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第1章 彼女の言葉はわからない
労力かけても得はなし 2
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フィッツは、無表情で、その光景を眺めていた。
カサンドラを含む、周囲の声も鮮明に聞こえている。
「姫様は面倒に感じているだろうな」
フィッツが思うに、カサンドラは地下牢に入りたがっていた。
邪魔をされ、さぞ不愉快な気分になっているはずだ。
室内に入ってきた相手を、フィッツは知っている。
セウテル・リュドサイオ。
皇帝にしか仕えない親衛隊の隊長であり、皇帝の最側近として知られていた。
白い騎士服は、親衛隊だけが着られるものだ。
皇宮内のどこにいても目立つ。
セウテルはもとより、親衛隊の騎士に逆らえる騎士はいない。
部下はともかく、セウテルは、皇帝以外の命令を拒絶できる権限を持っている。
相手が誰であろうと、皇帝以外の者には従わないのだ。
皇太子も例外ではない。
事実、セウテルは、室内に勝手に踏み込んでいる。
許可を求めることもしなかった。
身長は皇太子と変わらないが、がっちりとした体格には威圧感がある。
目鼻立ちがくっきりしていて、いかにもな「リュドサイオ人」だ。
もちろん、フィッツには、セウテルの存在自体どうでもいいのだけれど、それはともかく。
「姫様のしたいようにさせてあげれば良いものを……今さら……」
セウテルが、カサンドラの動向を部下に報告させていると知っていた。
ということは、皇帝もセウテルから報告を受けている。
カサンドラが与えられた宮には住んでおらず、皇太子には見向きもされず、周囲から虐げられている、という実情を。
ディオンヌのしていることも把握しているに違いない。
にもかかわらず、皇帝は今の今まで動かずにいた。
実質、カサンドラを放置していたのだ。
なぜ今さら手出しをしようとしているのか、その意図がわからなかった。
皇帝が愛した元ラーザの女王は、もういない。
愛する女性の娘に、情をかける義父を演じる必要はなくなっている。
だから、これまで以上に放置する姿勢を見せても不思議ではないのだ。
「皇帝陛下が、カサンドラ王女様との謁見を求めておいでです」
セウテルが、カサンドラに頭を下げて、そう言った。
皇太子もディオンヌも驚いた顔で、息を飲んでいる。
それもそのはずだ。
皇后を亡くして以来、皇帝はどんな謁見の求めにも応じていない。
「ますます予定が狂ってしまったな」
カサンドラが「皇帝に会う気などない」と言っていたのを思い出す。
この2年、皇帝との食事やティータイムに同席していたのは、そこに母親がいたからだろう。
であれば、母親抜きとなった今、皇帝に会う気がなくなるのも当然だ。
「皇帝の部屋は目がとどかない。さて……どうするか」
フィッツは、ボロ小屋の地下にある貯蔵庫にいる。
簡素な木のイスに座り、目に映る光景を眺めていた。
フィッツの眼には、特殊な技術が施されている。
それを使い、皇宮内に仕掛けた別の装置を通じて、望む区域の映像と音声を得ることができた。
ラーザは、元々、非常に優れた技術を持っていたのだ。
現在、帝国を支えている数々の技術は、ラーザから伝わったものだった。
異なるのは、ラーザが民の暮らしを豊かにするため技術を発展させたのに対し、ヴァルキアス帝国は、国の統治を目的としている点だ。
人々を監視し、反乱を防ぎ、外敵を排除する。
それを、ヴァルキアスは、技術開発の基礎概念としていた。
現皇帝が周辺国を瞬く間に制圧できたのも、こうした技術によるものが大きい。
ラーザでは資材入手の際に使用していた爆発物を戦のために使い、同じく遠方の者との通信手段を、諜報や戦時中の連絡手段としたのだ。
だが、ラーザには、独自で開発された技術が、いくつも残されている。
今、フィッツが使っている「眼」や「耳」も、そのひとつ。
所詮、ラーザの模倣でしかないヴァルキアスの技術では、けして感知できない、特殊な技術なのだ。
ただし、優れた技術であっても限界はある。
ほかはともかく、皇帝の私室にだけは、フィッツの眼や耳となるべき装置を設置することができなかった。
元ラーザの女王フェリシアの面影を持つカサンドラに、皇帝が、なにかするとは思えない。
それでも、状況把握ができないというのは、フィッツ自身の存在意義に関わる。
「皇帝陛下が、彼女に謁見をお許しになったなんて信じられないわ」
声をあげたのはディオンヌだった。
馬鹿な女だ、と思う。
おそらく、皇太子に「好感」を持たれようとしての行動だろうが、自らの立場を過信するにもほどがある。
セウテルは視線だけを動かし、ディオンヌを見ていた。
淡い水色の瞳は、薄氷に映る遠い冬空のように冷たく見える。
そこに、わずかな不快感が漂っていた。
皇宮で暮らす身分が高い者には、ある程度の「特権」が与えられている。
とはいえ、ディオンヌは「身分が高い者」には含まれていない。
ここは帝都なのだ。
ディオンヌが王女として扱われる、アトゥリノの王宮殿とは違う。
「皇帝陛下の命の前には、何人たりとも口を挟むことは許されません」
セウテルの低い声に、ディオンヌが体をすくませた。
隣に座っていた皇太子にしがみついていたが、皇太子は微動だにしない。
ディオンヌを庇う気はないのだ。
ディオンヌの救いを求めるような視線も、皇太子は無視している。
「まいりましょう。カサンドラ王女様」
「いいのですか? 皇太子殿下?」
「かまわない。陛下の命が最優先だ」
「わかりました。それでは、失礼します。お話の続きはのちほど」
カサンドラは言いながら、体を返した。
セウテルに連れられ、部屋を出て行く。
ドレスを翻す仕草に「不愉快」さが滲んでいた。
そのことに、フィッツは、ふと思い出す。
『私は別人になったのよ。だから、今まで通りに接しなくていいから』
とは、カサンドラの言葉だ。
元ラーザの女王であり、カサンドラの母が亡くなった直後のことだった。
カサンドラは、そう言って、フィッツを側に置くのを嫌がったのだ。
以来、繰り返し「好きなように」とか「自由に」とか、フィッツに理解できないことを言う。
主の「いらない」は、フィッツの命の全否定。
最近は少なくなってきたものの、思い出したようにカサンドラは「不要」という態度を示していた。
そのたびに、死ぬべきだろうか、と考える。
なにか足手まといになっていたり、邪魔をしたりしているのかもしれない。
ともかく役に立っていないのは間違いない。
「挽回の機会は、まだ残されている」
カサンドラは、皇帝の私室に連れて行かれる。
遠くから状況把握することができないのなら、近くで実行するまでだ。
もとより地下牢に入れられたら、即座に行くつもりでいた。
それが、カサンドラの望みかはともかく。
「セウテルは目端が利くが、帝国は平和だからな」
ヴァルキアス帝国は、かれこれ20年以上も戦らしい戦をしていない。
今は外敵に対し注力をはらっており、帝国内部での警護体勢は緩くなっている。
当然、騎士たちは訓練を怠らない。
しかし、訓練は訓練に過ぎないのだ。
実戦とは異なり、予定調和の中では「臨機応変」さに欠けてくる。
抜け道は、いくらでもあった。
そして、帝国の監視技術は、フィッツからすると「ザル」なのだ。
ただし、皇帝の私室周りだけは、警護に別の仕組みが使われている。
ラーザの技術であれば対抗できるだろうが、賭けにはなるのだ。
フィッツは賭けをする性格はしていなかった。
確実な手が残されているのなら、そちらを選ぶ。
ボロボロの服を気にかけず、無口な平民出の従僕。
周囲のフィッツに対する評価は、フィッツ自身が作り上げたものだ。
誰も、フィッツの行動に無関心で、見えていても見ていない。
声をかけてくる者も少なかった。
皇帝の私室に近い、小さな宮と宮の隙間に体を滑りこませる。
壁づたいに、皇帝の住む正宮殿の使用人部屋に入った。
ここは使用人しか使わないため騎士の出入りがない。
高位の者の部屋とは違い、監視室の管理体制も緩く、窓の開閉に不用心なのだ。
誰が開閉したのか、いつ開閉がなされたのかまでは管理されていなかった。
丸2日、開けっ放しになっていると、監視室から注意の連絡が入る。
試してみたことがあるので、その程度だと知っていた。
が、1度は廊下に出る必要があったため、ボロい身なりでは怪しまれる。
フィッツは、クローゼットから適当な服を取り出し、身に着けた。
髪を手で撫でつけ、襟元を正す。
そして、平然と部屋を出た。
皇宮には大勢の使用人がいて全員の顔や名を把握している者は誰もいないのだ。
堂々としていれば、誰も不審には思わない。
「やあ、カール、急なことで大変ですね」
廊下に立つ近衛騎士に気軽に声をかけた。
カールも「しかたがないさ」などと気さくに返事をしてくる。
お互いに気心が知れた仲とでも言うように苦笑を浮かべ、通り過ぎた。
皇宮内でただ1人、全員の詳細な情報を、フィッツは記憶している。
カサンドラを含む、周囲の声も鮮明に聞こえている。
「姫様は面倒に感じているだろうな」
フィッツが思うに、カサンドラは地下牢に入りたがっていた。
邪魔をされ、さぞ不愉快な気分になっているはずだ。
室内に入ってきた相手を、フィッツは知っている。
セウテル・リュドサイオ。
皇帝にしか仕えない親衛隊の隊長であり、皇帝の最側近として知られていた。
白い騎士服は、親衛隊だけが着られるものだ。
皇宮内のどこにいても目立つ。
セウテルはもとより、親衛隊の騎士に逆らえる騎士はいない。
部下はともかく、セウテルは、皇帝以外の命令を拒絶できる権限を持っている。
相手が誰であろうと、皇帝以外の者には従わないのだ。
皇太子も例外ではない。
事実、セウテルは、室内に勝手に踏み込んでいる。
許可を求めることもしなかった。
身長は皇太子と変わらないが、がっちりとした体格には威圧感がある。
目鼻立ちがくっきりしていて、いかにもな「リュドサイオ人」だ。
もちろん、フィッツには、セウテルの存在自体どうでもいいのだけれど、それはともかく。
「姫様のしたいようにさせてあげれば良いものを……今さら……」
セウテルが、カサンドラの動向を部下に報告させていると知っていた。
ということは、皇帝もセウテルから報告を受けている。
カサンドラが与えられた宮には住んでおらず、皇太子には見向きもされず、周囲から虐げられている、という実情を。
ディオンヌのしていることも把握しているに違いない。
にもかかわらず、皇帝は今の今まで動かずにいた。
実質、カサンドラを放置していたのだ。
なぜ今さら手出しをしようとしているのか、その意図がわからなかった。
皇帝が愛した元ラーザの女王は、もういない。
愛する女性の娘に、情をかける義父を演じる必要はなくなっている。
だから、これまで以上に放置する姿勢を見せても不思議ではないのだ。
「皇帝陛下が、カサンドラ王女様との謁見を求めておいでです」
セウテルが、カサンドラに頭を下げて、そう言った。
皇太子もディオンヌも驚いた顔で、息を飲んでいる。
それもそのはずだ。
皇后を亡くして以来、皇帝はどんな謁見の求めにも応じていない。
「ますます予定が狂ってしまったな」
カサンドラが「皇帝に会う気などない」と言っていたのを思い出す。
この2年、皇帝との食事やティータイムに同席していたのは、そこに母親がいたからだろう。
であれば、母親抜きとなった今、皇帝に会う気がなくなるのも当然だ。
「皇帝の部屋は目がとどかない。さて……どうするか」
フィッツは、ボロ小屋の地下にある貯蔵庫にいる。
簡素な木のイスに座り、目に映る光景を眺めていた。
フィッツの眼には、特殊な技術が施されている。
それを使い、皇宮内に仕掛けた別の装置を通じて、望む区域の映像と音声を得ることができた。
ラーザは、元々、非常に優れた技術を持っていたのだ。
現在、帝国を支えている数々の技術は、ラーザから伝わったものだった。
異なるのは、ラーザが民の暮らしを豊かにするため技術を発展させたのに対し、ヴァルキアス帝国は、国の統治を目的としている点だ。
人々を監視し、反乱を防ぎ、外敵を排除する。
それを、ヴァルキアスは、技術開発の基礎概念としていた。
現皇帝が周辺国を瞬く間に制圧できたのも、こうした技術によるものが大きい。
ラーザでは資材入手の際に使用していた爆発物を戦のために使い、同じく遠方の者との通信手段を、諜報や戦時中の連絡手段としたのだ。
だが、ラーザには、独自で開発された技術が、いくつも残されている。
今、フィッツが使っている「眼」や「耳」も、そのひとつ。
所詮、ラーザの模倣でしかないヴァルキアスの技術では、けして感知できない、特殊な技術なのだ。
ただし、優れた技術であっても限界はある。
ほかはともかく、皇帝の私室にだけは、フィッツの眼や耳となるべき装置を設置することができなかった。
元ラーザの女王フェリシアの面影を持つカサンドラに、皇帝が、なにかするとは思えない。
それでも、状況把握ができないというのは、フィッツ自身の存在意義に関わる。
「皇帝陛下が、彼女に謁見をお許しになったなんて信じられないわ」
声をあげたのはディオンヌだった。
馬鹿な女だ、と思う。
おそらく、皇太子に「好感」を持たれようとしての行動だろうが、自らの立場を過信するにもほどがある。
セウテルは視線だけを動かし、ディオンヌを見ていた。
淡い水色の瞳は、薄氷に映る遠い冬空のように冷たく見える。
そこに、わずかな不快感が漂っていた。
皇宮で暮らす身分が高い者には、ある程度の「特権」が与えられている。
とはいえ、ディオンヌは「身分が高い者」には含まれていない。
ここは帝都なのだ。
ディオンヌが王女として扱われる、アトゥリノの王宮殿とは違う。
「皇帝陛下の命の前には、何人たりとも口を挟むことは許されません」
セウテルの低い声に、ディオンヌが体をすくませた。
隣に座っていた皇太子にしがみついていたが、皇太子は微動だにしない。
ディオンヌを庇う気はないのだ。
ディオンヌの救いを求めるような視線も、皇太子は無視している。
「まいりましょう。カサンドラ王女様」
「いいのですか? 皇太子殿下?」
「かまわない。陛下の命が最優先だ」
「わかりました。それでは、失礼します。お話の続きはのちほど」
カサンドラは言いながら、体を返した。
セウテルに連れられ、部屋を出て行く。
ドレスを翻す仕草に「不愉快」さが滲んでいた。
そのことに、フィッツは、ふと思い出す。
『私は別人になったのよ。だから、今まで通りに接しなくていいから』
とは、カサンドラの言葉だ。
元ラーザの女王であり、カサンドラの母が亡くなった直後のことだった。
カサンドラは、そう言って、フィッツを側に置くのを嫌がったのだ。
以来、繰り返し「好きなように」とか「自由に」とか、フィッツに理解できないことを言う。
主の「いらない」は、フィッツの命の全否定。
最近は少なくなってきたものの、思い出したようにカサンドラは「不要」という態度を示していた。
そのたびに、死ぬべきだろうか、と考える。
なにか足手まといになっていたり、邪魔をしたりしているのかもしれない。
ともかく役に立っていないのは間違いない。
「挽回の機会は、まだ残されている」
カサンドラは、皇帝の私室に連れて行かれる。
遠くから状況把握することができないのなら、近くで実行するまでだ。
もとより地下牢に入れられたら、即座に行くつもりでいた。
それが、カサンドラの望みかはともかく。
「セウテルは目端が利くが、帝国は平和だからな」
ヴァルキアス帝国は、かれこれ20年以上も戦らしい戦をしていない。
今は外敵に対し注力をはらっており、帝国内部での警護体勢は緩くなっている。
当然、騎士たちは訓練を怠らない。
しかし、訓練は訓練に過ぎないのだ。
実戦とは異なり、予定調和の中では「臨機応変」さに欠けてくる。
抜け道は、いくらでもあった。
そして、帝国の監視技術は、フィッツからすると「ザル」なのだ。
ただし、皇帝の私室周りだけは、警護に別の仕組みが使われている。
ラーザの技術であれば対抗できるだろうが、賭けにはなるのだ。
フィッツは賭けをする性格はしていなかった。
確実な手が残されているのなら、そちらを選ぶ。
ボロボロの服を気にかけず、無口な平民出の従僕。
周囲のフィッツに対する評価は、フィッツ自身が作り上げたものだ。
誰も、フィッツの行動に無関心で、見えていても見ていない。
声をかけてくる者も少なかった。
皇帝の私室に近い、小さな宮と宮の隙間に体を滑りこませる。
壁づたいに、皇帝の住む正宮殿の使用人部屋に入った。
ここは使用人しか使わないため騎士の出入りがない。
高位の者の部屋とは違い、監視室の管理体制も緩く、窓の開閉に不用心なのだ。
誰が開閉したのか、いつ開閉がなされたのかまでは管理されていなかった。
丸2日、開けっ放しになっていると、監視室から注意の連絡が入る。
試してみたことがあるので、その程度だと知っていた。
が、1度は廊下に出る必要があったため、ボロい身なりでは怪しまれる。
フィッツは、クローゼットから適当な服を取り出し、身に着けた。
髪を手で撫でつけ、襟元を正す。
そして、平然と部屋を出た。
皇宮には大勢の使用人がいて全員の顔や名を把握している者は誰もいないのだ。
堂々としていれば、誰も不審には思わない。
「やあ、カール、急なことで大変ですね」
廊下に立つ近衛騎士に気軽に声をかけた。
カールも「しかたがないさ」などと気さくに返事をしてくる。
お互いに気心が知れた仲とでも言うように苦笑を浮かべ、通り過ぎた。
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