【完結】旦那様、溺愛するのは程々にお願いします♥️仮面の令嬢が辺境伯に嫁いで、幸せになるまで

春野オカリナ

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 もうあの騒動から二年が経とうとしている。

 アルバトロス大公家は大忙しだ。

 何せジョゼフィーネが懐妊している。
 
 「ジョー、そんな物を持たないで、貸してごらん」

 「あ、ジョゼフィーネ歩くな。座っていろ。そんな事は父がするよ」

 「あ、このくらい、大丈夫ですから…」

 「「大丈夫じゃない」」

 ウィストンとエルリックはジョゼフィーネが何かをしようとする度に先回りして阻止している。

 「旦那様、若旦那様、そんなに過保護にしては生むときに難産になりますよ。適度に運動しては」

 「な、何をいっているんだ。ジョゼフィーネに何かあったらどうする」

 「そうだよ、今にも腹を突き破って出て来そうなのに」

 実はジョゼフィーネは双子を身籠っている。

 もう産み月間近なので、二人は大慌て

 そこへ

 「い、いたたた」

 「「えっ」」

 「う、生まれ…そう」

 「「生まれる?大変だー」」

 バタバタ部屋中を走り回っている二人を侍女頭のシーラが叩き出した。

 「男は邪魔です。出ていって下さい」

 隣の部屋で二人は落ち着かない様子で行ったり来たりを繰り返す。

 無事に生まれます様に

 祈る気持ちで一杯になった頃

 「ふ、ふぎゃー」

 「ほぎゃー」

 と声が聞こえて、隣の部屋に入ろうとしたら

 「まだ駄目です」

 なかなか部屋に入らせてくれない。

 やっと入ることができ、双子の赤ん坊を横に寝かせて、疲れた様子のジョゼフィーネに

 「ありがとう、俺の子供を生んでくれて」

 エルリックは感動の涙を流していた。

 ウォストンもホッと胸を撫で下ろしている。

 良かった。ジョゼフィーネと子供が無事で

 双子の男の子は黒髪で赤い瞳の【神眼】持ち

 第一子をアベル

 第二子をカイン

 と名付けた。

 エルリックによく似た双子の兄弟はすくすく育ち。

 ジョゼフィーネは二年後に三人目を出産する。

 女の子はヴァイオレットと名付けられた。

 今度は女の子でジョゼフィーネに似ているというよりは、ヴィオレットに似ている様だ。
 
 ウォストンは赤子を抱きながら、目尻が下がっている。

 「駄目ですよ。俺の子供だから、俺が抱くんです。貸して下さい」

 「煩いな。静かにしろ。この子が怯えるだろう」

 毎日こんなやり取りをしながら、日々が過ぎていく。

 ジョゼフィーネは子供達の世話をしながら焼き餅焼きの夫も上手く掌で転がしている。

 「旦那様、今日も幸せな1日でした」
 
 「ああ、明日はもっと幸せにするよ」

 「違います。幸せになるんです。皆で」
 
 「そうだな、皆で幸せになるんだ」

 エルリックはジョゼフィーネの額に口付けを落としながら、部屋で玩具で遊んでいる我が子を見つめているのだった。
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感想 5

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みんなの感想(5件)

マミタロ
2022.02.02 マミタロ

ダンドーラ侯爵ですか?公爵ですか?
なかなかに入り混じってるのでどちらかと疑問が。

解除
おこ
2021.06.27 おこ

エルリックの心情が最初〜と中盤、後半で設定が違うような❓

最初は嫁に興味無しからの
途中から執愛・溺愛することが最初から仕組まれてた❓かと受け取れるような…

でも楽しく読ませていただきました。

2021.06.27 春野オカリナ

おこ様
 ご感想ありがとうございます。

解除
おこ
2021.06.27 おこ

とても楽しく読ませていただきました。

ですが、最初と、中盤からの心情の設定が変わったのかな❓

エルリックの嫁に対する気持ちが
そこまで興味無し…から
実は最初から仕組まれていたかに思われる執愛・溺愛に変わっていたような…

不思議に感じました。

2021.06.27 春野オカリナ

おこ様
 ご感想ありがとうございます。

解除

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