのか、しっかりと除雪作業をされている。
 まあ、行く道行く道でジロジロ見られる。いくらおとなしめの格好をしてきたとはいっても、あたしのオーラは都会人の物らしく注目の的だ。田舎特有の都会人への圧力を感じる。友達とかその親御さんに会えれば多分この排他的な目線は収まるはず。下卑た目線じゃ無いだけましだ、無理矢理そう思い込む。
 お、ふきのとうじゃん。味噌漬けにすると美味しいんだよなぁ。
 春の訪れに感動しつつ歩いていくと、だんだんトラックの排気音が近付いてきた。そして、あたしの真横で止まる。驚きながらもそのトラックをみる。何てこと無い普通の軽トラだ。……いや? 見覚えのある顔だ。

「おー、やっぱり船渡じゃん。元気そうだな」
「…………もしかして、篠原?」
「そうそう! 篠原和宏だよ。久しぶり、家まで送るから乗ってけよ」
「そう? じゃあお言葉に甘えて」

 歩くのにも飽きてきたから丁度良かった。東京で暮らしていると、電車もバスもあるしタクシーもある。便利な生活に慣れた身体はしっかりと車を求めていた。助手席に座ってシートベルトをする。確認した篠原は軽トラを発進させる。

「……この街、何も変わらないね」
「そうか? 色々変わってるよ。小学校が廃校になったり、高校が併合されたりな。……そういや、俺達が通ってた中学校も取り壊される」
「えっ!? 嘘!?」
「残念ながら本当。老朽化が進んで直すよりも新しく作った方が早いんだとさ」
「そっかぁ……、残念」
「今月中に取り壊されるから間に合うぞ。同級生で集まる予定だから後で日程教えるわ」
「ん、オッケー。よろしく」

 駅前の商店街を越えると、田んぼでいっぱいになる。春に向けて苗の準備をしている頃だろう。何も無い田んぼはさびしく感じられた。

「随分久しぶりじゃ無いか? 船渡がこっちに帰ってきたのって成人式以来だよな」
「あー、もうそんなに経つのか。あたしらも年取ったねえ」
「まあな。俺達も働くようになっちまった。……で、なんでこっちに? 結婚の挨拶とかか?」
「んー、違う違う。フラれた? し親のこと考えたらこっちに戻ってきても良いかなって思って。東京はあたしには合わなかったわ」
「……そっか。……子供の時は嫌いだったこの街も今じゃあ好きになれてきたよ」
「あたしも。あんなに出たい出たいって思ってたのになんか愛着が湧いてる。死ぬならこの街が良い」

 だな。そう言った篠原と一緒に笑う。
 今だけは高校の時みたいに感じられる。なにも知らない若造で、世界はキラキラしてんだろうってあの頃はずっと思ってた。でもそんなことは無かった。身についたのは自分を守るガワだけで見えないプレッシャーにただ負けないようにするだけで精一杯だった。ため息をつく。
 気分が変わって、ただ過ぎていく景色から目を離して篠原の顔を見る。高校の時はいかにもヲタクって風貌をしていたのに今ではコンタクトにしてワックスも付けている。東京のイケメンとかに比べるとそりゃあ落ちる。でも案外顔が整っていて、下まつげが長いことに気がついた。

「ん? なんか俺の顔についてるか?」
「いーや、冴えないヲタクが今では軽トラ運転してるとはねえ。かっこ良くなったよ、軽トラだけど」
「まあ俺も頑張る理由があったんだよ」
「へぇー、何それ。恋とか?」
「おい、止めろって」
「教えろよー、うりうり」

 篠原は運転中だし、事故られても困るから茶化すのはほどほどにする。でも、こうしたやりとりは疲弊したあたしの心を癒やしてくれる。自分では気がつかなかったけど、広樹の1件は相当根深くトラウマになっているみたいだ。

「聞いても良い? 結婚してんの? 子持ち?」
「いや、独身だ」
「何で? この街なら早く結婚しろって親に言われるでしょ? 篠原かっこ良くなったし引く手あまただって」
「…………好きな人がいるんだ」
「へぇー、早く告れば良いじゃん」
「…………」

 篠原は凄く緊張し始めた。全然車が通ってないし運転には支障無さそうだけど、どこかギクシャクし始めている。なんか変なこと言ったっけ、あたし。

「おーい、危ないからあたしが運転代わるよ?」
「いや、安心だ。大丈夫しろ」
「いやいや、発言おかしいから」

 なんだそれ。そこは『大丈夫だ。安心しろ』って言うとこでしょ。

「いや、本当に大丈夫? 事故られても困るんだけど」
「安心しろ、安心だ」
「…………ぇー」

 駄目だ、壊れたラジカセみたいになっちゃった。下手に刺激したら本当に事故る。仕方無い、このまま放っておこう。いざとなったらあたしがハンドルきればなんとかなるはず。
 事故らないか緊張しつつ篠原の様子を観察すると、チラチラと篠原と目線が合う。何か言いたげにしてるけどよく分からない。

「スーハー、スーハー、スーハー」

 3回深呼吸を繰り返したタイミングで、丁度赤信号に引っかかった。すると、ぎゅるんとこちらを向いて、顔が赤い篠原は口を開く。

「俺、篠原和宏はずっと船渡春菜のことが好きでした」
「…………え?」

 え? それって、どういうこと……? 今あたしのことが好きって言った? ……え?
 状況が上手く掴めない。いきなりのことで頭の中が真っ白になった。丁度青信号になって軽トラは進み出す。ちらっと篠原を見るとなんかすっきりした顔でハンドルを握る。さっきと真逆になった。普段通りの篠原と緊張しているあたし。
 そんなあたしを放っておいて、篠原は独り言を始める。

「いやー、やっぱり告白って緊張するな。でも本心だから。返事は無くて大丈夫、気持ちを整理したかったって感じだし」
「…………っ!」
「……大丈夫か? 顔真っ赤だぞ?」
「…………っ!?」

 慌てて顔を隠す。手のひらからでも顔の熱気が伝わってきた。
 今までだって彼氏はいた。でも、初めてHをしたとき以上に緊張しているかもしれない。

「本当に大丈夫か?」
「…………っ!?」

 今までは冴えない男だと思ってた。でも、なんかすっごくかっこ良く見えてしまって仕方が無い。広樹もそれなりにイケメンだった。でも、今の篠原はそれ以上だ。男はこりごりだ、なんて思ってたけどやっぱり人肌恋しい。
 ……まずい、あたしの"女"の部分が嬉しくてキュンキュン鳴っている。この現象はまさしく恋だ。30手前の女が純情な恋愛に心を動かされている。
 今思い返してみると、今までの彼氏ともなし崩しに彼氏彼女の関係が始まっていた。告白なんかされたことが無い。何となくデートして、なんとなくHして、なんとなくお互いの家に入り浸ってた。告白されるってこんなに嬉しいんだね……。
 っと、自己分析はそこまでだ。返事はいらないって言われたけど、しっかりしないと。もう大人なんだし。

「篠原」
「お?」
「篠原がそう思ってくれてるのは凄く嬉しい。でも」
「……ん、知ってた」

 篠原はあたしの言葉を聞いて残念そうな顔をする。ってこれだとお断りする流れだ!?

「って、違くって!!」
「ん? 断られたんじゃ無いの、俺」
「そうじゃないの! そうじゃなくって……」
「1回深呼吸してみ。落ち着いてからで良いよ」
「うん、分かった……」

 スーハー。
 さっき篠原がしてたみたいに深呼吸する。酸素が身体全体に行き巡って、正常な思考が戻ってきた気がする。

「落ち着いた?」
「うん、ありがと。……それで、話を戻すんだけど……」
「おう」
「何て言うか……告白されたことが無くてちょっとパニックになってたって感じ?」
「ほーん、なんか意外だ。……まあ前から船渡って自分のこと安売りしてたもんな」
「安売り……」

 あのおばあちゃんとの会話を思い出す。篠原からも"安売り"という単語が出てきた。一体どういう意味だろう。

「安売りって?」
「お? あー、なんていやぁ良いんだ……? クラス委員とか体育祭で人気の無かった競技選びとかそういう時に自分も出来ないのに率先して自己犠牲をしてたっていうか。自分が我慢すれば皆が幸せになれば良いって考えを実行してた? そんな感じ。自分の痛みを度外視した自己犠牲野郎?」
「そう見えてたの?」
「少なくとも俺には。それに、船渡の優しさにつけ込んで悪い考えの奴らが利用してたしさ」
「あーあの子達ね……」

 なんとなく身に覚えがある。あの時もあの子が好きな男があたしのことを好きだからキスくらいさせてやんなさいよって言われたっけ。
 1つ思い出すと身の覚えのある記憶が次々に浮かび上がる。後悔で胸が一杯になる。

「そっか……」
「そうだ……」

 車内に沈黙が訪れる。でも心地良い静けさだ。元彼達の気分を害さないようにってあたふたしてた時とは全然違う。何て言うか、すごく落ち着く。あたしは篠原と一緒にいると等身大のあたしでいられる。今までのドキドキとは違うかもしれない。でも、あたしはこれを育てていきたい。あたしに残った純粋な恋心を。

「ねえ、篠原」
「なんだ?」
「あたしさ、あんたの事が気になり始めてる。好きになりかけてるっていうか」
「えっ……、それって」
「うん、篠原と付き合いたい」
「……マジ?」
「うん、マジ……。それでさ」
「おう」

 ここで一旦会話を途切る。そして深呼吸して自分の考えを纏める。恥ずかしいけど、篠原ならきっと聞いてくれる。あたしの内面を見てくれる。気の弱いけど、真面目な男はこんなに身近にいた。

「大人の恋愛を先にしちゃったからさ。キュンキュンする恋をしてみたいんだよね、学生みたいな」
「おう、一緒に頑張ろう。元彼のことなんか忘れさせてやるよ、俺だけを見ろ」
「気づいてたの?」
「まあな、好きな女だからって言うのもあるし」
「あるし?」
「分かりやすいんだ、船渡って」
「……そんなに?」
「ああ。人一倍傷つきやすいくせに要領が良すぎて、何かを解決したときにはほぼ満身創痍だ。それなのに取り繕う真似だけは上手くて誰にも弱さを見せない。これからは俺が楯になってやる。船渡を守ってやる」
「っぷ、何それゲームじゃないんだし」
「あー、俺タンク担当してんだ。そのせいかも。ヲタク舐めんな」
「そっか……、でも嬉しい」
「そろそろ船渡の家が見えてきたな」

 篠原の視線を辿っていくと、変わらない我が家の景色が見えてきた。でも記憶の中の我が家よりも若干老朽化が進んでいる。田んぼの面積も少し狭くなった気がした。これからはあたしも手伝わないと。小学生と中高の英語と数学、理科の教員免許を持っている。東京にいた時みたいに不登校児の家庭教師をしても良い。今はオンラインでも勉強を教えられるし。きっとなんだかんだで忙しくなる。篠原とデートだってしたいし。

「メールもするし電話もする。迎えにだって行くよ」
「……この軽トラで?」
「そう、この軽トラで。俺の愛車だ」
「そっか……。うん、待ってる」

 格好いい外車で迎えに来てくれた元彼達とは違うかもしれない。でも、軽トラが今のあたしにはぴったりだ。
 それに、広樹から受けた傷は相当根深い。でも、か、かず、和宏とだったら一緒に乗り越えていけるはず。……名前で呼ぶのも恥ずかしいんですけど!! なんだこれ!?
 まあいいや、学生の時は冴えなかったヲタク君がこんなにかっこ良くなった。今はそれでよしとしよう。この小さな情熱の炎を大きくしていこう。
 うん、今からでもあたしは"シンデレラ"になりたい。
 この夢を和宏を一緒に叶えよう。容姿だけじゃ無くてあたしの内面を見てくれる彼の横で。とびっきりの笑顔を和宏に見せられますように。そう願いながらどんどん近付いてくる我が家に胸を躍らせた。
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