それは、噂から

戒月冷音

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第5話

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「クルセイダ公爵様。それで、何か分かりましたか?」
私は知らない振りをして、聞いた。

すると公爵は
「もしかしてあなたは、これを受け入れていらっしゃるのか?」
と、不思議な顔をされた。
「これ・・・とは?」
「こちらの調べによれば、貴方のご主人は、隣国に奥様とお子様がいて、
 この1ヶ月の間にもう一人、お生まれになるそうです」
私はそれを聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。
4人・・・目?

「そして、その出産費用やら、必要経費で使った金額を、全て
 出張用の経費として、国から出していただくようです」
「なっ!?・・・その様なことを、しているのですか?」
「今年の前半に、隣国に3度、出張したと言うのに、何の成果もなく
 金の無心だけされたと、ご主人の上司から宰相に、申請があり、
 急遽、私の部下が駆り出された。
 帰ってきて聞いてみれば、そんな報告だったので、とりあえず
 奥方に確認をと・・・大丈夫ですか?」

確かに、年明け早々出張があり、私が執務を受け持った。
その時は1ヶ月半隣国にいて、帰ってきて2ヶ月後、また出張だと言って1ヶ月家を空けた。
その間に、王太子殿下と王女殿下の誕生を祝うパーティーが開かれたのだが、主人は出席せず私一人で出席した。
話した方々は皆、出張ばかりで大変ねと、声をかけていただき、私は苦笑いをするしかなかった。
外交官でもない者が、こんなに出張するのかと言われるほど、隣国に行っていた。

それが・・・

「まさか、子作りのために、領地経営や国のお仕事を・・・」
私はつい、そこだけ声に出してしまった。
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