社内恋愛にご注意!!

ミミリン

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私の新たな職場

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昨日まで私は華の営業部社員だった。



内勤と言えど会社の窓口。

着る服は華やかでメイクはばっちりで他の社員より一目置かれるような環境だった。


私は可愛くて要領が良いから男性社員からは営業部のマドンナとかアイドルとか言われてきた。

カッコよくて出世株の彼氏が同じ部署にいるから他の女にとられないようにけん制して追い払うことも頑張ってきた。


そう、私はものすごく頑張っていたの。


なのに、昨日私をのけ者にするマコ先輩のせいでいわれのない罪を着せられ人事部長に引きずられた。

着いた先は品質管理部。



ここは作業着のような制服を着て仕事をするような貧相な環境だ。


地味で飾り気がなくて面白みのない部署。


瑠美のような勝ち組が来るような場所じゃないのに、今日から私はここで働かないといけないらしい。



「あなたが今日から配属になった近藤さんね。これ、制服だから服の上から着用するように。ここは結構社内社外から電話が入るからすぐとってください。まあ、初めの一年くらいはデーター入力と倉庫の管理が主です。…。」



「何ですか?」


私に業務を説明するいかにも地味なおばさんが私の足元を見て無言になった。


何よ、ルブタンの靴に何か文句でもある訳?


「倉庫内は立ち仕事だからその高いヒールはおすすめしないわ。まあ、あなたが良いのなら構わないけど。じゃあ、ここにあるリストの製品を倉庫の在庫と照らし合わせて補充してきてください。」


何か質問ありますかぐらい言えないの?この私が説明を受けているのよ?


おばさんは私にリスト表を渡すと自分の持ち場に帰って鳴り続けていた電話をとっていた。


あ~あ、めんどくさ。こんなの適当にしていてもバレないっしょ。



倉庫でネット見とこ~っと。

「おはよう、近藤さん。」後ろから嫌な声が響いた。



振り返ると昨日すごい怪力で私を引きずった恐ろしい女性が立っている。

清水部長だ。


この人レスリングの世界大会でも出てたのっていうくらい物凄い力だった。


今まで何人の人たちを引きずってきたんだろう?


「今日から品質管理ね。1年ほどは倉庫管理って聞いたわよね。」



「は、はい。」昨日のトラウマで声が少し震える。



「あなた、本来であれば解雇も検討されていたのよ。次に妙な行動とったり、これまでのように仕事をしないのであれば本当に解雇になるわ。忠告もしたし、昨日業務規程違反の書類にサインしたこと覚えているわよね。」


「は、はい。覚えています。」昨日引きずられた後書類にサインをしたのは覚えている。



「ラストチャンスと言う事肝に銘じておくように。」



「しょ、承知しました。」



「ならよろしい。じゃあ、私はもう行くわ。」



清水部長が部屋を出て行こうとする。


「あ、あの!」


部長が私のほうを振り返る。


「なあに?」うわ、こわ。



「あ、えっと…。営業部にいつか戻れるんですよね?瑠美がいなかったら滝野瀬さんだけで仕事出来ないですよね?マコ先輩もデザイン課に戻るしどうするんですか?やっぱり瑠美が戻った方がいいと思うんです。」


「それなら心配いらないわ。もともと品質管理部の主任だった三谷さんが営業部に行くことになったから。あなたは営業部の事など心配しなくてもいいから。」


え~三谷ってあの地味なおばさん?

あんなのが営業部に行ったらみんな嫌がるじゃん。

営業成績おちるんじゃないの?


「三谷さんには内勤と外勤業務もついてもらう予定よ。彼女に追い越されないように他の社員が意地でも結果を出すはずよ。なんせ、彼女は私が他社から直接引き抜いた優秀な人材だから。
まあ、あなたには関係のない事ね。あなたはあなたの事を頑張りなさい。それじゃ。」


そう言って清水部長はスタスタと出て行った。



そういえば、この前滝野瀬さんとさっき出た三谷さんって人が仲良くしてるのを社内で見たことある。


滝野瀬さんてば、しれっと鶴丸様の担当について、いつの間にか三谷さんって人とよろしくやっててかなり調子乗ってるじゃん。



それも全部マコ先輩がたくらんだ計画って感じ。



何よ、ちょっと彼氏盗られたからってここまでする必要ある?



昨日、義明が帰ってくるの遅かったからちゃんと昨日の話出来なかったけど今日は義明にマコ先輩がどれだけひどい人間かって事ちゃんと伝えなきゃ。





このままで済むと思わないでよマコ先輩。
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