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互い違いの相手 2
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コンコン…という小さな音に、ドリエルダは窓に駆け寄る。
前回、ブラッドに「鍵は閉めておけ」と、きつく言われていたからだ。
あれから5日が経っている。
シャートレーは、多くの近衛騎士を輩出している家系だった。
屋敷にも見習いの騎士が、大勢、勤めている。
魔術師も雇っていたし、賊が入るなんて考えもせずにいた。
『現に、俺はこうして来ているではないか』
言われてみれば、その通りだ。
どうやってかは知らないが、ブラッドは、屋敷に入り込んでいる。
入ろうとすれば簡単に入れるのだと、ドリエルダは、考えを改めていた。
さりとて、屋敷に簡単に入れるなら鍵をかけたって無駄な気もするのだが、それはともかく。
手早く鍵を開け、ブラッドを招き入れる。
その姿に、なるほどと、少し感心した。
ブラッドは、濃い青色の民服の上下を身につけている。
これなら夜目にも目立たないだろう。
薄茶色の髪と赤味がかった茶色の瞳は、月明りに照らされても、キラキラと輝くことはない。
「返事は?」
「来てない」
ブラッドは問いながら、ドリエルダは答えながら、ソファに向き合って座る。
出会って以来、2人は定石通りの礼儀を端折っていた。
挨拶だとか、イスを勧めたりだとか。
「あの日のことをお詫びして夜会のエスコートを頼む内容にしたのよ? なのに、返事がないなんて、やっぱり彼は手紙を読んでないんだわ」
「その可能性は高いと言えような」
ドリエルダの謝罪を受け入れるにしても拒絶するにしても、返事はあってしかるべきだろう。
なにしろ、彼女は、タガートに、改めてエスコート役を依頼したのだ。
断りの手紙がないのは、内容を知らないからだとしか思えない。
「これで、あなたの対処とやらは変わるんでしょ?」
「そうだ」
「でも、あなたのことを、私が買った男性だと思われない?」
「無用な心配はするな。万事、俺に任せておけ」
ブラッドが、いつものように腕組みをして、鷹揚にうなずく。
自信たっぷりな言い草に、妙に安心した。
言われると、自然と、大丈夫だと思えるのだから、不思議だ。
「招待状は届いたか?」
「昨日、届いたわ。王宮魔術師が配達してくるなんて驚いたけど、王族主催の夜会だものね。めずらしくはないのかも」
「む……まぁ、そうだな……」
少しばかりの歯切れの悪さに、ドリエルダは首をかしげる。
ブラッドは無表情だが、どことなし、きまりが悪そうにしている気がした。
なぜなのかは、わからないけれども。
「5日後の日程だなんて、無茶もいいところよね? 本当は、夜会なんて開きたくなかったんじゃないかって疑っちゃうわ」
けほっと、ブラッドが小さく咳き込む。
外は寒さが増していた。
薄着をしていて、体調を崩したのもしれないと心配になる。
そのドリエルダの表情に気づいたのか、ブラッドは片手を軽く振ってみせた。
「いや、具合が悪いのではない」
「そう? だったら、いいけど。もしかして、窓を開けたから、小さな埃が舞ってたのかも……もっと念入りに掃除をしなきゃいけないわね」
ドリエルダの私室は、いつも綺麗に掃除がされている。
だとしても、埃というのは、すぐに溜まるものだ。
これからは、ブラッドが来る前には、ひと通り拭き掃除をしておこうと思う。
「夜会は、お前が夢を見てから、14日後になるな」
急に話題を変えた感じではあったが、気のせいだろう。
ブラッドは、元々、今後の打ち合わせのために訪ねて来てくれたのだ。
夜も遅くなっているので、早目に話を終わらせようとしているに違いない。
彼は勤め人で、明日も仕事があるのだろうし。
「そうね。いつもは起きる日がわからなくて大変だった。でも、今回は起きる日がわかってるから、少し気が楽よ」
10日から20日なんていう曖昧な状態では、とにかく回避することを最優先に考えざるを得なかった。
そのため、ドリエルダが取れる、最も簡単で迅速な手段を選んでいる。
起きてからでは、手遅れになるからだ。
(その結果が、嫌われ者の令嬢って肩書だけど、あとで悔やむよりはマシよね)
人から、どう言われようと、かまわない。
少なくとも、死ぬはずだった人が死なずにすんだ時の安堵感は、自らの評判とは引き換えにできなかった。
「お前の父は、護衛任務で欠席か?」
「当然よ。お父さまは、王族護衛騎士隊長だもの。王族主催の夜会に、参加はできないわ。貴族相手に正面から魔術師を使うと、ややこしいことになるんだって」
騎士であれば「疑わしい」程度でも、貴族を呼び止めたり、拘束したりすることはできる。
が、魔術師の場合、なにやら、ややこしいことになるのだそうだ。
魔術師が動く際は、確固となる証拠があるか、現行犯であることが条件となる。
そんな話を、以前、義父から聞いたことがあった。
「であろうな。騎士は爵位を持つが、魔術師は爵位を持たん。気位の高い貴族は、魔術師に指図されるのを嫌う。おまけに、魔術師は騎士とは違い、王宮ではなく、王族の直轄とされている。王族が権力を振りかざしていると取られかねん」
「それって、良くないこと? 王族が力を持っていても良さそうに思えるけど」
「王族とは権威であり、権力者ではない。ゆえに、政にも関わらんだろ? 権威と権力は、バランスが大事なのだ」
そういうものかと、初めて知る。
義父は、屋敷で雇っている魔術師にも、横柄な態度を取らない。
むしろ、見習い騎士のほうが厳しくされているくらいだ。
義父が、そういう様子なので、ドリエルダも魔術師が爵位を持っていないことを気にしたことはなかった。
そもそも彼女自身、爵位を意識して生きては来なかった。
5歳までは平民だったし、その後の7年間は、伯爵家にいながらも、貴族として扱われてはいない。
貴族教育を受け始めたのは、ここ4年のことで、まだ「貴族ではなかった」期間のほうが長いのだ。
自らの爵位に対し、貴族子息らをあしらうのに便利、くらいの感覚しかない。
「となると、残された問題はひとつだな」
「問題? なにかあるの?」
ブラッドの無表情な顔を見つめる。
彼が「問題」ということは、大層なことなのではないか。
解決がつけられなかったらどうしようと不安になるドリエルダに、ブラッドが淡々とした口調で言った。
「俺と、お前は親密な仲……という設定にすると言ったはずだ」
「それが、なに? 仲良さそうに振る舞うってことでしょ?」
なにが問題なのだか、さっぱりわからない。
首をひねるドリエルダの向かいで、ブラッドが腕組みをほどき、立ち上がる。
それから、彼女の隣に、すとんと腰をおろした。
肩がふれる近さに、思わず、体を引こうとする。
がしっ。
「ちょ……」
「やはりな」
「な、なに……なにが……?」
ドリエルダは、ブラッドに肩を抱かれていた。
体を引くに引けないほど、その手の力は強い。
ドリエルダは貴族子息を誘惑はしていたものの、体にはふれさせずにいる。
うまくあしらってきたのだ。
そのため、簡単にふれられてしまったことに、戸惑っている。
「この程度で、引き攣った顔をされては、策が露見する」
「あ……そ、そうね……設定だけじゃ信憑性に欠けるって、こと?」
「本番前に、少し練習をしておかねばならんようだ。せめて、顔を引き攣らせずにすむ程度にはな」
「しかたないじゃない。慣れてないんだから……」
「わかっている。ゆえに、練習が必要なのだろうが」
ぐ…と、言葉に詰まった。
平然と「わかっている」と言われたのが、ちょっぴり腹立たしくも恥ずかしい。
ブラッドが年上なのは間違いないのだ。
きっと「男を知らない小娘」とでも思われている。
「お前が、男を知らずとも関係なかろう」
う…と、呻きそうになった。
完全に、心を見透かされている。
「俺と親密だというフリをするのが、肝心なのだ。ほかの者のことなど、どうでもよい。夜会では、お前は俺に寄り添い、俺だけを見ておれよ?」
「き、気をつける……」
ブラッドに初めて出会った時や、ドリエルダの部屋に来た際には、自分から抱き着きもした。
ブラッドに関して言えば、自ら、ふれたことはあるのだ。
なのに、ブラッドからふれられるのは、ものすごく恥ずかしく感じる。
ちゅ。
「えっ?! なにっ?!」
「…………頬や額への口づけにも慣れておけ……」
呆れたように言われ、ドリエルダは体を縮こまらせた。
唐突な頬への口づけに、心臓が、ばくばくしている
(く、口づけなんてゲイリーはしたことないのに……こんなの見られたら……)
思ったとたん、鼓動が早鐘をやめた。
タガートとの婚約を解消するために「こんなの」を見られる必要があるのだ、と気づいたからだ。
前回、ブラッドに「鍵は閉めておけ」と、きつく言われていたからだ。
あれから5日が経っている。
シャートレーは、多くの近衛騎士を輩出している家系だった。
屋敷にも見習いの騎士が、大勢、勤めている。
魔術師も雇っていたし、賊が入るなんて考えもせずにいた。
『現に、俺はこうして来ているではないか』
言われてみれば、その通りだ。
どうやってかは知らないが、ブラッドは、屋敷に入り込んでいる。
入ろうとすれば簡単に入れるのだと、ドリエルダは、考えを改めていた。
さりとて、屋敷に簡単に入れるなら鍵をかけたって無駄な気もするのだが、それはともかく。
手早く鍵を開け、ブラッドを招き入れる。
その姿に、なるほどと、少し感心した。
ブラッドは、濃い青色の民服の上下を身につけている。
これなら夜目にも目立たないだろう。
薄茶色の髪と赤味がかった茶色の瞳は、月明りに照らされても、キラキラと輝くことはない。
「返事は?」
「来てない」
ブラッドは問いながら、ドリエルダは答えながら、ソファに向き合って座る。
出会って以来、2人は定石通りの礼儀を端折っていた。
挨拶だとか、イスを勧めたりだとか。
「あの日のことをお詫びして夜会のエスコートを頼む内容にしたのよ? なのに、返事がないなんて、やっぱり彼は手紙を読んでないんだわ」
「その可能性は高いと言えような」
ドリエルダの謝罪を受け入れるにしても拒絶するにしても、返事はあってしかるべきだろう。
なにしろ、彼女は、タガートに、改めてエスコート役を依頼したのだ。
断りの手紙がないのは、内容を知らないからだとしか思えない。
「これで、あなたの対処とやらは変わるんでしょ?」
「そうだ」
「でも、あなたのことを、私が買った男性だと思われない?」
「無用な心配はするな。万事、俺に任せておけ」
ブラッドが、いつものように腕組みをして、鷹揚にうなずく。
自信たっぷりな言い草に、妙に安心した。
言われると、自然と、大丈夫だと思えるのだから、不思議だ。
「招待状は届いたか?」
「昨日、届いたわ。王宮魔術師が配達してくるなんて驚いたけど、王族主催の夜会だものね。めずらしくはないのかも」
「む……まぁ、そうだな……」
少しばかりの歯切れの悪さに、ドリエルダは首をかしげる。
ブラッドは無表情だが、どことなし、きまりが悪そうにしている気がした。
なぜなのかは、わからないけれども。
「5日後の日程だなんて、無茶もいいところよね? 本当は、夜会なんて開きたくなかったんじゃないかって疑っちゃうわ」
けほっと、ブラッドが小さく咳き込む。
外は寒さが増していた。
薄着をしていて、体調を崩したのもしれないと心配になる。
そのドリエルダの表情に気づいたのか、ブラッドは片手を軽く振ってみせた。
「いや、具合が悪いのではない」
「そう? だったら、いいけど。もしかして、窓を開けたから、小さな埃が舞ってたのかも……もっと念入りに掃除をしなきゃいけないわね」
ドリエルダの私室は、いつも綺麗に掃除がされている。
だとしても、埃というのは、すぐに溜まるものだ。
これからは、ブラッドが来る前には、ひと通り拭き掃除をしておこうと思う。
「夜会は、お前が夢を見てから、14日後になるな」
急に話題を変えた感じではあったが、気のせいだろう。
ブラッドは、元々、今後の打ち合わせのために訪ねて来てくれたのだ。
夜も遅くなっているので、早目に話を終わらせようとしているに違いない。
彼は勤め人で、明日も仕事があるのだろうし。
「そうね。いつもは起きる日がわからなくて大変だった。でも、今回は起きる日がわかってるから、少し気が楽よ」
10日から20日なんていう曖昧な状態では、とにかく回避することを最優先に考えざるを得なかった。
そのため、ドリエルダが取れる、最も簡単で迅速な手段を選んでいる。
起きてからでは、手遅れになるからだ。
(その結果が、嫌われ者の令嬢って肩書だけど、あとで悔やむよりはマシよね)
人から、どう言われようと、かまわない。
少なくとも、死ぬはずだった人が死なずにすんだ時の安堵感は、自らの評判とは引き換えにできなかった。
「お前の父は、護衛任務で欠席か?」
「当然よ。お父さまは、王族護衛騎士隊長だもの。王族主催の夜会に、参加はできないわ。貴族相手に正面から魔術師を使うと、ややこしいことになるんだって」
騎士であれば「疑わしい」程度でも、貴族を呼び止めたり、拘束したりすることはできる。
が、魔術師の場合、なにやら、ややこしいことになるのだそうだ。
魔術師が動く際は、確固となる証拠があるか、現行犯であることが条件となる。
そんな話を、以前、義父から聞いたことがあった。
「であろうな。騎士は爵位を持つが、魔術師は爵位を持たん。気位の高い貴族は、魔術師に指図されるのを嫌う。おまけに、魔術師は騎士とは違い、王宮ではなく、王族の直轄とされている。王族が権力を振りかざしていると取られかねん」
「それって、良くないこと? 王族が力を持っていても良さそうに思えるけど」
「王族とは権威であり、権力者ではない。ゆえに、政にも関わらんだろ? 権威と権力は、バランスが大事なのだ」
そういうものかと、初めて知る。
義父は、屋敷で雇っている魔術師にも、横柄な態度を取らない。
むしろ、見習い騎士のほうが厳しくされているくらいだ。
義父が、そういう様子なので、ドリエルダも魔術師が爵位を持っていないことを気にしたことはなかった。
そもそも彼女自身、爵位を意識して生きては来なかった。
5歳までは平民だったし、その後の7年間は、伯爵家にいながらも、貴族として扱われてはいない。
貴族教育を受け始めたのは、ここ4年のことで、まだ「貴族ではなかった」期間のほうが長いのだ。
自らの爵位に対し、貴族子息らをあしらうのに便利、くらいの感覚しかない。
「となると、残された問題はひとつだな」
「問題? なにかあるの?」
ブラッドの無表情な顔を見つめる。
彼が「問題」ということは、大層なことなのではないか。
解決がつけられなかったらどうしようと不安になるドリエルダに、ブラッドが淡々とした口調で言った。
「俺と、お前は親密な仲……という設定にすると言ったはずだ」
「それが、なに? 仲良さそうに振る舞うってことでしょ?」
なにが問題なのだか、さっぱりわからない。
首をひねるドリエルダの向かいで、ブラッドが腕組みをほどき、立ち上がる。
それから、彼女の隣に、すとんと腰をおろした。
肩がふれる近さに、思わず、体を引こうとする。
がしっ。
「ちょ……」
「やはりな」
「な、なに……なにが……?」
ドリエルダは、ブラッドに肩を抱かれていた。
体を引くに引けないほど、その手の力は強い。
ドリエルダは貴族子息を誘惑はしていたものの、体にはふれさせずにいる。
うまくあしらってきたのだ。
そのため、簡単にふれられてしまったことに、戸惑っている。
「この程度で、引き攣った顔をされては、策が露見する」
「あ……そ、そうね……設定だけじゃ信憑性に欠けるって、こと?」
「本番前に、少し練習をしておかねばならんようだ。せめて、顔を引き攣らせずにすむ程度にはな」
「しかたないじゃない。慣れてないんだから……」
「わかっている。ゆえに、練習が必要なのだろうが」
ぐ…と、言葉に詰まった。
平然と「わかっている」と言われたのが、ちょっぴり腹立たしくも恥ずかしい。
ブラッドが年上なのは間違いないのだ。
きっと「男を知らない小娘」とでも思われている。
「お前が、男を知らずとも関係なかろう」
う…と、呻きそうになった。
完全に、心を見透かされている。
「俺と親密だというフリをするのが、肝心なのだ。ほかの者のことなど、どうでもよい。夜会では、お前は俺に寄り添い、俺だけを見ておれよ?」
「き、気をつける……」
ブラッドに初めて出会った時や、ドリエルダの部屋に来た際には、自分から抱き着きもした。
ブラッドに関して言えば、自ら、ふれたことはあるのだ。
なのに、ブラッドからふれられるのは、ものすごく恥ずかしく感じる。
ちゅ。
「えっ?! なにっ?!」
「…………頬や額への口づけにも慣れておけ……」
呆れたように言われ、ドリエルダは体を縮こまらせた。
唐突な頬への口づけに、心臓が、ばくばくしている
(く、口づけなんてゲイリーはしたことないのに……こんなの見られたら……)
思ったとたん、鼓動が早鐘をやめた。
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