それは、噂から

戒月冷音

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第45話

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「彼からすると、子供と同じなのではないだろうか?
 おそらく彼は、先代公爵から引き継ぎを経て、
 公爵家にいるのではないだろうか」
「そうですね。
 私が嫁いだ時には執事長で、クラウスの隣に常にいましたから」
「ふーーん・・・
 それでは、彼から離れたのが切っ掛け・・・だったのかな?」
公爵様がぽそっと言った。

「それは、クラウスがああなった切っ掛けと言うことですか?」
「多分・・・
 ずっとあの執事が傍に居たと言うことは、あの執事と共にでなければ、
 公爵の公務や、領の仕事が出来なかったと言うことだ」
「仕事が?ですが、一緒になる前に、お義父様から全てを引き継いだと・・・」
「それはあの執事込みで、引き継いだ。
 王城の仕事は一人でも出来たが、王城からの出張には執事は連れていけない。
 そしてしばらく経ってみれば、メイリア夫人が代理でやってくれる。
 自分がやらなくても、領地の金は自分に入る事を知ってしまった。
 そこからだろうね」

クラウスは、元から仕事を投げ出すような人ではない。
けれど、一度甘い汁を知ってしまうと、人は堕落する。
初めて出張に行った年、半年以上帰ってこなかった。
だから私が、領地の管理を代行した。
エドガーに教えてもらいながら、少しずつ事を進めて・・・
帰ってきた頃には、ある程度出来るようになっていた。

その後から、クラウスの出張が少しずつ増え、その度に引き継ぎをしていては仕事にさわりがあるため、私が全てを引き継いだ。
クラウスは王城の仕事をメインに、エドガーが公爵家の公務の下処理。そして私が領地の管理と公務代行と・・・役目を分けたのだった。
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